【第一章完】四国?五国で良いんじゃね?   作:阿弥陀乃トンマージ

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エピローグ

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「お待たせしました……」

 

「おっ、きたきた! いっただきまーす!」

 

 タイヘイは目の前に並べられた料理を勢いよく食べ始める。

 

「す、すごい食べっぷりですね……」

 

 タイヘイの隣に座るモリコが戸惑いを見せる。タイヘイが答える。

 

「すっげえ腹減ってたからな!」

 

「随分と激闘だったみたいだね?」

 

「ああ、あいつは強かったな! 超人だったぜ!」

 

 モリコの横に座るクトラの問いにタイヘイが食べながら答える。

 

「食べるかしゃべるかどっちかにしなって……」

 

 モリコたちとは反対側に座るパイスーが呆れる。

 

「え? なんだって⁉」

 

「だから! ああ、口からなんか飛んだ⁉」

 

 パイスーが嫌がる。

 

「おい……もっと行儀よく食事出来ないのか? ここは王宮だぞ?」

 

 タイヘイたちと向かい合って座るシモツキが顔をしかめる。

 

「良いのです、シモツキ……」

 

「しかしですね……」

 

「この国を救ってくれた恩人たちです。この場は無礼講と行きましょう……」

 

「おっ、それならもっと酒をもらえるかな?」

 

 カンナの言葉にクトラがグラスを持つ。

 

「ええ、構いません。この国でも一番上等なお酒を用意させましょう」

 

「おおっ、やったね♪」

 

「……飲酒運転になるんじゃないか?」

 

 ヤヨイが笑みを浮かべながら尋ねる。

 

「普通に歩く分には問題ないよ」

 

「ははっ、そりゃあそうか……」

 

「お酒で思い出しましたが、フンミらをお許しになるようですね?」

 

 モリコがカンナに問う。代わりにキサラギが答える。

 

「……なにか文句があるのか?」

 

「いえ、ただ随分と寛大なご処置だなと……」

 

「もちろん、全くの不問とは参りませんが、彼らの能力はこの国に必要なものですから……」

 

「ふむ……」

 

「例えば、ムツキの政務を司る力はやはり必要不可欠ですし、ワスやウヅキにもそれを補助して欲しいと思っています……」

 

「なるほど……」

 

 カンナの答えにモリコが頷く。

 

「さらに言えば……」

 

「さらに?」

 

 パイスーが首を傾げる。

 

「フンミの高い戦闘力もやはり惜しいです。ミナについてもそれは同様です。ただ牢屋に閉じ込めておく方が我が国にとって損失だと考えております。もちろん、目を光らせておかなければなりませんが……文官たちに対してはシモツキ、武官たちに対してはヤヨイに用心してもらおうと思います。キサラギには、一歩引いた位置から全体を見てもらえばと……」

 

「……御意」

 

「任せといてくださいよ」

 

「精一杯務めます!」

 

 キサラギが頭を下げ、ヤヨイとシモツキがそれぞれ力強く頷く。クトラが尋ねる。

 

「……あのケンタウロス娘とかは?」

 

「サツキ、ナガツキ、ハヅキらも、これまで通り働いてもらいます。貴重な戦力ですから」

 

「戦力ね……まだ戦うんだ?」

 

「無論です。妖の国はこちらに色々と仕掛けてきています。南の『亜人連合』もなにやらきな臭いですし……『愛の国』と名乗っておりますが、愛だけで平和は保てません」

 

「はっ、なんとも勇ましいことだ……」

 

 クトラが酒を口にする。カンナが続ける。

 

「ただ、当面は国の立て直しと言いますか、体勢の見直しが急務ですが……」

 

「……国王陛下もご無事でなによりです」

 

「ありがとう。本当に良かったです……」

 

 モリコの言葉にカンナは笑みを浮かべる。

 

「ごちそうさん!」

 

「早っ⁉ あれだけの量を……」

 

 食事を終えたタイヘイにパイスーが驚く。タイヘイが腹をさすりながら、カンナに問う。

 

「姫さまよ……俺たちとの同盟関係は維持されるんだよな?」

 

「もちろん……タイヘイ殿たちに危機があれば、わたくしだけでも駆け付けます……!」

 

「そうか……それじゃあ、この辺でお暇するわ……」

 

「あ、も、もう行かれてしまうのですか? もっとゆっくりなさっても……」

 

 立ち上がって歩き出したタイヘイの背中をカンナは切なそうに見つめる。タイヘイは振り返って、笑みを浮かべながら告げる。

 

「ああ、大事な『俺らの国』に戻らなきゃな!」

 

                  ~第一章完~




(23年8月1日現在)

これで第一章が終了になります。第二章以降の構想もあるので、再開の際はまたよろしくお願いします。
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