私、支持率0%の職業でゲームにログインします。   作:バスタオル

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第28話 角の生えたメイド

場所…ギルド:宿り星

 

アリシア「ふーん。みんなすごいなぁ」

 

アリシアはツァイたちのゲームカードを見ていた。このゲームカードは先の戦いでツァイたちがくれたものだった。だがゲーム初心者のアリシアにとってはすごさは分からなかった。

 

ロザリー「あれ、アリシア。何してるの?」

 

アリシア「うーん。ツァイさんとコンさんとユノさんのゲームカード見てるの」

 

ロザリー「えっ?ゲームカード?」

 

ゲームカードはこのゲームにおけるプレイヤーの情報が全て記載されたもの。名前、ステータス、スキル、特性、武器など全て。

 

アリシア「うん。ほら」

 

ロザリーもツァイのゲームカードを見た。

 

ロザリー「ほんとだ…でもここまでするなんて」

 

アリシア「え?どういうこと?」

 

ロザリー「これはその人の全てが記載されてるの。このゲームは手の内を明かせば相手に対策されてしまう危険性があるの。これを見せるということは自分たちにとってすごく不利な状況に追い込むことになる。それなのに…」

 

アリシア「そ、そんな大事な情報なの!?」

 

アリシアはゲーム初心者なのでその重要性が分からなかった。

 

アリシア「じゃ、じゃあこれ返さないと!」

 

ロザリー「無理だよ。返せない」

 

アリシア「えっ?」

 

ロザリー「貸し借りじゃないからね。あの人たちがアリシアに()()()んだよ。だから返せない。消すしかないよ」

 

アリシア「消す?」

 

ロザリー「そう」

 

アリシア「消したらどうなるの?」

 

ロザリー「もちろんその人たちの情報は全部消えるよ」

 

アリシア「え」

 

ロザリー「消したらアリシアの中にあるその人たちの情報が消えるだけ。本人たちには何も影響はないよ」

 

アリシア「あぁ…よかった…」

 

ロザリー「でもゲームをしてた私からすればせっかくの情報を消すのは勿体ない。だから残しておいて欲しい」

 

アリシア「でも…そんな大事なものを…」

 

ロザリー「しょうがないよ。あの人たちが決めたことだからね」

 

アリシア「うーん…分かった」

 

アリシアはツァイたちのゲームカードを残すことにした。

 

ロザリー「というか見せて。私も気になる」

 

アリシア「うん」

 

ピッ

アリシアはツァイのステータス画面を開いてロザリーに見せた。

 

ロザリー「ふーーむ…」

 

ロザリーはツァイの情報を1つずつ丁寧に見た。職業やレベル、武器や防具、スキルと特性の相互性など。

 

アリシア「どう?」

 

ロザリー「うん。中々いいステータスしてる。スキルや特性もちゃんと相互で相性がいいものばかり」

 

アリシア「へぇ」

 

ロザリー「他の人のは?」

 

アリシア「えーっと…」

 

ロザリーはその後、コンとユノのステータスも見た。

 

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しばらくしてロザリーはコンとユノのステータスも見終えた。

 

ロザリー「うん。3人とも良いスキルと特性持ってるね。一緒にクエストとかしてるのかな?」

 

アリシア「どうなんだろ。でもいくつか同じようなスキルがあるね」

 

ロザリー「流石に全部ってわけじゃないけど、概ね一緒だね」

 

アリシア「あ、そういえば次のイベントってまだ聞いてない?」

 

ロザリー「情報は今夜開示されるよ」

 

アリシア「そうなんだ!どんなイベントかなー!」

 

ロザリー「まぁ、十中八九精霊たちが活躍するイベントだろうね」

 

アリシア「うん!また魔物を倒してポイントを!とかかな?」

 

ロザリー「どうだろ。それはまたその時に分かるね」

 

アリシア「だね!楽しみ!」

 

ロザリー「私も!」

 

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場所…ギルド:近衛騎士団

 

ツァイ「ごめんねシルバー」

 

シルバー「?」

 

ツァイ、コン、ユノはシルバーの前に立って頭を下げていた。

 

コン「シルバーのためにミオレーネ…取れなかった」

 

シルバー「ん?ミオレーネ?」

 

シルバーはミオレーネという名前に聞き覚えがあった。

 

ユノ「うん。シルバー前言ってたでしょ?あのモンスター欲しいなって」

 

シルバー「あぁ。確かに言ったな」

 

ツァイ「だから私たち天空の闘技場に行ったんだけど…いなくて…」

 

コン「でも!代わりにアリシアって人がミオレーネを仲間にしてて!」

 

ユノ「3人で戦ったけど負けちゃった…だから取れなかった」

 

シルバー「なんだそんなことか…そんなの全然構わんぞ」

 

ツァイ「え?」

コン「え?」

ユノ「え?」

 

シルバーは全く怒りさえしなかった。

 

シルバー「確かに欲しいとは言ったけど、欲しいからには自分で取りに行かないと。でも私のことを考えて取りに行ってくれたんだな。ありがとう3人とも」

 

ツァイ「…うん」

コン「…うん」

ユノ「っ…」

 

シルバー「しかし負けるだけなのは悔しいな」

 

ツァイ「?」

コン「?」

ユノ「?」

 

シルバー「次のイベント。ギルド勝負なら必ず次は勝つ」

 

ツァイ「…うん!」

コン「だね」

ユノ「そうね。次こそは」

 

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ーその夜ー

 

アリシア「ロザリー!そろそろだよー!」

 

ロザリー「うーん!」

 

スタスタスタスタ

ロザリーがリビングのソファに座った。

 

ブブッ…ビリビリビリ…

アリシアとロザリーの目の前にスクリーンが映し出された。

 

音声「RGOのプレイヤーの皆様。こんばんは。ただいまより、第4回イベントの説明を始めます。この放送を見られない方のために、再度同じ内容の通知をさせていただきます」

 

アリシア「始まった始まった!」

 

ビリビリ…

するとスクリーンが何やらどこかの異空間のような背景を映し出した。

 

音声「第4回イベントはレイドバトルとなります。複数のプレイヤーでレイドボスにダメージを与えましょう」

 

アリシア「レイドバトル?って何?」

 

ロザリー「私たち以外のプレイヤーと一緒に同じボスを攻撃するやつだね」

 

アリシア「みんなと協力できるの!?」

 

ロザリー「うん。多分この場合だとギルド同士の争いはないかな。多分ポイント制のバトルだろうね」

 

アリシア「ポイント制?」

 

音声「しかし、今回RGOでは、一体のボスに複数のプレイヤーがダメージを与えるようなルールではありません」

 

ロザリー「え?」

 

ブゥン…

スクリーンが別の画面を映した。

 

音声「今回、レイドボスとなるモンスターは各属性で分かれています。火、水、氷、雷、風、土、光、闇、無属性それぞれ一体ずつボスモンスターが用意されています。プレイヤーの皆様はこの中から自分に合った属性のボスモンスターと戦っていただきます」

 

ロザリー「あ、なるほど。こっちで選ばせてくれるんだ。私は光属性ばっかりだから闇属性のボスモンスターを選べばいいんだね」

 

アリシア「弱点の属性を選べばいいの?」

 

ロザリー「そうそう。その方が効率よくダメージを与えられるからね」

 

アリシア「え、じゃあ私はどうすればいいの?」

 

ロザリー「え?えーっと…」

 

アリシアは多数のモンスターを仲間にしている。しかもそれぞれのモンスターは属性が違っているため、どのボスモンスターを選べばいいか分からなかった。

 

ロザリー「えっと、とりあえず後で考えようか」

 

アリシア「うん!」

 

音声「ボスモンスターは全て同じ性能となっております。違うのは属性だけです。ボスモンスターに与えたダメージからポイントを算出し、それぞれのギルドにそのポイントが振り分けられる仕様になっております。期間は5日間。レイドバトルは常時開催されています。また、ボスにはHPがなく、戦闘時間も1回5分となっており、ボス部屋への入室、退室は自由です」

 

ロザリー「ふーん。5日か。長めだね」

 

アリシア「だね」

 

音声「そして今回の第4イベントでは、精霊たちがプレイヤーの力となってくれます」

 

ロザリー「お、やっぱり来たか。精霊」

 

アリシア「私いっぱい集めたよ!」

 

音声「各属性攻撃の威力を上げる力を持つのでボスモンスターに与えるダメージが増え、ポイントも多く獲得することができます。また、弱点属性の耐性も上がるので、ボスモンスターの攻撃を軽減してくれます」

 

ロザリー「あーなるほど、私の場合は光属性の精霊だから光属性の攻撃と闇属性の防御が上がるってわけね」

 

アリシア「あ、そういう事なんだ」

 

音声「自身の持つ属性の精霊と仲良くなってイベントを有利に進めましょう。第4回イベントは3日後行われます。ポイントが高かったギルドは順位に応じて報酬を獲得することができます。報酬は武器や防具、スキルとなっております。それでは、これにて第4回イベントの説明を終わります。今後もRGOをお楽しみください」

 

ブブッ…ジジジ…

スクリーンが消え、いつもの風景に戻った。

 

アリシア「楽しみだね!ロザリー!」

 

ロザリー「うん!でも私とアリシアじゃ、挑む属性が違うから皆それぞれ別の場所で戦ってポイントを稼ぐ必要があるね」

 

アリシア「えっ!?そうなの!?」

 

ロザリー「うん。だからアリシアも頑張ってね」

 

アリシア「うん!」

 

ロザリー「さて、まずはアリシアのモンスターがどんな属性を持ってるかだね」

 

アリシア「えーっと…」

 

ピッピッ

アリシアは仲間モンスターのステータスを表示した。

 

アリシア「まずはコハク。コハクは雷だね」

 

ロザリー「へぇ、あれ雷属性なんだ」

 

アリシア「次に…」

 

