私、支持率0%の職業でゲームにログインします。 作:バスタオル
場所…ギルド:宿り星
ロザリー「アリシアー?」
スタスタスタスタ
ロザリーはアリシアを呼びながらギルド内を歩いていた。ギルド内はそこまで広くないので声は届くはず。
ロザリー「…」
しかしアリシアからの返事はなかった。
ロザリー「いないのかな。ログインはしてるはずだけど…」
ロザリーはフレンド画面を開いてアリシアの情報を見た。画面にはログイン中という文字が表示されており、アリシアがゲームにログインしていることを示している。
ロザリー「やっぱりしてる。となるとどこかクエストにでも言ってるのかな?」
スタスタスタスタ…ボフッ…
ロザリーはとりあえずソファに座った。
ロザリー「…やることないし待ってみようかな」
ロザリーはアリシアがギルドに帰ってくるまでゆっくり待つことにした。
その頃アリシアは…
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場所…精霊殿
ここは精霊殿。精霊たちやそれを統括する者がいる場所。見た目は大きく、お城のような見た目なので割と分かりやすい。アリシアが行く頃にはすでに攻略情報ができているくらい。アリシアはその中で出現するモンスターの情報を確認し、仲間にできそうな子がいないか見に来たのだった。
アリシア「それにしても明るい場所だよね。ここ」
ヴィレッタ「あぁ。精霊しかいないからな」
メル「ここは私たち鬼人族でも入れる場所です。神聖な場所ではありますが、邪気を持たない者は入れるようです」
ラルク「私初めて。こんな場所があるんだね」
スタスタスタスタ
アリシアたちはどんどん精霊殿の奥に進んでいく。ここまでモンスターは見当たらない。攻略情報には出現するモンスターは全て精霊だと書かれていた。
アリシア「ねぇねぇ。モンスターいないけどどうなの?これ」
ヴィレッタ「たしかに。前来た時は好戦的な精霊がいたんだが…」
アリシア「どんなの?」
ヴィレッタ「各属性の精霊たちがいるんだが、そいつら全員で一体として存在していたよ」
アリシア「どういう事?」
メル「つまり複数体いるけど、数で数えたら一体と認識されてるみたいです」
アリシア「えっと…わ、分かった気がする」
ラルク「ちょうどいるよ。あれですよね。主様」
ヴィレッタ「!」
前方には小さな妖精のような見た目の子たちがいた。その子たちは小人のように小さく、人間と同じ見た目で背中に羽が生えており、ふわふわと浮いている。おまけに何やら話しているみたいだった。
アリシア「か…可愛い〜…」
ヴィレッタ「油断するなよアリシア。あれでも相当強いからな」
アリシア「えっ?そうなの?あんなに可愛いのに」
メル「アリシア様。油断なさらないように。あの精霊たちからとてつもない魔力を感じます」
アリシア「魔力?ということは魔法使いなのかな?」
ラルク「うん。かもね」
スザク「…」
スザクはじっと精霊たちを見ていた。
スタスタスタスタ
アリシアたちは精霊たちのところまで歩を進めた。
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場所…精霊殿 精霊の園
ここは精霊殿の中にある精霊の園と呼ばれる場所。この場所だけ草木が生えており、天井からは光が降り注いでいた。ここには精霊たちが集まっており、精霊たちにとってこの空間はとても居心地のいいものだった。
アリシア「わぁ…綺麗…」
ザッザッザッザッ…
アリシアたちは精霊の園に足を踏み入れた。
ビーッ!ビーッ!ビーッ!ビーッ!
アリシアが足を踏み入れた瞬間、警報音のようなものが鳴り響いた。それと同時に精霊たちが一斉にアリシアたちの方を見た。
アリシア「えっ…あっ…これって…マズイ?」
バゴォォォォォォォォン!!
するとアリシアたちの向かいにある扉からゴーレムのような大きいモンスターが現れた。扉は破壊され、粉々になった。
アリシア「うわぁぁぁぁっ!でたぁぁぁぁぁ!」
ヴィレッタ「下がれアリシア!」
ザザッ!
ヴィレッタ、メル、ラルク、スザクがアリシアを守るように立ち塞がった。
ゴーレム「…」
ドシン…ドシン…ドシン…ドシン…
すると現れたゴーレムはアリシアたちの方とは違う方向へ歩き始めた。
アリシア「…?」
アリシアたちはゴーレムの様子を伺っていた。
ドシン…ドシン…ドシン…
ゴーレムが壁の方に着くと足を止めた。そして腕を動かして何やら壁に着いている赤いボタンの方に手を伸ばした。
ポチッ…ブゥゥゥゥン…
ゴーレムがボタンを押すと警報音が消え、辺りは静かになった。
ゴーレム「…」
ドシン…ドシン…ドシン…
ゴーレムはアリシアたちの方を見て、来た道を戻っていった。
ヴィレッタ「なんだ…今のやつ…」
スザク「多分ゴーレムだろう。高い防御力を持つモンスターだ。主に忠実なモンスターだと聞く」
メル「しかし登場の仕方がなってませんね」
ラルク「びっくりしたね。アリシア様」
アリシア「うん…びっくりしたよ…」
アリシアは驚きのあまり床に座ってしまった。
スザク「大丈夫ですか。主様」
アリシア「う、うーん…どうだろ…ちょっと大丈夫じゃないかも…」
火精霊「大丈夫?」
水精霊「ケガしたの?」
雷精霊「痛いの?」
土精霊「びっくりしたね」
風精霊「ごめんね。びっくりさせたね」
氷精霊「どこか痛む?」
光精霊「大丈夫?」
闇精霊「ごめんね。ごめんね」
アリシア「!」
アリシアが地面に座っていると、さっきまで話をしていた精霊たちがアリシアのところに集まってきた。精霊たちは各々属性に合った服を着ており、色とりどりだった。精霊たちはアリシアの顔に近づいて色々と質問してくる。
火精霊「あなた誰?大丈夫?」
水精霊「痛いの痛いの…飛んでけー!」
雷精霊「あの子、いつもあんな感じなの」
土精霊「初めて来た人かな?」
風精霊「痛む?大丈夫?」
氷精霊「怖いよね。ごめんね」
光精霊「大丈夫だよ。大丈夫だよ」
闇精霊「怒っちゃったならごめんね」
アリシア「だ、大丈夫だよ!ほら!元気だよ!」
アリシアは身振り手振りで元気さをアピールした。それを見た精霊たちはみんなニッコリと笑顔になった。
アリシア「さ、みんな!このまま奥に進もう!」
スザク「主様。本当に大丈夫なのですか?」
アリシア「大丈夫大丈夫!行こっ!スザク!」
スタスタスタスタ
アリシアたちは一番奥を目指すために歩を進めた。
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場所…精霊殿 最上階 精霊展望台
ここは精霊殿の最上階。周囲はガラスで覆われており、ここからいい景色が一望できる。そんな場所に王の玉座のような大きな椅子が置いてあった。しかしそこには誰も座っていない。
アリシア「わぁ!綺麗!!」
タッタッタッタッタッ!
