1年Dクラス、比企谷HACHIMAN   作:いろはす@

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第2話:されどバスはあの学校へと向かう

はぁ・・・またこのオープニングか・・・

 

 

 

 

 

 

 

突然だが、この問いについて考えてみてほしい。曰く・・・俺、比企谷八幡がHACHIMAN化してあの学校へ入ったら、どうなるのだろうか。答えは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

まあ、そうなるな。(ため息)

 

 

 

 

 

 

 

桜舞う4月、俺は入学式へ向かうバスの中に居た。出発間際の車内はかなり混み合っていたが、なぜか俺の隣の席だけ空いている。行く先は高度育成高等学校。日本政府が設立した・・・あ、このあたりはみんなもう聞き飽きてるんですね分かります。

 

 

 

 

(以下、ごっそり中略)

 

 

 

 

・・・とまぁ、様々な特色や特典のある超エリート進学校なのだが、3年間家族との接触は一切禁止って、ガチのシスコn・・・小町好きの俺が、わざわざそんな学校選ぶと思うか?その時点でこのクロスオーバーものは、基本設定が破綻してるんだよなぁ・・・ん?設定?

 

 

どうしてか既視感のある展開にうんざりしつつ、視線を逸らすと・・・窓ガラスに映り込んだ自分の顔が視界に入った・・・って、あれ?目が腐ってない・・・だと?!感情を読み取りにくい独特なあの三白眼が消え、知的で涼しげな目元をしたイケメンがこっちを見ていた。しかも、これまたイケてる眼鏡まで掛けて。誰すかこれ?

 

 

暫し窓ガラスにへばりつき、自らの顔を凝視していたが、周囲の視線を感じて文庫本を開く。ふぅ・・・危うく挙動不審で通報されるところだったぜ。だが、これで外界からの雑音はシャットアウトできる。別名、現実逃避とも言う。こらそこ!余計なこと言わない!

 

 

などと、ひとりで脳内妄想劇場を繰り広げていると・・・

 

 

 

 

 

 

「お隣、宜しいですか」

 

 

 

 

 

 

ひゃ?!

 

 

この状況で声を掛けてきた勇者は、俺と同じ制服を着た銀髪の美少女だった。癒やし系というか、おっとりとした雰囲気を纏ったヒロインさんだ。ナニコレ、あなた罰ゲームか何かなの?たぶん車内のどこかで、この娘のお友達がスマホ片手に迷惑動画を撮影中なんですね分かります。(ダメ!絶対!)

 

 

条件反射で被害妄想に陥った俺は、狼狽えてまともな返事すら出来ず・・・

 

 

「ああ、良いぞ。特にお前みたいな美少女は大歓迎だ」

 

 

「・・・?!」

 

 

一瞬、驚いたように動きを止めた彼女は、躊躇いがちに腰を下ろした。まぁ、初対面で開口一番こんなこと言われたら、誰でもびっくりするわな・・・って、いま喋ったの俺?完全に変態さん認定待ったなしじゃん!?お巡りさんコイツです!ここはひたすら、無関係を決め込むしか・・・(手遅れ)

 

 

「わ、私が、び、びしょ・・・?」

 

 

隣席の少女は怒りに顔を赤らめながら、なにか呟いている。頼む、このままスルーして下さい何でもしますから!だが、その願いも虚しく、更に言葉を重ねるイケメンな八幡君・・・

 

 

「ん?どうした、早くもびしょ濡れか?」

 

 

ぶはぁ!?言わねぇ!!俺は絶対にこんなこと言わねぇよ!!いますぐ全国の比企谷君と椎名さんに謝れ!ん?しいなさん・・・俺は彼女を知っている?この記憶は・・・うっ!み、右眼がぁ・・・!