アリシアは全員の属性を調べた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

コハク→雷属性

スラちゃん→無属性

スラくん→無属性

ライム→無属性

スラミ→無属性

イノくん→無属性

スザク→火属性

プニちゃん→無属性

ムクロ→闇属性

三つ首→雷・氷・火属性

キリちゃん→風属性

ゴロちゃん→土属性

ツクヨミ→闇属性

ミオレーネ→光属性

セイリュウ→水属性

ゲンブ→無属性

ミデル→火・雷・氷・風・光属性

 

火属性 3体、水属性 1体、氷属性 2体、雷属性 3体

風属性 2体、土属性 1体、光属性 2体、闇属性 2体

無属性 7体

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

ロザリー「うーん…バラけてるね…」

 

アリシア「う、うん…」

 

ロザリー「これじゃあ選びようがないなぁ…」

 

アリシア「そういえばロザリー」

 

ロザリー「何?」

 

アリシア「属性って何?」

 

ロザリー「…え?」

 

ロザリーはアリシアが真面目な顔で質問してくるからちょっと驚いた。

 

アリシア「弱点の属性ってどうやって分かるの?」

 

ロザリー「あ、あーそっちね。それなら」

 

ピッピッピッピッ

ロザリーはゲーム情報が書かれたページを開いた。

 

ロザリー「これ見ればわかるよ」

 

アリシア「?」

 

アリシアはロザリーが開いたページを見た。そこには属性相性と書かれており、さっき挙がっていた属性の効きやすさなどが記載されていた。

 

アリシア「えーっと…」

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

火→水→雷→土→風→氷→火

 

光⇄闇

 

 

詳細

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

アリシアはこれだけ見せられても何も分からなかった。

 

アリシア「ねぇロザリー…これ、分かんない…」

 

ロザリー「え、あ、じゃあこの詳細ってところ押してみて」

 

アリシア「詳細?」

 

先程の図の下に「詳細」と書かれた文字があった。アリシアはその詳細の文字を押してみた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

火属性には水属性が有効

水属性には雷属性が有効

雷属性には土属性が有能

土属性には風属性が有効

風属性には氷属性が有効

氷属性には火属性が有効

光属性と闇属性は双方有効

無属性は全ての属性耐性が等倍

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

アリシア「えっと…つまり?どういうこと?」

 

ロザリー「うーんと、私は光属性だよね?」

 

アリシア「うん」

 

ロザリー「だから私が挑むべきは闇属性のボスモンスターだってこと。他の属性だとあまり良いダメージは期待できないからね」

 

アリシア「この光属性のところ?双方有効ってやつ?」

 

ロザリー「そう。光属性は闇属性に有効で、闇属性は光属性に有効ってこと」

 

アリシア「あーなるほど、だから弱点ってわけね」

 

ロザリー「そうそう」

 

アリシア「え?じゃあ私って…」

 

ロザリー「アリシアの場合は色んな属性があるからちょっと難しいかな」

 

アリシア「そんなぁ…」

 

ロザリー「まぁ無属性なら全ての属性で均等にダメージが入るし無属性を選んでみたら?」

 

アリシア「うん。まぁそうしてみようかな」

 

ロザリー「うん。そうしてみて」

 

ブゥン…

そうしてロザリーは属性について書かれたページを閉じた。

 

ロザリー「さて、私は次のイベントまでにレベル上げしてくるね」

 

アリシア「うん!行ってらっしゃーい!」

 

スタスタスタスタ

ロザリーはギルドを出た。

 

アリシア「さーて!私は何しようかなー?」

 

ボフッ!

アリシアはソファに深く腰掛けた。

 

ガチャ…

するとカミラが部屋から出てきた。

 

カミラ「お、アリシア。ちょうどいいところに」

 

アリシア「?」

 

スタスタスタスタ

アリシアがソファにもたれていると、カミラが話しかけてきた。

 

カミラ「ちょっと頼みたいことがあるんだけどいいかな」

 

アリシア「いいですよ!」

 

カミラ「ありがとう。頼み事はこれなんだけど」

 

ピッ

カミラはとあるクエストを表示した。

 

アリシア「角の生えたメイド?」

 

カミラ「そう。これはレアな鉱石がもらえるクエストなんだが私じゃ行けなくてね、代わりに行ってもらえないかな?」

 

アリシア「分かりました!行きます!」

 

カミラ「お願いね。クエストはこの街にある大きな館に行くといい。角の生えたメイドさんがいるからその人に話してみな」

 

アリシア「はい!行ってきます!」

 

スタスタスタスタ!

アリシアはすぐに館に向かった。

 

カミラ「…さて、私は続きでもしようかしら」

 

スタスタスタスタ

カミラはまた部屋に戻っていった。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…ヴィレッタ家の館

 

アリシア「大きい館ってこれの事だよね?他に館なんてないし」

 

スザク「はい。合ってると思いますよ。ちょうど門のところに彼女が言ってた角の生えたメイドがいますし」

 

???「…」

 

確かに大きな門の前に1人のメイドさんがいた。彼女はよくある一般的なメイド服を着ており、頭には角を生やしていた。

 

アリシア「でもなんか…近寄り難いよね…」

 

スザク「そうですね。少し警戒されてるかもしれません。主様。ここはゲンブを召喚しましょう」

 

アリシア「え?」

 

スザク「主様がやられてしまったら終わりです。ゲンブに守ってもらいましょう」

 

アリシア「あ、うん。召喚 ゲンブ」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

アリシアの目の前に魔法陣が展開され、ゲンブが召喚された。

 

ゲンブ「お呼びですか。ご主人様」

 

アリシア「ゲンブ。盾を展開して」

 

ゲンブ「承知しました」

 

ブゥン…ブゥン…ブゥン…ブゥン…

ゲンブは大盾を4つ展開した。

 

アリシア「じゃあ…行こっか」

 

スザク「はい」

 

スタスタスタスタ

アリシアとスザクは角の生えたメイドの所へ向かった。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

???「…」

 

ザッザッザッザッ…

アリシアとスザク、ゲンブはそのメイドの前で止まった。

 

???「ここは主様の館です。用の無い者の立ち入りを禁じます」

 

アリシア「用ならあります。それもあなたのご主人様ではなく、あなた自身に」

 

???「…」

 

ピッピッピッ

アリシアはさっきカミラからもらったクエストを表示した。

 

アリシア「このクエストを受注しに来ました」

 

???「…なるほど。冒険者の方ですか」

 

アリシア「はい」

 

メル「…承知しました。私はメルといいます。この館でメイドをさせていただいてます。どうぞよろしくお願いします」

 

角の生えたメイドの名前はメルと言うそうだ。メルはアリシアたちに深く頭を下げた。

 

アリシア「あ、えっと…アリシアです」

 

アリシアもとりあえず名前を告げる。

 

メル「先程は申し訳ございません。ここに来るのは主様の財を狙う方々ばかりでしたので警戒をしていました」

 

アリシア「そ、そうなんだ…」

 

スザク「それにしてはすぐには追い返さなかったな」

 

メル「それは私の直感です。あなた方は危険な人物ではないと」

 

ゲンブ「でも警戒心はあったんだよね」

 

メル「はい。万が一、私の直感が外れた場合、今までの方々と同じように戦いになりかねないので」

 

アリシア「た…戦い…」

 

スザク「ゲンブ。盾を解除して」

 

ゲンブ「分かった」

 

ブゥン…ブゥン…ブゥン…ブゥン…

ゲンブは大盾を全て解除した。

 

アリシア「ねぇ、なんでそんなに戦い戦いって言ってるの?」

 

メル「…」

 

メルの表情が少し暗くなった。

 

メル「…私の主様はとても力の強い勇者でした。彼は魔を打ち払う力を持ち、ここに来る魔物たちを次々に倒していきました。それがある時、まだ幼く、体の弱かった主様の妹様がその魔物を束ねる者に攫われたと報告がありました。それに激昂した主様は遠い魔族城へ向かいました」

 

アリシア「妹さんが…」

 

スザク「なんと…」

 

ゲンブ「…」

 

メル「しかし主様が向かわれてからもう1ヶ月が経過しています。目的の場所までは遠いので主様は馬車を使っていました。まぁ遠いとはいえ、馬車であれば2日ほどでたどり着けます。それなのに…未だ帰られていません」

 

アリシア「っ…」

 

メル「私が向かえばいいのですが、私は主様に命を救われた身…主様に忠誠を誓う者として、主様の命令に従事するため、ここを守らねばなりません」

 

スザク「なるほど。だから代わりに行く人を…」

 

メル「そうです。彼と同じように強い力を持つ者が向かえば私は安心してこの館を守ることができます」

 

ゲンブ「そういえばメイドはあなただけなの?」

 

メル「…いえ、他にもたくさんのメイドがいました。しかし、そんなメイドたちも賊たちの襲撃によってその大半を失いました」

 

ゲンブ「えっ…」

 

メル「今では残っているのは私と現在城の中を警備しているラルクだけです」

 

スザク「ラルク?」

 

メル「私の妹です。彼女もまた、主様に救われたメイドなのです」

 

アリシア「そうなんだ…」

 

メル「私は主様からこの館を守るよう仰せつかっております。なので私からお願いします。魔族城に向かい、様子を見てきて欲しいのです」

 

ピッ

アリシアの目の前にクエストが表示された。

 

クエスト名:角の生えたメイド

内容:ご主人様と妹様の安否確認

場所:魔族城

 

アリシア「うん。分かった。受注っと」

 

ピッ

アリシアはクエストを受注した。

 

メル「私はメイドとしてここを動くことはできません。どうか主様と妹様をよろしくお願いします」

 

アリシア「分かりました。行ってきます」

 

スタスタスタスタ

アリシアたちは魔族城に向かうことにした。

 

メル「…お気をつけて」

 

メルはアリシアたちに深く頭を下げた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…魔族城 道中

 

