園崎霧彦は異世界でガイアメモリを売りまくって罪を数えます。   作:エターナルロード

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ナスカってどういう能力なん?


2.ドライな出会い

ひとまず私は歩いてみることにした。

案外実は地球の何処かかもしれない。

84本のメモリを持ち歩くのは中々キツイが、セールスの時を思い出せば、割り切れる。

ま、どうにかなるはずさ。

けどまぁ……まずは人を探そう。

メモリを売るにも、何をするにもまずは人と情報だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

15分程歩いていた時だった。

 

「はっ!てやっ!」

「ウギャアアア!!」

叫び声……どうやら戦闘中のようだ。

こっそり近くで見ていると……

 

ズシィィ!

 

「ギャアアア!!!」バタッ……

「はっ………」

今倒れたのは……ドーパントではないな。

この世界には怪物がいるのか……

 

※霧彦はドーパントを怪物だと思っていません。

 

そして、それを倒したのが……女の子だ。

見たところ……17歳程度だろうか。

赤褐色の髪をしていて、可愛げのあるとても美しい容貌をしている。

と、呑気にしてる場合ではない。

彼女に色々と聞かなくてはならない。

 

一つ、ここで園崎霧彦について説明しよう。

属にいうキザなやろうである。

とある女性は彼を“気取った男”と呼んだ。

相手は初対面の女性。

こういう男は決まって………

 

「いやぁ素晴らしい動きだね。思わず見惚れてしまったよ。」パチパチ

このようなウザい挨拶で始まる。

軽い拍手で接触を試みようとした霧彦は……

「誰………?」スッ……

 

剣先で挨拶をされた。

 

女性はこちらに敵意を向けているようだ。

「おっと、危ない危ない………そんなに警戒しないでくれ。ちょっと尋ねたい事があるだけさ」

「……………なんです?」

「近くに町はあるかな?もしあるのなら…案内を頼みたいのだが」

「は?あ、いえ分かりました。案内しましょう」

「話が早くて助かる。ついでにもう少し遅く歩いてもらいたいがね」

「頼んだのはあなたです。私は急いでます」

女の子にやや強めにそんな事を言われ……

「やれやれ……」

(どの世界の女性も、僕に冷たいなぁ)

と、空かした笑いをする霧彦であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数十分後

「そういえばまだ君の名前を聞いていなかったね」

「リム・ストロベリーといいます」

「リム……いい名前だ。でもやけに素直だね」

「あなた……この名、いや、我が一族を知らないのですか………?」

この反応からするに、恐らくこの世界で名のしれた人物、または家なのは霧彦なら察しがついた。

(あまり、無知を晒すのもいらぬ誤解を招きかねないな……)

「生憎、遠くの街から来たものでね」

実際、間違ってはいない。

「そう……まぁいいわ。そういうあなたは?」

「私?私は……そうだな、キリヒコと呼んでくれ。」

「キリヒコ…?聞き慣れない名前ですが…まぁいいでしょう」

聞かれたのが名前だけで良かった、と内心安心したが、聞かれないのならわざわざその話をする必要もない。

「さて……着きましたよ」

気づけば、霧彦の前には大きな城壁があり、門番などはいなかった。

「どうもありがとう。そこで……出来れば街の案内も頼みたいのだが……いいかな?」

「えぇ…?まぁ大丈夫ですけど…私の家もここですし……」

リムと名乗る女性は少々嫌そうな顔をしているが、承諾はしてくれた

「これはご親切に。では「ちなみに、そのかばん……らしきものには何が入っているのですか?キリヒコ」

「っ…!」

ついに“それに”触れられた。

正直見逃してほしかったが、今まで話題にすら上がらなかっただけ、良しとするべきだ。

が、聞かれることを予測していなかった霧彦ではない。

 

「私は旅商人をしていてね。その商品さ」

「なるほど。近くの町も知らないような人が商人ですか……」

「今までこの商品の開発に勤しんでいね。勤勉な頭を持ち合わせていないのだよ」

「つまり、まだその商品をあまり販売された事がないのでは?でもあなた、“自称”旅商人ですよね?」

「……………そうだが?」

「この私が、何も疑わずにあなたをこの街まで案内していたと?」

(ただの小娘……ではないとは思っていたがね……)

 

「それではキリヒコ、中身を見せてください」

「それはなぜかな?」

「気になります。常識も無い人が開発したもの、さぞ素晴らしい商品なんですよね?」

リムという少女は不敵に、どこか楽しげに笑い、圧をかけてくる。

が、霧彦も負けない。

 

「いいでしょう。あまり気は乗りませんが、素晴らしい物であることは事実ですので」

「ほう……?一体どんな代物が…」

 

パカッ

 

「それでは………いかがですか?リム・ストロベリー様」

商品を見せる以上、霧彦も売人モードになる。

「これは……一体?『解析鑑定』」

ここでリムが何かを呟いた。

(対象物を調べる能力か?これは……ゲームなどでいうところの……『スキル』…といったところか?)

霧彦も仕事人間………否、メモリ人間とはいえ、テレビゲームや人気のアニメーションもそれなりに嗜んではい

る。

しばらくしてリムは……

 

「ガイア……メモリ…?」

「つ!」

(なるほど……どうやら…本当にここは異世界のようだ)

まだ若干疑っていた霧彦も、スキルという存在で自分が異世界にいるという事実を再確認することができた。

「もし購入を検討するのであれば、じっくりお考え頂きたい。あなたの人生の岐路になり得ますから」

 

「ふむ………私の『解析鑑定』のレベルではこれが何なのかすら分かりません。よって、あなたの怪しさがより増した訳ですが……どうしますか?」

「これの素晴らしさが分かってもらえないとは、誠に残念です。では、この街にあなたよりもレベルの高い『解析鑑定』をお持ちの方に会いに行けばいいのでは?」

「…………いいでしょう。ただし、怪しい行動を取った場合は、私が斬ります。いいですね?」

「それはありがたいっ!是非ともお願いしますね」

 

ボソッ「ムカつく男……」

 

そんな囁きも霧彦は見逃さなかったが、笑顔を崩さないのが、彼の成功の秘訣でもある。

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