私、支持率0%の職業でゲームにログインします。 作:バスタオル
第8話 メンテナンス
場所…結衣の部屋
結衣「うーん。ここがこの公式を使って解いて…次の問題はこれを使って…」
結衣は数学の宿題をしていた。今日は宿題が終わったら花蓮と一緒にゲームをする予定だった。
結衣「ふぅ…終わった〜。あ、確かメンテナンスが終わるのは17時だったよね」
結衣はゲームのメンテナンスが終わる前に宿題が終わった。
結衣「今何時だろ」
結衣は時計を見た。時刻は16:56を指していた。
結衣「もうちょっとだ!何しよっかな〜」
結衣は17時になるまでテキトーに時間を潰した。
ー4分後ー
結衣「17時!ゲームにログインするっ!」
カポッ
結衣はコントローラーを装着してゲームにログインした。
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場所…第1層 はじまりの街 噴水の広場
シュゥゥゥゥゥゥ…
アリシアがログインした。
アリシア「よぉし!やるぞー!」
ピッ
するとアリシアの目の前に通知画面が表示された。
アリシア「ん?」
ピッピッ
アリシアは操作して通知を開いた。
アリシア「メンテナンスに関する通知と不具合に関する通知?」
アリシアはメンテナンスに関する通知を開いた。
アリシア「本メンテナンスで第2層 冒険者の世界が解放されました。第2層では第1層に負けないくらいの強いモンスターが多数実装されました。その分報酬も増え、また新たに既存のスキルや特性に調整が入りました。現時点で第2層への条件を達成されている方はそのまま第2層へ入ることができます。達成されてない方ははじまりの世界で条件を達成すれば第2層へ入ることができます。第2層解放に続いて新イベントも開催予定ですので、もうしばらくお待ちください。今後とも、RGOをお楽しみください」
ピッ
アリシアはメンテナンスに関する通知を閉じた。
アリシア「んー!楽しみー!次のイベントはどんなのだろう?また1人で戦うやつなのかな?」
ピッ
アリシアは不具合に関する通知を開いた。
アリシア「本メンテナンスにおいて、既に認知されていた不具合を修正致しました。修正内容は下記に記載しています」
アリシアは画面をスクロールした。
アリシア「特性:弱点必中の効果について。相手の弱点しか攻撃しない→攻撃した相手の弱点属性で攻撃する」
アリシアはその特性に見覚えがあった。
アリシア「なんかこの特性…誰かが持ってたような…誰だっけ…」
スッ…スッ…
アリシアは更に下へスクロールした。
アリシア「あ!魔物使いについて何か書いてる!」
アリシアは魔物使いのところで画面を止めて読んだ。
アリシア「えっ…」
しかしその内容はアリシアにとって今後のゲームに支障が出るものだった。
内容
・魔物使いについて、モンスターを倒すことで仲間にする魔物使いだが、本来仲間にできないボスモンスターが仲間として登録されているため、対象モンスターに制限をつけます。また、今後ボスモンスターを仲間にした際は同様の制限がつきます。
対象モンスター:プニちゃん、ゴロちゃん、キリちゃん、ムクロ、三つ首(雷首、氷首、火首)
制限:対象モンスターがやられると、仲間から強制的に脱退される(ただし、再度仲間にすることは可能)
・モンスター登録されていないモンスターが魔物使いの仲間になっていることを確認しましたので、対象のモンスターを削除します。
※対象モンスター:コハク
アリシア「えっ…コハク…えっ…」
アリシアはその内容を見て一気に寒気がした。
アリシア「コハクが…削除…?」
アリシアは一瞬頭がフリーズした。プニちゃんやゴロちゃん、キリちゃん、ムクロ、三つ首に制限がかけられ、しかもコハクが削除された。削除はゲームをした事ないアリシアでも分かる。今後使えなくなることだろう。
アリシア「コハク!出てきて!コハク!ねぇ!コハク!」
アリシアは何度もコハクを呼んだ。だがコハクは姿を現さなかった。