アリシア「ねぇスザク」

 

スザク「はい」

 

アリシア「魔族城ってどこにあるのかな」

 

スザク「すみません。分かりません」

 

アリシア「えっ!」

 

スザク「セイリュウなら分かるかもしれませんよ」

 

アリシア「ほんと!?召喚 セイリュウ!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

アリシアの目の前に魔法陣が展開され、セイリュウが召喚された。

 

セイリュウ「お呼びでしょうか。主様」

 

アリシア「ねぇセイリュウ!魔族城ってどこにあるか知らない!?」

 

セイリュウ「魔族城…ですか…」

 

アリシア「うん!」

 

セイリュウ「…すみません。私には分かりません」

 

アリシア「えっ!?」

 

セイリュウ「魔族城は強力な魔物が住み着く場所と聞いております。しかし、具体的な場所までは…」

 

セイリュウは申し訳なさそうにした。

 

アリシア「そ…そっか…」

 

スザク「では主様。他の方に聞いてみましょう」

 

アリシア「え?」

 

スザク「セイリュウが分からないのなら、誰にも分からないと思います。であるならセイリュウのような簡単な情報を持っているものを探しましょう。そこから場所を特定するのです」

 

アリシア「あ!そうだ!」

 

ピッ…タッタッタッタッ…

アリシアはチャットを開いて文字を打った。

 

アリシア「これでよしっと」

 

スザク「主様?」

 

ピコッ

さっそくチャットに返信が来た。

 

アリシア「あ!きた!流石はロザリー!」

 

アリシアはロザリーの返信を読んだ。

 

アリシア「へぇ、そこにあるんだ。確かにちょっと遠いかなぁ…うーん…」

 

スザク「場所が分かったのですか?」

 

アリシア「うん。でも確かにちょっと遠い…どうやって行こうかな…」

 

スザク「どこですか?」

 

スザクは魔族城の場所を見た。

 

スザク「あー…確かにちょっと遠いですね。どうしましょうか」

 

アリシア「うーん…」

 

スザク「私たちはそれぞれ姿を変えられるので問題ないですが主様は…」

 

アリシア「えっ?スザクって姿変えられるの?」

 

スザク「はい。私だけじゃありませんよ。コハクもセイリュウもゲンブも変えられます」

 

アリシア「すごっ!見せて!」

 

スザク「あ、分かりました」

 

ゴォォォォォォォォォォ!

するとスザクの体が炎に包まれた。

 

ゴォォォォ!バサッ!バサッ!

少しして炎の中から姿を変えたスザクが現れた。スザクは大きな鳥のような姿になり、なんとも神々しく見えた。

 

朱雀「キャァァァァァァ!」

 

ブワッ!

朱雀の鳴き声だけで周囲に衝撃波が生まれた。

 

アリシア「うわぁぁぁぁ…すごぉぉぉぉ…」

 

アリシアはスザクの変わった姿に驚いていた。

 

アリシア「あ、そうだ…私もどうにかしないと…」

 

アリシアはどうするべきか考えた。するとその時、不意に昔のことを思い出した。それは、まだゲームを始めたばかりの頃、スラちゃんたちを追いかけるためにイノくんの背中に乗っていたことを。

 

アリシア「そうだ!」

 

キンッ!

アリシアはイノくんのメダルを使った。

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…ポンッ!

するとメダルがイノくんに姿を変えた。

 

イノくん「ブルルルルルルル…」

 

イノくんは出てきて早々、鼻息を荒くしていた。

 

アリシア「イノくん。魔族城まで乗せてくれないかな?」

 

イノくん「ブルルルルルルル!」

 

イノくんはアリシアが乗りやすいように体を下げた。

 

アリシア「ありがとうイノくん!」

 

アリシアはイノくんの背中に乗った。

 

アリシア「よしっ!じゃあスザク!一緒に行くよ!」

 

朱雀「キャァァァァァァ!」

 

バサッ!バサッ!バサッ!

朱雀は翼を広げて空を飛んだ。

 

アリシア「よしっ!じゃあイノくん!魔族城までレッツゴー!」

 

イノくん「ブルルルルルルル!!」

 

ダダダダダダダダダダダ!

イノくんは朱雀の後を追うように走った。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…魔族城

 

アリシアたちがしばらく走っていると、魔族城にたどり着くことができた。

 

アリシア「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

イノくん「ブルルルルルルル…」

 

朱雀「キャァァァァァァ!」

 

アリシアたちはここに来るまでにいくつものモンスターたちを倒してきた。戦いながら来たため、アリシアもイノくんも疲れていた。しかしスザクは本来の姿でいられるためか、あまり疲れてなさそうだった。

 

アリシア「ありがとうイノくん。またよろしくね」

 

イノくん「ブルルルルルルル…」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

イノくんはメダルになった。

 

アリシア「よしっ。じゃあスザクも行こうか」

 

ゴォォォォォォォォォォ!

朱雀が炎に包まれ、中からスザクが現れた。

 

スザク「分かりました。では、参りましょう」

 

スタスタスタスタ

アリシアとスザクは魔族城に入った。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…魔族城 玄関

 

アリシア「さて、とりあえず1番奥の部屋を目指すのがいいんだよね?」

 

スザク「そうですね。とりあえず上か奥に進みましょう」

 

モンスター「オォォォォォォ!」

モンスター「カッカカカカカカ!」

モンスター「ヴァハハハハハ!」

 

アリシアたちが進もうとした瞬間、いきなりモンスターが現れた。

 

アリシア「きたっ!」

 

スザク「はぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ズシャシャシャシャシャシャシャ!

スザクが目にも止まらぬ速さで切り刻んだ。

 

スザク「ふん。他愛ない」

 

アリシア「スザク…かっこいい…」

 

スザク「恥ずかしいですよ。主様」

 

ピュン!

するとアリシアの背後から矢が放たれた。

 

アリシア「じゃあ次に向か…」

 

グゥン!

するとアリシアの体が勝手に動いた。

 

アリシア「わわっ!」

 

ストッ!

すると天の羽衣の効果により、死角からの飛び道具を自動的に回避した。放たれた矢は地面に突き刺さった。

 

ドサッ!

アリシアは突然体が動いたため、バランスを崩して地面に尻もちをついた。

 

アリシア「いったたた…」

 

スリスリ…スリスリ…

アリシアはお尻を摩っていた。

 

スザク「主様!」

 

ビュン!!

スザクはすぐに矢を放ったモンスターに接近した。

 

モンスター「!?」

 

スザク「はぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

ズシャッ!!

スザクはそのモンスターを攻撃した。

 

モンスター「アァァァァァァァァァ…」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

そのモンスターの姿が消えた。

 

スザク「…ふぅ。危なかったですね」

 

アリシア「ありがとう。スザク」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ…スタッ!

スザクは綺麗にアリシアの横に着地した。

 

スザク「いいえ。さ、次に行きましょう」

 

アリシア「うん!」

 

スタスタスタスタ

アリシアとスザクは次に進むのだった。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…魔族城 長い廊下

 

玄関を抜け、扉を開けると長い廊下が待ち受けていた。しかし一本道なので迷うことは無い。ただ、言うなれば廊下が長い。ほんとに長い。

 

アリシア「うぇぇぇぇ…長ぁぁぁぁ…」

 

アリシアはあまりの長さに少し絶望した。

 

スザク「でも迷わないので親切ですね。長さは不親切ですが」

 

アリシア「はぁ…行こっか」

 

スザク「はい」

 

スタスタスタスタ

アリシアとスザクは長い廊下を進むことにした。

 

アリシア「しっかしまぁ…長い…こんな廊下必要?」

 

スザク「モンスターは体が大きいからあまり長くは感じないのでしょう」

 

アリシア「なるほど…」

 

スタスタスタスタ

アリシアとスザクは嫌々言いながらも廊下を歩いていった。すると何も起こらずあっさりと廊下を渡りきることができた。

 

アリシア「あれ、これだけ長いと何かあると思ってたけど…」

 

スザク「多分、本来ならいるはずですよ。でも勇者さんが倒したのでしょう」

 

アリシア「あー!なるほど!」

 

スザク「さ、私たちは遠慮なく進ませてもらいましょう」

 

アリシア「だね!」

 

スタスタスタスタ

アリシアとスザクは次に進んだ。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…魔族城 玉座手前

 

アリシアたちは廊下を出てどんどん先へと進んだ。その間モンスターは全く見かけなかった。全部勇者が倒したのだろう。アリシアたちは安全に玉座の手前まで進むことができた。

 

アリシア「なんか禍々しい扉だね」

 

スザク「そうですね」

 

ズォォォォォォォォ…

玉座の手前にある大扉は闇のオーラを纏っていて何か禍々しかった。

 

アリシア「それじゃあ行こっか」

 

???「おや?また誰か来ましたね?」

 

アリシア「!」

スザク「!」

 

ズォォォォォォォォ…

アリシアたちの前に紫色の渦が出現し、中からシャーマン?祈祷師?みたいな見た目のモンスターが出てきた。

 

アリシア「うわっ…なんか出た…」

 

???「うわっとは失礼ですね。まぁ、低俗な人間では仕方の無いことです」

 

スザク「あなた、私の主様を侮辱しないでください」

 

???「んー?あなたは?」

 

スザク「スザク。こちらは私の主様。アリシアという」

 

???「アリシアとスザク…ふむ。では、こちらも名乗るとしよう」

 

スッ…

その人の手に杖が現れた。

 

アゾン「私の名前はアゾン。魔族王様の1番の手下です」

 

アリシア「よろしくね」

 

アゾン「えぇ。よろしくお願いします。…して、今からお引き取りくださいな」

 

アリシア「やだ!」

 

アゾン「何故です。ここはあなた達にはなんのメリットもない場所ですが?」

 

アリシア「ある人に頼まれたの。だからこのまま引き下がるわけにはいかない!」

 

アゾン「…そうですか。残念です。であるなら、あの男のように縛り上げ、体を引き裂き、モンスターたちの餌にしてあげます!」

 

アリシア「あの男…まさか…」

 

アゾン「さぁ!踊り狂いなさい!」

 

ズォォォォォォォォ!

