4月7日
ついに始業式。大神貴臣の登校初日だ。
事前に渡していた行事予定資料の事前確認も徹底しており
準備期間から学生生活への心構えは十分なのが伺えた。
初日からテストで筆記用具を忘れた赤間衛士にシャーペンと
消しゴムを貸したり、城野真太郎をはじめとした周囲の学生たちと
登校初日から分け隔てなく会話をする場面が見られるなど、
持ち前のコミュニケーション能力の高さと面倒見の良さが感じられた。
契約時には自分の家族が幸せになることを優先し
無難に1年が過ぎることを望んでいる状態だったが、
8歳年下の周囲のクラスメイトとの会話や
3年1組の事情に気が付いたことをきっかけに、
1組の生徒と積極的に接していこうと考えを改め始めた模様。
会社での嫌がらせや家族の問題に伴う人間関係のいざこざによる
過去のトラウマで思うように一歩を踏み出せない場面もまだあるが、
同時に元来の冷静さや人当たりの良さからかこちらが想定していた以上に
初日から周囲の環境に馴染み始めるなど確かな進捗も見られた。
被験者No.005 大神貴臣
まだ全てを判断するには時期尚早だが、
彼ならきっと充実したリライフを送ってくれることだろう。
そんな予兆を感じさせる初日だった。
「初日から随分と良い滑りだしじゃないか?」
「はい。約2年半に渡って引き篭もっていた人間がいきなり8つ年下の学生たちに囲まれた場所にいくということで少なからずパニックを起こすんじゃないかと危惧していましたが、今日のところは無駄な心配で終わりました」
「そうか。どうやら今回の被験者は夜明が担当している“No.004”も含めて順調そうだな?」
「ですね。この調子で貴臣さんが周囲に心を開けるようになっていったら、3年1組の生徒にも良い影響を与えてくれると思っています」
「しかしながら被験者との相性なども踏まえた総合的な判断だったとはいえ、ただでさえサポート課としての初仕事でこんな難しい
「・・・はい」
「(上には上の考えがあるんだろうけど、やっぱり“温度差”を感じるよなぁ・・・)」
ここは“都内某所”にあるリライフ研究所関東支部。編入初日の観察を終えて研究所に戻っていた新太は、被験者No.005の報告書の提出をちょうど終えたところだった。
「おぉ、仕事が終わっても自分が書いた報告書を見直すとは真面目ですね~新人さん♪」
「うわっ!・・・なんだ夜明さんか」
「へぇ~あの勉強嫌いで“おバカ”な海崎さんから“時期尚早”というワードが浮かんでくるとは」
「“おバカ”は余計だわ!ってか人の報告書を勝手に見んな!」
被験者No.005に関する実験の経過を纏める報告書を改めて見直していた俺に、同じく報告書の提出を終えて自分のデスクに戻ってきた
「ところで今日のテストの出来はどうでしたか?」
「えっ・・・まぁ低くても平均は行っているかと」
「デスヨネ~、だって普通に勉強していれば受ける必要のない再試をあれだけ受けてきた海崎さんですから、そこら辺の大人よりは嫌でも“教養”はついているはずなので」
「再試を受けたからって教養がつくとは限らんぞ?」
「分かっていると思いますが赤点を取って再試を受けるなんて業務に支障が出るレベルの真似をされたら色々と“面倒”なことになるのは海崎さん自身なのでその辺はご理解とご覚悟を」
「ハイワカッテマススイマセン(夜明さんからの圧超怖えぇ・・・)」
編入初日から行われた小テストの出来栄えを少しばかりの圧をかけながら聞いて、夜明さんは俺の隣にある整理整頓された自分のデスクに座る。俺がリライフをしていたときから相変わらずだけど、たまにこの人からかけられる“圧”は超がつくほど怖い。
「・・・ついでに将来の“許嫁”が言ってましたよ。海崎さん、ただでさえサポート課としての業務があるのに寝る間も惜しんでテスト勉強をしていると聞いて心配だって」