アリシア「そんな…コハク…」
ドサッ…
アリシアは地面に座り込んだ。
アリシア「なんで…みんなが…コハク…」
シュゥゥゥゥゥゥ…
するとロザリーがログインした。
ロザリー「あれ、アリシア。なんでまだここにいるの?」
アリシア「ぅっ…くっ…ロザリー…」
アリシアは泣きながらロザリーの方を振り向いた。
ロザリー「えっ!?どうしたの!?」
ロザリーはアリシアの話を聞いた。
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ロザリー「…確かに削除されてる」
ロザリーはアリシアのステータス画面を見ていた。
ロザリー「まさかこんなに早く来るとはね…」
アリシア「ロザリーは知ってたの…?」
ロザリー「ゲームバランスを考えるとなると、いつかはこうなると思ってたよ」
アリシア「そんな…コハク…」
ロザリー「…」
ロザリーはアリシアの仲間モンスターを見ていた。
ロザリー「ボスモンスターはちゃんといる。でも制限あり。それで、コハクは削除…なんか魔物使いを徹底的に潰してるよね」
アリシア「私…何も悪いことしてないのに…何で…」
ロザリー「うーん…もしかしたらあの白いヤツの噂…やっぱりコハクのことだったのかも」
アリシア「白いヤツ…?」
ロザリー「うん。ダンジョンを荒らし回ってるって言ってたやつ。あれが運営に認知されたか、もしくは誰かがそれを報告したか。どちらにせよゲームバランスを崩壊しかねないから運営は削除する決断に至ったんだろうね」
アリシア「そんな…コハク…」
ロザリー「…こうなったらアリシア」
アリシア「?」
ロザリー「早く第2層に行って新しいモンスターを仲間にしよう」
アリシア「えっ?」
ロザリー「コハクの分を他のモンスターで補うの。多分この文言だと二度と復活しないだろうから」
アリシア「そんな…コハク…」
ロザリー「大丈夫!私がいるから!ね!一緒に頑張ろ!」
アリシア「…うん」
ロザリー「よしっ!そうと決まれば行くよ!」
アリシア「…うん…」
アリシアとロザリーは第2層 冒険者の世界に入った。
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場所…第2層 冒険者の世界 大通り
アリシアとロザリーは多数のお店が並ぶ大通りに出てきた。そこは武器やアイテムのような冒険に役立つものを売っているお店や、食べ物を売っている店、飲食店など、様々なお店がズラリと並んでいた。
ロザリー「おおっ!ここが第2層 冒険者の世界!さっきいた第1層とは全然違う!」
アリシア「…うん…そうだね」
アリシアは元気の無い声で返事をした。
ロザリー「…ねぇアリシア」
アリシア「?」
ロザリー「…私が一緒にいるからいつでも頼って。もし今から冒険に行くのが辛かったら近くに宿屋があるからそこで休も?私がずっと一緒にいるから」
アリシア「…じゃあロザリー…」
ロザリー「何?」
アリシア「…少し休みたい」
ロザリー「うん。じゃあ宿屋に行こ。アリシアの気が済むまで休んでいいからね」
アリシア「…うん」
スタスタスタ
アリシアとロザリーは近くの宿屋に向かった。
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場所…カナデの宿屋
ロザリー「すみませーん」
???「はーい」
ロザリーが受付で声を上げると、奥からロザリーよりも背が低い女の子が出てきた。
ロザリー「あの、宿泊したいのですが」
???「はい。どれくらい休まれますか?」
ロザリー「あ、えっと…あの子の気が済むまでで…」
???「?」
その子はロザリーの後ろにいるアリシアを見た。
???「どうかされたのですか?」
ロザリー「えっと…それは…」
ロザリーは少し言いにくそうだった。
???「…分かりました」
ロザリー「!」
???「言えない事でしたら詮索はしません。代金は宿を出る時にさせていただきますね」