アゾンが杖を掲げると、アゾンの頭上に紫色の渦が出現した。

 

アリシア「なにあれ」

 

スザク「主様。見たところあのモンスターは闇属性を操るみたいです。であるならこちらは光属性の攻撃で対応するべきです」

 

アリシア「あ、属性の相性ってやつだね!ロザリーと勉強したから分かるよ!」

 

スザク「では、お願いします」

 

アリシア「召喚 ミオレーネ、ミデル!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ!

ミオレーネとミデルが召喚された。

 

ミオレーネ「お呼びでしょうか。主様」

 

ミデル「ん〜…」

 

アリシア「ミオレーネ、ミデル。相手は闇属性の攻撃をしてくるみたいなの。だから2人の力を貸して!」

 

ミオレーネ「仰せのままに」

 

ミデル「んっふふふふふ!いきますよ!」

 

スザク「主様。ゲンブも召喚を」

 

アリシア「うん!召喚 ゲンブ!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ!

ゲンブが召喚された。

 

ゲンブ「お呼びでしょうか。ご主人様」

 

アリシア「ゲンブ!私を守って!」

 

ゲンブ「承知しました」

 

ブゥン…ブゥン…ブゥン…ブゥン…

ゲンブは4つの大盾を展開した。

 

アリシア「スザクもあいつに攻撃して」

 

スザク「はい。分かりました」

 

キン!

スザクは2本の短剣を装備した。

 

アリシア「ミオレーネ!ミデル!相手には光属性で攻撃して!」

 

ミオレーネ「承知しました」

 

ミデル「分かりましたよ!」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ!

ミデルは天井まで飛んだ。

 

アゾン「?」

 

ミデル「いきますよ!シャイニングスター!」

 

ズドドドドドドドドドドド!!

天井から星の弾幕が落ちてきた。

 

アゾン「なっ!はぁっ!」

 

ズォォォォォォォォ!

アゾンは自分の頭上にある紫色の渦を大きくした。

 

スゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

ミデルのシャイニングスターが紫色の渦に吸い込まれた。

 

ミデル「なっ!」

 

ミオレーネ「天地を断つ聖剣(エクスカリバー)!!」

 

バゴォォォォォォォォォォン!!

ミオレーネは隙を見せたアゾンに攻撃した。

 

アゾン「グワァァァァァァァァァァ!!」

 

ミデル「シャイニングスター!」

 

ズドドドドドドドドドドド!!

ミデルが立て続けに攻撃を入れた。

 

スザク「四獣剣技 夜桜乱撃!」

 

ズシャシャシャシャシャシャシャ!

スザクも一緒に攻撃する。

 

アゾン「グワァァァァッ!ガァァァァァッ!」

 

アゾンは大ダメージを受けた。

 

スザク「ふむ。中々強いな。2人とも」

 

ミオレーネ「まぁな」

 

アゾン「ンヌゥゥゥゥァァァァァ!!」

 

ブワァァァァッ!!

アゾンの闇の力が大きくなった。

 

アゾン「はぁっ!」

 

ブゥン!ブゥン!ブゥン!ブゥン!ブゥン!

アゾンは闇の玉を放った。

 

ミオレーネ「はぁっ!」

 

ズシャッ!!ズシャッ!!ズシャッ!!

ミオレーネはその闇の玉を斬った。

 

アゾン「ふふっ…」

 

バゴン!バゴン!バゴン!バゴン!バゴン!

ミオレーネが斬った闇の玉が突然爆発した。

 

ミオレーネ「!!」

 

ミオレーネはその爆発に巻き込まれた。

 

アリシア「ミオレーネ!!」

 

ズサァァァァァァァッ!

ミオレーネは少し吹き飛ばされたが、何も問題はなかった。

 

ミデル「シャイニングスター!」

 

ズドドドドドドドドドドド!!

ミデルが星の弾幕を放った。

 

アゾン「はぁっ!」

 

ズォォォォォォォォ…

アゾンは頭上に紫色の渦を展開した。

 

スゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

ミデルの星の弾幕が紫色の渦に吸い込まれた。

 

ミデル「くっ!」

 

スザク「四獣剣技 夜桜乱撃!」

 

スカスカスカスカスカスカスカ!

スザクの素早い剣技はアゾンを捉えたが、スザクの剣はアゾンに当たらなかった。

 

アゾン「ふふっ。その程度ですか?」

 

スゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

アゾンの体は少し透明になっていた。

 

アゾン「まだまだですねぇ」

 

スザク「くっ…私の剣撃も通らない…これじゃあ…」

 

ズシャッ!!

すると剣撃を通さないアゾンの体が斬られた。

 

アゾン「アァァァァァァァァァァァ!!」

 

スザク「!」

 

ザッザッザッザッ…

スザクの後ろからムクロが現れた。

 

ムクロ「苦戦してるのか。スザク」

 

スザク「ムクロ…お前…」

 

ザッザッザッザッ…

現れたのはムクロだった。彼の斬撃は霊体をも実体として斬ることができる。

 

ムクロ「実体のないモンスターか?お前の攻撃が通ってなかったが」

 

スザク「いや、分からない。さっきまで通ってた。でも直前の攻撃だけ通らなかった」

 

ムクロ「ほぅ?なるほどな」

 

スザク「しかし心強い。お前みたいに霊体すら斬れる者がいるとこいつも倒しやすくなるだろう」

 

ムクロ「そうか。なら本気で戦おうか」

 

アゾン「ぐっ…なぜっ…なぜだ…私の体が…」

 

ミデル「シャイニングスター!」

 

ズドドドドドドドドドドド!!

ミデルは隙を見せたアゾンに攻撃した。

 

アゾン「グワァァァァッ!」

 

アゾンはまともに攻撃を受けてしまった。

 

ミオレーネ「はぁっ!」

 

ズシャッ!!

ミオレーネの攻撃が通った。

 

ミオレーネ (通った…!)

 

ムクロ「はぁっ!」

 

ズバッ!!

ムクロの斬撃もアゾンに当たった。

 

アゾン「あぎゃぁっ!!」

 

グラッ!

アゾンの体勢が大きく崩れた。

 

スザク「四獣剣技 夜桜乱撃!!」

 

ズシャシャシャシャシャシャシャ!

スザクは目にも止まらぬ速さで切り刻んだ。

 

アゾン「ガァァァァァァァァァッ!!」

 

ドサッ!

アゾンは地面に手と膝をついた。

 

アゾン「このっ…なぜ攻撃が…」

 

ミオレーネ「天地を断つ聖剣(エクスカリバー)!!」

 

アゾン「なっ!待てっ!待ってくれぇぇぇぇ!!」

 

バゴォォォォォォォォォォン!!

最後にミオレーネがトドメをさした。

 

アゾン「がっ…」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

アゾンの体は煙となって消えていった。

 

ミオレーネ「はぁっ…くたばったか」

 

ムクロ「ふん。この程度か」

 

スタスタスタスタ

戦いが終わってアリシアがみんなのところに来た。

 

アリシア「ありがとう。スザク、ムクロ、ミオレーネ、ミデル」

 

スザク「いいえ、このくらい当然です」

 

ムクロ「俺もだ」

 

ミオレーネ「主様のお役に立てましたか?」

 

アリシア「うん!」

 

ミデル「僕も中々面白かったよ」

 

アリシア「みんなありがとうね」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

ムクロ、ミオレーネ、ミデルは姿を消した。

 

アリシア「…さて、最後だね」

 

スザク「ですね」

 

ゲンブ「一応私は残るわね」

 

スザク「あぁ。頼む」

 

スタスタスタスタ

アリシアたちは玉座に向かった。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…魔族城 玉座

 

ガチャ…ギィィィィィィィ…

アリシアは重い扉を開けて中に入った。

 

スタスタスタスタ

中はとても暗く、アリシアたちは周囲を警戒しながら進んだ。

 

ボボッ…

すると2つの火の玉が現れた。

 

???「ほぅ?アゾンは死んだか?」

 

アリシア「!」

スザク「!」

ゲンブ「!」

 

ボボッ!

火の玉が急激に大きくなると、相手の姿が見えるようになった。3人の前にいるのはアリシアの2倍近くある背丈のボスモンスターだった。

 

???「なんだ、こんな小娘に負けたのか。アゾンのやつは」

 

アリシア「あ、あなたは…」

 

ヴィレッタ「俺はシュヴァルツ・ヴィレッタ。ここ魔族城を統治する者だ」

 

その人は腰に大きな剣を携えていた。

 

アリシア「あなたがボスモンスターなのね!」

 

チャキッ!

アリシアは堕天使の短剣と見切りの盾を装備した。

 

ヴィレッタ「ほぅ?この俺に刃を向けるか。小娘」

 

アリシア「あなたを倒して勇者さんの妹さんを返してもらいます!」

 

ヴィレッタ「勇者だと?そんなやつはおらん。何言ってるんだ」

 

アリシア「隠したって無駄!私が成敗してやる!」

 

ヴィレッタ「…何の話か知らんが俺を攻撃するつもりなら喜んで答えよう」

 

ギィン…ガンッ!

ヴィレッタは大きな剣を取り出して地面に突き刺した。

 

ヴィレッタ「構えろ小娘。ここが貴様の墓場となろう」

 

アリシア「ううん!私は勝つ!召喚 全員集合!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ!

