※ジェントルがよく喋るので長いです(今回まで)
※後半に流血描写があります
※三話タイトル変更(2023.05.17)
「しゅごい……かわいぃぃぃ……ハァ……ハァ……アリスモチーフは女の子の憧れぇぇ」
「なにこいつキモい」
マジアベーゼは膝から崩れ落ちた。
「あぁ、どうしたんだ?」
「ストレートに拒絶されて撃沈したんだよ」
「なんだそりゃ」
「それより体の調子はどうだい?
「……」
マジアロートスと呼ばれた少女は、すぐには返事をせずに自分の体を確認し始めた。
身長は百四十センチにも満たない細身の少女だった。
袖にフリルのついた淡い青のブラウスに、白いUネックのジャンパースカートを羽織っている。
レースと黒いリボンの装飾が施されたスカートは前側が大きく割れており、その間から青色の短いパニエと白黒ボーダーのニーソックスが見え隠れしていた。
特徴的なのは髪の色で、ふわりと明るい砂色の間に、しっとりとしたダークグリーンに染まったアクセントが混ざって、砂漠にヘドロの川が流れるような違和感を成している。
くせ毛の長髪は、大きな蓮の花のアクセサリーがついたカチューシャで抑えて、後頭部に流されていた。
首には星形のアクセサリーが埋め込まれた太めのチョーカーが巻かれている。
雑にまとめるとパンキッシュな意匠の入った、アリスモチーフのコスチュームであった。
そこは防水シーリングがされたタイルに囲まれた、二十畳程の広さがある部屋だった。
天井は一般的なオフィスに比べて倍近い高さで、背の高い機械やコンソールがいくつも詰め込まれている。
人間が一人入れそうな大きさの、ガラス製のシリンダーもあった。
そこはヴェナリータが建設した彼専用の研究室で、質問を受けている少女の最終調整が行われた場所だった。
「服がサラサラして気持ち悪い。脱ぎたい」
「それはもう我慢してよ。言う程不快じゃないはずだよ? ヘドロ
「ちっ……」
マジアロートスは不満そうに口を尖らせ、両手を腰に当てた。
「まぁ、体の動かし方は慣れたよ。で、オレはいつヘドロに戻れるんだ?」
「次は『魔力』の扱いに慣れてもらわないとね。ベーゼが頑張り過ぎたから、ここで安易に
「うひぃ、おっかねぇ……」
マジアロートスの正体、それは昨年の春、ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツと交戦したときに拾ったヘドロ状の異形型『個性』を持つ男であった。
死に瀕していたその男を救命するため、ヴェナリータは
マジアベーゼの個性『
もともとその男に備わっていた『魔力』を栄養源に、マジアベーゼが『個性因子』と混ざった
その際、ヴェナリータが改造しやすいという理由で身体の性別が女に変わったが、稀有な異形に生まれた
「まあ、それでもベーゼの外付け魔力タンクとしては物足りないんだけど」
「いまメチャクチャ不穏なこと言わなかった?」
ヴェナリータに詰め寄るマジアロートスの背後で、床に崩れ落ちていたマジアベーゼがふらふらと起き上がる。
「ううっ……お二方は仲が良いですね……」
「今日の君はなんでそんなに情緒不安定なのさ?」
マジアベーゼは、がばっと大袈裟に両手を広げ天を仰いだ。
「足りないんです! 栄養素が! ヒーローの!」
「こいつが何言ってるかわかんねぇんだけど?」
マジアロートスがヴェナリータに尋ねた。
「ベーゼはヒーローの活躍を鑑賞したり、直接戦ったりするのが趣味なんだ」
「まあ
「ついでにレズでサディストだし自己破壊願望もあるんだ」
「クソヤバ女かよ!?」
思わず後退りした少女を、後からマジアベーゼが抱き上げる。
「だから! 私! ロートスちゃんを摂取したい! 仲良くしたいです!」
「離せ! やめろ! 吸うな!」
二人はじたばたとじゃれ合いを始めた。
ヴェナリータの声にわずかな
「ベーゼ、キミ、先週ずいぶんと暴れたはずだけど?」