アリシアはガラスの方へ走った。そこから見る景色はすごく綺麗でアリシアにとっていい思い出になりそうだった。
アリシア「いいなぁ…こんな綺麗な景色が見られるの」
スザク「そうですね。またいつか私の背中に乗って空を旅しましょう」
アリシア「ほんと!?やった!!」
ヴィレッタ「…」
そんな中、ヴィレッタだけこの部屋に入ってから一歩も動いていなかった。ヴィレッタはじっと玉座を見ている。
ラルク「主様。どうされましたか?」
ヴィレッタ「ラルク。あの椅子…異様な気配を放ってないか?」
ラルク「気配ですか?」
ラルクはその玉座を見た。しかしラルクには何も感じなかった。
ラルク「…すみません…私には何も…」
ヴィレッタ「…そうか」
ラルク「なにか感じるのですか?」
ヴィレッタ「…あぁ。とてつもない気配だ。俺たちでどうにかなるのか…いや、こちらが何もしなければ…」
???「誰だ貴様ら。私の部屋に勝手に入ってくるなど」
アリシア「!!」
スザク「!」
メル「ッ!」
ヴィレッタ「ッ…」
ラルク「!?」
アリシアたちの耳に突然女性の声が聞こえた。しかしその声は女性にしては低音で俗に言うハスキーボイスだった。その声質からお姉さん的存在なのかと思ってしまう。
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
突然誰も座っていなかった玉座に人が現れた。その人は見るからに女王のような風貌で足を組んで座っている。その女性は白く長い髪に凛とした表情を浮かべている。
アリシア「あっ…えっと…」
???「私の部屋に足を踏み入れるなど穢らわしい。我々に対する宣戦布告か」
アリシア「えっ!?私たち何もしてないよ!?」
スザク「お前は精霊王 フィーリアか」
フィーリア「…私の名を口にするな。獣よ」
アリシア「なっ…なんか結構敵意むき出しだね…」
メル「精霊王。私たちは何もしていない。ただここを訪れただけだ」
フィーリア「黙れ。人の奴隷よ」
メル「!」
フィーリア「人間以下の者と言葉を交わすわけがなかろう」
ラルク「ちょっと失礼でしょ!!」
フィーリア「黙れ。人の奴隷よ」
ヴィレッタ「精霊王!俺たちは何もしてない!宣戦布告でもなんでもない!」
フィーリア「誰が言葉を発していいと言った人間。我々精霊に付き従うだけの生物よ」
ヴィレッタ「っ…」
アリシア「ちょっと待って!私たち何もしてないよ!攻撃する意思はない!」
フィーリア「黙れと言っておろうが人間。これ以上怒らせるな」
アリシア「だって!そっちが勘違いしてるんでしょ!!」
フィーリア「…この私に歯向かうか。愚か者よ」
ズォォォォォォォォォォ…
展望台全体がおぞましい雰囲気に包まれた。
ザッ…
フィーリアは椅子から立ち上がった。
フィーリア「私の名は精霊王 フィーリア。ここ精霊殿を統括する者」
バリバリバリバリ!!
フィーリアは大きな槍を召喚した。
フィーリア「この精霊殿にいる精霊たちは全て私の命令で動いている」
コンッ!
フィーリアは槍で床を叩いた。
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!
すると先程見たゴーレムたちが4体も現れ、他にもさっき見かけた精霊たちが今度は大勢で現れた。
アリシア「うわわっ!!数多っ!!」
スザク「主様!ゲンブを!」
アリシア「分かった!ゲンブ!出てきて!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!
アリシアはゲンブを召喚した。
アリシア「ゲンブ!盾を展開!」
ガシャン!ガシャン!ガシャン!ガシャン!
ゲンブは大盾を4つ展開した。
フィーリア「まずはお前たちの力を見極めてやる」
コンッ!
フィーリアは戦闘開始の合図を出した。
ゴーレム「…」
ゴゴゴ…
4体のゴーレムが一斉に動き始めた。
火精霊「いくよ!」
ゴォォォォォォォォォ!!
火精霊が火属性魔法を使って攻撃してきた。その魔法は火炎放射器のように前方に火が出てくる魔法だった。
ゲンブ「はっ!」
ガシャン!
ゲンブは盾を1つ使って攻撃を防いだ。
水精霊「はっ!」
雷精霊「はぁっ!」
ザバァン!!ゴロゴロゴロ…ドォン!
続けて水精霊と雷精霊が攻撃してきた。
ゲンブ「くっ!」
ガシャン!
ゲンブはまた1つ盾を使って防いだ。
土精霊「そぉれ!」
氷精霊「やぁっ!」
ガンガンガン!ビュォォォォ!
さらに続けて土精霊と氷精霊が攻撃する。
ゲンブ「このっ!」
ガシャン!
ゲンブはさらに1つ盾を追加して防いだ。
風精霊「はぁぁぁっ!」
光精霊「はぁっ!」
闇精霊「はぁっ!」
ビュォォォォ!ドカドカドカ!ドンドンドン!
最後に風精霊、光精霊、闇精霊が攻撃する。
ゲンブ (これで最後っ…)
ガシャン!
ゲンブは4つ目の盾を使って防いだ。
ヴィレッタ「アリシアダメだ!!ここで盾を使ったらゴーレムの攻撃を防げない!!」
アリシア「!」
メル「アリシア様。私とラルクがゴーレムの相手をします。行きますよラルク」
ラルク「うん!」
ヴィレッタ「俺も行く!アリシアは味方を守れるモンスターだけじゃなくモンスター全員を召喚してくれ!弱くてもいいから!」
アリシア「うん!」
ヴィレッタ「行くぞメル!ラルク!」
メル「はい!」
ラルク「はい!」
タッタッタッタッタッ!
ヴィレッタ、メル、ラルクはゲンブの盾をすり抜けて3体のゴーレムに立ち向かった。
スザク「主様。私も彼らについて行きます。ここはお任せしますね」
アリシア「うん!行ってきて!スザク!」
スザク「はっ!」
タッタッタッタッタッ!
スザクは残り1体のゴーレムに向かった。
アリシア「みんな!出てきて!!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!
アリシアは仲間モンスターを全員召喚した。
コハク「 (`・ω・´) 」
セイリュウ「お呼びでしょうか。主様」
ムクロ「来たぞ。アリシア」
雷首「ガッハハハ!」
氷首「暴れるぞお前らぁ!!」
火首「っしゃあいくぜぇぇぇ!!」
ミオレーネ「…」
ミデル「…ンッフフフ。来たよ来たよぉ」
ゴロちゃん「…」
プニちゃん「来たよー!主様ー!」
キリちゃん「主様主様主様主様主様主様主様!!」
マエラテ「ツクヨミ。行くよ」
ツクヨミ「…はい」
スラちゃん「!」
スラくん「!」
ライム「!」
スラミ「!」
イノくん「ブルルルル…」
出てきたみんなは早々やる気満々だった。スラちゃんたちも闘志に燃えていた。
アリシア「みんな!精霊たちとゴーレムたちを攻撃!できる人はあの椅子の前にいる人もやっつけて!」
ビュン!ビュン!ビュン!ビュン!ビュン!
アリシアの命令を聞いた瞬間、コハクたちは一斉に動き出した。
マエラテ「アリシア。あれは何?」
マエラテは精霊王 フィーリアを指さした。
アリシア「精霊王 なんたらって名前らしいよ」
マエラテ「そのなんたらってところが知りたいんだけど…まぁ精霊王なのは分かった」
ゲンブ「精霊王 フィーリアです。ここ精霊殿を統括している人です」
マエラテ「…あれは…人…なのか?」
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ヴィレッタ「風裂斬!!」
ズシャッ!!
ヴィレッタはゴーレムに攻撃した。
ゴーレム「オォォォォォォォ…」
ドシン!ドシン!
ゴーレムは少し仰け反った。ゴーレムは全て土属性なので風属性が効果的だった。
ヴィレッタ「脆いな!勝たせてもらうぞゴーレム!」
タッタッタッタッタッ!
ヴィレッタはゴーレムの背後に着いた。ゴーレムはヴィレッタの動きを追って体の向きを変えたりしたが、ヴィレッタの速度には追いつけなかった。
ヴィレッタ「風裂斬!!」
ズシャッ!!ズシャッ!!ズシャッ!!
ヴィレッタは有効な風属性斬撃を放った。
ゴーレム「オォォォォォォォ…」
バラッ…
ゴーレムの体の一部が欠けた。
ヴィレッタ「なるほど。削ぎ落とせばいいんだな!!」
ビュン!
ヴィレッタはゴーレムの頭上まで飛んだ。
ヴィレッタ「風裂斬!!」
ズバッ!!
ヴィレッタはゴーレムの首に攻撃した。
ゴトッ!
するとゴーレムの頭が宙を舞い、地面に落ちた。
ヴィレッタ「よしっ!」
ゴーレム「…」
ドシン!
その後、ゴーレムは膝を着いて動かなくなった。
バキッ!バラバラバラバラ…
そして体が砕けてバラバラになった。
ヴィレッタ「なるほど。倒せばこうなるのか。それほど強くないからメルやラルクでも勝てるだろう」
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メル「…さて、行きましょうか」
ゴーレム「オォォォォォォォ!」
ドォン!
ゴーレムはメルに攻撃した。メルは余裕な表情を浮かべてゴーレムの攻撃を避けた。
ゴーレム「オォォォォォォォ!」
ドォン!ドォン!ドォン!