アリシアの周囲に複数魔法陣が展開され、コハクたち全員が召喚された。

 

コハク「 ( `ᾥ´ ) 」

セイリュウ「…」

ミオレーネ「…」

ミデル「んっふふふふふ♪」

キリちゃん「あぁ…主様ぁ…」

ゴロちゃん「…」

雷首「カーッハッハッハッハッ!」

氷首「っしゃあ!暴れるぜ!」

火首「俺だ!俺がやる!!」

プニちゃん「主様ー!」

ムクロ「…ふん。また呼ばれたか」

マエラテ「ツクヨミ。来て」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

ツクヨミはマエラテの横に現れた。

 

アリシア「全員、攻撃開始!!」

 

ダダダダダダダダダダダ!

アリシアが声をかけるとコハクたちが一斉に動き始めた。

 

ヴィレッタ「来い!全員叩き潰してやる!!」

 

コハク「 (꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆ 」

 

ドカドカドカドカドカドカドカドカ!!

コハクはヴィレッタに連続攻撃した。

 

ヴィレッタ「ぬぅあああ!」

 

ギィン!!

ヴィレッタは持っていた大きな剣でコハクを吹き飛ばした。

 

コハク「 (@_@) 」

 

セイリュウ「四獣刀技 群青羅刹!」

 

ズババババババババババババ!

続いてセイリュウが攻撃する。

 

ヴィレッタ「くっ!はぁっ!」

 

ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!

ヴィレッタの攻撃は一撃一撃が重かった。セイリュウはその攻撃の重さに驚いたが、それでも倒れまいと戦う。

 

ムクロ「はぁっ!」

 

ズバッ!!

ヴィレッタがセイリュウと戦っている隙にムクロは背後からヴィレッタを攻撃した。

 

ヴィレッタ「くっ!貴様!!」

 

ヴィレッタはムクロの方に振り返った。

 

ミオレーネ「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ズバァァァァァァン!!

ミオレーネはムクロの方を振り返ったヴィレッタを背後から攻撃した。

 

ヴィレッタ「ぬぅぅぅ!!このっ!」

 

キリちゃん「あっはははははは!!」

 

キンキンキンキンキンキンキン!!

キリちゃんが目にも止まらぬ速さでヴィレッタを斬った。

 

ヴィレッタ「くぅいぃぃっ!!」

 

ヴィレッタはムクロたちの猛攻に翻弄されていた。

 

氷首「ンバァァァァァァァァッ!!」

 

ビュォォォォォォ!!パキパキパキパキ!!

氷首が氷のブレスでヴィレッタの動きを封じた。

 

ヴィレッタ「くっ!こいっつぅぅぅ!!」

 

ピシッ!パキパキ!!

ヴィレッタは力づくで氷を破壊しようとした。

 

雷首「カァァァァァァァァァッ!!」

 

バリバリバリバリバリバリ!!

続けて雷首が雷のブレスでヴィレッタを攻撃する。

 

ヴィレッタ「ごぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

プニちゃん「いくよゴロちゃん!」

ゴロちゃん「…」

 

ブンブンブンブンブンブン!!

プニちゃんとゴロちゃんが2人同時に腕を振り回し始めた。

 

プニちゃん「やぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

ゴロちゃん「…」

 

ビュン!!ドゴォォォォォン!!

プニちゃんとゴロちゃんは同時に拳を振るった。プニちゃんとゴロちゃんは腕を伸ばすことができるので長距離からの攻撃も可能だ。今回もヴィレッタに接近せず、ただ腕を伸ばして攻撃した。

 

ヴィレッタ「ぐぁぁっ!!」

 

ピシッ!パキパキ!!

氷がさらに砕けた。

 

ヴィレッタ「がぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ミデル「ンッフフフ…ダイヤモンドダスト!」

 

ビュォォォォォォ!!パキパキパキパキ!!

ミデルがダイヤモンドダストでヴィレッタをさらに拘束した。

 

ヴィレッタ「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

マエラテ「ツクヨミ。月光からの月楼」

 

ツクヨミ「…」

 

バッ!パァァァァァァァァ…

ツクヨミは両腕を広げた。すると天から月の光が降り注ぎ、ツクヨミのステータスを上昇させた。

 

ツクヨミ「…」

 

スッ…

ツクヨミはヴィレッタに手を向けた。

 

バゴォォォォォォォォォォン!!

その瞬間、極太のレーザーが放たれた。

 

ヴィレッタ「!?」

 

ドゴォォォォォォォォォォン!!

ヴィレッタは無抵抗のままツクヨミの月楼に被弾した。

 

コハク「 ( ・ω・) 」

 

セイリュウ「…まだですね。これは」

 

キンッ!

セイリュウは薙刀を構えた。

 

ヴィレッタ「ぐぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ヴィレッタを覆っていた氷が全て破壊され、動けるようになったヴィレッタは真っ先にアリシアの方へ走った。

 

アリシア「!!」

 

セイリュウ「四獣刀技 群青羅刹!」

 

ズババババババババババババ!

セイリュウはその瞬間を逃さなかった。

 

ヴィレッタ「がぁぁぁぁっ!!」

 

スザク「四獣剣技 夜桜乱撃!!」

 

ズシャシャシャシャシャシャシャ!!

セイリュウに続き、スザクもヴィレッタを攻撃した。

 

ヴィレッタ「ぬぅああああ!!」

 

ガンッ!

ヴィレッタは剣を地面に突き刺した。

 

ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!ドゴッ!

すると地面から土でできたトゲが多数出現した。そのトゲはスザクたちの身長を遥かに上回る高さだった。

 

スザク「何っ!?」

 

スザクたちは突然出てきたトゲに驚いた。

 

ダダダダダダダダ!!

ヴィレッタはスザクたちが立ち止まっている間にアリシアに接近した。

 

ヴィレッタ「ガッハハハハ!!お前が親玉だろ!!」

 

アリシア「ゲンブ!」

 

ゲンブ「はっ!」

 

ブゥン!!

ゲンブは盾を1つ前方に展開した。

 

ヴィレッタ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ゴォォォォォン!!

ヴィレッタの剣はとても重かったが、ゲンブの守りの強さには敵わなかった。

 

ヴィレッタ「ぬぅあああああ!!」

 

ゲンブ「…」

 

クイッ!クイッ!

ゲンブは手と指を動かした。

 

ブゥン…ブゥン…ブゥン…

すると残り3つの大盾が動き始めた。

 

マエラテ「なっ…盾が勝手に…動いた…」

 

ゲンブ「…」

 

ヴィレッタ「おらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

クイッ!

ゲンブがまた手と指を動かした。

 

ブゥン!ブゥン!ブゥン!ドゴォン!

すると3つの大盾がヴィレッタの前に現れてヴィレッタを押し出すように結界を展開した。

 

ヴィレッタ「ぬぉ!?」

 

ドシン!!

ヴィレッタはゲンブの大盾が展開した結界に少し吹き飛ばされた。

 

ヴィレッタ「ぐぬぬ…貴様…」

 

アリシア「ゲンブ…すごい…」

 

ゲンブ「私は守りならできます。四獣の中でもトップです。盾を操るくらい容易いことです」

 

ゲンブがさっきまで手や指を動かしていたのは盾を操作していたからだった。

 

ヴィレッタ「こいつっ…強固な盾で親玉を守っているのか…」

 

ムクロ「よそ見はするなよ」

 

ヴィレッタ「なっ!?」

 

ムクロはヴィレッタの背後に立っていた。

 

ムクロ「死の告知(アブズ・ギブズ)!」

 

ズバッ!!

ムクロは背後からヴィレッタを攻撃した。

 

ヴィレッタ「ぬぅあああああ!!」

 

キンキンキン!!ガンッ!キンキンキンキン!!

ヴィレッタはムクロに剣を振るった。しかしムクロはヴィレッタの攻撃を全て受け流していた。

 

ヴィレッタ「がぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ミオレーネ「天地を断つ聖剣(エクスカリバー)!!」

 

バゴォォォォォォォォォォン!!

ヴィレッタがムクロに夢中になってる隙にミオレーネがヴィレッタを攻撃した。

 

ヴィレッタ「ぐぉぉぉっ!!」

 

ズサァァァァァァァッ!

ヴィレッタはミオレーネの攻撃で少し吹き飛ばされた。

 

ヴィレッタ「くっ…はぁっ…はぁっ…はぁっ…」

 

ガンッ!

ヴィレッタは地面に剣を突き刺した。

 

ミオレーネ「貴様。剣としてはまだまだ半人前だな」

 

ヴィレッタ「!?」

 

ミオレーネ「貴様はただ力に任せて剣を振るっているに過ぎない。それでは誰にも勝てない。私にもな」

 

ヴィレッタ「何だと…この俺が…半人前だと…?」

 

ミオレーネ「あぁ。半人前だ。言うなれば未熟者だ」

 

ヴィレッタ「!!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…バゴォン!

ヴィレッタは急にドス黒いオーラを纏い始めた。

 

ムクロ「なっ…何だ…あれ…」

 

ミオレーネ「下がれムクロ」

 

ムクロ「!」

 

ミオレーネ「あとは私がやる」

 

ムクロ「何っ…?」

 

ミオレーネ「…」

 

ミオレーネはまっすぐヴィレッタの方を見ていた。

 

ムクロ「…分かった」

 

ビュン!!

ムクロはその場から離れた。

 

ヴィレッタ「誰が…誰が!誰が未熟者だぁぁぁぁぁ!!」

 

ズォォォォォォォォ!!

ヴィレッタの全身が黒いオーラに包まれた。

 

ミオレーネ「…ふぅ」

 

ミオレーネは集中した。

 

ミオレーネ「…ふふっ。使ってみるか」

 

ググッ…

ミオレーネは強く剣を握った。

 

ヴィレッタ「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ビュン!!

ヴィレッタは激しく怒り、ミオレーネに接近した。

 

ミオレーネ「私が証明してやる。貴様がどれほど未熟なのかをな!!」

 

ビュン!!

ミオレーネはヴィレッタに接近した。

 

ヴィレッタ「ぬぅぅぅああああああ!!」

 

ビュン!!

