オーバーロード 嗤う骸骨は帰りたい   作:嘆きのラジオ

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異世界でもやっぱり災難

悪魔による大進行を終え、クライ、ルーク、シトリー、リィズ一行は王国を離れ

 

 

 

安住の地(クライの案)に向かっていた

  

 

「ねーシトぉ、これどこに向かってるのー?」

 

 

「クライさんの言う通り、馬車は法国にむかってます」 

 

ローブに見を包んだピンクのブロンド髪のアルケミスト

 

【シトリー・スマート】なお僕の幼馴染である

 

僕達【嘆きの亡霊】の一人で薬品の精製や魔法生物の育成を得意とする錬金術士

 

 

後に紹介するがうちの盗賊(シーフ)の妹である

 

妹とは異なり物腰ノ柔らかさと巧みな交渉術、情報収集の高さから【嘆きの亡霊のブレイン】担当だ

 

過去にとんでもない濡れ衣を着せられてランクを降格された

 

 

最近はなんかその濡れ衣が事実なのでは?と考えたあたりで僕は考えるのを辞めた 

 

 

僕達は王国の悪魔襲来事件から逃げるように王国から出立した

 

 

ちなみに法国に行く理由はない、しいていうなら安全?だからだろう

 

 

 

法国は他の国と比べ経済力、軍事力、技術力が最も発達しているらしい

  

 

つまり外的脅威が最も少なく、有事の際に僕達冒険者が駆り出される心配はないだろう

 

 

 

「ねーねーシトぉ、法国って前回私達がぶつかったとこじゃなかったけ?」

 

 

そう言うピンクのロングヘアーが特徴な

 

 

 

いかにも活発そうな女の娘、戦鬼と恐れられたガークさんにすら噛みつく僕の幼馴染

 

 

 

【リィズ・スマート】常に戦場を求め、人間だろうと魔物だろうと誰にでも噛みつく狂戦士

 

クランの間では気まぐれというパーソナリティで「敵でも味方でも結局厄介なので同じパーティに入れないでくれ」と

 

散々言われ、発言者を全員ボコした僕達の盗賊職

 

 

 

本来は探索役である盗賊(シーフ)ながら圧倒的なスピードと戦闘力を誇り【絶影】という二つ名をもつ

 

 

 

信じられるか?盗賊なのに帝国並の近接職じゃ歯が立たないとか

 

僕は信じられないよ

 

 

 

僕がハンターを引退するきっかけになった一人である

 

 

 

珍しく馬車に乗るルークとリィズ、普段だったら修行とか言って馬車から降りて走ってくるのだが、どんな心境の変化だろうか

 

 

 

「ズルいぞ!クライ!俺抜きでそんな楽しいことをやってたなんて!!?」

 

 

 

そう駄々をこねる赤髪の剣士【ルーク・サイコル】

 

 

 

強くなりたいからといって僕にアドバイスを求めてきた

 

当然僕はそんな方法なんて知るわけないから適当なこと言ってたら何故か強くなった変人?だ

 

 

 

数多の流派を融合させた我流剣を振るうルークはそのキメラのような太刀筋から【千剣】という二つ名がつけられた

 

 

 

強者をみたら見境なく斬りかかるため真剣を取り上げたのは懐かしい記憶だ

 

 

 

なお真剣の代わりに木刀を与えたのだが相変わらず【斬ることができる】という?

 

 

 

ルーク、、、木刀で人を斬れたら駄目だよ

 

 

 

尚僕がハンターを辞めるきっかけになった二号である

 

 

 

そんなルークはいつも変わらず血に飢えているようだ

 

 

「うんうん、そうだねー」

 

 

「法国は王国や帝国に並ぶ巨大都市国家です、両者とは比肩しえない武力をもった国と周辺では言われているようです」

 

 

 

「お姉ちゃんやクライさんが撃退した陽光聖典はそのなかでも魔法による殲滅能力が高い魔術師が入団していたようですよ」

 

 

 

僕達はこの世界に来てから一度ニグンといういかにも噛ませ犬的な強面と激突していた

 

 

 

まぁリィズの活躍がほとんどで僕といえばセーフリングを適当に消費したくらいか

 

  

 

「えーあれでー?じゃぁ雑魚じゃん?天使のほうはそれなりだけど本体があれじゃぁねえ?ルシアちゃんのほうが強いじゃん?」

 

 