 

 

てか終わった・・・さすがに今のは流しちゃくれないよね。ごめんな小町。結局お兄ちゃん、校門にも辿り着けなかったよ。

 

 

そして、浴びせられるであろう罵声に首を竦めていると・・・

 

 

「その制服、アンタも高育の新入生なのか?」

 

 

空気を読まず、なおも会話を続けるもうひとりの俺(HACHIMAN)。つ、強い・・・

 

 

「は、はい!私は・・・」

 

 

なぜだか悲鳴を上げるわけでもなく、さらに顔を赤くした彼女は恥ずかしそうに俯いたのだが・・・不意に俺の手元を見て目を見開いた。

 

 

「そ、それって機動戦士ガンダムUC第4巻『重力の井戸の底で』ですよねっ!?」

 

 

「うぉ?!」

 

 

てか近い近い近い!いきなり距離を詰めてきた銀髪さんに、思わず仰け反る。

 

 

「そのエピソード、ユニコーンガンダムの中でも屈指の出来映えですよね?!まさか宇宙世紀0096年にもなって、一年戦争時のMSたちが躍動する姿を見られるなんて・・・!!」

 

 

「そうだな・・・だがその前にいったん落ち着け。かなり目立ってるぞ」

 

 

さり気無いスマートなフォロー。ホント誰だよお前。

 

 

「あ!す、すみません・・・」

 

 

またもや恥ずかしそうに俯く彼女を、それとなく観察する。だって、こっちも恥ずかしいからガン見なんて出来るわけがないしな。ふはははははっ!(空虚な高笑い)

 

 

・・・にしても、ガチのガノタ、いやアニヲタ女子か。材木座が居たら狂喜乱舞するんだろうが、若干痛いな・・・日頃の自分を棚に上げ、喰い付いてくる美少女に内心ドン引きする。

 

 

「気にするな・・・俺は比企谷HACHIMANだ。宜しくな」

 

 

つかコイツ、俺を踏み台にしたぁ?!(さらりと自己紹介したぁ?!)だからコミュ力お化けのコイツは誰?

 

 

「はい!私は椎名ひよりです。宜しくお願いしますね、HACHIMAN君」

 

 

嬉しそうに応じる椎名。こちらこそ、よろぴく・・・って、なにか大事なことを見落としている気がする・・・

 

 

よし、一度状況を整理しよう。八幡、ひげを剃る。そして入学式に向かう → 親方!窓ガラスにイケメンが!→ お隣、宜しいですか? → さらりとリア充対応(←いまココ)

 

 

うん、全く意味不明。むしろもっと分からなくなったまである。これはジキル博士(HACHIMAN)ハイド氏(八幡)状態なのか。いやおいちょっと待て。それルビが逆だろ。或いは使い手がHACHIMANでスタンドが俺?なにその最弱設定。やはり俺のジョジョはまちがっている。

 

 

そう、どうやら自称捻くれぼっちで国語の成績が学年3位の俺、比企谷八幡は・・・HACHIMAN化してしまったらしい・・・(悲報)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後は、椎名と来たる夏アニメの話題などで大いに盛り上がった。え?周囲への迷惑?ヲタクってのは好きなことが絡むと周りが見えなくなっちゃうんだよ!(開き直り)

 

 

なんか前の方じゃ、優先席をめぐって揉めてたみたいだけど、よく知らん。ちょうど、ジオン軍でいちばんお気に入りのモビルスーツは何か、というネタで激論を交わしてたから、それどころじゃなかったんだわ。ちなみに俺はヅダを推したのだが、椎名はマゼラアタックだと主張して譲らなかった。なぜだ?ひよりさん、あれは戦車だぜ?

 

 

 

 

 

 

 

 

そして路線バスは、御曹司やブラコン、承認欲求に最高傑作+その他諸々(オリ主・転生者)まで乗せて、朝の湾岸道路をひた走るのであった。

 

 

てか、ここで乗り過ごしちゃったらどうなるんですかね?(素朴な疑問)




次回第3話『そしてヒロインは次々と堕ちる』

原作ヒロイン撃墜、識別信号解除!!
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