ヴィレッタはミオレーネを攻撃した。

 

ミオレーネ「輝煌ノ剣(きこうのつるぎ)!!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ!ブワッ!!

ミオレーネの剣が光に包まれ、そこから光のエネルギーが放出した。

 

ミオレーネ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ズバァァァァァァン!!

ミオレーネはすれ違いざまにヴィレッタを下から斬り上げる形で攻撃した。

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ!!

するとミオレーネに斬られたところから光が溢れてきた。

 

ヴィレッタ「ぐぉっ!?がぁっ!」

 

パァァァァァァァ!!

ヴィレッタからさらに多くの光が溢れてきた。

 

ヴィレッタ「何だこの力!何なんだこれはぁぁぁぁ!!」

 

ジュワァァァァァァァァ!!

ヴィレッタの体から光とともに闇の力も蒸発していった。

 

ヴィレッタ「何しやがったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ブワッ!!シュゥゥゥゥゥゥゥ…

ヴィレッタの体からどんどん闇の力が祓われていく。それと同時にヴィレッタの体がどんどん小さくなっていった。

 

ヴィレッタ「うっ…くっ…」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

やがてヴィレッタの体に入っていた闇が全て祓われると、光の中から青年が姿を現した。

 

ミオレーネ「…」

 

ヴィレッタ「うっ…くっ…!!」

 

その人は冒険者の服に銀の剣、黒髪に黒い目をした青年だった。

 

ヴィレッタ「なっ…ここは…」

 

ミオレーネ「やはりか」

 

ヴィレッタ「!」

 

ミオレーネはヴィレッタを見下すような形で話しかけた。

 

ミオレーネ「貴様、ヴィレッタ家の勇者だろ」

 

ヴィレッタ「!」

 

ヴィレッタはその事を言い当てられて驚いていた。

 

ヴィレッタ「なっ…なぜそれを…あなたは…」

 

ミオレーネ「私はミオレーネ。主様とともに旅をしている者だ。しかし見たことある剣技だったから確かめさせてもらった」

 

ヴィレッタ「あっ…あなたが…ミオレーネ…様…」

 

ミオレーネ「…」

 

スタスタスタスタ

ミオレーネとヴィレッタが話をしていると、アリシアたちがミオレーネのところに来た。

 

アリシア「ミオレーネ!」

 

ミオレーネ「見ろ。彼女が私の主様だ」

 

ヴィレッタ「!」

 

ヴィレッタはアリシアを見た。アリシアは全ての武器を外して歩いて近づいていた。

 

アリシア「終わったー?」

 

アリシアは手を振りながら歩いていた。

 

ミオレーネ「あぁ。終わった」

 

アリシア「よかったぁ!」

 

スタスタスタスタ

アリシアはミオレーネのところに着いた。

 

アリシア「やったねミオレーネ!」

 

ミオレーネ「あぁ」

 

ヴィレッタ「なっ…あなたが…」

 

ドシン!!

すると頭上から三つ首とゴロちゃんが落ちてきた。

 

ヴィレッタ「!?」

 

スタスタスタスタ

コハクたちも集まってきた。

 

ヴィレッタ「なっ!なんだこいつら!モンスターか!」

 

キンッ!

ヴィレッタは剣を構えた。

 

ミオレーネ「剣を収めろ。彼らは私の仲間だ」

 

ヴィレッタ「な…仲間…」

 

ヴィレッタはコハクたちを見た。コハクたちからは殺気や戦闘の意思は見受けられなかった。

 

ヴィレッタ「っ…」

 

チャキッ…

ヴィレッタは剣を収めた。

 

ヴィレッタ「それで…なぜあなた達が…」

 

アリシア「あのね!メルさんからあなたのことで依頼を受けたんです」

 

ヴィレッタ「メルが…何故?」

 

アリシア「あなたが出て行ったきり帰ってこないからって。メルさん心配してましたよ。あとラルクさんも」

 

ヴィレッタ「ラルクまで…」

 

アリシア「さ、帰りましょう。妹さんはいらっしゃいますか?」

 

ヴィレッタ「え?妹?」

 

アリシア「はい。確かあなたの妹さんが連れ去られたからあなたがここに来てっていう話だったと思うんですが…違いました?」

 

ヴィレッタ「あ、妹なら今城にいると思いますよ。まだ体が弱いので」

 

アリシア「えっ?じゃあ…」

 

ヴィレッタ「僕も同じように聞かされてここに来ました。でも実際は攫われてませんでした。あいつは僕の力を欲しがってただけだったんです」

 

アリシア「あいつ?」

 

ミオレーネ「貴様に取り憑いてたやつか」

 

ヴィレッタ「そうです。あいつが僕の中に入って僕の力を悪用したんです」

 

ミオレーネ「だがもういないだろう。闇は消えてる」

 

ヴィレッタ「そうですか。それは良かったです」

 

ピコッ!

アリシアの前にクエストボードが開かれた。

 

アリシア「?」

 

音声「クエストの条件を達成しました」

 

アリシア「あ、クエスト達成?したのかな」

 

ヴィレッタ「であるなら僕がここにいる理由はありませんね。今すぐ館に戻らないと」

 

ミオレーネ「そうだな。主様」

 

アリシア「え、何?」

 

ミオレーネ「帰りはどうされますか?」

 

アリシア「あ、え〜っと…」

 

アリシアはまたあの道を戻らないといけないのかと考えるとちょっと心が曇った。

 

スザク「主様。私とセイリュウなら何とかできますよ」

 

アリシア「!」

 

アリシアはスザクたち四獣が姿を変えられることを思い出した。

 

アリシア「そっか!スザクたちの背中に!」

 

スザク「はい」

 

アリシア「帰れるよ!ミオレーネ!」

 

スザク「では私とセイリュウ、コハク、ミオレーネ以外を戻してください」

 

アリシア「うん!みんな戻って!」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

アリシアの合図でスザク、コハク、セイリュウ、ミオレーネ以外のモンスターたちが消えていった。

 

アリシア「よしっ。これでいいね」

 

スザク「はい。コハク、セイリュウ」

 

コハク「 (´・ω・`)? 」

セイリュウ「何でしょうか」

 

スザク「今から主様を館まで送る。姿を戻してくれ」

 

コハク「 (`・ω・´)b 」

 

セイリュウ「分かりました」

 

スザク「主様。少しお待ちください」

 

アリシア「うん!」

 

ヴィレッタ「えっと…姿を戻すというのは…」

 

アリシア「見ててください!」

 

ミオレーネ「…?」

 

スザク「はぁっ!」

 

ゴォォォォォォォォォォ!

スザクは炎に包まれた。

 

セイリュウ「はっ!」

 

ザバァン!ブクブクブクブク!

セイリュウは水に包まれた。

 

コハク「 (`・ω・´) 」

 

ゴロゴロゴロゴロ!ドゴォン!

コハクは雷に包まれた。

 

スザク、セイリュウ、コハクはそれぞれの属性を身に纏い、本来の姿に変わることができる。

 

朱雀「キャァァァァァァ!」

 

ゴォォォォォォォォォォ!

スザクは朱雀に変身した。

 

ブワッ!!

朱雀の声で周囲に衝撃波が走った。

 

ヴィレッタ「うわっ!!」

ミオレーネ「!」

 

ザバァン!

セイリュウは青龍に変身した。

 

青龍「ガァァァァァァァァァッ!!」

 

ブワッ!!

青龍の声で周囲に衝撃波が走った。

 

ヴィレッタ「うわっ!こっちも!」

ミオレーネ「っ…」

 

ゴロゴロゴロゴロ!ピカッ!!

コハクは白虎に変身した。

 

白虎「ガァァァァァァァァァッ!!」

 

ブワッ!!

白虎の雄叫びで周囲に衝撃波が走った。

 

ヴィレッタ「うわぁぁぁっ!」

 

ヴィレッタは白虎の雄叫びで吹き飛ばされそうになった。

 

アリシア「スザク!セイリュウ!コハク!私たちを運んで!」

 

朱雀「キャァァァァァァ!」

青龍「ガァァァァァァァァァッ!!」

白虎「ガァァァァァァァァァッ!!」

 

バゴォォォォォォォォォォン!!

3体が一気に声を上げたことで今までの中で1番強い衝撃波が走った。

 

ヴィレッタ「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥ!

ヴィレッタはその衝撃波で吹き飛ばされてしまった。

 

ミオレーネ「うっ…くっ…!」

 

ミオレーネは何とか飛ばされずに済んだ。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…ヴィレッタ家の館

 

メル「…!!」

 

メルがいつものように門番をしていると、遠くから大きな鳥と龍が向かってきているのを目にした。

 

メル「これは…ラルク!今すぐ来て!」

 

バンッ!タッタッタッタッタッ!

するとラルクが待ってたかのように玄関を勢いよく開けて門まで走ってきた。

 

ザザッ!

ラルクがメルのところに着いた。

 

ラルク「何!?お姉ちゃん!」

 

メル「あれ!」

 

メルが飛んでくる鳥と龍の方を指さした。ラルクがその方向を見ると、メルと同じ反応をした。

 

ラルク「なっ…何…あれ…」

 

メル「わ、分からない…でも…モンスターってことは間違いないわ…ラルク…戦う準備して」

 

ラルク「で、でもお姉ちゃん…あれ…強そうだよ…?」

 

メル「大丈夫。私たちなら負けないわ。鬼人族の力…ここで見せてあげる」

 

ラルク「…分かった!私も頑張るよ!」

 

メルとラルクは門で立ち向かうことにした。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…精霊の街

 

他のプレイヤー「うわっ!なんだあれ!虎だ!!」

 

タッタッタッタッタッ!