ロザリー「はい。ありがとうございます」
???「えっと…おふたりで宿泊ですか?それともそちらの方だけですか?」
ロザリー「2人で」
???「はい。分かりました。でしたら少し広いお部屋を」
コトッ
???はロザリーに部屋の鍵を出した。
???「こちらがお部屋になります。2人分のお部屋ですので、少し広めになっています。何かあればお部屋にあるお電話で私にお伝えください」
ロザリー「ありがとうございます」
カナデ「私の名前はカナデといいます。今後あなた方が冒険で疲れた際にご奉仕させていただきます。どうぞよろしくお願いします」
ロザリー「私はロザリーといいます。こっちはアリシアです。よろしくお願いしますカナデさん」
カナデ「はい。よろしくお願いします。お食事はどうされますか?」
ロザリー「こちらで食べられますか?」
カナデ「はい。可能ですよ」
ロザリー「でしたらご飯もお願いします」
カナデ「分かりました。でしたらお食事ができましたら私がお部屋までお運びします」
ロザリー「お願いします」
カナデ「では鍵を」
ロザリーは部屋の鍵を受け取った。
ロザリー「ありがとうございます。じゃあアリシア。行こっか」
アリシア「…うん」
スタスタスタ
アリシアとロザリーは自分たちが泊まる部屋に向かった。
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場所…アリシアとロザリーが泊まる部屋
ガチャ…
ロザリーは部屋のドアを開けた。
ロザリー「お、結構広い」
その部屋は目の前に広い空間があり、その隣の部屋には大きなベッドがあった。目の前の広い空間には上等な椅子が4つあり、その中央には綺麗なガラスの机が置かれていた。
ロザリー「なんか…すごいね…」
アリシア「…うん」
アリシアは全然驚いていなかった。
ロザリー「じゃあアリシア。あっちにベッドあるから行こ?」
アリシア「…うん」
スタスタスタ
アリシアとロザリーはベッドに向かった。
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場所…部屋の寝室
バサッ!
ロザリーは掛け布団をめくった。
ロザリー「はいアリシア。ここで横になって」
アリシア「…」
スススッ…
アリシアはベッドの中に入った。
バサッ…
ロザリーは掛け布団をかけた。
ロザリー「…アリシア。大丈夫?」
アリシア「…ううん」
ロザリー「…そっか。何かあったら言ってね。私が何でもしてあげるから」
スタスタスタ
ロザリーは自分たちの部屋を歩き回った。
アリシア「…」
アリシアはその間、ずっと布団の中で丸まっていた。
アリシア「…コハク」
するとアリシアの目から涙が出てきた。
アリシア「コハク…うっ…ひぐっ…」
するとアリシアは泣き始めた。
ロザリー「…」
ロザリーはアリシアの泣き声を聞きながら部屋を散策した。
そしてしばらくするとロザリーがベッドに戻ってきた。
ロザリー「アリシア。私カナデさんとお話があるから部屋出てもいい?」
アリシア「…うん」
ロザリー「何かあったら私にチャットを送って。すぐに行くから」
アリシア「…うん」
ロザリー「…じゃ、行ってくるね」
アリシア「…」
スタスタスタ
ロザリーは部屋を出て受付に向かった。
アリシア「…」
アリシアはロザリーが帰ってくるまで、一度もベッドから出なかった。
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場所…カナデの宿屋 受付
ロザリー「カナデさん」
カナデ「はい。どうされましたか」
ロザリー「あの…アリシアの事なんですが」
カナデ「アリシアさん。先程のお連れの方ですね?」
ロザリー「はい」
カナデ「あの方がどうかされましたか?」
ロザリー「…あの子、実は魔物使いって職業でして…」
カナデ「魔物使いですか」
ロザリー「はい。そこで、この第2層に入るにあたってメンテナンスがあったんです」
カナデ「そうですか」