「足りないんです……推しを摂取できていない……つらい……できれば毎週土曜日の午後十八時までには摂取したい……」
「いよいよ欲望を隠さなくなってきたね。でも我慢しないとダメだよ。この計画を考えたのはキミじゃないか」
「そうですけどぉ……」
「この計画には、キミの『魔力』の中長期的な温存と、ロートスが『魔力』の扱いに慣れるのが不可欠だよ。なんせ、
「ええ、お前らそんなこと考えてるの……」
抱かれたままの少女は嫌そうな顔をした。
「設備充実してるから、もっと堅実な組織だと思ったのに……」
「ボクらは見ての通り堅実で慎重さ。大丈夫、付け入る隙はあるんだよ。だってオールマイトは……」
「ああああああっ!」
「うひゃぁっ!」
マジアベーゼが叫び声を上げてヴェナリータを遮った。
耳元で叫ばれたマジアロートスも悲鳴をあげた。
「ちょっと、ネタバレ、やめてくれませんか?」
「ええー、話が進まないんだけど」
「ダメです! せっかく悪の女幹部になったんだから、そういうのは自分で直接確認します!」
「ああ、オレ、選択間違えたかも……」
マジアロートスは
「──私は暴力が嫌いだ。理由は醜いとか、痛いとか、いくつもあるがね」
ジェントル・クリミナルを名乗る、その男はふん、と鼻から大きく息を
「一番の理由は、相手をそこまで
それは自分の、最大の失敗の原因でもある。
ジェントルは目の前にいる少年の存在に困っていた。
あまりにも過去の自分と重なるからだ。
このままでは少年もまた、失敗してしまうだろう。
しかし、「救けよう」と決意するその姿を見て、止める勇気も無かった。
だから、同じ失敗をすでに犯した先達として、ただ伝えようと思った。
「さて、君はこれから法を侵犯して暴力を振るうわけだが」
「いや、僕は救けたいだけで……あっ……すいません」
言い返そうとする少年を見つめると、にらまれたと思ったのか、少年は黙ってしまった。
やはり、少年は護られて、愛されて生きてきた側の人間だと思った。
ジェントルは少年を護り育てている大人たちに対して、申し訳ない気持ちになっただけだ。
「手短に伝えよう。本当はもっと知識を付けてもらいたいが……君に必要なのは『
「正されない覚悟……?」
「まず前提として、人と人は分かり合えない。だから法も、ヒーローも、
「ええー?」
少年はうさんくさいものを見るような目をした。
彼自身、今は極論の
想いを交わせる相手がいる今となっては、特に。
「だが、正義という共同幻想は確かに望まれ、この世に存在する。なぜか?」
それでも、その前に人生を変えてしまう失敗をして打ちひしがれた自分が、これからどういうつもりで息をしていこうかと悩んだとき、その前提を必要とした。
「人間とは、自らの正しさを他人に押し付けることで、助け合う生き物だからだ」
「正しさを、押し付ける」
「そうだ。『余計なお節介』とも言うね」
「あっ」
「まず外堀を埋め、そして誰よりも早く、自分の正しさを押し付ける。そういう競争だ。その行いは正義ではない。だが、正義はその競争の中で確実に成立する」
少年に対して自分の意見を投影していくことで、不思議と彼自身も、それまでの
「覚悟が必要なのは、ここからだ」
ジェントルは少し呼吸を整えた。
ここからはできる限りを以って、淀みなく伝えたい。
「法も、ヒーローも、正義ではない。正しさを巡る競争の
それは彼自身が、まだ最後の望みを諦めない理由でもある。
「法は強い。人間の孤独に寄り添い『私は悪く無い』と担保してくれる力がある。それは巡り巡って正義を担保する」
だから、彼も犯罪学に傾倒した。孤独を紛らわすために。
「法に
だから、自分も加担するのだ。法と道を共に
賢くない人間なりのやり方で。
「それを踏み越えてしまえば、もはや君は
それはかつて、幾人もの英雄志願たちが、その覚悟もなしに挑んだ道。
その後、線を引かれた世界。