白虎は背中にヴィレッタを乗せて街中を走っていた。その間、他のプレイヤーたちもいたが、白虎は全く見向きもせず、ただ館を目指していた。

 

他のプレイヤー「新しいモンスターか!?」

他のプレイヤー「やるぞ!いい経験値がもらえそうだ!」

他のプレイヤー「いくぞお前らー!」

 

ダダダダダダダダダダ!

すると周辺のプレイヤーたちが新しいモンスターと勘違いして白虎を追いかけたり、先回りして待ち伏せしたりした。

 

ヴィレッタ「君!後ろから人が追いかけてきてるよ!どうするの!?」

 

白虎「…」

 

タッタッタッタッタッ!

白虎はとにかくアリシアの命令を遂行するために館だけを目指していた。

 

他のプレイヤー「いたぞ!!あそこだ!」

他のプレイヤー「みんないくぞー!」

他のプレイヤー「俺が倒す!!」

 

ダダダダダダダダダダ!!

すると白虎の進行方向から他のプレイヤーが襲いかかってきた。

 

ヴィレッタ「うわっ!前から来た!!」

 

白虎「…」

 

他のプレイヤー「どけどけぇ!俺が倒す!」

他のプレイヤー「違う!俺だぁ!!」

他のプレイヤー「俺がやるんだ!!」

 

ダダダダダダダダダダ!!

他のプレイヤーたちが白虎の近くまで接近してきた。

 

ヴィレッタ「危ないっ!!」

 

ザザッ!

白虎は1度止まった。

 

白虎「ガァァァァァァァァァッ!!」

 

ビュォォォォォォォォォォ!!

そして次の瞬間、白虎は雄叫びを上げて他のプレイヤーたちを蹴散らした。

 

他のプレイヤー「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

他のプレイヤー「何ーー!?」

他のプレイヤー「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

ドサドサドサドサドサ!

他のプレイヤーたちは白虎の雄叫びで体勢を大きく崩した。

 

ヴィレッタ「す…すごい…」

 

タッタッタッタッタッ!

白虎はまた館に向けて走り出した。

 

ロザリー「さてと、あと必要なものはーっと…」

 

スタスタスタスタ

そんな時、荷物を持ったロザリーが白虎の進行方向に出てきた。

 

白虎「!」

 

ヴィレッタ「わっ!危ない!」

 

ロザリー「!」

 

タッタッタッタッタッ!

ロザリーがヴィレッタの方を見ると、白と黒の毛に包まれた虎が走ってきていた。

 

ロザリー「なっ!モンスター!?どうしてここに!」

 

ブゥン!チャキッ!

ロザリーはヴィレッタの声に反応してすぐ荷物をしまって武器を装備した。

 

ロザリー「ここで止めないと!」

 

スッ…

ロザリーは槍を構えた。

 

タッタッタッタッタッ!

白虎がロザリーの前まで迫ってきた。

 

ロザリー「やぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ビュン!!

ロザリーは鋭い突きを繰り出した。

 

ヒュッ!タッタッタッタッタッ!

しかし白虎はロザリーの攻撃を簡単に避けて走った。

 

ロザリー「なっ…」

 

ロザリーは今の攻撃を避けられて驚いていた。

 

ロザリー「今の攻撃を避けるの…?」

 

ロザリーは振り返って白虎とヴィレッタを見た。

 

ロザリー「あれは一体…」

 

他のプレイヤー「待てぇぇぇぇぇぇ!」

他のプレイヤー「俺が先だぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ダダダダダダダダダダ!

白虎に続いて他のプレイヤーたちもロザリーを追い越していった。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

場所…ヴィレッタ家の館

 

メル「ラルク。来ますよ」

 

ラルク「うん」

 

ブゥン…ジジジジジジジ!

メルとラルクは鬼人の力を身に纏って戦闘態勢に入った。その際メルの角は薄い赤色に、ラルクの角は薄い青色に変色した。

 

メル「今まで相手にしてきたのは人間ばかりでしたが、今回はモンスターのようですね」

 

ググッ…

メルは拳を握った。

 

ラルク「だね。初めてだけど頑張るよ」

 

ジリッ…

2人は朱雀と青龍を迎撃する準備を整えた。

 

タッタッタッタッタッ!

メルとラルクが朱雀と青龍の方を見ている時に、街中を走っていた白虎がヴィレッタ家の館の前に姿を現した。

 

ラルク「なっ!お姉ちゃん!別のモンスターが!」

 

メル「!!」

 

タッタッタッタッタッ!

白虎は猛スピードで接近してくる。

 

メル (くっ…まさか3体だなんて…あの鳥と龍だけでも十分脅威なのに…これじゃあ館を守りきれない!)

 

ラルク「お姉ちゃん!!」

 

メル「!」

 

タッタッタッタッタッ!

メルが考え事をしているともうすぐそこまで白虎が迫ってきていた。

 

メル「仕方ない!ラルク!目の前のモンスターを攻撃!そのあとすぐに上の鳥と龍を攻撃して!いい!?」

 

ラルク「分かった!なんとしても主様の館は守るから!」

 

ジリッ!ビュン!!

ラルクは白虎に接近した。

 

ラルク「やぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ビュン!!

ラルクがめいっぱい力を込めて攻撃した。しかし白虎はその攻撃を簡単に避けてしまった。

 

ラルク「しまっ…!!」

 

ビュン!!

続けてメルが攻撃に入る。

 

メル「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

白虎「ガァァァァァァァァァッ!!」

 

ビュォォォォォォォォォォ!!

白虎はメルに向けて咆哮した。

 

メル「何っ!!」

 

ビュォォォォォォォォォォ!!

メルは凄まじい反応速度で飛ばされないよう地面に手をついて耐えた。

 

メル「うっ…くっ!!」

 

ラルク「お姉ちゃん!!」

 

ビュン!!

するとラルクが白虎の後方から接近した。

 

ラルク「お姉ちゃんを離せぇぇぇぇぇ!」

 

白虎「…」

 

ビュン!!

ラルクは白虎に攻撃した。しかし白虎はこの攻撃も簡単に避けてしまった。

 

ラルク「くっ…!!」

 

ズサァァァァァァァッ!

ラルクはメルの目の前で止まって白虎を睨んだ。

 

メル「ラルク…」

 

ラルク「大丈夫だよお姉ちゃん。私がいるから」

 

朱雀「キャァァァァァァァァァ!!」

青龍「ガァァァァァァァァァッ!!」

 

ビュォォォォォォォォォォ!!

そうこうしているうちに朱雀と青龍が館の門に到着してしまった。

 

メル「しまった!」

 

ラルク「くっ!!」

 

ザッ!!

ラルクはメルを守るように立ち塞がった。

 

メル「待ってラルク!あなたじゃダメよ!」

 

ラルク「ダメじゃない!私だってできるもん!!」

 

朱雀「キャァァァァァァァァァ!!」

青龍「ガァァァァァァァァァッ!!」

白虎「ガァァァァァァァァァッ!!」

 

ビュォォォォォォォォォォ!!

朱雀、青龍、白虎の咆哮で周囲に衝撃波が走った。

 

メル「!」

ラルク「お姉ちゃん!」

 

ビュォォォォォォォォォォ!!

ラルクはメルを守るように覆いかぶさった。

 

メル「うっ…ラルク…大丈夫…?」

 

ラルク「お姉ちゃんこそ…」

 

メルとラルクは無傷だった。

 

メル「くっ…こんなのが相手じゃ…館を守りきれない…」

 

ラルク「ダメだよお姉ちゃん!諦めちゃダメ!絶対守るんだから!」

 

ザッ!!

ラルクがメルの前に立ち塞がった。

 

ラルク「さぁ来い!私が相手になってやる!!」

 

ググッ!

ラルクは拳を握った。

 

アリシア「メルさーん!」

 

メル「!!」

ラルク「!」

 

メルは聞き覚えのある声が聞こえた気がした。

 

アリシア「こっちですー!」

 

メル「!」

 

メルが朱雀たちの方を見ると、朱雀の背に乗って手を振っているアリシアの姿が見えた。

 

メル「あぁ…アリシア…さん…」

 

ラルク「何あいつ…何でお姉ちゃんの名前知ってるの…」

 

メル「待ってラルク。あの人は敵じゃない」

 

ラルク「何で。さっき攻撃してきたでしょ」

 

メル「でもダメージは受けてないわ。大丈夫。あの人たちは私たちの依頼を受けてくれた人よ」

 

ラルク「えっ…?私たちの…依頼を?」

 

メル「うん」

 

ジリッ…

メルはゆっくり立ち上がった。

 

スタスタスタスタ

メルとラルクはアリシアたちのところまで歩いた。

 

アリシア「2人とも、降りるよ」

 

スタッ!スタッ!スタッ!

アリシア、ミオレーネ、ヴィレッタはそれぞれ朱雀、青龍、白虎の背中から降りた。

 

メル「えっ…」

 

メルはその時、一緒に降りてきた男の人を目にした。

 

ラルク「どうしたの?お姉ちゃん」

 

メル「あぁっ…あぁぁっ…」

 

ポロッ…ポロポロッ…

メルの目から涙が落ちてきた。

 

ラルク「えっ!?お姉ちゃん!?」

 

メル「やっと…やっと…お帰りになられた…主様…」

 

スタスタスタスタ

アリシア、ミオレーネ、ヴィレッタはメルとラルクの方へ歩み寄った。

 

ラルク「あっ!主様!」

 

ヴィレッタ「ただいま。メル、ラルク」

 

ラルク「主様ー!!」

 

タッタッタッタッタッ!ギュッ!

ラルクはヴィレッタに抱きついた。

 

アリシア「お騒がせしてすみません。ただいま戻りました」

 

メル「あぁ…ありがとうございます…アリシアさん…」

 

メルは泣き崩れてしまった。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

しばらく泣いていたメルが泣き止むと、アリシアたちは事の経緯を話していた。

 

アリシア「と、いうことだそうなんです」

 

メル「な、なるほど…」

 

ヴィレッタ「だから妹はまだ城にいる。ごめんねメル、ラルク。長い間館を任せていて」

 

メル「いいえ、でも安心しました」

 

ラルク「ラルクも頑張ったよ!」

 

アリシア「さて、これでクエストクリアになるのかな」

 

ピコッ!