ロザリー「そこでアリシアが仲間になっていたコハクというモンスターが運営によって削除されまして…」
カナデ「削除…ですか…」
ロザリー「はい。アリシアにとってコハクは大事な仲間だったんです。ですが、それが不具合として運営から強制的に削除されて…」
カナデ「あぁ…だからあんなに落ち込んでいらしたんですね」
ロザリー「…それもあるでしょうが、他にもあって…」
カナデ「…」
ロザリー「あの子の仲間モンスターの何体かに制限がかけられまして…」
カナデ「制限?」
ロザリー「はい。やられたら仲間から強制的に脱退させられるという制限です」
カナデ「強制脱退!?」
ロザリー「そうです。魔物使いはモンスターを仲間にして一緒に戦う職業なんですが、負けたら仲間から外されるなんて仲間を大事にしていたアリシアからすれば相当嫌なことだったと思うんです」
カナデ「確かにそれは嫌ですね。せっかく仲間にしたのに強制的に仲間から消えちゃうなんて…」
ロザリー「はい。そこでカナデさん。お願いがあるんですが」
カナデ「はい」
ロザリー「私も冒険者なので、この第2層の散策とか武器やスキルとかの調達をしなければならないんです。そうなると、私はアリシアから離れることになります。…なので、その間だけ…アリシアのそばにいてあげていただけませんか?」
カナデ「!」
ロザリー「私はアリシアにずっと一緒にいるからって言ったんですが、それだとアリシアを守れない気がして…だから強くなってアリシアを守ろうって決めたんです…」
カナデ「なるほど、ロザリーさんがいない間、アリシアさんの様子を見ていて欲しいと。そういう事ですね?」
ロザリー「はい。お願いできませんか?」
カナデ「できますよ。任せてください」
ロザリー「本当ですか!?」
カナデ「はい。私、AIではないので」
ロザリー「…?どういう事ですか?」
カナデ「私、こう見えてプレイヤーですから」
ロザリー「…えっ!?」
カナデ「ふふっ…」
カナデはロザリーの反応を見て笑った。
ロザリー「嘘っ…」
カナデ「でなきゃこんな会話なんてできませんよ。ゲームの中にいるキャラクターは一定の会話しかできないので。私であれば宿に泊まるかどうかを話すだけになりますよ」
ロザリー「確かに…」
カナデ「この宿屋を経営しているのは私を含めて7人います。ロザリーさんが冒険に出ている間は私がアリシアさんの様子を見て、受付などは他の方に任せることにします」
ロザリー「あ、ありがとうございます!」
ロザリーは頭を下げた。
カナデ「大丈夫ですよ。今はアリシアさんの心を癒すのが先ですので」
ロザリー「本当にありがとうございます!」
カナデ「ねぇみんな!さっきの話聞いてたでしょ?私がアリシアさんのお世話をしている間、この受付とかをお願いね!」
ロザリー「?」
カナデが急に声を上げた。
ロザリー「えっ…何したんですか?」
カナデ「あ、おふたりがこの宿屋に入ってからずっと見張っていたんですよ。おふたりの行動を」
ロザリー「えっ!?」
カナデ「ただならぬ雰囲気でしたので。でも安心してください。あなた方をやっつける意思はありません。私たちは冒険者ではないので」
ロザリー「冒険者じゃない?そんなことあるの?」
カナデ「はい。私たちは商人という職業ですので」
ロザリー「商人といえばアイテムとか売ったりするやつでしょ?」
カナデ「はい。そうですよ。ですが、アイテムを売るだけじゃなくて、飲食店やこの宿屋を経営したりもできます」
ロザリー「へぇ…」
カナデ「戦闘に出ることもできますが、できるのはサポートだけです。攻撃はできません」
ロザリー「サポーターは初めて見た!いつか一緒に冒険に行かない?」
カナデ「いいですよ。アリシアさんが復帰できたら私がおふたりの仲間になります」
ロザリー「ありがとうごさざいます!」
カナデ「いえいえ」
ロザリー「あ、そういえば」
カナデ「?」
ロザリー「他の6人はどこにいるんですか?」
カナデ「あ〜…」
パンパン!