ゴーレムは連続で攻撃した。しかしメルには一発も当たらなかった。
メル「その程度ですか。私には勝てませんよ。残念でしたね」
ゴーレム「オォォォォォォォ!」
ビュン!
ゴーレムはさらにメルに攻撃した。
ガシッ!!
メルはゴーレムの拳を避けずに片手で止めた。
メル「はぁっ!」
ビュン!バゴォォォォォォォォン!!
メルはそのままゴーレムを背負い投げした。
ゴーレム「オォォォォォォォ…」
メル「私は鬼人族です。あなた如きに負けるわけないんですよ」
ジジジ…バリバリバリバリ!!
メルは鬼神の力を身に纏った。
メル「鬼人乱舞!!」
ビュン!ビュン!ビュン!バゴォォォォォォォォン!!
メルはゴーレムを振り回し始めた。
メル「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
バゴォン!バゴォン!バゴォン!バゴォン!バゴォン!
メルはゴーレムを何度も地面に叩きつけた。
ゴーレム「オォォォォォォォ…オォォォォォォォ…」
ゴゴゴ…ゴゴゴゴゴ…
何度も叩きつけられていると、ゴーレムは次第に動かなくなっていった。
メル「はぁっ!」
バゴォォォォォォォォン!!
メルは最後にめいっぱい力を込めて叩きつけた。
バラバラバラバラ…
メルの最後の攻撃でゴーレムの体が粉々に粉砕された。
メル「ふん。この程度で警備をしているとは。貧弱なものですね」
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ラルク「はぁぁぁぁぁぁ!」
ドカッ!ドゴッ!バゴォン!バゴォン!
ラルクは自慢の足攻撃でゴーレムを圧倒していた。
ゴーレム「オォォォォォォォ!」
ラルク「はぁぁぁぁぁぁっ!!」
ドゴォォォォォォォォン!!
ゴーレムの拳とラルクの足がぶつかり合った。ラルクはすでに鬼神の力を身に纏っているので攻撃力が上がっている。
バゴォン!
ゴーレムの拳が砕けてしまった。
ゴーレム「オォォォォォォォ…」
ラルク「せいっ!!」
バゴォン!
ラルクはゴーレムにあしばらいをした。その時にゴーレムの両足が砕けてしまった。
ドシン!!
足を砕かれたゴーレムは地面に手を着いた。ゴーレムは片手だけで体を支えている。
ゴーレム「オォォォォォォォ…」
ラルク「鬼人穿撃!!」
ビュン!バゴォォォォォォォォン!!
ラルクは少し距離をとって助走をつけてゴーレムに攻撃した。その際ゴーレムの胸に大きな穴が空いた。
ゴーレム「オォォォォォォォ…」
ドシン!
ゴーレムは力なくその場に倒れた。
ラルク「よしっ。次」
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スザク「四獣剣技 夜桜乱撃!!」
ズシャシャシャシャシャシャシャシャ!!
スザクは目にも止まらぬ速さでゴーレムを切り刻む。
ゴーレム「オォォォォォォォ!」
ドゴォン!
しかしゴーレムにはあまり効果がなかった。
スザク「くっ!」
ヒュッ!スタッ!
スザクは一旦ゴーレムから距離を置いた。
スザク「くっ…私の攻撃じゃ…届かない…決定打が…ない」
ゴーレム「オォォォォォォォ…」
ドシン…ドシン…
ゴーレムはゆっくりスザクに近づいてくる。
スザク「…それでもやるしかない。でなければ主様に…顔向けが…できない!!」
チャキッ!
スザクは双剣を構えた。
スザク「四獣剣技 夜桜乱撃!!」
ビュン!ズシャシャシャシャシャシャシャシャ!!
スザクはゴーレムにすれ違いざまに斬撃を放った。
ゴーレム「オォォォォォォォ…」
ゴーレムに少しダメージを与えた。
スザク「これでもダメか…」
セイリュウ「四獣刀技 群青羅刹!!」
コハク「 :;((っ`꒳´c)); 」
ズババババババ!バゴォォォォォォォォン!!
スザクが焦っているとセイリュウとコハクが助太刀に入った。セイリュウとコハクの攻撃でゴーレムの左腕と頭半分が破壊された。
スザク「!!」
スタッ!
セイリュウとコハクはスザクの近くに着地した。
セイリュウ「スザク。大丈夫?」
スザク「セイリュウ…コハクまで…」
コハク「 (o´・ω-)b 」
ゴーレム「オォォォォォォォ…」
ゴーレムは頭半分を失ってなお動き続ける。
スザク「すまない2人とも。手伝ってくれ」
セイリュウ「えぇ。任せて」
コハク「 ヾ(*・ω・*)ノ 」
ザッ…
スザク、セイリュウ、コハクはゴーレムの前に立った。
スザク「…行くぞ!」
ビュン!ビュン!ビュン!
スザク、セイリュウ、コハクが一斉に動いた。
スザク「四獣剣技 夜桜乱撃!!」
セイリュウ「四獣刀技 群青羅刹!!」
コハク「 ( #・᷄ὢ・᷅ ) 」
ズシャシャシャシャシャシャシャシャ!!
ズババババババババババババババババ!!
バゴォォォォォォォォン!!
スザク、セイリュウ、コハクの同時攻撃がゴーレムに命中した。
ゴーレム「オォォォォォォォ!!」
バゴォォォォォォォォン!!バラバラバラ!!
ゴーレムの体が内部から弾けるように壊れた。ゴーレムの体の欠片が周囲に飛び散った。
スタッ!スタッ!スタッ!
スザク、セイリュウ、コハクは同じタイミングで着地した。
スザク「…ありがとう。2人とも」
セイリュウ「いいえ、私たちは4人みんな一緒ですから」
コハク「 ヾ(〃^∇^)ノ 」
スザク「そうか。ありがとうセイリュウ、コハク。さ、他の精霊たちも倒しに行こう」
セイリュウ「えぇ」
コハク「╭( ・ㅂ・)و 」
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火精霊「やぁぁぁぁっ!」
ゴォォォォォォォォォ!!
火精霊は火属性魔法を使った。
ミオレーネ「はぁっ!」
ズバッ!!
ミオレーネは火精霊を斬った。
火精霊「あぁぁぁぁぁ!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
火精霊の体が消えていった。
ミオレーネ「さすがに弱いぞ」
水精霊「このぉぉぉぉ!」
ザバァン!!
水精霊が魔法で大量の水を出した。
ミデル「ンッフフフ…ダイヤモンド・ダスト!」
ビュォォォォォォォ!パキパキパキパキ!!
ミデルが氷属性魔法で水を氷に変えた。
水精霊「なっ!!」
ムクロ「はぁっ!」
ズシャッ!!
その隙にムクロが背後から水精霊を斬り捨てた。
水精霊「あぁぁぁぁぁぁ!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
水精霊も消えていった。
ムクロ「ふん。この程度か。雑魚め」
光精霊「いっけぇぇぇぇ!」
バババババババババババババ!
光精霊が周囲に光弾を放った。
マエラテ「ツクヨミ!影縛り!」
ツクヨミ「…」
ズォォォォォォォォォォ…ガシッ!!
ツクヨミが光精霊の動きを止めた。
光精霊「なっ!なにっ!!」
マエラテ「ツクヨミ!月楼!」
ツクヨミ「…」
スッ…バゴォォォォォォォォン!!
ツクヨミは月楼で光精霊を攻撃した。
ツクヨミ「…」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
光精霊の姿はそこにはなかった。ツクヨミは消えた光精霊がいた場所をじっと見つめていた。
土精霊「やぁぁぁぁっ!」
ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!
土精霊が地面から土を固めたトゲを出してきた。
キリちゃん「邪魔!邪魔!邪魔!邪魔!邪魔!」
バゴォン!バゴォン!バゴォン!バゴォン!バゴォン!
キリちゃんがそんなトゲを素手で破壊し始めた。
土精霊「何あの人!!私の魔法が!!」
キリちゃん「キィエェェェアァァァァァァ!」
ズバァン!!
キリちゃんは大きな鎌を出して土精霊を斬った。
土精霊「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
土精霊の姿が消えていった。
キリちゃん「主様!私!やりましたよ!」
闇精霊「はぁっ!」
ズォォォォォォォォォォ…
闇精霊がアリシアたちの足場を黒く染めた。
アリシア「!!」
アリシアたちの移動速度が大幅に低下した。
氷精霊「やぁぁぁぁぁぁ!」
ビュォォォォォ!!パキパキパキパキ!!
