気がついたら天使様に恋をしていたのだがどうしたらいい? 作:ブラックマッハ
「なに、周お前、矛と同じ年中短パンな元気系だったっけ」
「ちげえよ。忘れただけだ」
「ばかでー」
「うっせ」
「チェ周も俺の気持ちを理解してくれたと思ったのだがな」
俺はいつでも学校は短パン男だぜ。そこに痺れてくれ。でないと俺良いところないからさ。ついでに言うなら半袖である。
「本当に矛は化け物だよな。気合い入れるし動きやすいが理由だからって少しは変えたら良いのにさぁ」
ただいま俺らはマラソンをしているのだが、ゆっくり走っていていつまで経っても先頭に追いつかない。
「周俺ギアを上げていくから、先行くぜ」
「門脇のところまで行くつもりか?いくら何でも無茶だろう。一周差はあるぞ」
周が言い切る前に俺はギアをを上げて、勢いよく追いかける。コーナーを曲がる時は丁寧に直線での加速を無駄にせず曲がる。
そして徐々に差が縮まり、一周遅れではなくなり、さらに加速をする。
そして残り100メートルで並びかけて俺と門脇のラストスパートが始まる。
「頑張って門脇君、門脇君負けちゃダメよ」
応援のおかげか門脇のギアは比べ物にならない程上がる。だが俺も負けてられない。男を見せる時だ。
残り50メートルを切ったその瞬間俺が抜いただが直ぐに追いつく。それを繰り返してゴール前で抜け出す。一番速く辿り着けたのは俺だった。
ブーイングが起こる。
「何邪魔しているの?あんたは、のんびり走っていなさいよ。ホコリが」
そう言われながらも我慢する。我慢するのは得意だった。
遠目ながらぱちりと周と目が合って、気まずげに視線を逸らして真昼がくすっと小さな笑みが浮かんだ。
やっぱり俺じゃないな良かった。良かったのに何でこんなに悲しいんだよ。良かったんだろう。何も期待なんかしなければ怖い事なんてないんだ。
俺は正々堂々と勝負して王子に勝ったんだ。それだけで満足さえすれば良い。でも辛いのは俺が人間だと言う証だ。
「これはチャンスだ、いいところを見せて椎名さんにアピールせねば」
「王子にいいところばっか取られててたまるか」
そう言ってさっきまで歩いていた彼らが加速する。ばーか遅いんだよ本気出すのが。
……そして今度は女子の戦いが始まる。俺らは、樹の彼女の千歳を応援する。周は時々視線を逸らしながら千歳の少し後ろにる真昼を見ている。
千歳は、脚をためていつでもギアを上げる準備をしている。先頭集団がまだ距離はあるのに引き離しにかかる。直ぐに落ち着くと思ったのか動かな出脚をまだ貯めていた。
予想通り先頭集団は、次から次へとスピードが落ちていった。気がついたら先頭は完全に千歳だった。
そのまま逃げ切るかと思った瞬間、真昼が千歳に並びかけた。そのまま並走して、残り一周あたりで、千歳が抜け出して真昼はついて来れず、そのまま千歳が一着でゴールした。
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