カナデは2回手を叩いた。
スタスタスタ
すると奥から6人でてきた。
ロザリー「おおっ…」
カナデ「ご紹介します。彼らがこの宿屋を運営しているメンバーです」
カナデは自分の隣にいる人から順に紹介し始めた。
1人目は何やら体が大きな男性だった。
カナデ「まず私の横にいる男の人。名前はアレックスといいます。彼は見ての通り体が大きいので威圧感とかあるかもしれませんが、こう見えて可愛い物好きです」
アレックス「よろしくお願いします」
ロザリー「あ、よろしくお願いします」
2人目は凛とした表情の女性だった。
カナデ「次にアレックスの隣にいる女性の方。名前はリンといいます。長髪でカッコイイ女性なので男女問わず人気です。しかもお仕事は完璧にこなします」
リン「リンです。よろしくお願いします」
ロザリー「よろしくお願いします」
3人目は4人目の人の後ろに隠れて顔だけ出していた。
カナデ「次にリンの隣にいる男の人。名前はランドールといいます。ちょっと人見知りが強いので、慣れるまで少し時間がかかります」
ランドール「よ…よろしく…」
ロザリー「よろしくお願いします」
4人目の人は何やら優しそうな雰囲気を漂わせていた。
カナデ「次にランドールの隣にいる男の人。名前はマロリーニョといいます。名前が長いのでみんなマロと呼んでいます」
マロリーニョ「マロです。よろしくお願いします」
ロザリー「よ…よろしくお願いします…」
5人目の人は見るからにキャピキャピしてそうな見た目の女性だった。
カナデ「次にマロの隣にいる女性の方。名前はミカンといいます。彼女は見た目が派手なのですぐ人の目を引き付けます」
ミカン「ミカンでーす!よろしくお願いしまーす!」
ロザリー「よろしくお願いします…」
そして最後の6人目の人はもう母性の塊にしか見えない女性だった。
カナデ「そしてミカンの隣にいる女性の方。名前はフミです。彼女はもう見た目からお母さんって感じの人です。その大きい胸で癒しを与えてくれると思いますよ」
フミ「よろしくお願いしますね」
ロザリー「は、はい!よろしくお願いします!」
カナデ「とまぁ、これで私たちの紹介は終わります。なにか質問とかありますか?」
ロザリー「あ、じゃあみなさんは戦闘でのサポートはどのようなことをしますか?」
カナデ「あ、それでしたらアレックスは攻撃力を増加させるバフと攻撃力を下げるデバフを担当しています」
ロザリー (担当?)
カナデ「リンは速度を増加させるバフと速度を下げるデバフを担当しています」
ロザリー「ふむ。バフとデバフが主かな」
カナデ「ランドールは状態異常全般を担当しています」
ロザリー「お、状態異常」
カナデ「マロは防御力を増加させるバフと防御力を下げるデバフを担当しています」
ロザリー (もしかしてステータス関係のサポート?)
