尾張ホグワーツと魔法の世界   作:ケンタ〜

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列車の中のお話です。

次回は組み分けとかやると思いますので、良ければページ下部のアンケートお願いします。ちょっと結果を左右するかもしれません。


男とホグワーツ行きの列車

 「車内販売よ。何かいりませんか?」

 

 男は車内販売のおばさんの声と、ガチャガチャというカートの音によって現実へと引き戻された。

 

 車内販売は彼の隣のコンパートメントへのものだった。

 男は目元をこすり、特に何をすることもないので、窓の外の景色を見やった。

 

 外の風景は更に自然を増していた。畑や人の姿はすでになく、森や川、鬱蒼とした暗緑色の景色が過ぎて行った。

 

 「車内販売はいかが?」

 

 男の所へも車内販売のおばさんがやって来た。

 

 「水をください」

 

 男は2時間ほど寝ていたことによる喉の渇きを覚えていた。

 

 「水だけでいいの? お腹はすいてない? かぼちゃパイはいらない?」

 

 おばさんは親切に聞いた。

 確かに男は少し腹のさみしさを感じていた。

 

 「では、そのかぼちゃパイをください。そこのケーキはなんですか? 少し興味がある」

 

 男は立ち上がって、カートに積まれている多種多様な不思議な食べ物を物色した。どれもロンドンや母国では少しも見たことのないものだ。

 

 「大鍋ケーキよ。他にもいろいろなものがあるよ」

 

 男は、かぼちゃパイ、大鍋ケーキ、杖型甘草飴、そして水を買い、代金を払って席に戻った。

 

 かぼちゃパイはリンゴパイのような見た目をしていた。大鍋ケーキはそのまま大鍋の形をしたケーキ。杖型甘草飴は、ねじれた杖の形で、かなり噛み応えのあるグミのような触感だった。

 

 これならば魔法使いの外の世界の人々の間でも、人気が出るかもしれない、と男は思った。

 

 男がかぼちゃパイを食べ終え、大鍋ケーキに手を付けようとしたところに、丸顔の男の子がコンパートメントを訪ねてきた。

 

 「あのう、すみません……」

 

 その男の子はかなり申し訳なさそうにしていた。目元には涙を蓄えている。

 

 「僕の、ヒキガエルを見ませんでしたか?」

 

 「見ていない」

 

 男は首を振ってこたえた。

 

 「やっぱりか……僕から逃げてばっかり……」

 

 その男の子は背中を丸めてメソメソ泣き出した。

 

 「もし見かけたら、教えてください……ぼくはネビルって言います。ネビル・ロングボトム」

 

 「分かった」

 

 男の子は泣きながらコンパートメントを出て行った。

 

 男が大鍋ケーキをかじり、その味を確かめているところに、またコンパートメントのドアが開いた。

 

 訪ねてきたのは女の子だった。隣には先ほどのネビル・ロングボトムという男の子がいる。

 

 「あれ……なんで大人がここに」

 

 女の子はそこまで言ってからはっとしたように口を閉じた。

 それからまた話し始めた。

 

 「すみません、この子のヒキガエルを見ませんでしたか? 居なくなってしまって」

 

 栗色のふさふさとした髪の毛を持ち、出っ歯の、女の子だった。

 

 男はもう一度見ていないと言って、首を振った。

 

 「あのー……」

 

 女の子は申し訳なさそうに、探りを入れるように男に話しかけた。

 

 「7年生の人ですか?」

 

 女の子は目を男に合わせずに、きょろきょろとさせながら言った。

 

 「違う」

 

 男は間を開けずに答えた。

 

 「一年生として入学することになっている」

 

 「それにしては、少し年齢が行き過ぎていませんか?」

 

 「私は年齢としては学生を超える。しかし入学の手紙はもらった」

 

 男は懐から手紙を取り出し、女の子へ見せた。

 

 そこにはこうあった

 

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 日本、尾張の国 名無しナナシ

 

 ホグワーツ魔法魔術学校

 校長 アルバス・ダンブルドア

 

 親愛なるナナシ殿

 

 この度、ホグワーツ魔法魔術学校に、特別学生として入学を許可いたします。心よりお喜び申し上げます。教科書並びに必要な教材のリストを同封いたします。

 

 新学期は九月一日に始まります。キングズ・クロス駅、11時、9³/₄番線にて、ホグワーツへの列車が発射いたします。

 

敬具

校長アルバス・ダンブルドア

 

 

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 「私がもらったものとは全然違うわ」

 

 女の子は一通り読み終えてから言った。

 男は心の中で『そう書いてあったのか』と思った。

 

 「日本? 校長直々の手紙? 特別学生? あなた、一体なんなんですか?」

 

 女の子は困ったように額に手を当てた。

 男はゆっくりと低い声で答えた。

 

 「特別学生だ。この国の魔法や魔術を、初心者として学ぶ」

 

 「じゃあ、あなたは、日本の魔法使い?」

 

 「魔法使いではない。魔法は使えるが」

 

 「それは魔法使いなんじゃないんですか?」

 

 女の子は問い詰めるように聞いた。

 

 「違う」

 

 男はきっぱりと答えた。

 

 「ああ……わかりました。カエル探しに協力してくれてありがとう」

 

 女の子は今一つ腑に落ちないと言った感じだった。

 

 「もうすぐでホグワーツに着くと思います。用意をしておいた方がいいですよ」

 

 「ありがとう」

 

 男が返事をすると、女の子はネビルを引き連れてそそくさと出て行った。

 

 もうすぐ着くならば、これらのものをたいらげねば。そう思い、男は大鍋ケーキにかじりついた。

 

 

 

 大鍋ケーキを食べ終わったころに、男は隣のコンパートメントが騒がしくなっていることに気が付いた。男は首を少し出し、様子をうかがった。

 

 コンパートメントの扉の前の廊下に、11歳ほどの三人の男の子がいた。

 一人は見覚えがあった。白髪の、男がキングズ・クロス駅で見た子供だ。

 

 どうやらその子供が、隣の部屋のハリー・ポッターとロンと何か言い合っている。

 

 その中で分かったのは、白髪の子供の両脇にいる太った子供の名前がクラップとゴイルであることと、白髪の子供の名前がドラコ・マルフォイであることだった。

 

 すこしすると、ゴイルが何やら悲鳴を上げ、それで三人は退散したようだった。ネズミの声がしたため、それに驚いたのだろうか。

 

 ドラコ・マルフォイが退散する際に、男に気づいたようだった。一瞬大きく目を開け、すぐに顔をそらしてそそくさと退散した。

 

 しばらくすると、社内に響き渡る声が聞こえた。

 

 「あと五分でホグワーツに到着します。荷物は別に学校に届けますので、社内に置いて行ってください」

 

 男は食べ物のごみをまとめて懐に仕舞った。不思議なことに、懐は少しもふくれなかった。何らかの魔法が伴っていることは明白だった。

 

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読んでいただきありがとうございました。また次回。次回は組み分けをすると思います。

まったり気ままにやっていきますので、よろしくおねがいいたします。

男がホグワーツに入るとしたら、どんな寮がいいでしょう? 参考までにお願いします

  • グリフィンドール
  • ハッフルパフ
  • スリザリン
  • レイブンクロー
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