さらに氷精霊が地面を凍らせた。
アリシア「あっ!足がっ!!」
アリシアたちは氷によって足を固定されてしまった。
アリシア「動けない!!」
ゲンブ「くっ…」
盾を構えているはずのゲンブにまで氷の影響が広がっていた。
火首「フゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」
ゴォォォォォォォォォ!!
火首が火のブレスで地面の氷を溶かした。
氷精霊「!!」
火首「フゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」
ゴォォォォォォォォォ!!
火首は続けて氷精霊に火のブレスを放った。
氷精霊「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ジュワァァァァァァァ…
氷精霊の体が溶けてしまった。
闇精霊「くっ!」
ドカッ!ドカッ!ドカッ!ドカッ!ドカッ!
スラちゃん、スラくん、ライム、スラミ、イノくんが闇精霊に攻撃した。
闇精霊「やぁっ!」
ズォォォォォォォォォォ…
スラちゃんたちの足場が黒く染った。
闇精霊「出てこい…破壊の腕!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
すると黒く染った地面から巨大な手が出てきた。
アリシア「スラちゃん!!」
ミオレーネ「はぁぁぁぁぁっ!!」
ズバァン!!
ミオレーネが闇精霊の背後から攻撃した。
闇精霊「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
闇精霊の体が消えていった。
ズォォォォォォォォォォ…
現れた巨大な手も闇精霊がやられた事で消えていった。
風精霊「はぁっ!」
雷精霊「えいっ!えいっ!えいっ!」
ビュォォォォォォォォォォ!!
風精霊が暴風を発生させた。
アリシア「わわっ!」
ゲンブ「くっ!」
ガシャン!
ゲンブが盾を構えると風が軽減された。
ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!ドゴン!
続けて雷精霊がゲンブの盾に命中する。
アリシア「ゲンブ!」
ゲンブ「大丈夫です!」
風精霊「ならこれはどうかな!」
バゴォォォォォォォォン!!
風精霊が魔法を使おうとした時、ゴロちゃんが横から風精霊を攻撃した。
ゴロちゃん「…」
アリシア「ゴロちゃん!」
風精霊「いったたた…」
風精霊は何とか耐えた。
アリシア「ゴロちゃん!まだやられてない!」
ゴロちゃん「…」
ビュン!
ゴロちゃんはその巨体から想像できないほど速く精霊に接近した。
風精霊「えっ…速っ…」
ガシッ!!
風精霊が驚いている隙にゴロちゃんが風精霊を捕まえた。
アリシア「やった!」
ビュン!
そしてゴロちゃんは大きくジャンプした。
アリシア「わっ…ゴロちゃんって意外と動けるんだ…」
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ…バゴォォォォォォォォン!!
ゴロちゃんは風精霊を掴んだまま地面に落下してきた。その際、地面が大きく揺れた。
アリシア「わっとと…」
マエラテ「大丈夫かアリシア」
アリシア「う、うん…なんとか…」
ビュン!ドシン!
ゴロちゃんがアリシアの前に出てきた。ゴロちゃんが落ちたその場所には風精霊の姿はなかった。
雷精霊「なっ!」
プニちゃん「やぁっ!」
ブニョン!
プニちゃんが雷精霊にまとわりついた。
雷精霊「なっ!このっ!このぉぉぉ!」
バリバリバリバリ!!
雷精霊が周囲に電気を放出した。
プニちゃん「へへん!効かないよ!」
そう。プニちゃんは雷耐性が高く、全ての雷攻撃が無効となっている。これは第二特異点 浄化のウラノ・ロゴスでも同じようなことが起こった。
雷精霊「このっ!なんでっ!なんでっ!」
プニちゃん「ミデル!氷首!私に氷の攻撃を!」
氷首「ンバァァァァァァァァァァッ!!」
ミデル「ダイヤモンド・ダスト!」
ビュォォォォォォォォォォォォォォ!!
氷首とミデルの合体技で雷精霊とプニちゃんが氷漬けにされた。それだけでなく、周囲の地面が全て氷った。
アリシア「プニちゃん!!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
雷精霊の姿が消えていった。
アリシア「誰か!プニちゃんを助けて!!」
火首「フゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」
ミデル「ダイナマイト・タンバリン!」
ゴォォォォォォォォォ!!バゴォン!バゴォン!
火首とミデルの合体技で氷が全て溶け、中からプニちゃんが出てきた。
プニちゃん「ありがとう…三つ首…ミデル…」
雷首「大丈夫かピンク」
プニちゃん「…うん」
ミデル「ちょっと強すぎたね。ごめんね」
プニちゃん「大丈夫…」
アリシア「スザク!プニちゃんを回復させて!」
スザク「はっ!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!
スザクは元の姿に戻った。
朱雀「キャァァァァァァァァァァ!!」
ゴォォォォォォォォォ!!
朱雀は癒しの炎でプニちゃんの体力を回復させた。
プニちゃん「ありがとう…スザク…」
朱雀「キャァァァァァァァァァァ!!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
朱雀は人間体になった。
スザク「主様。これで全部の敵を倒しました。あとはあの椅子に座っているアイツだけです」
アリシアたち全員、精霊王 フィーリアの方を見た。
フィーリア「…ふむ。ゴーレムと精霊だけではダメか。ならコイツはどうだ?」
コンッ!
フィーリアは地面に槍を突き立てた。
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!
すると異空間からさっきの精霊たちよりもさらに大きい体をした精霊が現れた。その精霊は大体身長185cmくらいある。
アリシア「で…っか…」
アリシアの身長は155cmなのでアリシアからすれば大きく見える。
フィーリア「彼女は大精霊 シュティだ。さっきの精霊たちの格上の存在だ。貴様らでは勝ちようがない」
シュティ「…ふふっ」
シュティはゆっくりと目を開け、不敵な笑みを浮かべた。
アリシア「っ…」
ゾワッ…
アリシアはその表情に恐怖を覚えた。しかしここで引き下がるわけにもいかないので立ち向かうことにした。
アリシア「…みんな!やるよ!」
フィーリア「殺せシュティ」
シュティ「おまかせを」
クイッ…
シュティは人差し指を上に向けた。
グサッ!グサッ!グサッ!グサッ!グサッ!グサッ!
すると地面から氷のトゲが出現した。氷のトゲはスラちゃんたちとキリちゃんを捉えた。
キリちゃん「くっ…」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
スラちゃんたちのHPが0になって消えていった。キリちゃんはまだ残っている。
アリシア「キリちゃん!!」
キリちゃん「ぐっ…」
キリちゃんはなんとかトゲから逃れようとした。しかし思いのほか深く刺さっているため、上手く抜け出せない。
アリシア「スザク!キリちゃんを助けて!!」
スザク「はぁっ!」
キンキンキン!!
スザクは氷を壊そうとした。しかしスザクの攻撃では氷は砕けなかった。
スザク「くっ…」
メル「はぁっ!」
バゴォォォォォォォォン!!
それを見たメルが機転を利かせて氷を粉砕した。
バラバラバラバラ…ドサッ!
氷のトゲから解放されたキリちゃんは地面に膝を着いた。
キリちゃん「ゲホッ…ゲホッ…ゲホッ…」
アリシア「キリちゃん!」
ゲンブ「っ…」
クイッ…クイッ…
ゲンブが手で盾を操作してキリちゃんを自分たちの所へ引き寄せた。
アリシア「キリちゃん!」
アリシアは運ばれたキリちゃんに寄り添う。
キリちゃん「主様…すみません…油断してました…」
アリシア「大丈夫だよキリちゃん!私が治すから!」
ガサゴソ…ガサゴソ…
アリシアは持ち物から薬草を取り出した。
アリシア「こ、これで!」
パァァァァァァァァァ…
キリちゃんのHPが薬草によって回復した。
音声「特性:薬草学が発動しました。薬草による回復量が上昇しました」
キリちゃん「ありがとうございます主様…もう大丈夫ですよ」
アリシア「ダメ!キリちゃんはまだここにいて!みんな!あの妖精をやっつけて!!」
シュティ「…来ますか。人に仕えし魔物たちよ」
コハク「 ( `ᾥ´ ) 」
ビュン!ビュン!ビュン!ビュン!ビュン!