カナデ「そしてミカンは魔力を増加させるバフと魔力を下げるデバフを担当しています」
ロザリー「ふむふむ」
カナデ「そしてフミは味方の回復を担当しています」
ロザリー「お、回復係。…ってあれ?じゃあカナデさんは?」
カナデ「私ですか?私はアイテムを使ったサポートになります」
ロザリー「すごい…本当にみんなサポーターなんだ…」
カナデ「私たちはサポートしかできないので冒険に出てもすぐにやられちゃうんですよ」
ロザリー「そっか…攻撃役が…」
カナデ「そうです。攻撃する人が一人もいません。なので、ここで宿屋を経営しているわけです」
ロザリー「なるほど…なら私とアリシアの仲間になってくれませんか?」
カナデ「!」
ロザリー「カナデさんだけじゃなく、みなさんです」
アレックス「!」
リン「!」
ランドール「!」
マロリーニョ「!」
ミカン「!」
フミ「!」
ロザリー「私たちは逆に攻撃役しかいないので、誰もサポートできないんですよ。回復とかもできませんし…」
カナデ「なるほど…」
ロザリー「なのでみなさん私たちの仲間になってくれませんか?」
ロザリーはカナデたちにお願いした。
アレックス「カナデ。俺は賛成だ」
カナデ「アレックス…」
ミカン「私も私も〜!」
フミ「私も大賛成です」
マロリーニョ「僕も賛成。サポートなら任せて」
ランドール「マロがいいなら僕も」
リン「私も賛成だ。カナデはどうする」
カナデ「私は最初から賛成だよ。じゃあロザリーさん。私たちをよろしくお願いしますね」
ロザリー「はい!やったぁぁぁぁっ!!」
ロザリーは飛んで喜んだ。
ロザリー「じゃあこれからよろしくお願いします!」
カナデ「はい!こちらこそ!」
ピッ
するとロザリーの目の前に画面が表示された。
音声「カナデ、アレックス、リン、ランドール、マロリーニョ、ミカン、フミが仲間になりました」
ロザリー「おぉ…いっぱい…」
音声「特性:交友関係を入手しました」
ロザリー「交友関係?」
ピッ
ロザリーは特性:交友関係のページを開いた。
音声「特性:交友関係。味方が自分に対して行ったバフの効果を少し上昇させる」
ロザリー「つまり、サポート系の効果を上げるってことだよね」
ブゥン
ロザリーは画面を閉じた。
ロザリー「じゃあ私、アリシアのところに戻るね」
カナデ「はい。ご飯はもう少しでできますので、できたらお運び致します」
ロザリー「うん。お願い」
スタスタスタ
ロザリーは部屋に戻った。
カナデ「…」
カナデはロザリーの背中を見ていた。
カナデ「…寂しそうな背中ですね」
アレックス「仲間が強制的に削除されたんだ。無理もない」
リン「第1層では白いヤツって噂があったけどそれなのかもね」
ランドール「聞いたことある。ダンジョンを荒らし回ってるってやつでしょ」
マロリーニョ「でも実際あの子の助けになってるんならいいんじゃないかな」
ミカン「てかさ、この運営の不具合の修正見た?魔物使いだけ修正されてるんだよ?」
フミ「よくないですね。たった1つの職業だけ修正なんて」
カナデ「これは、本格的に私たちがサポートしなければなりませんね」
リン「あぁ。そのようね」
ミカン「ミカンが治してあげる!」
フミ「私が行きますよ。ミカン」
ミカン「フミが行ったら窒息させるでしょ!」
フミ「そんな事しませんよ」
カナデ「いえ、アリシアさんのご奉仕は私がしますよ」
アレックス「俺たちはここの門番だな」
ランドール「ご飯とか掃除とかもね」
マロリーニョ「任せて!」
こうしてカナデたちはいつもの業務に戻った。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
場所…アリシアとロザリーの部屋
ロザリー「アリシア。戻ったよ」
アリシア「…」
アリシアは椅子に座っていた。
ロザリー「アリシア。大丈夫なの?」
アリシア「…」
アリシアは首を横に振った。
ロザリー「そっか。カナデさんたちがご飯もう少しでできるって言ってたよ。一緒に食べよ?」
アリシア「…」
アリシアは首を縦に振った。