「なっ・・・いつの間に聞いたそれ?」
「ついこのあいだ薬剤課へお邪魔したときに“ご本人”から」
「あぁもう、俺のことなんて気にする必要なんてないのに
「だって日代さんが赤点を取らないか海崎さんのことを本気で心配してたので」
「はぁ・・・なんかすげぇ日代さんに申し訳ねぇ」
ちなみに今回の小テストは、薬剤課に配属していて俺と同じくリライフの元被験者という経歴を持つ学年1位の成績だった
「しかし海崎さん、その気になれば日代さんの力は普通に借りられたのに随分と変わりましたね?」
「別に変わったとかじゃねぇよ・・・俺が1人でやったのは日代さんが薬剤課の仕事で大変なのを知ってるから負担をかけたくなかったってだけで、最初から俺1人でテスト勉強ぐらいはやるつもりだったわ」
「確かに海崎さんは青葉高校で誰よりも“勉強”してきましたからそういうのは得意ですよね?」
「オイそれはどういう意味で言ってんだコラ?」
残念ながら日代さんや大神兄弟のように頭が良いわけではない俺は、夜遅くや仕事の合間などの少しの隙間時間を使ったりしながらコツコツと進学校で教わる問題を解いて本番に向けて対策を練った。多分、あれだけ真剣に勉強をしたのは東京の大学を受験したとき以来だった。
「でも実際、あれだけ再試を受けた経験が生きているのも事実なんじゃないですか?」
「・・・まぁ、悔しいけどそれは見事に当てはまってるわ。まさかあの“再試地獄”がこんな形で役に立つなんて・・・」
ただ幸か不幸か、ついこの間まで被験者として参加していたリライフの学生生活で散々受ける羽目になった“再試”の成果からなのか、大神(弟)から勉強を教わっていたときに比べたら順調に忘れていた知識を頭の中にインプットすることができたおかげで、どうにか平均点は超えているだろうという手応えはある。こういうのを確か、ことわざでは“怪我の功名”・・・と言った気がする。
“『他の誰のものでもない、自分の人生でしょう?』”
“本当に、良くも悪くもリライフで得た経験はどんなに些細なことでも回り回って自分のところに返って来るよな・・・”
「ホント・・・良くも悪くもリライフで得た経験はどんな些細なことでも回り回って自分のところに返って来るよな。夜明さん?」
「いや、再試に関してはただ単に海崎さんの頭が悪かっただけに過ぎないと思いますが?」
「人の心ないんかアンタ?」
そんな予期せぬ“怪我の功名”で思わず感傷的になって心の声が漏れた俺に、夜明さんは軽い口ぶりで容赦なく現実を突きつける。相変わらず言ってることがド正論なところが、最高にタチ悪い。
「そういえば今更ですけど、僕は“許嫁”が誰なのか何て一言も言ってなかったのにどうして海崎さんは日代さんだって決めつけたんですか?」
「あ?いきなり何言って・・・・・・ちょっと待てあれは」
「まさか本気で狙ってるんですか日代さんのこと?」
「だからさっきのあれは誤解で!」
「じゃあどういう誤解ですか?」
「誤解は・・・誤解だろそりゃ」
「説明になってませんが?(さっさと違うって否定すればいいものを・・・)」
「いやだから・・・単純に言葉を間違えたっていうかさ、ほら、こう何気ない会話とかしてたらたまにあんだろそういうの?」
ついでに言うと俺はいま、よりにもよって夜明さん相手に盛大な墓穴を掘ってしまったことに気付いてアタフタとしている。いや、墓穴を掘ったなんてことを認めると本当になってしまうから勝手に言葉を間違えたってだけだ・・・・・・まぁ、可能性はゼロじゃないけど。
「海崎さん・・・・・・ところであれから日代さんとは“イチャコラ”しましたか?」
「仕事が終わったんならさっさと帰ってくれクソドS!あと“イチャコラ”はまだしてねぇっつの!」
「(まだってことは“やる気”自体は・・・)」