コハクは素早い攻撃を繰り出す。しかしシュティには一撃も当たらなかった。
シュティ「遅いですね」
ガコン!ガコン!ガコン!ガコン!ガコン!
シュティは土属性魔法で壁を作り、その中にコハクを閉じ込めた。
コハク「 (; ・`д・´) 」
スザク「しまった!コハクは土属性に弱い!」
タッタッタッタッタッ!
スザクはすぐに行動に移した。
ミデル「リーフハリケーン!」
スザク「!」
ビュォォォォォォォォォォォォォォ!!
ミデルが風属性のスキルで攻撃した。
バキバキバキッ…バゴォン!バラバラバラバラ…
ミデルの攻撃で土の壁が破壊された。
シュティ「くっ…」
ミデル「ンッフフフ…」
シュティ「だったら…」
バッ!
シュティは両腕を天に掲げた。
ザバァン!!
その時、何も無いところから大量の水が出現した。
スザク「!!」
ザバァン!!
スザクはその水に巻き込まれてしまった。
スザク「しまっ…」
スザクは火属性なので水属性に弱い。
セイリュウ「くっ…はぁ!」
ズバァァァァァン!
セイリュウが薙刀で水を両断した。その際スザクが水から解放され、動けるようになった。
スザク「はぁ…はぁ…はぁ…」
セイリュウ「氷首!水を凍らせて!」
氷首「ンバァァァァァァァァァァッ!!」
ビュォォォォォォォォォォォォォォ!!
氷首の氷のブレスで大量の水が全て凍った。
シュティ「はぁっ!」
ボボボッ!ビュン!ビュン!ビュン!ビュン!
シュティは火の玉を複数生成し、氷首に向けて飛ばした。
氷首「くっ!」
ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!
氷首は火の玉に被弾してしまった。
シュティ「はぁっ!」
バリバリバリバリ!!ドゴォォォォォォォォン!!
シュティは雷で周囲の氷とスザクたちを攻撃した。
セイリュウ「くっ!」
セイリュウは雷属性に弱いので必死になって雷を避けた。
シュティ「ふむ。属性が多すぎますね」
ドゴォン!
シュティが考え事をしていると、ゴロちゃんが横から攻撃した。
シュティ「くっ…はぁっ!」
ビュォォォォォォォォォォォォォォ!!
ゴロちゃんはシュティが作り出した風属性魔法を受けてしまった。
ゴロちゃん「…」
しかしゴロちゃんには効果がなかった。
シュティ「…重すぎますね」
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ!
シュティは天井まで飛んだ。
シュティ「これなら避けられないでしょう!」
ブゥン…ブゥン…ブゥン…ブゥン…ブゥン…
シュティは一気に多数の魔法陣を出した。
シュティ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!
ピュン!ピュン!ピュン!ピュン!ピュン!
バリバリバリバリ!!ドゴォォォォォォン!
ビュン!ビュン!ビュン!ビュン!ビュン!
ビュォォォォォォォォォォォォォォ!!
ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!
ドォォォォォォォォォォォォォン!!
ズォォォォォォォォォォ!!
シュティは一度に全ての属性魔法を放った。
スザク「!?」
セイリュウ「!?」
ムクロ「!?」
雷首「!?」
氷首「!!」
火首「!?」
プニちゃん「何あれ!?」
ミオレーネ「っ…」
ヴィレッタ「なっ!」
メル「くっ!」
ラルク「嘘っ!?」
バゴォォォォォォォォン!!
スザクたちは大精霊 シュティの猛攻を受けてしまった。
アリシア「みんな!!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
シュティの魔法はかなり強く、魔法使いのように魔法に対する耐性がないと結構キツい。
スザク「このっ…」
ジリッ…
スザクはゆっくりと立ち上がった。
スザク「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!
スザクは本来の姿に戻った。
朱雀「キャァァァァァァァァァァ!!」
ゴォォォォォォォォォ!!
朱雀は癒しの炎でセイリュウたちのHPを回復させた。
朱雀「キャァァァァァァァァァァ!!」
ポワァァァァァァァァ…
続いて全員の状態異常を全て解除した。
シュティ「…幻獣…生きていたのね」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
朱雀は力が保てず人間体に戻った。
スザク「くっ…」
セイリュウ「なに…あの力…」
コハク「 (;`皿´) 」
ムクロ「あんなのがもう一度来たら壊滅じゃ済まんぞ」
ミオレーネ「ここで倒すしかない」
チャキッ!
ミオレーネは剣を構えた。
雷首「カァァァァァァァァァァァッ!!」
氷首「ンバァァァァァァァァァァッ!!」
火首「フゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!」
バゴォォォォォォォォン!!
三つ首がブレスを放った。しかしシュティには当たらなかった。シュティは地面に降りてきた。
シュティ「あなた方の相手となると消耗戦になりそうですね」
ブゥゥゥゥゥゥゥゥン…
シュティは手のひらに魔力を集めた。
シュティ「さっきの魔法とは違う方法で倒しましょうか」
スッ…
シュティは溜めた魔力を掲げた。
シュティ「さぁ…これであなたたちの運命は終わりを迎えるのです」
ガシッ!!
シュティが魔法を使おうとした瞬間、背後から何者かに拘束された。
シュティ「なっ!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
シュティが集めた魔力が分散してしまった。
ゴロちゃん「…」
シュティを拘束したのはゴロちゃんだった。ゴロちゃんは岩の魔物で元々喋らないからシュティに気付かれずに擬態できていた。今その擬態を解いてシュティを拘束している。
アリシア「全員!大精霊 シュティに攻撃!!」
ダッ!!
みんながアリシアの声に反応して一斉に動き始めた。
シュティ「このっ!離せっ!!」
グイッ!グイッ!グイッ!
シュティはゴロちゃんの拘束から逃れようとしたが、ゴロちゃんの拘束が意外にも強かった。
シュティ「くそっ!!離せっ!!」
ブゥン!
シュティは魔法陣を展開した。
メル「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ドゴォォォォォォォォン!!
最初にメルが攻撃した。
シュティ「あがっ!!」
ラルク「鬼人穿撃!!」
バゴォォォォォォォォン!!
続けてラルクが攻撃する。
シュティ「ゴフッ!!」
スザク「四獣剣技 夜桜乱撃!!」
セイリュウ「四獣刀技 群青羅刹!!」
コハク「 ( ・᷅ὢ・᷄ ) 」
ズシャシャシャシャシャシャシャシャ!!
ズババババババ!バゴォォォォォォォォン!!
スザク、セイリュウ、コハクの連続攻撃が命中した。
シュティ「アァァァァァァァァ!!」
ムクロ「
ミオレーネ「
ズバッ!!バゴォォォォォォォォン!!
さらにムクロとミオレーネが追撃に入る。
シュティ「うぐぁぁぁぁぁ!!」
プニちゃん「やぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ドカッ!ドカッ!ドカッ!ドカッ!
プニちゃんも混ざって攻撃する。
ヴィレッタ「光輝斬!!」
ズバァン!!
プニちゃんに続けてヴィレッタも攻撃する。
シュティ「ぐぅぅぅあぁぁぁぁぁぁ!!」
マエラテ「ツクヨミ!月楼!」
ツクヨミ「…」
スッ…バゴォォォォォォォォン!!
ツクヨミは月楼を放った。
雷首「カァァァァァァァァァァァッ!!」
氷首「ンバァァァァァァァァァァッ!!」
火首「フゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!」
ミデル「ホワイトノヴァ!」
バゴォォォォォォォォン!!
ツクヨミ、三つ首、ミデルの同時攻撃が命中した。
シュティ「アァァァァァァァァァァァァ!!」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
シュティとゴロちゃんの周囲は煙に包まれた。
アリシア「っ…」
アリシア、ゲンブ、マエラテ、キリちゃんはその様子をじっとみていた。
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ…
煙が晴れるとその姿が見えるようになってきた。
フィーリア「…」
アリシア「!!」
シュティ「…」
シュティは力なく倒れていた。ゴロちゃんも多少ダメージを受けてしまったが、まだ立っている。しかし今の状況では立っているのがやっとだろう。
シュティ「…」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
大精霊 シュティの体が消えていった。
フィーリア「っ…シュティのやつ…」
スザク「…あとはお前だけだ」
ザッ…
スザクは精霊王 フィーリアの方を見ていた。
フィーリア「…くくっ…ははははははっ…」
スッ…
フィーリアは椅子から立ち上がった。
フィーリア「人間もここまで強くなったか。いや、強いのは魔物だけか」
スザク「いいや、主様は強い。だから私たちは主様に従っているのだ」
フィーリア「…なら、その強さとやらを見せてみろ。この私に勝ってみせろ!」
ビュォォォォォォォォォォォォォォ!!