ロザリー「っ…」
ロザリーは何も話してくれないアリシアを心配していた。
ロザリー「ねぇアリシ…」
アリシア「ロザリー」
ロザリー「!」
アリシアはロザリーの言葉に重ねて名前を呼んだ。
ロザリー「何?」
アリシア「…こっち来て」
ロザリー「!」
アリシアは椅子をポンポンと叩いた。
アリシア「…早く」
ロザリー「う…うん…」
スタスタスタ
ロザリーはアリシアのところに行った。
アリシア「ここ…座って…」
アリシアは自分の膝を指さした。
ロザリー「えっ?ここ膝だよ?」
アリシア「いいから…」
ロザリー「う…うん…」
ロザリーはアリシアの膝に座った。
ロザリー「痛くない?大丈夫?」
アリシア「うん。大丈夫」
ロザリー「でもどうしたの?急に膝に座ってなんて」
アリシア「…」
ギュッ…
アリシアはロザリーを抱きしめた。
ロザリー「えっ…ちょっ…アリシア?」
ロザリーは急なことで少し戸惑った。
アリシア「ごめんねロザリー…でもこうしてると落ち着くの」
ロザリー「!」
アリシア「少しだけ…いい?」
ロザリー「!!」
アリシアは上目遣いでロザリーを見た。ロザリーはその顔にドキッとした。
ロザリー「い…いいよ…」
ロザリーは顔を背けながら言った。
アリシア「…ありがと」
ギュゥゥゥゥゥゥ…
アリシアはさらに強く抱きしめた。
ロザリー「んっ…」
ロザリーは少しだけ声が漏れた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
それから少ししてアリシアは落ち着いてきた。
アリシア「…ありがとうロザリー。落ち着いたよ」
アリシアは抱きしめていた手を離した。
ロザリー「ん…いいよ…」
ロザリーはアリシアの頭を撫でた。
ロザリー「ねぇアリシア」
アリシア「何?」
ロザリー「私ね、アリシアを守れるように、これから冒険とかしようと思ってるの。でもアリシアはまだ休んでいた方がいいから、私がいない間、カナデさんにお世話になろうと思ってね」
アリシア「カナデさん…あの受付の?」
ロザリー「そう。私の代わりにアリシアを見てくれるの」
アリシア「…そっか。分かった」
ロザリー「何かあったらカナデさんたちに言うんだよ。分かった?」
アリシア「うん…分かった」
ロザリー「よしっ。そうと決まればさっそく準…」
ピッ
するとアリシアの目の前に画面が表示された。
アリシア「ん?…なんだろ」
ロザリー「?」
ピッ
アリシアはページを開いた。
音声「7人仲間が加わりました。名前はカナデ、アレックス、リン、ランドール、マロリーニョ、ミカン、フミ」
アリシア「仲間…」
ロザリー「カナデさん以外はカナデさんの仲間らしいよ。何やら商人?とかいう職業でこの宿屋を経営してるらしいよ」
アリシア「ふーん…」
音声「コハクからプレゼントが届きました」
アリシア「えっ!?コハク!?」
ロザリー「!?」
ピッ
アリシアは迷わずそのページを開いた。
音声「武器:再臨の拳 防具:神速の腕輪 特性:忠義、見極め、熱気、呪い、やまびこ スキル:刻印、恩寵、心眼、錬成、神器を入手しました」
アリシア「これ…コハクの…」
ロザリー「アリシアに贈り物か…中々やるね。コハクは」
アリシア「…うん」
アリシアはプレゼントを格納庫と呼ばれるプレゼントを保存するところに入れた。
アリシア「大事に使うね。コハク」
アリシアは少し元気が出てきた。
アリシア「ねぇロザリー」
ロザリー「何?」
アリシア「冒険…行こっか」
ロザリー「えっ…いけるの…?」
アリシア「うん。コハクのためにも行かないと」
ロザリー「…そっか。じゃあ行ってみよっか」
アリシア「うん」
アリシアとロザリーはカナデに伝えて冒険に出ることにした。しばらく拠点はカナデの宿屋になることだろう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
音声「お知らせします。次回の新イベントについてです」
突然第2層全体にスクリーンが多数出現した。
