1-2 再現 ご遊戯
おかえりなさい。待っていたのよ。
いいのよ。ただの遊びだから。感性がおかしくても、選ぶ行為が大切だから。
じゃあ結果をそれぞれ伝えるわね。あなたがどれを選んだかは私には分からないから、ひとまず全部に対して回答していくわね。
いえ、何でもないわ。少し雑念が走っただけ。
じゃあ、答え合わせよ。
{一九19①⑨東南西北白發中白ポッチ}
まずこれね。これを選んだあなたは、きっと理路整然と、所謂正しい話、筋の通る事が好きなんじゃないかしら。
だってそうよね。三つの画像は全て同じ意味の《国士無双》だけれど、これだけが唯一、正規の並びというか、定義に則った規範的な並べ方なのよね。
それはつまり麻雀用語の辞書的な並び、順番。マンズ、ソーズ、ピンズ、字牌、まあ五十音の順番みたいなもので、あるがままに並べたその光景よね。実際、麻雀の入門書なんかの、国士無双の説明欄にはこのように載ると思うわ。
それと、もしあなたが麻雀を知らなかったとしたら、一番右の{白ポッチ}がキーになったんじゃないかしら。
それは本来、{白}とモノとしては一緒なんだけど、麻雀を知らないと別物に見えて、その理解で画像を見れば、この十四枚は《一枚も重複が無い》という、ある意味の完全な正しさというか、だからこそ整っても見えるでしょうね。かぶっているのは不自然だもの。
でも、タネを知ってしまえば陳腐なもの。笑っちゃうわよね。騙してしまったわ。
引っかかるような、これを選んだあなた、私は嫌いよ。規範的だもの。
じゃあ、次ね。
{一九19①⑨中中發東西南北白}
これね。これを選んだあなたは、分からないものを減らしたり、あるいは理解が簡単な物を取捨選択しているんじゃないかしら。きっとそうよね。東西南北って、ね。
その並びがきっと安心できたのでしょう。これを選んだあなたはきっと麻雀を知らないものね。
でもね?この並べ方は間違っているの。だって{東西南北}ではなくて{東南西北}が正しい順番。麻雀読みだから日本語じゃなくてね。とう、ざい、なん、ぼく、じゃなくて、とん、なん、しゃあ、ぺい、っていうように読むの。
真ん中に{中中}があるのも、安定感を増しているわよね。それはそうだと思うわ。
でも、それってなんだかおかしくない?
単に知識的にっていう事ではなくて、ことの真偽をまるで無視して、分かる話に納得してしまうのだもの。暴論というか、そうね、暴力的、高圧的な感じもするわね。
私は、そういうの嫌いよ。
なんでしょうね、これ。
私はなんだかさっきから、免罪符的な前置きをしてからの語りが多いわね。不快だったかしら。
最初からそうだったような気もするわ。そうよ。自覚はしていたの。
………………
少し、考える時間を頂戴。
また、自我が動いたら、ここに来なさい。