フィーリアは精霊の力で各種ステータスが上昇した。
アリシア「みんな!もうひと踏ん張り!!頑張れー!!」
音声「特性:応援が発動しました。味方モンスターのステータスが上昇します」
ブゥゥゥゥゥゥゥゥン!
スザクたちのステータスが上昇した。
スザク「いくぞっ!!」
タッタッタッタッタッ!
スザクたちは一斉に動いた。
スザク「やぁっ!」
キンキンキン!カン!キンキンキン!!
スザクは素早い斬撃で攻撃する。
セイリュウ「はぁっ!」
ヒュッ!ヒュッ!キンッ!キンッ!キンッ!
さらにセイリュウも加わった。初撃と二撃目は外したが、三撃目から命中させていく。
フィーリア「この程度か」
メル「はぁっ!」
フィーリア「!」
ドゴォン!
背後からメルが攻撃した。フィーリアはまともにその攻撃を受けた。
フィーリア「くっ!」
ラルク「はぁぁぁぁぁっ!」
ドゴォォォォォォォォン!!
フィーリアがメルの方を見た事でラルクは背後から攻撃することができた。
フィーリア「くっ!このっ!」
ヴィレッタ「はぁぁぁぁっ!」
ミオレーネ「はぁぁぁぁっ!」
ムクロ「はぁぁぁぁぁぁっ!」
キンキン!!カンッ!カンッ!キンッ!キンッ!
ヴィレッタ、ミオレーネ、ムクロの武器とフィーリアの武器同士がぶつかり合う。ぶつかる度に火花が散る。
ミデル「パープルサンダー!」
ドォン!バリバリバリバリ!!
フィーリアはミデルの魔法を受けた。
フィーリア「うぐっ!!このっ!!」
ビリビリ…ビリビリ…
フィーリアは麻痺を受けた。
雷首「カァァァァァァァァァァァッ!!」
ドォン!ドォン!ドォン!ドォン!ドォン!
雷首が追撃に入る。雷首の雷のブレスはフィーリアに当たったあと、周囲に飛び散った。
プニちゃん「やぁっ!」
ドカッ!ドカッ!ドカッ!ドカッ!ドカッ!
プニちゃんは雷属性無効なので構わず攻撃する。
ゴロちゃん「…」
ドゴォン!ドゴォン!
ゴロちゃんも攻撃に参加する。
フィーリア「このっ…下等種族がぁ!」
ビリビリ…ビリビリ…
フィーリアの麻痺が解けてしまった。
フィーリア「はぁっ!」
ギンッ!!ゴンッ!!ビュン!ビュン!ギィン!!
フィーリアは力任せに槍を振った。フィーリアは精霊の力でパワーアップしており、スザクたちは大きく仰け反ってしまった。
セイリュウ「くっ…なんて重い攻撃なんでしょう…」
スザク「くっ…」
コハク「 ( ’ᾥ’ ) 」
ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!
コハクはフィーリアの攻撃を掻い潜ってフィーリアに攻撃した。
フィーリア「ぐっ…このっ!!」
グサッ!
フィーリアの腕に短剣が刺さった。
フィーリア「ぐっ…なんだっ!」
キリちゃん「…」
アリシア「キリちゃん!」
短剣を投げたのはキリちゃんだった。キリちゃんはフィーリアの方を睨んでいた。
キリちゃん「…主様。私、行きますね」
アリシア「待って!キリちゃん!」
ビュン!
キリちゃんはアリシアの静止を振り切ってフィーリアに接近した。
キリちゃん「主様に歯向かう者は…この私が許さないっ!!」
チャキッ!
キリちゃんは大きな鎌を装備した。
キリちゃん「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
フィーリア「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
キンキンキン!!カンッ!キンキンキン!!
キリちゃんの鎌とフィーリアの槍がぶつかり合う。2人の攻撃はとても速く、一瞬の隙も見せない。
スザク「は…速いっ…」
ムクロ「やるな。あの娘」
ミオレーネ「…あぁ。主様のこととなると凶暴になる。お前も気をつけろよムクロ。首が飛ぶぞ」
ムクロ「…死人だから平気だ」
ミオレーネ「…そうかい」
キリちゃん「邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔!!」
キンキンキンキンキンキンキン!!
キリちゃんの斬撃が速くなった。
フィーリア「ぐっ…このっ…!」
キンキンキンキンキンキンキン!!
フィーリアは次第に追いつけなくなっていった。
氷首「ンバァァァァァァァァァァッ!!」
ビュォォォォォォォォォォォォォォ!!
氷首はフィーリアに氷のブレスを放った。
パキパキパキパキパキパキ!!
するとフィーリアの背中から足にかけて凍った。
フィーリア「なにっ…!」
キリちゃん「はぁっ!」
フィーリア「しまっ…」
ズシャッ!!
キリちゃんの攻撃がフィーリアに命中した。
フィーリア「うぐっ!!」
キリちゃん「イヤァァァァァァァァ!!」
ズシャ!ズシャ!ズシャ!ズシャ!ズシャ!ズシャ!
キリちゃんはこれでもかと言わんばかりに攻撃を重ねた。
フィーリア「うぐっ…!このっ!」
バキバキ…ピシッ!
フィーリアは力を込めて氷を壊そうとした。しかしあまりの硬さに難航していた。
フィーリア「鬱陶しい…!!」
スザク「四獣剣技 夜桜乱撃!!」
ズシャシャシャシャシャシャシャシャ!!
スザクは隙をみせたフィーリアに攻撃した。
セイリュウ「四獣刀技 群青羅刹!!」
ズババババババババババババババババ!!
セイリュウも続けて攻撃する。
ミオレーネ「
バゴォォォォォォォォン!!
最後にミオレーネが攻撃した。
バキッ!!バリィン!!
ミオレーネの攻撃でフィーリアにかかっていた氷が全て砕けた。
ミオレーネ「…」
ドサッ…
フィーリアは氷から解放されたが、HPが結構持っていかれた。
フィーリア「くっ…この私が…人間が従えてる魔物ごときに…」
ズォォォォォォォォォォ…バリバリバリバリ!!
フィーリアは精霊の力を全て取り込んだ。
フィーリア「許さぬ…許さぬ!!」
バリバリバリバリバリバリ!!
フィーリアのステータスが大きく上昇した。
フィーリア (自分のHPが1になるが…この場にいるやつ全員葬ってやる)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
突然地面が揺れ始めた。
スザク「なっ…なんだっ!」
フィーリア「
ピュン!
フィーリアが持っていた槍が一気に空高く飛んだ。
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ…バゴォォォォォォォォン!!
その槍は巨大な光の槍に姿を変え、スザクたちがいる場所に落ちた。その際、全ての属性波状攻撃が発生した。
スザク「なっ…」
ビュォォォォォォォォォォォォォォ!!
スザクたちはフィーリアの攻撃を受けてしまった。
アリシア「スザク!みんなっ!!」
ゲンブ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ゲンブは必死になってアリシアとマエラテを守った。幸い盾は壊れなかったが、それでも結界には大ダメージである。
ヒュォォォォォォォォォォォ…
周囲は静寂に包まれた。先程まであったスザクたちの気配が完全に消失した。
アリシア「っ…みんな…どこ…」
マエラテ「アリシア…」
アリシア「…何っ…」
マエラテ「…ツクヨミの反応が消えた」
アリシア「それって…どういう事…」
マエラテ「…ツクヨミが負けた。さっきの攻撃はいわば必殺技だろう」
アリシア「…そんな…みんな…」
フィーリア「…」
ヒュッ!パシッ!
フィーリアは自動で戻ってきた槍を掴み、アリシアの方を見た。
フィーリア「…あとは貴様らだけだ。人間」
アリシア「!」
マエラテ「!」
ゲンブ「させませんよ。私がいる限り」
フィーリア「…全く。貴様は色々なやつから守られてるんだな」
アリシア「っ…」
フィーリア「…だが主ならそれ相応の力を見せてみろ。主は強くなければならない」
ゲンブ「この方を悪く言うな。私のご主人様だ」
フィーリア「…そうか」
ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!コンッ!