「その世界では、もう誰も、君自身を除いて、君の行いを
そして、最後はその孤独に耐えられず、
きっと例外はある。彼にはその確信があった。
この少年も、せめて、そんな運命と出会ってからにするべきだと思った。
だが、彼自身、まだ確かめられてはいないそれを、人に伝える勇気は無かった。
「この怖さがわかるかね。
少年はすぐに答えた。
「正直、解りません。僕は修行が足りなさすぎて、その重さを測れない」
「今は、それに気がつければいいさ」
少年は少し寂しそうな笑顔を見せた。
彼の十年越しの
「ちょっとがっかりしました。大人はもっと確信を持っていると思っていたので」
「それは、そうかもね」
「でも、ホッとしました。僕は
「やるんだね?」
「やります」
ジェントルは目を閉じた。
伝えることは伝えられた。
そして、自分自身も新たに覚悟を決められたかもしれない。
今日、告白しようと。
「なら、いいさ。そろそろ
ジェントルは少年が手に持っている細い鉄パイプを指差した。
先ほど自分の『
「いい頃合いだ。よく握れるだろう?」
彼の『個性』の弱点。発動した後は自力で解くことができない。
時間をかけることで、徐々に力が失われていくに任せるしかない。
ただし、逆にそれを利用できることもある。
それは例えば、つるつるした鉄パイプに、強度と弾力によるグリップ性を両立させる場合とか。
「それを投げても、それは
少年は、彼が言わんとしていることを悟った。
「ジェントル、もしかして最初から……」
「これもまた紳士の務めさ」
「ありがとうございます。でも、僕、正直に言うつもりですから」
「存分にやりたまえ。槍だけに」
「……もうちょっと空気読んでくださいよ」
「それはこちらのセリフなのだが!?」
そもそもなぜあのヤバいお二人さんに割り込もうとするのだ。
ジェントルはそう思いながらその方向を見て、二度見した。
「あれ、
「ええっ!?」
──全身を覆う
「ブハァッ!」
その男は荒々しく息を吐いて、手に持っていた
地面に倒れてカラリ、と音を立てたそれの側には、折れ曲がったバールのようなものやスレッジハンマーまで転がっていた。
増殖する筋肉、一本一本は常人のそれだとみなした男は、その上からでも打撃の通りそうな
もうスタミナを搾り尽くし、これ以上は戦えない。
多少でも時間稼ぎになればいいと、柄にもなく割り切ったところだったが、その願望は届かなかった。
その
「まあ……認めるし、反省もするさ。ちょっと受けに回りすぎたってな」
「でもよ、普通あるだろうが。こうあからさまなラッシュが来たら、止めの一発とか、そういうアレをさァ。警戒するのが普通だって」
「まさか、『無個性』だとは思わねェよ、なァ!?」
「悪ィなジイさん。俺の『個性』は息継ぎできるんだよ」
「ふん、なかなかいい『個性』じゃないか」
「ハッハッ、頃合いだなぁ。んじゃ、いい感じに潰れてくれよォ?」
男の方は片耳に小指を突っ込みながら会話を続けた。
「いいや、多分、お前はこっからだぞ?」
「何がだよォ?」
「バトンタッチさ」
男はニヤリと笑った。
そう、逃げもせず、微妙な距離で問答をしているその二人が、チラチラと視界の端でかなりウザかったのだ。
目の前の
だが、ようやく
「こっち向けよ
「ああ?」
「暴れ足りないならずっと走り込んでろよ、バカヤロー!!」
その向こうで、少年が、叫びながら何かを投げた。
それは、いくつもの偶然が重なった、というのは事実だった。
出久が槍のように投げた鉄パイプは、ジェントルの『個性』による補助もあり、正確な弾道で、その
その弾道の美しさが、マスキュラーに弾き返すタイミングを正確に予測させた。
そのタイミングは正確すぎて、振り払おうとする腕はその弾道に対して限りなく垂直に重なった。
その鉄パイプにはまだ、ジェントルの『個性』による弾性が残っていた。