音声「次回の新イベントはボスモンスターしかいない歴戦の塔にてイベントが行われます。この歴戦の塔は第1層で登場したボスモンスター10体が出現し、各々倒して勝ち上がる形となります」
ブゥン…ブゥン…
第2層全体に表示されたスクリーンは説明が進むごとに画面を切り替えていった。
音声「強さは第1層で登場した時よりも強く設定されており、各階層でボスモンスターを倒すとポイントを獲得することができます。最終的に獲得したポイントを集計し、順位をつけさせていただきます」
ブゥン…
すると登場予定のボスモンスターたちがシルエットで表示された。
音声「なお、第10階である最後のボスモンスターはとても強く、獲得できるポイントも桁違いです。自分に合った階層が見つかればその階層で何度も周回することができます」
ブゥン…
すると順位によって獲得できる報酬が表示された。
音声「獲得できる報酬は様々あり、武器や防具、特性、スキルなど自分に合ったものを選択することができます」
ブゥン…
今度はイベント期間が書かれた画面が表示された。
音声「イベント期間は1週間です。この1週間の間にできるだけ多くのポイントを稼いでください。それでは、次回の新イベントでお会いしましょう」
〜物語メモ〜
アリシアが今回受けた修正
・魔物使いが仲間にしたボスモンスターがやられると、仲間から強制脱退されるという制限をつけた。
対象モンスター:プニちゃん、キリちゃん、ゴロちゃん、ムクロ、三つ首(雷首、氷首、火首)
・モンスター登録されていないモンスターを削除した。
対象モンスター:コハク
カナデの宿屋
アリシアとロザリーが泊まっている宿屋。
カナデ
カナデの宿屋を経営している人物。敬語を使い、他の6人のリーダー的存在。
戦闘では主に味方のサポートをしており、アイテムを使ったサポートが得意。
アレックス
カナデの宿屋で働いている人物。見た目は筋骨隆々だが、その見た目とは裏腹に可愛いものが好き。戦闘では主に味方のサポートをしており、攻撃力を上げるバフと攻撃力を下げるデバフを担当している。
リン
カナデの宿屋で働いている人物。長髪でカッコイイ女性なので男女問わず人気である。しかも仕事も完璧にこなしている。戦闘では主に味方のサポートをしており、スピードを上げるバフとスピードを下げるデバフを担当している。
マロリーニョ
カナデの宿屋で働いている人物。真面目な人で何でもこなすが、時折ランドールの盾となっている。戦闘では主にサポートをしており、防御力を上げるバフと防御力を下げるデバフを担当している。
ランドール
カナデの宿屋で働いている人物。人見知りが強く、知らない人が来ると決まってマロリーニョの後ろに隠れる。カナデたちならこうはならないが、仲良くなるまで少し時間がかかる。戦闘では主にサポートをしており、状態異常全般を担当している。
ミカン
カナデの宿屋で働いている人物。派手な見た目をしており、いかにもキャピキャピしてそうな印象を与える。だが仕事はしっかりやるし、人の看病もそつなくこなす。意外なところで頼れる存在。戦闘では主にサポートをしており、魔力を上げるバフと魔力を下げるデバフを担当している。
フミ
カナデの宿屋で働いている人物。胸が大きく、母性溢れる見た目をしており、ミカンは常にフミに甘えている。みんなからはお母さんという印象を持たれている。戦闘では主にサポートをしており、味方の回復を担当している。
特性:交友関係
ロザリーが所持している特性。味方のバフの効果を少し上昇させる。
コハクがアリシアにプレゼントした特性とスキル
特性:見極め
相手の後隙を学習することで、相手の動きに合わせて攻撃することができる。
特性:やまびこ
一度使用したスキルを即座に再度使用することができる。効果は別のスキルを使うまで。この特性があることでスキル:神器を何度も使用することができる。
スキル:錬成
自分が持っている武器や防具を強くすることができる。ただし素材が必要。
スキル:神器
特殊な力を纏わせて次の一撃を1000%の火力で攻撃することができる。ただし、連続では使用できない。