お金の力で世界を救ってあげます!   作:みずち

10 / 202
宿

 

いや100%否定はできないんだけど。真面目な話他の収入手段を見つけない限り頼らざるをえないからなぁ。ヤバげな要望を除いてやらざるをえないだろうな……。

 

『あ、すみません。そんな困った顔されると罪悪感がですね?』

「……そんな顔してた? 悪い、気にしないでくれ」

『ええと』

『そんな事より、こんな時間だし寝る前に今日分かった事整理しようぜ!』

 

微妙な空気になりかけた所で、一人が強引に話の流れを変えに来た。ナイスだぜ。

無茶な要望投げられまくるのも困るけど、変に遠慮したコメント欄になるのも困るからな。

 

『それにしても、宿取れて本当に良かったね』

 

そういやすごく今更な気がするが、俺は今街の宿屋の一室にいる。

 

小山の上から街を見かけた後、ひたすら数時間歩いてなんとか俺は日が暮れる前に街に辿り着くことが出来た。

 

その時点でさすがにグロッキーだったので人に聞いて宿を探し、食堂が併設されているこの宿に滑り込んだのだ。代金は小銀貨2枚。ようするに2000MPで思ったより安くて助かった。大銀貨1枚とか言われたら手持ちはたいても足りなかった。この額なら後3日は泊まれるので、ひとまずの猶予はできた感じだ。

 

『さすがに見知らぬ場所、というか世界で野宿とか怖いってレベルじゃないしな』

『しかもこの外見だからなぁ。そっちの世界の美的感覚が俺たちと大差なかったらヤバいっしょ』

『寝てる間にカズサさん襲われたら俺らトラウマってレベルじゃないぞ』

 

本当にな。

 

「本当に安心して寝れる場所が確保できて大感謝だよ。飯も味は悪くなかったし」

 

晩飯代込みで小銀貨2枚だったのは本当に助かる。出された食事は正直素材がなんだかわからないのが若干の恐怖ではあったが(パンと何かの肉、野菜スープだった)、味は若干薄かったものの美味しかったと思う。そもそもがっつり腹減ってたから大抵のものはうまく感じたかもしれないけど。

 

食事取って、風呂には入れないまでも汗を拭う事ができて、個室を確保することが出来た。マジで割とベストな状態を確保できたと思う。

 

それというのも

 

「言葉が通じて、助かったわ」

 

そう。この世界明らかに日本じゃないしなんなら地球でもない気がするんだけど、言葉は普通に日本語が通じた。まったく言葉が通じなくてボディランゲージだけでなんとかする事も視野にいれていた中、これはマジでありがたい。多分言葉通じなかったらスムーズに宿も見つけられていない。

 

『文字は全く見たことない奴だったのにな』

『ルーン文字に似ている気もしたけど、微妙に違ったのね』

『いやルーン文字だったら読めるのかよ』

『嗜みとして』

 

なんの嗜みだ。言語の研究者か何かなの?

 

『もしかしたら転生ものでよくある翻訳チートが発動しているのかもね』

「あー、成程」

 

物語だとよくあるよね、言語チート。俺にもそれが発動しているという方が納得できるな。まぁじゃあ配信見ている皆にもなんで通じるんだって気もするけど、俺の能力がそのまま適用されているのかもしれない。

 

こんな謎配信ができている時点でなんでもありだろ。

 

「でもどうせなら読む方も翻訳して欲しかったんだが」

『これからいろいろ調べなきゃならんのに、文字読めないのは不便だよな』

「うん」

 

今日の時点で街には着いたものの、疲れ果てていたのでほぼ宿に直行したので他の事は殆ど何もわかっていない。現時点で分かったのはとりあえずこの世界の住人の外見は俺達と変わりがないってところと、言葉が通じるくらいだけだ。殆ど何もわかってないに等しい。

 

これから何をしていくにしても、とにかく状況がわからないとどうにもならない。だから調べ物をしなくちゃいけないんだけど、言葉が通じるとはいえ文字が読めないといろいろ大変そうだ。そういう意味では早期の目標に文字を覚えるを組み込むべきかなぁ。

 




作者用メモ

前回残MP:9620
今回増減:
宿代 -2000
残MP:7620
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