ルシア・ロジェ、嘆きの亡霊の魔術師であり、ランク6水系統魔法を得意とする殲滅級魔術詠唱者であり、現段階で行方不明だ

 

 

 

そして一応僕の妹である、義理だが

 

 

「なんだ弱いのか?それに剣士はいないのか?うーむ、それは斬りがいがないなぁ」

 

 

 

「いえ、どうやらそうでもないようですよ、ね、クライさん!」

 

 

「うんうん、シトリー、説明してあげて」

 

 

シトリー、僕から説明することなんてないよ、、僕は何もわかってない。わかっていることと言えば陽光聖典との激突のさいに聖なる秘宝というのを僕がまだ預かっているくらいだわ

 

 

うん、ちゃんと返すつもりだよ

 

 

 

「クライさんが掴んだ情報によれば法国には陽光聖典のほか戦闘を得意とする部隊がもう一つあります、その部隊の名は《漆黒聖典》」

 

 

 

「なんでも法国の精鋭中の精鋭、団員全てが英雄級以上の力をもっているとされています」

 

 

 

「剣士もいるのか!!」

 

 

 

「英雄級ねぇ?なに?私達で言うならアークちゃんくらいとか?」

 

 

 

英雄級といわれても違う世界の住人である僕達にはそのものさしはわからない、なんせ僕達で言う英雄なんて最高ランク、レベル10ハンターだろう

 

 

 

流石にそれはあり得ない

 

 

ちなみにクライという情報提供者がいるらしいがもちろん僕ではない、きっと僕と同性同名なんだろう、叶うことなら僕もクライさんにあやかりたいものだ

 

 

 

「おぉ!アークか、それは燃えるな!!」

 

 

「ルーク、、、アークはいないと思うよ」

 

  

 

というかアークが13人もいる集団、、て、、

 

 

 

うん、うん、悪く無いな、アークが13人いれば降りかかる災難を全部あのイケメンに振れるじゃないか!

 

 

「全員がアークさんクラスは考えにくいですが、トップ二人は漆黒聖典内でも別格とされてます、ランク8クラスであっても不思議じゃありませんね」

 

 

 

「ふーん、クライちゃんやババァクラスかぁ、ま、私が負けるわけないけど」

 

 

 

「うぉぉぉぉぉおクライみたいなやつがいるのか、楽しみだ」

 

 

 

「ルーク、、だからって僕に斬りかからないでね、、」

 

 

ランク8、お飾りの僕とは違って真の英雄か、あんまり会いたくないなぁ、ランクが高いハンターは決まって性格に問題があるケースが多い

 

 

 

僕と同じランク8の通称「燃やすばぁさん」は僕と違って実力でランク8に到達した猛者中の猛者である

 

 

 

魔物だろうと人だろうと燃やすのが大好きな変人だ

 

 

 

なおセーフリングで燃やせない僕は目の敵にされている、、気がする

 

 

「私もアカシャ、ノミモノ、キルキル君の性能実験、もといデモンストレーションには最適な相手だと思ってます」

 

 

 

珍しくシトリーも戦闘に参加するき、、、というかなんか法国に殴り込みにいくみたいな流れになっているのだが

 

 

 

僕達の目的はあくまでこの危険な異世界でのセーフゾーンを探すことにある

 

 

「王国でのあの悪魔達、正直あれにはランク10宝物殿級の力を感じました、私達のレベルアップも兼ねたよい機会だと」

 

 

 

「別に私は負けるきないけど、流石に腕の一本や内臓の損傷は考えなきゃだし、アンセム兄がいない状況だときついかなぁ」

 

 

 

「珍しいねリィズ」

 

 

 

「そうかなクライちゃん?」

 

 

 

リィズはキョトンとしながら僕をみる、

 

 

 

リィズは強い、〈絶影〉という二つ名を持ち盗賊、この世界ではレンジャーに該当するが、リィズはその二つ名に相応しい速度と万力の如き剛力で敵を素手でジャイアントのようなトレジャーハンターだ、

 

 

 

同期でリィズの本気の速度に追いつけるものなど殆んどいない

 

 

いつもは勝つことしか考えていない、まぁ今でもそうだが、リィズが怪我を想定するケースは殆んどない

 

  

 

「ズルいぞ、リィズ、俺も悪魔と戦いたい!!」

 

 

 

「クライさんはあの悪魔についてどう思いますか?」

 

 

 

シトリー僕に聞いても意味ないよ、というか今の話の半分以上も僕はわかっていない

 

 

 