アリシアの前にクエストボードが開かれた。

 

音声「クエスト:角の生えたメイドをクリアしました」

 

アリシア「やった!」

 

ヴィレッタ「あの、アリシアさん」

 

アリシア「はい!」

 

ヴィレッタ「2つお願いがあります」

 

アリシア「何でしょうか!」

 

ヴィレッタ「1つは僕たちを救ってくれたお礼にあるものを受け取って欲しいのです」

 

アリシア「あるもの?」

 

ヴィレッタ「はい。あらゆる武器や防具に応用できる特殊な鉱石。アルメリア鉱石をあなた方にお譲りします」

 

アリシア「えっ!?」

 

ヴィレッタ「それと、この館の所有権の受け取りと僕たちを冒険に連れて頂けませんか?」

 

アリシア「えっ!?」

 

ドサッ!

アリシアは驚きのあまり尻もちをついた。

 

アリシア「えっ…えっ!?」

 

ヴィレッタ「メルとラルク、僕がいれば多少戦力になると思います。それにこの館は僕たちしかいないので僕たちを仲間にしていただけたら自由に使っていただけます」

 

アリシア「えっ、でも…メルさんとラルクさんは館の警備が…」

 

ヴィレッタ「はい。でも大丈夫です。僕たちを仲間にしていただけたらメルとラルクの代わりに特殊な結界を展開する道具を発動します。館はそれで守ることができます」

 

アリシア「えっ…えっと…メルさんとラルクさんはどうですか?今の提案…」

 

メル「私はお受け致します」

 

ラルク「私は主様と一緒ならそれでいい!」

 

アリシア「あ、そうなんですね。分かりました」

 

アリシアはヴィレッタ、メル、ラルクの顔を見た。

 

アリシア「それではヴィレッタさん、メルさん、ラルクさん。これからよろしくお願いします」

 

ヴィレッタ「あぁ。よろしく頼むよ」

メル「よろしくお願いします」

ラルク「よろしくね!」

 

こうしてアリシアたちに新たな仲間が加わった。

 

音声「勇者:ヴィレッタ、鬼人メイド:メル、鬼人メイド:ラルクが仲間になりました」

 

ピコッ!

アリシアの前に新たな特性が追加された。

 

音声「特性:旅の友を取得しました。モンスター以外の仲間を一緒に連れ歩くことができます。連れ歩くことができるのは3人までです。ステータス画面で連れ歩くメンバーを編成できます」

 

アリシア「えっ?モンスター以外?ヴィレッタさんとかのことかな?」

 

ピッピッピッピッ

アリシアはステータス画面のメンバー編成を開いた。

 

アリシア「おぉ!これが!」

 

ピッピッピッピッピッ

アリシアは連れ歩くメンバーを編成し、ヴィレッタ、メル、ラルクの3人を選出した。

 

音声「クエスト報酬としてアルメリア鉱石を入手しました」

 

アリシア「やった!」

 

アリシアはこれにてクエスト:角の生えたメイドを完全クリアした。

 

アリシア「よしっ!じゃあギルドに戻ろう!」

 

ザッザッザッザッ…

アリシアたちがギルドに戻ろうとした時、大勢のプレイヤーたちが姿を現した。

 

他のプレイヤー「いたぞ!」

他のプレイヤー「虎だけじゃない!龍に鳥もいるぞ!」

他のプレイヤー「俺が倒す!!」

他のプレイヤー「みんなで倒すぞ!」

 

ダダダダダダダダダダ!!

プレイヤーたちが白虎たちに接近した。

 

アリシア「えっ!?何あれ!?」

 

ザッザッザッザッ…

するとヴィレッタ、メル、ラルクが前に出た。

 

ヴィレッタ「アリシアは下がってな」

 

アリシア「えっ?」

 

メル「ここは私たちにお任せ下さい」

 

アリシア「え、みんな」

 

マエラテ「ツクヨミ」

 

シュゥゥゥゥゥゥゥ…

ツクヨミが召喚された。

 

マエラテ「アリシア。君は後ろに。君がやられたら僕たちも終わりだ」

 

アリシア「マエラテ…それにツクヨミまで…」

 

ラルク「あれくらい楽勝♪楽勝♪」

 

アリシア「ラルクさんまで…」

 

白虎「ガァァァァァァァァァッ!!」

青龍「ガァァァァァァァァァッ!!」

朱雀「キャァァァァァァァァァ!!」

 

ビュォォォォォォォォォォ!!

白虎、青龍、朱雀が声を上げると周囲に衝撃波が走った。

 

他のプレイヤー「なんだっ…この衝撃波は!」

他のプレイヤー「怯むな!いくぞー!」

 

ダダダダダダダダダダ!!

プレイヤーたちは一斉に進撃してきた。

 

アリシア「朱雀、青龍、白虎!攻撃開始!」

 

ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!

ヴィレッタ家の館周辺がバトルモードとなった。

 

朱雀「キャァァァァァァァァァァ!!」

 

ゴォォォォォォォォォォ!

朱雀は炎のブレスでプレイヤーたちを攻撃した。

 

他のプレイヤー「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

他のプレイヤー「やべぇ!あいつやべぇ!!」

他のプレイヤー「怯むな!攻撃しろぉぉぉ!」

 

ゴロゴロゴロゴロ…

白虎の頭上に雷雲が集まってきた。

 

白虎「ガァァァァァァァァァッ!!」

 

ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!

白虎の雄叫びと同時に雷が落ちてきた。

 

他のプレイヤー「がぁぁぁぁっ!」

他のプレイヤー「あぁぁぁぁぁぁ!!」

他のプレイヤー「くそぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

青龍「グルルルルル…ガァァァァァァッ!」

 

バゴォォォォォォォォォォン!!

青龍は口から水のブレスで攻撃した。

 

他のプレイヤー「何ぃぃぃぃぃぃ!?」

他のプレイヤー「ぐぁぁぁぁぁぁ!!」

他のプレイヤー「うわぁぁぁぁぁ!!」

 

ヴィレッタ「はぁぁっ!」

 

ズシャッ!ズシャッ!ズシャッ!ズシャッ!

ヴィレッタもプレイヤーたちを攻撃していく。

 

メル「はっ!」

 

ドゴッ!バゴォン!ヒュッ!ドゴォン!

メルは持ち前の鬼人の力でプレイヤーたちを攻撃したり、投げ飛ばしたりした。

 

ラルク「やぁっ!」

 

ドカッ!ドゴッ!バゴォン!

ラルクはメルとは違って足で攻撃する方が得意なので足でプレイヤーたちを蹴散らしていく。

 

マエラテ「ツクヨミ。月楼」

 

ツクヨミ「…」

 

スッ…バゴォォォォォォォォォォン!!

ツクヨミは闇属性のレーザーでプレイヤーたちを一掃した。

 

アリシア「みんなすごい!!」

 

しばらく他のプレイヤーたちとの戦いは続いたが、アリシア陣営のメンバーが強すぎて他のプレイヤーでは太刀打ちできなかった。

 

結果、アリシアたちの勝利に終わった。




〜物語メモ〜

属性について
このゲームの属性は火、水、雷、土、風、氷、光、闇、無の9つ存在し、それぞれに相性がある。

火属性には水属性が有効
水属性には雷属性が有効
雷属性には土属性が有能
土属性には風属性が有効
風属性には氷属性が有効
氷属性には火属性が有効
光属性と闇属性は双方有効
無属性は全ての属性耐性が等倍

魔族城
モンスターがたくさんいる城

アゾン
魔族城の玉座手前で戦ったモンスター。闇属性魔法を使う魔法使い。闇属性のため、光属性攻撃が有効。今回はミオレーネとミデルを選択した。

シュヴァルツ・ヴィレッタ
魔族城のボスモンスター。勇者ヴィレッタにアゾンの闇の心が憑依した姿。大きな体格に大きな剣で戦う。

スキル:輝煌ノ剣(きこうのつるぎ)
ミオレーネが使った新しいスキル。剣からエネルギーとして光の剣気が溢れ出し、闇属性の相手に絶大なダメージを与えることができる。

アルメリア鉱石
あらゆる武器、防具に応用できる特殊な鉱石。とてつもない硬度を誇る。

勇者:ヴィレッタ
アリシアの新しい仲間。剣を扱い、敵を攻撃する。盾は持ってないので防御力はそこまで高くない。

鬼人メイド(姉):メル
ヴィレッタ家の館でメイド長をしている人物。過去に館が襲撃に遭い、他のメイドたちがやられてからは1人で門番をしている。鬼人族特有の圧倒的攻撃力とスピードで相手を蹂躙することができる。武器は自分の拳。

鬼人メイド(妹):ラルク
鬼人族の姉を持つ人物。メルが拳で戦うのに対し、ラルクは足で戦う。メルよりも攻撃力は低いが、スピードは高い。主に館の中を警備している。メルがラルクを呼んだ時にすぐに門まで来たのはラルクのスピードあってこそ。

スザクたちの変身
スザク、セイリュウ、コハク、ゲンブは元の姿に変身することができる。元の姿になれば体も大きくなり、いつも以上の攻撃力と多彩な攻撃方法によって敵を圧倒することができる。また、スザクたちは咆哮で周囲に衝撃波を生むことができる。いつも以上に力を使うので変身できる時間にも限りがある。

特性:旅の友
アリシアが取得した特性。モンスター以外の仲間を一緒に連れ歩くことができる。連れ歩くメンバーはステータス画面で編成でき、戦闘が始まると自動的に攻撃してくれる。メンバーは3人まで選出可能。
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