フィーリアは槍を構えて近づいてきた。
アリシア「ゲンブ…」
ゲンブ「大丈夫です。私が倒れなければご主人様に指一本触れさせません」
アリシア「っ…」
フィーリア「…構えろ。主人とやら」
アリシア「っ…」
ゲンブ「ご主人様。そのままいてください」
アリシア「…いや、待ってゲンブ」
ゲンブ「!」
アリシア「…やるよ。武器ならある」
ゲンブ「しかし…」
アリシア「大丈夫」
ゲンブ「っ…」
ゲンブはアリシアの言葉を信じることにした。
ゲンブ「…ご主人様のご意向のままに」
スゥゥゥゥゥ…チャキッ…
アリシアはツムガリを装備した。
アリシア「…いきます」
スタスタスタスタ
アリシアはフィーリアの方へ歩き始めた。
マエラテ「アリシア…」
アリシア「っ…」
ザッ…
フィーリアとアリシアは正面で向き合った。
フィーリア「…よくやった。主として決死の覚悟で来い」
チャキッ!
アリシアはツムガリを構えた。
アリシア「
ズォォォォォォォォォォ…
アリシアの足元に冥府の扉が開き、中から死者たちが現れた。
死者たち「アァァァァァァァァァァァァ!!」
ダダダダダダダダダダダダダダ!!
死者たちはフィーリアに接近した。
フィーリア「ここまで来てまだいらんやつを出すのか」
ズバッ!!ドスッ!!ドスッ!!ズシャッ!!
フィーリアは迫ってくる死者たちを次々に倒していった。
アリシア「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
タッタッタッタッタッ!
アリシアは死者たちに紛れてフィーリアに接近した。
フィーリア「来るか!」
ズバァン!!
フィーリアは周囲にいた死者たちを一掃した。
フィーリア「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
アリシア「冥府の斬祓!!」
キィィィィィィィィィン!!
アリシアはめいっぱい力を込めて攻撃した。しかしフィーリアには届いていなかった。
フィーリア「弱い!弱いぞ人間!!」
アリシア「ぐっ…はぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ガンッ!!
アリシアが力を込めようとした時、フィーリアの横からゲンブの盾が飛んできた。
フィーリア「くっ!」
アリシア「!」
フィーリア「はぁっ!」
ズバッ!!バキッ!!
フィーリアはゲンブの盾を破壊した。
フィーリア「小賢しい!」
アリシア「冥府の斬祓!」
フィーリア「なっ…」
ズバッ!!
アリシアはフィーリアに攻撃した。しかしアリシアの攻撃力は最低値なのでフィーリアには全く効果がなかった。
フィーリア「はぁっ!」
アリシア「!」
ガンッ!!
アリシアにフィーリアの攻撃が当たる寸前、ゲンブの盾が起動してアリシアを守った。
フィーリア「邪魔だ!!」
ビュン!バキッ!!
フィーリアはゲンブの盾を破壊した。
フィーリア「はぁっ!!」
アリシア「っ!!」
グッ!
アリシアは咄嗟に防御姿勢をとった。咄嗟だったので姿は不格好だが、今のアリシアには考える余裕もなかった。
フィーリア「ぐっ…うっ…」
アリシアが防御姿勢を取ってから少し経った。アリシアは恐る恐る目を開けてフィーリアの方を見た。
アリシア「!!」
フィーリアはアリシアが使ったスキル:冥府の斬祓による呪いを受けていた。この呪いは確率で行動不能にすることができる。今フィーリアはこの呪いのせいで動けない。
フィーリア「このっ…なんだっ!!」
アリシア「やぁぁぁぁぁぁ!」
ドスッ!!
アリシアはフィーリアに攻撃した。しかしアリシアの攻撃力ではフィーリアにダメージは与えられない。
アリシア「やっぱりダメ…私の攻撃力じゃ…」
ゲンブ「ご主人様!お下がりを!!」
アリシア「!」
バゴォォォォォォォォン!!
アリシアがゲンブの声に反応した瞬間、フィーリアに向けて波動砲が放たれた。
アリシア「えっ!!」
ダッ!!
アリシアはすぐに移動した。
フィーリア「っ!!」
バゴォォォォォォォォン!!
フィーリアは波動砲に被弾した。着弾した際に爆発音とともに爆風が周囲に広がった。
アリシア「わわっ!!」
ビュォォォォォォォォォォォォォォ!!
アリシアはその爆風で少し吹き飛ばされた。
ゲンブ「ご主人様!!」
ガシッ!!
ゲンブが吹き飛んできたアリシアをキャッチした。
アリシア「えっ!」
ドサッ!
しかし勢いがあったせいかゲンブは尻もちをついた。
アリシア「いたたた…ごめんね、ゲンブ」
ゲンブ「いえ、ご主人様がご無事であれば」
アリシア「あっ!あの人は!」
アリシアとゲンブはフィーリアの方を見た。
ヒュォォォォォォォォォォォ…
煙が晴れるとフィーリアの姿が見えてきた。
フィーリア「お…のれ…この私がっ…」
フィーリアは地面に伏していた。フィーリアのHPはもう残っておらず、戦う力も全て失っていた。
アリシア「…」
ザッザッザッザッ…
アリシアはフィーリアに近づいた。
ゲンブ「お待ちくださいご主人様!」
タッタッタッタッタッ!
ゲンブとマエラテはアリシアの後を追った。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
アリシアはフィーリアのところに着くとフィーリアと目線を合わせるために屈んだ。
アリシア「あの、フィーリア?さん」
フィーリア「…なんだ…人間風情がこの私に話しかけるな!」
アリシア「いいえ。聞いてください。あなたは何故人間を恨んでいるのですか」
フィーリア「!」
ゲンブ「ご主人様…」
アリシア「私はあなたの事を存じ上げません。過去の出来事ならなおさらです。しかし何も知らないのにここまで悪く言われると私だって傷つきます」
フィーリア「っ…」
アリシア「教えてください。あなたは何故人間を恨んでいるのですか。憎いんですか」
フィーリア「…」
ザッ…
フィーリアはゆっくり立ち上がった。
カランカラン!!