まぁ僕的には危険な相手には関わりたくないというのが本音だ、

 

 

「そうだね〜あの悪魔を倒しても僕は意味ないと思うよ」

 

 

 

「えーなんでー?」

 

 

 

「そうだ!俺はきりあいたいぞ!」

 

 

 

わざわざ戦う必要はない、リィズの反応をみるに僕達では厳しい相手のようだ

 

 

「僕としてはあの悪魔を倒せても僕達の問題の解決にはならないて思うんだ」

 

 

皆僕を見習うべきだ勝てない相手からは逃げるべきだ、僕はしょっちゅう逃げている、なんせ勝てる相手がいないからね

 

 

「なるほど、、確かに、私もあの悪魔を倒せば終わりと、希望的観測を抱いていたかもしれません」

 

 

 

「どーゆーこと?シトぉ?」

 

 

 

「む?どういうことだ?」

 

 

 

「あの悪魔は果たして私達をこの世界に召喚した黒幕なのか?ということですよ?」

 

 

 

「うんうん、そうだね、え?」

 

 

「あれだけの力と、空間転移の能力、それに最上位悪魔、私は見たのは初めてですが、ランク9宝物殿「万魔神殿(パンデモニウム)」のボスと似ていました」

 

 

 

「伝承ではありますが、悪魔は神に遣える邪悪なる使徒としてあの宝物殿の遺跡からわかりました」

 

 

 

「また精霊と対極する存在でありとも」

 

 

どうして、そうなるのだろうか?僕は無理して戦う必要はない、ということを伝えたかっただけなのだ

 

 

 

「早い話、あれほどの力をもつ存在が、王国一つを滅ぼすのは造作もないことです」

 

 

 

「裏で糸を引いているやつがいるってこと?」

 

 

 

「はい、その可能性が高いです、今思えば王国での出来事は不可解なことが多くありました」

 

 

 

「伝承でも聞いたことのない存在に、機銃という武器を使う悪魔、示し合わせたかのような、炎の壁に王国市民数万の失踪、そしてシャルティアという吸血鬼の存在」 

 

 

「クライさんと私はこれは何者かが仕組んだもの、いえ正確には王国内部の何者かが手引きしたものだと思っています」

 

  

 

「でもあのときはモモンさんを恐れて、痛み分けで退却するみたいに言ってなかった?」

 

 

 

「はい、クライさんはもちろんわかっていると思いますが、私にはモモンさんがあの悪魔を討伐できるとは思えません」

 

 

 

「確かにモモンさんは強いです、ですが私達でいうならせいぜいランク6.アーノルドさんクラスといったくらいでしょ」

 

 

 

「強くはありますが噂のように人類を超越してるとは言い難いです、私達の王都にはあの程度であればそれなりにいます、まぁマナマテリアルに依存するところではありますが」

 

 

 

「つまりどういうことだ?」

 

 

 

「王国での侵略行為は悪魔はマジックアイテムの回収と言っていました、ですが、今回の進行はあの悪魔が本気になれば単身で王国を滅ぼすことが可能だったでしょう」

 

 

 

「うーん、シトの言いたいことちょっとわかってきたかも」

 

 

 

「ん?」

 

 

 

「あいつら私達を舐めてたってことでしょ?」

 

 

 

違う、違うよ、、リィズ、そうなんだろうけど、そうじゃないんだ

 

 

「アンセム兄やルシアちゃんなら建築物もろともなぎ倒して兵士全員ぶっ殺すし、強いやつを殺せばあとは雑魚だし」

 

 

 

「はい、あの悪魔なら両方どちらも行うのは容易かったでしょう、ならどうしてそうしなかったのか」

 

 

 

「うーむ、わからん?」

 

 

 

「ふーん随分と舐めてくれるじゃん、、、」

 

 

 

「そうする必要がなかった、もしくはそれ自体が目的ではなく、それを知らしめることが目的なのかもしれません」

 

 

 

「………」

 

 

 

「この話をするのはやめておきましょう、、少なくとも私達は現在、王国にいるべきではありません」

 

 

馬車で珍しく重い、沈黙が満たした、最低でもランク9越えの悪魔、しかも神の存在ともあるといくら一騎当千、戦闘狂の嘆きの亡霊でもかなり厳しい

 

 

 

なにより僕らはまだルシアとアンセムがいない、まぁもう一人のメンバーはそもそもあの場にいなかったのだからこの世界にはいないだろう

 

 

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