そして隣のデスクでアタフタする俺の耳元でとんでもない“爆弾”を囁いてきた同僚および先輩の夜明さんは、何を隠そう俺が被験者としてリライフの社会実験に参加していたときの担当者で、何だかんだでこの人とは1年以上の付き合いになる。
“『この春から1年間、高校生になって高校に行っていただきたいんです』”
この人のことを一言で言い表すとしたら、趣味の悪い“クソドS”に尽きる。どこがどういうふうにドSなのか例を挙げたらとにかくキリがないけど、仕事が終わってとっくに帰っていいにも関わらずわざわざ後輩社員の俺に仕事の話をするわけでもなく、学生みたいなノリで日代さんとの進展を聞いてくる“たった今”の状況を見れば、きっと分かってくれるだろう。
“『おはよーあ・ら・た♪』”
“『なんでいる!?』”
「もう新太は冷たいな~、さっきから先輩は上から過剰な期待をかけられてる後輩が気張り過ぎないように“朝から”色々と気に掛けてるのに」
「朝からずっと俺の邪魔しかしてねぇだろ・・・」
ちなみに今日の朝、サポート課として初登校するため外に出るとどういうわけか同じく俺の登校先である桜咲の制服を着た夜明さんが満面の笑みを浮かべて玄関先で待ち伏せていた。ぶっちゃけ何も事情を知らされていない俺にとっては軽くホラーだった。
「アレ?僕がいなければ危うく“観察業務の放棄”で始末書行きだったのはどこの誰でしょうかねぇ?」
「ぐっ・・・・・・それだけは本当に助かりました夜明先輩(これに関してはマジで何も言えねぇ・・・)」
「素直でよろしい」
そもそも何で夜明さんが俺とタカが通っている桜咲の制服を着ていたのか、その理由を真面目に話すと夜明さんがいま担当している被験者No.004が同じ桜咲に通っているからだ。もちろんお互いに正体がバレてしまうなどの万が一の事態を考慮して、No.004は2年生のクラスに編入している。
“『ってかなんで同じ制服着てんの!?』”
“『やだなー同じ学校だからでしょ?』”
“『・・・聞いてない』”
もう一度言うが、俺はこれらの事情を玄関先で待ち伏せていた夜明さんから“ネタばらし”をされるまで全く知らなかった。
“『海崎さんの驚く顔が楽しみで楽しみで♪今日まで隠すの大変だったんですよぉー?』”
「・・・ったく俺なんかに構う暇があるならNo.004の心配をしたらどうなの夜明さん?」
「なんと、あの海崎さんが僕の心配を」
「誰もアンタの心配はしてねぇ」
言うまでもなく、当日の朝まで俺に事情を一切知らせなかったのはこの人の単なる悪趣味だ。
「言っておきますがNo.004のことは僕が責任を持ってサポートしてますから、心配はいりませんよ?」
「・・・はいはい」
とまぁ、こんな具合で夜明さんの変人ドSっぷりには被験者と担当者の関係だった1年前から職場の先輩後輩になった今にかけて翻弄されているけれど、サポート課としての仕事は全く隙が無く完璧で、この人の職務に対する人一倍な真面目な姿勢と責任感は手放しで尊敬している。
“『私は・・・大丈夫だから』”
強いて言えば、ほんの少しだけ佐伯先輩と被るところがありそうなのが気掛かりだけど。
「むしろ大変なのは海崎さんのほうじゃないですか?即入社からの即配属で被験者はこの間までクラスメイトだった和臣くんのお兄さん。そして編入先のクラスは別室登校の生徒がいる“いわくつき”・・・」
先輩の言葉を適当にいなして今度こそ帰ろうと自分のデスクから立ち上がった俺に、夜明さんがさっきまでとは一変した真面目な口調で“例の話”を持ちかける。
「あぁ・・・仕事とはいえタカのことやクラスのことを担当者の立場で“見守る”ことしかできないっていうのが、俺には何だかもどかしく思えてくるよ」
「あははっ、確かに困った人を見ると放っておけないお人好しな海崎さんには“観察”するだけというのは少々酷なところがあるかもしれませんね?」
