お金の力で世界を救ってあげます!   作:みずち

182 / 202
コスプレ企画に新たなる仲間が!

 

一応土壇場で拒否されても困るというか万が一「不敬罪!」とか言われるのも困るので事前にちゃんとお願い内容を説明した結果、アイリーン様は躊躇する姿を見せたものの、俺が能力をより長時間行使するために必要な事だと説明したらなんか覚悟を決めた表情で頷かれた。

 

いやそこまで覚悟を決められると申し訳ない気もするけど、ここでMP稼いでおかなかったせいで──みたいな事態になったら悔やむどころの話でなくなるので、ここは稼ぐために俺も鬼になろう。

 

──というわけで、アイリーン様達にいろいろカミングアウトした後の翌日。

 

「その、これ、やっぱり外さないと駄目か?」

「お願いします。皆も待っていますので」

「これの、カメラの向こうで数万人の人間が見ているんだろ? 想像もつかない数だが……」

「見てますねぇ」

 

多分過去最大数更新しそうなペースで今も視聴者が増えてる。

 

目の前には、なんかマントみたいなもので体をくるんだアイリーン様。その下には、俺が夜なべして(誇張)作り先ほど手渡したコスチュームを着ているハズ。

 

「ううっ、そんな大勢の前にこんな恥ずかしい恰好を晒すのか……」

「我々はすでにその恥ずかしい恰好を晒していることになるんですが」

「うっ……」

 

躊躇しもじもじしながらのアイリーン様の言葉に突っ込むと、彼女が呻き声をあげた。すでに俺とテイルさんやアキラさんも同じ恰好して待機している。ちなみに生身の男性の眼があるとアイリーン様は恥ずか死をしてしまいそうなので、グウェンさん含め男性陣はこの場にいない。俺達以外は、侍女さんらしき人が3名ほどいるだけだ。

 

「……ええい、一度やるといったんだ。アストラ王家に属するものの名に懸けて自分がいったことは守る!」

 

どうやら覚悟が決まったらしい。まぁマントらしきものを纏ってもじもじしてる姿が可愛かったしコメント欄の反応も悪くなかったのでもうちょっとこのままでもいい気がするんだけど、本編突入と参りますか。

 

アイリーン様がマントを抑えていた手を大きく外に振りぬくと、その下から俺がモデリングして出力した衣装が姿を現す。

 

上半身は半袖の服で襟口に紺色のライン。胸元にはでっかくひらがなで「あいりーん」と丸っこい文字で書かれている。下半身は太腿を大胆にさらけだしつつ、紺色のパンツのようなものを履いていた。

 

うん、まごう事なき体操服とブルマだね!

 

アイリーン様はその姿を現した後一瞬仁王立ちみたいなポーズになったが、やっぱり恥ずかしくなったのか猫背に体を縮こまらせて上目遣い気味にこっちを見つめてくる。

 

「その、本当にこれ、貴女の世界では運動着として利用されている服なのか?」

「ええ、間違いなく着てましたよ。我々の世界では学生は運動の授業の時はこの格好でしたよ」

 

俺が産まれる頃には廃止されてて、今では漫画とかの中でしか見ないけどね!

 

『ククク……カズサ屋、お主も悪よのう』

『さすがカズサちゃん、俺ずっとついていくよ』

『ひっそり過去形で言っているから嘘じゃないな!』

 

リスナー達がこちらを褒めてくるけど、アイリーン様コラボ登録しているからコメント欄見えるからな? 昨日この衣装作ってるときにそういう発言するなっていったよな? まぁその時配信見てなかっただけかもしれないけど。

 

とりあえずちょっと口に指を当ててジト目でカメラの方をみたら、いつもの「アッアッ」とか「可愛い」とか「ありがとうございます」とかいうコメントと共にネタバレ系コメントは消えたので良しとする。

 

「ううっ、そうなのか……」

 

そんな俺の事に気づく様子もなくアイリーン様は顔を赤くして、上着の裾を引っ張ってできるだけ下半身を隠すようにして体を丸めている。

 

うん、いいね、実にいい反応だね! 素晴らしいよアイリーン様!

