過労スタッフとサーヴァント(病み)の日常 作:かゆ、うま2世
好きなものでしか構成されてないわ
「あ、カレン…」
「はい、貴方のカレンですよ。お兄さん」
笑顔で答えるカレン。だが、目が笑っていない。その証拠に、エリセを睨みつけるように見つめている。エリセも負けじと睨むが、カレンはそれを鼻で笑う
「来てください、お兄さん。この状況の説明を求めます、二人でゆっくり……ね?」
「ぁ、ごめん、なさ」
「謝罪が聞きたい訳ではありません」
頭が真っ白になっていく。俺は、俺はどうするべきだ?俺は、カレンと──
「大丈夫」
やけにハッキリ聞こえたその声に、意識が現実へ引き戻された
「私に任せて。何とかするから」
「なんとかって……」
「何とかする。して見せる。だから任せて。怖かったら私に抱きついてて」
自信満々に胸を張るエリセを見て、少しだけ安心した気がした
「私のお兄さんから離れなさい」
「先生のじゃないし、先輩は泣いてる」
互いに一歩も譲らず、火花を散らす二人。今にも殺し合いが始まりそうな程ピリついた空気の中、座り込んだまま無意識のうちにエリセにしがみついていた
「…!ふふっ…!」
「…チッ」
エリセは勝ち誇ったような笑みを浮かべ、カレンは舌打ちをする
「卑しい女ですね。ここまで弱ったお兄さんにつけ込むなんて……いや、そうでもしないとお兄さんの気を引けない、と。何だか哀れに思えてきました」
「………」
「そんな女の近くにいたらお兄さんが穢れてしまいます。早くこっちに来てください。寂しくてどうにかなりそうです、ねぇ──お父さん?」
「ッ!カレン!」
「駄目!」
カレンの元へ向かおうとした俺を、エリセが止める
「落ち着いて。いっちゃ駄目。私がなんとかするから」
「……だけど」
「何も考えなくていい。全部何とかするから」
それなら──まぁ、大丈夫か
「気を引けないのは先生の方でしょ?わざわざ自殺未遂まで装って先輩の側に居座ろうとするなんて」
「人聞きの悪い、死のうとしたのは本当ですよ?」
「どうだか」
「待って嘘なの?」
聞き捨てならないぞ今のは
「……本当ですよ」
「嘘なのね」
ちょっと前から疑問に思ってたんだよね。死んだならともかく、離れていったぐらいで自殺するような奴だっけって
あれ、でもそれって本当に気を引くためにわざと傷つけたことに……まぁええか
「いやーよかったよかった!俺びっくりしてたからさ!母さーん!俺の娘自殺未遂してなかっt」
いつのまにかカレンの隣に移動していたエリセとカレンによって、ルンルンで部屋を出ようとしていた俺の肩が掴まれた
「逃しませんよ、お兄さん」
「渡すつもりはないけど、ここから出ていかれるのは困るからね」
安定の押し倒しを喰らい、二つの綺麗な顔が視界に写る。二人共表情こそ笑顔だが、瞳の奥には怒りが見えた
普段なら絶望するところだが、今回は違う。俺はさっき母さんを呼んだ。つまりいずれ助けに来る、それまで耐えれば俺の勝ちだ
「お兄さん、動けませんよね?ふふ…娘に組み伏せられてどんな気分ですか?興奮しますか?悔しいですか?」
「確かに…こう見るとちょっと……可愛いかも」
「ふぐっ」
カレンがメスガキっぽくなっているが、俺ができるわからせは精神的なのと物理的なのだ。性的なのは無理、終わるから。そもそもわからせられてるの俺だけど
カレンの手が頬に添えられ、エリセの指が口内に侵入してくる。すごいいい匂いする。ここがアヴァロンか……
だがそんな時間は長くは続かない。バレないようにエリセの指を舐め回していた時、部屋のドアが開いた
「娘ってどういう──」
「あ」
「あら」
「ん」
母さんことティアマトはこの光景を見て──
「ころす」
「ストップ」
※何とかなりました