結果、マスキュラーが弾いた鉄パイプはその太すぎる腕にぐにゃりと巻きつき、輪ゴムのように弾かれてマスキュラーの左目に飛び込んだ。
「ぐあぁぁぁっ!!」
「でかした!」
その男もさすがに、その街の空気に気付いていた。
いまだに警察も、ヒーローも増援がないという異常。
おそらく街全体で何かが起きている。
かつての
(通りすがりの気晴らしだったが、厄介な
自分から関わる以上、多少なら協力してやるつもりだったが、今夜の予定に間に合わなくなるのはマズい。
愛娘に対して、彼は十数年ぶんの負債があるのだ。
この機会を逃せば、それを返済する機会すら失われるかもしれない、という危惧がいつもあった。
なので、その
(よし、あとは
──顔面に鉄パイプが突き刺さり
「しょ、少年、あれはやりすぎだと思うけど」
「や、やっちゃった……」
二人でガッツリ踏み抜いてしまった法の重みに両足がプルプルと震え始める。
「どどどどうしましょうか?」
「わ、わ、私に聞かれてもだね!?」
『あら、ジェントル。新しいリアクション芸の練習かしら? 素敵ね!』
「おお、ラブラバ! 来てくれたんだね!」
二人の側に、いつの間にか一台の小さなドローンが浮遊していた。
小さなカメラがジェントルの顔に向けてぴったりと固定されている。
『遅くなってごめんなさい、ジェントル。私、体小さいし大荷物だしでなかなか近づけなかったの』
「気にしないでくれ。それより、そのドローン、試作品ではなかったか?」
『そうなの! 移動は問題ないんだけど、撮影がちょっとね……4K画質で60FPSが限界なのよ……これではジェントルの勇姿を十分に収められないわ!』
「うーん、よくわからないが、撮れれば画質は別にいいんじゃないかな……」
「ガアァァァッ!」
「少年、あの
「ないです!」
「よろしい。では後は私が受け持つ。ここを離れ……」
ジェントルが言い切る前に、何かがゆったりと通過した。
それは先ほどまで
その男はビルの壁面に引っ掛けたワイヤーフックを巻き取りながら、ふわりと宙にぶら下がっていた。
そのままワイヤーを巧みに操り、その巨体からは信じ難い身軽さでビルの壁に取り付くと、ジェントルの方を向いて歯を見せた。
「後は任せた!」
「「ハァッ!?」」
言われた二人は顎が外れそうな勢いで驚いた。
「逃ィがすかァコラァッ!」
迫る
「ラブラバ! 離れろ!
『了解! でも気をつけて!』
「テメェらも来い!」
その顔面には鉄パイプが刺さったままである。
ジェントルと出久はその凄まじい速さに全く反応できず、筋繊維でできた巨大な腕に
二人を
ワイヤーにぶら下がり、重力頼りに移動する男も
「少年、無事か!?」
「はい! ちょっと擦り傷くらいです!」
ジェントルはその巨体の
この争いに巻き込まれる不幸な人はいなさそうで、安心する。
そのフロアは日光が入り明るかったが、無人だった。
会議室として使うフロアのようで、窓から人間が飛び込んだことで折り畳み式のデスクやチェアが薙ぎ倒されていた。
天井は低く、全力で飛び上がれば届くくらい。
(悪くないロケーションだ……)
「隙を見て逃げなさい。いや、逃げられるようにするので、それまで、壁のどこかに捕まっていなさい」
出久は答えなかった。
「くそ、ジジィがもういねぇ……でもあいつ確か、車だったよなァ……」
その男はブツブツと自問自答しながら、その目に刺さった鉄パイプを
ブチブチと何かがちぎれていく音がして、男の目から血が噴き出した。
ジェントルはその苦痛を想像して顔をしかめる。
「後からでも追いつけるかもしれねぇ……じゃあ先にこっちだ」
男が鉄パイプを引き抜く。
真っ赤に染まった眼球が、パイプの先端に刺さったまま、共に引きずり出された。
ジェントルは背後の少年が
「うっ……」
男はパイプの先端に刺さったそれを口に運び、一気に飲み込んだ。
「お前らを褒めも
男の腕や背中からさらに筋繊維が飛び出し、そのシルエットを膨らませていく。