こっちの世界の女性は割と足をさらけ出している格好の人も多いけど、高位の女性とかはあまり出さないみたいだからね、慣れていないんだろう。

リアル姫騎士が恥ずかしがって上目遣い気味にしてるとか、大分女性に対して慣れてきた今の俺もちょっとむらむら的な感覚を感じてしまうぜ。

 

『カズサちゃん、なんか今おっさんみたいな思考になってない?』

 

……毎度だけど人の心の中呼んでくる奴出てくるのなんなの? というか俺はブルマでどうのこうのって訳じゃなくて、照れている反応を見て久々に男の部分が強く出てきただけだからな? 久々の時点で大分問題がある気もするが。俺は元の姿でもアキラさんとほぼ変わらない年齢だし、そもそもブルマ選択したのは俺じゃないし。

 

選択肢の中に入れたのは俺だけどさ。

 

昨日アイリーン様の承諾を受けた後、彼女のいないところでコスチュームのアンケートを取ったわけだ。

 

何せドレスはこないだこっちの方で配信ネタとして使ったし、そもそもアイリーン様のドレス姿は以前配信で映っている。それ以外の服を買って来てもあまりコスプレ感がない。やっぱり普段彼女があまりしない恰好じゃないと。

 

というわけでリスナーにアンケートを取った中にブルマがあったわけですね、ええ。

一応、ちゃんと理由はある。何せ今回は時間がないのだ。となるとあまり凝ったデザインの服は用意できない。であれば──体操服とブルマとかモデリングとしてはかなり楽ですよねぇ。まぁベースのアバターがあるわけじゃないからサイズ調整とかは手動でしなくちゃいけないわけだけど、それでもヒラヒラした服よりは遥かにましだ。

 

あ、ちゃんとブルマだけじゃなくて他にも割と単純なデザインを掲示したよ? その中でリスナー達が選んだのがブルマなだけだったので。ようするにブルマ選択がおっさんというなら、俺のリスナーにおっさんが多いという訳である。という事をブルマ選択をした時ネタとしておっさん趣味おおいなーという話題になったので、俺もノリで「オジサン達も俺みたいな美少女を見て構いたいからいっぱいいるのも仕方ないよね~」と冗談でメスガキチックなこといったらその後しばらくいじられ続ける羽目になった。調子にのって妙な事いうのはやめます。

 

というかそもそも俺も同じ格好してるんだよね! ちゃんと胸に「かずさ」とひらがなで書かれた奴を着ている。ちなみにひらがな名前もリスナーアイデアである。

 

ついでにいえばアキラさんもテイルさんも同じ格好である。尚二人は別に照れている様子はない。テイルさんは元々普段からショートパンツ系の格好とかしてるから太腿を晒すのは気にしないだろうし、アキラさんも自分が似合っている格好だと思ったらそれを恥ずかしがらないっぽいんだよね。そして似合っているのである。いや、アキラさんは高校生よりは上に見える外見だからコスプレ色が強くはなってるけど、それはそれとして。

 

ちなみに俺は恥ずかしくないです。

 

……嘘です、ちょっと恥ずかしいです。女服は慣れた、コスプレも大分慣れてRPが関わらなければそこまでもじゃないけど、ここまで下半身さらけだして配信に映るとかまずないんだわ。なんというか股間のあたりが落ち着かなさすぎる。水着で配信映った事はあるけど、あの時は上に白ワンピ着てたからな。とはいえ今の俺はいろいろ覚悟を決めたいわばネオカズサともいうべき存在。そんな照れなど外に出さないのだ。いや、そういう照れも求められてるとは思うけどね? 今回はその担当のアイリーン様いるし。俺は今回メインではないのだ。

 

『アイリーン様めっちゃ恥ずかしがってて可愛い。推します』

『リアルお姫様に体操服ブルマとか、これは敏腕ですわ』

 

そうだろうそうだろう。

 

『アキラさんやテイルさんは堂々としているけど、それもまたヨシ!』

『カズサちゃん恥ずかしいのにそれを見せないように頑張ってるのかわいい』

『微妙にふとももの付け根の辺りもじもじさせててちょっとドキドキしちゃう』

『カズサちゃん隠せてると思ってるぽいのがまた愛おしい』

 

……と、とにかく!

 

衣装のお披露目は済んだので、用意した企画に移ろう。普段ならRP企画だけど今回はアイリーン様をメインに据える気なのでそれはする気はなかった。いきなりそんな事いわれてもきっついだろうしね。「リアル姫騎士なら当然くっころでは?」という意見もあったが却下である。

 

じゃあ何をするかと言えば……今の恰好を見ればわかるよね? そう言う事である。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。