その時、フィーリアの槍が手から落ちた。フィーリアは立ち上がることはできても槍を持つことはできない。もう戦う力は残っていない。
フィーリア「…」
ザッザッザッザッ…スッ…
フィーリアは椅子に座った。
フィーリア「…お前になら…話してもいいか。私はお前たちに負けた。敗者に選ぶ権利はない」
アリシア「…」
ゲンブ「…」
マエラテ「…」
フィーリア「…お前たちはこの精霊殿にある木々の生えた場所を見たか?」
アリシア「!」
ゲンブ「!」
マエラテ「!」
それはアリシアたちがここに来た時、精霊たちが話をしていた場所だった。足を踏み入れた時にゴーレムが現れたが、その後すぐにそこから移動したのであまり長居はしなかった。
アリシア「…見ました。精霊たちが話をしていました」
フィーリア「…そうだ。あそこはあの精霊たちがいる場所。それと同時に彼女たちの主人が眠っている場所でもある」
アリシア「!」
ゲンブ「!」
マエラテ「!」
フィーリア「実はここの精霊やゴーレムは全て私の配下ではない。元々精霊たちの主人が作り出したものだ」
アリシア「なぜそんな嘘を…」
フィーリア「…彼が死ぬ前に私に頼んできたからだ。ここを守ってくれとな。彼から言われた以上、ここを離れるわけにはいかない。私は生前彼が手にしていたある指輪を指に付けている」
スッ…
フィーリアは左手薬指に付けている指輪を見せた。それは銀色のリングで精霊たちの魔力が込められていた。
フィーリア「これがある事でここの精霊たちやゴーレムを操ることができる」
マエラテ「それであの精霊たちを戦わせたのか」
フィーリア「…彼は私にとって唯一の男だった。あれほど私たち精霊に優しい人はいなかった。私も彼の優しさに救われたうちの一人なのだ。私はそんな彼を手離したくない一心で彼と同じ時間を過ごすことにした」
アリシア「同じ時間…?」
マエラテ「お付き合いってことかな」
フィーリア「しかし彼は人間で私は精霊。寿命に差がある。これは変えようのない運命だった。だから私は彼と最後まで一緒にいることに決めた」
フィーリアは淡々と過去のことを話していく。その時に少しづつ声が震えていくのをアリシアは気づいていた。
フィーリア「…だがその最後の時はとても早かった。人間の中で精霊を邪険に扱うやつらがいた。彼はその者たちの標的にされ、彼はそのままこの世を去った」
アリシア「!!」
ゲンブ「…」
マエラテ「…」
フィーリア「どうやって彼の時間を奪ったのかは分からない。だが彼の時間が終わったことはあの精霊たちが教えてくれた」
アリシア「あの子たち…」
フィーリア「それを聞いた私は彼の住む村に向かった。だがもう遅かった。私が着いた時には彼はもうそこにはいなかった。あったのは彼の亡骸だけだった」
アリシア「そんな…」
フィーリア「私はその時酷い怒りを覚えた。優しい彼がなぜこうなったのか。人間の考えていることは分からなかった。…そんな時出した私の答えはこうだった」
フワッ…
フィーリアの雰囲気が少し変わった。
フィーリア「彼以外の人間がいなくなればいいんだと」
アリシア「!?」
フィーリア「その答えにたどり着いたあとの私は早かった。私は彼以外の人間の時間を奪った。それだけじゃない。私たち精霊を邪険に扱うやつらの時間も奪った」
アリシア「そんな…」
フィーリア「…それほど私の中の彼の存在は大きかった。私に力があったから私は人間たちの時間を奪うことができた。力がなければそのまま泣いて終わっていただろう」
アリシア「だから私たちを…」
フィーリア「…だがお前たちは違うようだな。瀕死になった私に攻撃すらしない。あの時の彼と同じだ」
アリシア「当たり前だよ。元々あなたたちを攻撃するつもりなかったし」
フィーリア「…確かに。しかけたのは私の方だ。すまなかったな」
アリシア「ううん。いいよ」
ピピッ
突然通知音が鳴った。
音声「精霊王 フィーリアから仲間加入申請が届きました」
アリシア「えっ!?」
ピッ
アリシアは通知欄を開いた。そこにはフィーリアからの仲間加入申請が届いていた。
アリシア「えっ…これって…どういう…」
ポチッ
アリシアはとりあえず「はい」のボタンを押した。
音声「仲間加入申請が受理されました。精霊王 フィーリアが仲間になりました」
アリシア「えっ…ほんと?」
フィーリア「あぁ。これはお前たちに対する詫びだ。存分に私を使うがいい」
アリシア「えーーー!?」
アリシアは今日1番大きな声が出た。
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場所…精霊殿 精霊の園
それからアリシアたちはフィーリアとともに木々の生えた場所を訪れていた。
アリシア「えっと…ここ?」
アリシアたちはフィーリアの案内のもと、精霊たちの主人であり、フィーリアが愛した男性が眠る場所に来ていた。
フィーリア「ここだ。この木の根本で彼は眠っている」
スッ…
フィーリアは屈んで両手を合わせた。
フィーリア「…レガリア。あなたの指輪…お返しします」
スッ…
フィーリアは指輪をお墓の前に置いた。
ピシッ…パキン!!
その瞬間、指輪が粉々に砕けてしまった。
アリシア「あっ…指輪が…」
フィーリア「よいのだ。これは彼のもの。私にはふさわしくない」
アリシア「でもあの指輪がないと精霊たちは…」
フィーリア「…今まで散々な目に遭わせてしまった。お前たちとも戦わせてしまった。この罪は拭いきれない。一生背負うものだ。彼女たちはどこか新しい場所で楽しく暮らしていくだろう」
火精霊「そんな事ないよ?精霊王」
フィーリア「!」
アリシア「!」
アリシアとフィーリアが後ろを向くと、そこには精霊たちとゴーレムがいた。
フィーリア「お前たち…」
水精霊「私たちはご主人様から離れたくないです」
氷精霊「あなたがご主人様をここに連れてきてくれた」
風精霊「だから私たちはここにいるの」
雷精霊「私たちじゃご主人様を連れ戻すことはできなかった。それをあなたがやってくれた」
光精霊「感謝しかないよ。精霊王」
闇精霊「だから私たちはここに残る。ご主人様がいる限り」
土精霊「ゴーレムたちもそう思ってるよ。精霊王。あなたはここを離れるの?」
フィーリア「…いいや、ここにいる。だがアリシアが私を必要とした時だけ私はここを離れる。だがまたすぐに戻ってくるだろう」
アリシア「初めて私の名前を…」
フィーリア「当たり前だ。いつまでもお前たちとは呼べない」
アリシア「これからよろしくね。フィーリア」
フィーリア「あぁ。これからよろしく頼む。アリシア」
シュティ「精霊王。私のことも忘れないでくださいね」
大精霊 シュティはゴーレムの後ろから顔を出した。ゴーレムの体が大きいせいで見えなかったのだった。
フィーリア「シュティ。私がいない間、精霊殿をよろしく頼む」
シュティ「大精霊 シュティ。精霊王 フィーリアの命令を謹んでお受け致します」
アリシア「さて、そろそろ行くね」
フィーリア「そうか。何か用事でもあるのか」
アリシア「私の仲間がみんなやられちゃったからまた集め直さないと」
フィーリア「集め直すだと?」
アリシア「うん。スラちゃんたちは復活するけどムクロやミオレーネみたいな特別な子たちは負けたらまた集めなくちゃいけないの。仲間から強制脱退させられるから」
フィーリア「その必要は無いぞ」
アリシア「え?」
フィーリア「私は彼らを倒してない。一時的に遠くに飛ばしただけだ。私一人であの数を相手にするのは骨が折れる。だがアリシア一人ならなんとかなると思ってな」
アリシア「えっ、じゃあ…」
ピッピッピッピッ
アリシアは仲間モンスターを表示した。そこにはスラちゃんたちだけでなく、ムクロや三つ首、コハクやセイリュウなど、特別なモンスターたちの名前もあった。ただし、全員HPがほぼ1しか残ってない。
アリシア「ほんとだ…よかったぁ…」
フィーリア「あの技は異空間に飛ばして攻撃するものだ。アリシアの仲間たちは私の攻撃に耐えたんだろう」
アリシア「嬉しい…やっぱりみんながいないとね」
フィーリア「!」
フィーリアはアリシアの優しいオーラを目にした。
フィーリア (…レガリア。お前によく似た人間がいるぞ。お前と同じで私たちに優しくしてくれる。まだお前がいるような気さえする)
フィーリアは空を見上げた。空は晴れ。綺麗な太陽が眩しい。
フィーリア「…お前と共に過ごした時間は…私にとってかけがえのないものだ。…願わくばまたお前の顔が見たい。…なぁ、レガリア」
〜物語メモ〜
精霊殿
精霊王 フィーリア、大精霊 シュティ、ゴーレム、各属性の精霊たちが住んでいる場所。
精霊の園
精霊殿の中にある木々が生えた場所。精霊たちはよくこの場所で話をしている。
精霊展望台
精霊王 フィーリアと大精霊 シュティがいる場所。外の景色は絶景。
精霊王 フィーリア
精霊殿の主。白く長い髪と凛とした表情、女性にしては低めのハスキーボイスを持つ。全ての属性を操り、精霊の力を得ることでさらにパワーアップすることができる。武器は槍。
大精霊 シュティ
精霊たちの格上の存在。全ての属性を操ることができる。身長は185cmと高く、常に宙に浮いている。普段はとても優しいが、フィーリアの命令で性格が変わることがある。
ゴーレム
精霊殿の警備をしている土の精霊。精霊殿内の警報が鳴るとすぐにその場所に現れる。体は硬く、剣や刀などの攻撃には強いが、打撃には弱い。
各属性の精霊たち
火、水、雷、土、風、氷、光、闇属性の力を持つ精霊。人間と同じ見た目で羽が生えている。精霊たちは自分の属性しか使えないが、数が多いのが特徴。
精霊王 フィーリアが使ったスキル。自身のHPを代償に周囲に属性波状攻撃をする。そのスキルに当たると異空間に飛ばされ、その中で攻撃を受けてしまう。防御や結界といったガードなどは効果がない。