“『海崎さんなら大丈夫だと信じていますが、万が一僕でもフォロー出来ないレベルのヘマをされたらサポート課の仕事や信用にも影響が出てしまうので今回ばかりは事前にお伝えします・・・・・・』”
「笑い事じゃねぇっつーの・・・しかもタカのやつ、若返ったら弟にめちゃくちゃソックリなもんだから、そのせいで余計どうにかしたいって欲求が出て来そうになるんだよな」
「あと自覚があるかは分かりませんが食堂で貴臣さんから相談を受けてたときの海崎さん、一瞬ですが担当者の立場を忘れて“ただの友達”って感じで接してましたよね?」
“『焦んなよ』”
「・・・くれぐれも被験者へのサポートは“過干渉”にならない程度でお願いしますよ?」
「悪い。次からは本当に気を付ける」
帰り支度をしがてら今日を振り返りはじめると、夜明さんからの指摘で昼を食べていたときにサポート課の立場を忘れかけてタカに向けてアドバイスを送ってしまったことを今になって自覚した。自分の中ではなるべく過干渉にならないように気を付けているつもりが、高校生に若返ったタカの姿があまりにも“あの弟”に似ているせいで無意識に重ねてしまい、ついクラスメイトの感覚で話そうとしてしまう。
「けど、貴臣さんのことをつい弟の和臣くんと重ねてしまう海崎さんの気持ちは僕も分かります。海崎さんが撮影した証明写真に写る貴臣さんを見ると、まるで双子かと思うくらいに似ていたので」
「あの写真な・・・俺も最初はビックリして薬で若返っているのを知っていながら冗談抜きで“ドッペルゲンガー”かと思ったくらいだし」
「“ドッペルゲンガー”なんて言葉フツーに知ってたんですね海崎さん?」
「さすがに俺もそこまで馬鹿じゃねぇ(隙あらばドS・・・!)」
だって本当にお世辞とか冗談抜きで弟と顔つきも背丈の感じも頭の良さまでもが同じだから、何なら油断していると今でも“オーガ”って言ってしまいそうになる。ただ唯一全然違うと言えるところがあるとしたら、タカはチャラくて鈍感な弟とは対照的に冷静で勘が鋭いということ。
“『俺たちが編入した1組って・・・・・・本当にあれで“全員”なんですか?』”
要するにタカは、弟が持ち合わせている“残念なイケメン”の要素を全て取っ払った“ただのイケメン”・・・・・・いや、ついこの間まで引きこもりのニートだったから違う意味で残念ではあるけれど、いずれにしろ隙が無さすぎて下手な墓穴を掘らないか不安だ(※俺が)。
「・・・にしてもタカのやつ、ホントに勘が鋭すぎて観察してるこっちがヒヤヒヤするわ」
「青葉高校では1年の1学期から卒業までずっと学年1位、青葉大学も特待生で入学して首席で卒業してますからね彼は」
「ついでに言うけど夜明さんとNo.004が“編入生”だってことはもうバレてるからな?」
「それはとっくに把握しているのでどうぞ海崎さんは安心してNo.005のリライフを」
「いやこの話のどこに安心できる要素があった?」
進路指導室でただすれ違っただけでタカからNo.004と一緒に編入生だと見抜かれてしまった夜明さんは他人事と言いたげにのらりくらりと余裕ぶるが、当事者の俺からしてみればいつバレてしまうかという不安がよぎる。
当然、被験者が“もう一人”の存在に辿り着いてしまった場合・・・実験は即終了になる。
「本当に“大丈夫”ですよ・・・・・・海崎さんは万一の事態が起きそうになったらすぐに“僕”のところへ連絡をしてください。そうすればこちらでどうにかしますので・・・」
そんな一抹の不安を拭いきれないでいる俺に、自分のデスクに座る夜明さんは口元に人差し指を当てるジェスチャーをして“大丈夫”だと忠告する。
「・・・相変わらずクソ怖ぇんだよ夜明さんの“そういう”とこ」
「お褒めの言葉ありがとうございます」
「だから褒めてねぇっつの」
科学的な根拠みたいなものは全くないけれど、控えめに笑う夜明さんの意味深な目線を見た瞬間にこの人の言っていることが本当だということは、そこまで頭が良くない俺でも割と一瞬で感じ取れた。