その姿は窓から差し込む光とその影で無機質に際立ち、まるで巨大な
「
そう言って男が飛び出そうとしたが、その踏み込みは床にぐにゃりと沈み込んでしまい、その体を中途半端に浮かせて、転ばせた。
「なっ!?」
男はそのまま周囲の机や椅子と一緒に、トランポリンの上にいるかのように弾んでしまう。
「……その姿、確かに大きく、強く、そしてなにより速い」
「てめェの『個性』か!」
ジェントルは、割れた窓の
彼の個性『
その弾性を与えられた物質は、並大抵の衝撃では破壊不可能となる。
ジェントルはその個性を今いるフロア全面に対して発動していた。
「ヒトの筋肉の生理的限界は断面積、1平方センチにつきおよそ5キログラムだ。実際はその15パーセントが精々らしいけどね……おっと!」
「チィッ!」
男は床の状況を理解し、逆にその反動を利用して天井を突き抜けようとしたが、阻まれた。
天井も弾性を与えられていたためだ。
「これは超常黎明期以前の成人男性なら五百キログラム程度の力を引き出せることになる」
「お前よく喋るなァ! 何が言いてェ!」
素早く体勢を立て直し、男は今度こそジェントルの方向に飛びかかる。
今度はジェントルが床の弾性を利用してそれを回避した。
「キミは明らかに常人の何十倍も筋肉があるけど、その割には大したことないね?」
「あぁ?」
「増えた分の筋力、実は5パーセントも引き出せてないんじゃないか?」
「ハッハッ、てめえを潰すにはそれで十分だろ!」
「まあね? で? キミ自身も納得していると?」
「てめェ!」
男が苛々としながら右足を上げ、地面に突き入れた。
震脚は文字通りフロア全体を揺らす。
ジェントルもそれに足を取られ、自分と同じくガタガタと音を立てて揺れるデスクにしがみつく。
早くも自身が作った場を利用されつつある。
やはり、戦いのセンスでは及ばない、ジェントルはそう思った。
「筋力を引き出すには訓練が必要だよな。キミの肉体にも凄まじい鍛錬の
「黙れ!」
だが、彼が少ない手数を振り絞って稼いだ時間は、その
「その鍛錬は、筋肉の量を増やすたびに課せられるのではないか? それは肉が骨と関節から遠ざかる程に厳しくなるのではないか?」
「俺の『
「悲しいね。
「どうでもいいんだよォ!」
男が飛びかかり、その拳がジェントルを捉えようとしたが、その拳は紳士の顔面を砕く前に、見えない何かに弾かれた。
「
「君が絶望したのは社会に対してではない。自分自身に対してだ」
「うるせェッ!!」
拳を弾かれ耐性を崩した男の横を、ジェントルが飛ぶように通過し、窓際に着地した。
「なんで解ったかって? その口癖のように言う、『遊び』と『本気』だ。犯罪学を
「オオオッ!!」
男はそれを裏拳で追撃したが、ジェントルは窓の外に飛び出した。
「『自分はもっとやれるはず』だ」
「オラァァッ!!」
その身を包む筋肉を震わせて、獣のように叫び声をあげながら、
それを空中で眺めながら、ジェントルはストールの下にあるネクタイの位置を直す。
「ふふ、身に覚えもある話だがね……」
向かいの背の低い建物の屋上に着地する。
「さて、だいぶ
『とっくに準備完了よ、ジェントル!』
「よろしい、ならば始めようか。いつもの通り、任せたよ、ラブラバ」
『任せて!』
※やってしまいました。緑谷くん。この後でご都合主義発動します。ごめんなさい。
※ヘドロさんのように性別を改変されてしまう、原作男性キャラがあと数名います。みんなマイナーキャラです。
(ひとり雄英生徒がいますけど、二次創作だといなくなる時もあるから、別にいいかなって)
※ジェントルの主張、なるべく思想が強過ぎにならないよう努力しましたが、まだ鼻につくようであればごめんなさいです。
(2024.01.19 追記) すいません、性別改変する雄英生は二人になりました。言い訳ですが、もう一人は入試落ちるし変身後だけ魔法少女の予定でしたん……