お金の力で世界を救ってあげます!   作:みずち

11 / 202
一夜明けて

 

「ふぁ……」

 

いろいろ考えていたら、欠伸が漏れた。そりゃ今日は一日殆ど歩き通しだったし仕方ない。それに状況もいろいろ謎な状態だったから精神的な疲れも大きい。

 

疲れているのにベッドに横になっちゃったのは不味かったかな。なんか一気に意識に霞がかかってくる。

 

『眠い?』

「正直ー……」

『今日はもう寝ちゃっていいんじゃない? この宿くらいの値段ならしばらくは時間猶予ができるだろうし、その状態で頭回らないでしょ』

 

あー、お言葉に甘えようかなー。でもその前に、

 

「あのさぁ」

 

俺はぽやぽやした意識の中、、頭に浮かんだ事をそのまま口にする。

 

「今日は本当にみんな、一日付き合ってくれてありがとうな。皆がいなかったら俺、今日ここまでたどり着けてなかったと思う。だからほんと、さんきゅー……な」

 

 

(コメント欄Only)

 

『寝ちゃった』

『そら疲れてるだろうからな、仕方ない』

『寝顔可愛すぎん? さっきのセリフと合わせて大天使なんだが。もう中身カズサさんでもいいわ、推しにします』

『てかカメラそのまま寝ちゃったな。思いっきり寝息入ってるけど』

『リアルタイム寝息ASMR配信きたこれ』

『俺この配信聞きながら寝るわ』

『むしろ俺朝までこの寝顔見てるわ』

『寝ろよ、明日月曜日だぞ』

『やめろ』

『俺有給とるわ。正直このままだと仕事手につかないし』

『在宅勤務なので仕事しながら配信見るの余裕です』

『羨ましい……俺も有給取るか。VRC上のフレでもあるし、手助けしたい。真面目にヤバい状況だと思うしな』

『明日会社で急に休みとった奴がいたらここのリスナーな可能性』

『詮索やめろ』

『俺ちょっと他に同じような事起きてねぇか確認してみるわ。今日ずっとここに張り付いてたから全然SNSとか追ってないし』

『あー、そーだなー。俺もVRCのフレに聞いてみるわ、ちょっと潜ってこよ』

『明日カズサさんと相談して、人が集まれる時間に集まって作戦会議が必要かね』

『おk』『はいよ』『りょ』

 

◇◆

 

「……んあ?」

 

光に照らされ目を覚ますと、目の前に美少女の姿があった。

 

……あ、いやこれカメラか。昨日あのまま寝ちゃったんだな。

 

一度大きく欠伸をしてから体を起こし周囲を見回すが、部屋は自分の部屋ではなく昨日寝た時の宿の部屋のままだし、体も胸が膨らんでいる女性の体のままだ。

 

実は目が覚めたらすべて夢でしたなんてことをちょっと期待していたが、残念ながらそんなことはないらしい。

 

日はもう上っていた。早朝って感じではないな、時間にすると10時くらいって感じだろうか。昨日寝たの大分早かったはずだから、えらく長い時間眠っていたらしい。それだけ疲れていたということか。

 

大分すっきりはしたけど、ちょっと体がバキバキする。ベッドが自分の物に比べて固かったからかな。後普通に足が痛いけどこっちは筋肉痛だろう。

 

そいや結局何も掛けないで寝ちゃったけどそんなに寒くなかったな。こっちはもう夏に近いのだろうか? 昨日はそこまで暑いって感じではなかったけど。

 

と、そこで頭がはっきりしてきて気づいた。俺の今の恰好、アバターに着せていた割と丈の長いスカートなんだけど、それが捲れあがっていた。さすがに下着露出するところまではいってないが、割と太腿の上のあたりまで露出してしまっている。

 

俺は念のためカメラを上に向けてから、スカートを元に戻す。そうか、こういうのも注意しないといけないのか。

 

カメラ自体は俺の胸から上だけ映ってるような状態だったので、配信に流れちゃったってことはないだろう。そこは安心だな。

 

というか、配信流しっぱなしで寝ちゃったのもアレだったな。切らないにしてもそれこそ外の光景を映す状態にしてから寝ればよかった。寝落ちしちゃったんだから仕方ないけど。

 

変な寝言いってなきゃいいんだが。……とりあえず、怖いけどコメント確認するかな。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。