オーバーロード 嗤う骸骨は帰りたい   作:嘆きのラジオ

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昔書いた第一部見返したけど、思ってたより酷くて笑った
そちらも随時直していきます

あと3話くらい書き溜めしてるから毎日投稿できそ


勘違い④

蛇人族、リネル・ナーガ・カルミニャーノは盗賊団が亜人連合を襲撃したという知らせを聞き一日後に族長から新しい亜人種族の協力関係を締結しろという命令のもと

 

猿人とよばれる亜人のテリトリーに足を踏み入れていた

あまり考えたくはないが懐柔のためなら手段は厭うなと言われていた

 

手段を厭わないと言ってもそれは力で無理矢理言うことを聞かせろ、ということではない、亜人連合はあくまで対人間への協力関係に過ぎない

 

一部ノ自信家やプライドが高い亜人とは連合内でのいざこざがかなり多かった

とくにトロールと蛇人族はそれにあたる

 

対人間ノための連合にも関わらず連合内での内乱で総崩れなど本末転倒である

故に連合内での部族間での争いは禁じられており新しい種族を迎える際にもスカウトといった交渉によるものが多い

 

連合内での禍根を残すことは後の戦争にも響くためご法度なのだ

 

「はぁ、」

思わずため息が漏れる

なら蛇人族、しかも雌である自分に対して、手段は厭わない、なんて言ったのには消去法で一つしかない

 

リネルは蛇人族では戦闘力こそ皆無だが、その滑らかな髪、宝石のような瞳に加え絹のような肌

雌としての魅力は群を抜いていた

 

つまりだ他種族に通用するかは不明だがリネルの身一つで一つの種族が更に加わるなら

これほど美味しい話はないということだ

とくにリネルの身体は美貌に目が映らなくても、魔術的価値がかなり高い

 

宝石のような瞳は蛇人族で1000人に1人持ってるか持ってないかわからないほどの純正な魔眼だった

そしてその髪や肉体は魔術素材としてかなり有用だ

 

かのアンデッドも生贄に捧げれば一つくらい頼みを聞いてやってもいいと言われたほどだ

当然断ったが、それは部族間では一つの切り札となった 

あのアンデッドは強い、あれ一体で亜人連合を潰せる程度は造作もない、というくらいには強い

 

故にリネルはそれまで大切に育てられてきた

 

だが人間との戦争が激化、最近では法国の漆黒聖典により一つの部族が全滅している

 

それにアンデッドに必要なのはリネルの肉体だけだった、故に生死はどうでもいいらしい

 

それからリネルは部族にとって都合のいい存在として扱われようとしていた  

 

その初めがこの新しい部族をどんな手を使ってでも迎い入れろ、ということだった

 

示された場所に着き、緊張に鼓動が早まる、リネルとて部族にその身を差し出す覚悟はある

だがそれは部族のため、名誉ある戦死による場合だ

 

辱めや、ましてやモルモットになることなど望んではいないのだ

憂鬱の中、リネルの耳が、微細な空気の揺れを感じとった

 

「っっ!!!」

(何かが近づいてくる)

 

足音が聞こえた

そのリズムと聞こえる音から人数は一人、二足歩行、の生物であることが認識できた

人間かそれとも亜人か、とわいえ、亜人領しかもこんな森深くまで来る人間等いる訳かない

ましてやここいらは凶暴な猿人のテリトリーだ、そこに一人でくるなどよっぽどの馬鹿か、大陸で5本の指に入る実力者のみだろう

 

ならば消去法で亜人だ、仮に人間だったならリネルにはどうしようもないことだ

リネルとて基礎戦闘技術は叩きこまれている、だが、それが通じるのは精々ゴールド、ミスリルが限界だろう

 

アダマンタイトが相手ならリネルは抵抗するまもなく膾切りにされて終わりだ

 

「ふぅ、、、」

落ち着いて深呼吸をする、考えていても仕方ない

幸いにも少し距離がある、覚悟を決める時間はある

 

一歩、二歩とこちらの位置がわかっているかのように一切の躊躇なくまっすぐ近づいてくる

 

「大丈夫、大丈夫、私は、大丈夫」

祈るように、安心できるように連呼する

 

(よし!)

 

覚悟を決めて草むらから出る

例え猿人、攻撃されないとはいえこれからの未来に、恐怖に思わず目を瞑る

暗い視界から草木をかき分け音の元へと向かい、ひざまづく

すぐに襲われなかったあたり相手は亜人だろう

 

「お迎えにあがりました、私は蛇人族代理、リネル・ナーガ・カルミニャーノと申します」

「……」

返答はない、確かに正面に居るはずだ、だがリネルに顔をあげる覚悟はない、新しい種族が何かはわからないが、猿人は野蛮だ

何がトリガーとなってリネルに牙を向くかわからない

 

数分時間がすぎ、それはようやく口を開いた

 

「うん、、出迎えご苦労、なんだ、僕は迷い族、クライ・アンドリヒだ」

それは若い雄の声だった、気の抜けた、本当にどこかの部族長なのか?

それに初めて聞く部族だ、疑問を感じながらも許しを得たので顔をあげる

名乗られたということはそういうことだ

 

リネルは目の前に広がる光景に思わず声を失った

  

息を呑み、呼吸を忘れるほどだった

 

「きれい、、、」

 

ただその一言に尽きた

白の狐耳と尻尾、息を飲むほどに混じり気のない純白の狐面、そこから漏れる鮮やかな黒髪

そして見た事のない衣装に、両腕、首に下げられた財宝の数々

神々しさすら感じさせるその御身に再び視線を大地に落とした

 

それは見るだけでわかった、眼の前の御方は今まで出会ってきた何者よりも美しく、そして強い、次元が違う

そう言えるほどの圧倒的、生物としての格差がそこにあった

 

「えーと、それで僕になんのようかな?」

気の抜けた青年の声がした

まるでどこにでもいる凡人のような

 

(試されている)

リネルは悟った、完璧な擬態、仮に、眼の前の御仁が、そのような擬態をする意味を

リネルや蛇人族だけではない、亜人連合の格を測っているのだ

その証拠に、その声色とは裏腹に凄まじいプレッシャーが仮面から放たれていた

 

「私は対人間亜人連合、代表として迷い族、クライ・アンドリヒ様にご協力を仰ぎたく参りました、お望みとあらば私は貴方様に私の全てを捧げる所存であります」

 

心からの言葉だった、その意志に偽りなく

例え、モルモットとしてでも眼の前の方に身を捧げることに一抹の躊躇いなどなかった

 

先程まで感じていた交渉への嫌悪感など一切ない

あるのは光栄ただ一つ

 

このような方に身を捧げることができるなど亜人冥利につきる

 

「あ、うん、」

そんな亜人の予想外の反応にクライは困ったように返事を返した




人物紹介
クライ・アンドリヒ
レベル5
種族 人間
職業 なし

ボーナスなし

装備品
結界指(セーフリング)×15
銀の王冠(シルバープレス)
完璧な休暇
狗の鎖
異郷なる憧憬×3
みみっくん
変幻自在の鎧
夜天の帳
すまほ
シェロの宝石
丸い世界(ラウンドワールド)

…etc

車輪の智天使
種族 天使
職業 ???
レベル 81

天使召喚8th
不浄滅する火焔車輪
法輪天炎
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