“『貴臣さんが編入することになる桜咲高校の3年1組に在籍している千鳥奈桜という生徒についてですが・・・・・・』”
「とりあえず仕事も終わったことだから、俺はお先に失礼しますよ。お疲れ様でした」
ある問題を抱えた3年1組の“事情”が編入生によってどう変わっていくのか、あるいは何も変わらないで1年間が終わるのかは被験者のタカ次第で全く予測も出来ないが、ひとまず今日の仕事を全て終えた俺は今度こそ帰り支度を終わらせて仕事場を後にしようと夜明さんに挨拶をして立ち去る。
「帰る前に薬剤課にでも立ち寄ってみたりするのはどうです?今ならきっと“彼女”もいるでしょうし」
帰社しようと立ち去ろうとした俺を、夜明さんは無駄に穏やかな笑顔を浮かべて呼び止める。とりあえず、夜明さんが“この顔”をしているときは俺の反応を面白おかしく伺っているということは被験者だったときから知っている。
「・・・それもそうだな。何だかんだで日代さんもずっと俺を気に掛けてくれてたし、ありがとうの一言ぐらいは言っておくか」
“『_これぐらいのことしかできませんが明日のテスト、海崎さんならきっと良い点数を取れると信じていますので、頑張ってください_』”
ただ今回は夜明さんから言われようがスルーされようが関係なく、帰る前に薬剤課に立ち寄って日代さんに昨日のLIMEのことで感謝を言うつもりだった。
「そういや
なんて昨日からのことを振り返っていたら、同じくサポート課の同僚の杏がまだ学校から会社に戻って来ていないことに気が付いた。
「実は会社に戻る途中で
「マジかぁー・・・それはドンマイすぎる」
「小野屋が担当しているNo.003も、海崎さんが担当のNo.005とは違う意味で“いわくつき”ですからね」
「それを言っちゃえばリライフの被験者に選ばれる時点でみんな“いわくつき”だけどな?」
「さすが被験者に選ばれた“いわくつき”が言うと説得力が違いますね☆」
「上司じゃなかったらぶん殴ってるぞ?」
「そもそも人を殴る時点でどうかと思いますが・・・」
ちなみに杏が担当している被験者No.003は、本人伝手からだと会社の上司と社長を殴って警察の世話になった過去があると聞いている。いわゆる、リライフでは初めてになる“前科持ち”の被験者だ。ついでに言っておくと、杏は俺と夜明さんとは別の高校に編入している。
「・・・なんか・・・みんな大変だな」
「そうですね・・・ただ、一番大変なのは今後の人生が掛かっている“当事者”なんですけどね?」
“いわくつき”な人たちの人生をやり直させるサポート課の仕事は決して楽なんかじゃないし、時には理不尽に感じてしまうようなことだってある。
「・・・あぁ・・・それは言えてる」
だけれど、そんな俺たちが色んな理不尽を飲み込んで人生の再スタートをサポートしていかないと、俺たち以上に大変で理不尽な思いを抱えながら救いを求めている被験者は救えない。
「海崎さん・・・・・・被験者もろとも“無理”はし過ぎないように」
“・・・そんなサポート課の人たちに、俺も救われた1人だ・・・”
「・・・夜明さんこそ、“背負い”すぎんなよ」
「新人から言われなくとも」
夜明さんからサポート課としてのアドバイスをもらった俺は、日代さんへ“ありがとう”を伝えるため薬剤課の仕事場である開発研究部の部屋へと向かった。
【人物紹介】
・夜明了(よあけりょう)
1月5日生まれ B型 28歳/※薬服用時は16歳(第19話時点)
身長:173cm 髪色:明るめの茶色 一人称:僕(場合によっては俺)
イメージCV:木村良平(本家アニメと同じ)
スマホの場合だと若干読みづらくなってしまう部分がありますが、原作ではおなじみの実験報告書を出来る範囲で再現してみました。読みづらかったらごめんなさい。