お金の力で世界を救ってあげます!   作:みずち

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意識の召喚

 

通知領域にメッセージが表示されている。

 

ここにメッセージが表示されるのは基本的に新機能が増えた時のハズだけど……

 

記載されている内容は「トウドウ サエの"知識の召喚"が"意識の召喚"に変更されました」というものと、「"門の封印"機能が解放されました」という2つの文。後者は完全初見の言葉だけど、前者はヒロイックサーガの機能によるもののようだった。

 

とりあえずそちらの方を確認しようと、ヒロイックサーガの機能の方を開いてみる。

 

「あ、本当に機能の名前が変わってる」

 

冴さんのメニューの機能名が、確かに意識の召喚に変わっていた。それともう一つ変化があった。

 

『なんかコストさがってるね?』

 

リスナーの言う通り、変わっているのは名前だけではなくコストもだった。知識の召喚だった時には1分10000消費だったのが、今は3000と大きく割引されている。

 

『何がトリガーで変わったんだろ?』

『昨日の戦い前は、別に変わってなかったよね?』

 

「昨日の戦いの前は知識の召喚のままだったハズ。ってことは……冴さん自体を召喚したのがトリガーかな」

 

『ぽいね~』

 

昨日の時点で"能力の召喚"は実施済み。昨日の戦いの中で新たに使った力は"英雄の召喚"だけだから十中八九それが理由な気がする。一応ゼノギアを倒したことがトリガーの可能性もなくはないけど……

 

『英雄の召喚で冴さん自体の意識を覚醒させたから、今後は少ないコストでアクセスできるってことかな?』

 

コメント欄のこの意見がそれっぽいし、多分前者であっている気はするな。

 

『ということはあの黒髪巨乳巫女さんとまた会えるっていうこと?』

 

「会うこと自体は別にこの機能がなくても会えるけど……MPがあれば」

 

『"知識の召喚"の時は冴さんの反応って結構機械的だったよね。あれが普通に会話できるようになるってことかな?』

『つまりカズサちゃんの配信に登場する美女が更に増える?』

 

「さがったとはいえコストがかかるから、気軽に登場はさせられないかな。あと冴さん自体嫌がるかもしれないし」

 

冴さん大分真面目そうな感じの人だったし、そもそも単純に配信のネタとするために呼び出されるのも迷惑なのでは? という気がする。そうするとゼノギアも消えた今、冴さんを呼びだす理由もないんだよな。ただ、

 

「ちゃんとお礼は言いたいから、一回は使おうかなと思ってる。その時に冴さんのしたいこととかないか聞いてみるつもり」

 

呼び出して働いてもらったらはい終わりってのは申し訳ないので、彼女が望むことがあれば可能な範囲ではあるけどお礼がしたいからね。

その時に、冴さんが呼び出される事に抵抗がないって話になれば、今後配信に出てもらう案もありかも?

 

『最低冴さんと一回は会えるってことね?』

『いつ呼ぶ? 今から呼ぶ?』

 

「今からはなしー。MPも殆ど残ってないし」

 

一応このコストの軽さなら10分以上呼び出せはするけど、MP全然残っていない状況は不安になるんだよなぁ。10万以下になるのなんて大分久しぶりだし。

 

『なんなら召喚費用投げようか?』

 

「それはやめよ。ここ最近皆投げまくってくれてたし、あまり無理しちゃだめだよ?」

 

昨日の戦いみたいにわりと切羽詰まった状況なら頭下げてお願いするしかないけど、ゼノギア戦を超えた今とりあえずMPを必要になる状況じゃないからね。基本的には俺に対しては無理ない課金をお願いしたい。無理なく長くの応援をお願いしたいね……いや、これ長く搾り取らせろって話に聞こえるか? しかなないだろ、俺としてはMPが生命線なんだから!

 

『カズサちゃんやさしい』

『カズサちゃんが俺の心配をしてくれている……こんなにうれしいことはないので投げていい?』

『ちょっとカードの上限解除してくる!』

 

「いや落ち着け。するなっていってるだろ」

 

人の話をちゃんと聞け。

 

「それに、呼び出すときは皆がそろっている時がいいかなって」

 

いつものメンバーと、出来ればアイリーン様やシズクさんもお礼をいいたかったり話したい事があるかもしれないから彼女達も含めて。まがりなりにも王女様のアイリーン様に会える前提で考えているのもちょっとあれだけど、目的を話せばアイリーン様は会う機会は作ってくれそうなんだよね。

 

『あー成程』

『それは確かにそうね』

 

「そういえば、他の皆ってどうしたんだろ?」

 

さっき部屋を出た時にいる気配は感じなかったから、全員出かけているんだと思うけど。

 

『伝言を承っております』

『アキラさんとグウェンさんは探索者協会とカシュナート様の所にいってる』

『テイルさんはご飯買いだしてくるって。多分そろそろ帰ってくると思うよ』

 

「成程」

 

アキラさん達は、昨日の戦いが終わったことによるいろいろな雑務に関連して動いてくれているのかな。昨日は俺が限界に近かったのもあって、グウェンさんはともかくアキラさんは早々に戻ってきちゃってたし。で、テイルさんはご飯と。一応昨日帰ってきた後に軽くなんか食べた気がするけど(記憶が朧気)、それから時間が経ってるし確かにご飯は必要か。

 

そう意識したことでか、おなかがきゅるるる~と音を立てる。うん、半日以上食べてないからね、そうなるよね。空腹も感じて来たけど、テイルさんが買って来てくれるなら素直にそれをまとうかな。

 

「とにかく、冴さんの召喚は必ず一回はやる予定ね」

 

『了解!』

『楽しみ!』

『するときは事前に告知してね! 場合によっては有給取るから!』

 

「うん、それは勿論。それじゃもう一つの追加機能みてみようか?」

 

俺はヒロイックサーガのメニューを閉じてTOPメニューに戻る。見れば確かに新たに一つメニューに機能が追加されていたので、そこを選択してみると追加でサブメニューが表示された。表示された内容は二つ。"近くの門の探知"と"MPを使って門を封印する"という記述があった。いや、ここでもMP消費するんかーい。

 

いつまでたってもMPが溜まる気がしないよ……あの高額の能力とか取れるのいつになるのかしら。

 

「そもそも、門ってなんだよ」

 

『封印ってあるから、何かヤバイもんなのは間違いなんじゃね?』

『魔界の門とか、異界の門とか、そんな感じ?』

 

「あー、それっぽい」

 

『これあれじゃない? 過去の英雄が呼び出される理由になった、異世界の怪物がこっちにやってくるための門じゃない?』

 

……そういや以前そんな話をアキラさんから聞いたな。アンノウンがその異世界の怪物と仮定すると、それがやってくるための門ってことか。ありそうだな……

 

「というかよくそういうのすぐ思い出せるよね。みんな」

 

『そりゃ、カズサちゃんに関連する話ならちゃんと覚えてるし』

『この辺の話は、結構考察勢の中でよく話題になってるんで』

『カズサちゃんまとめWikiで読みました!』

 

俺のWikiまで出来ているのか……内容は俺というよりこっちの世界のまとめになっていると思いたい。

 

『英語版も最近出来てたな』

『最近は配信でも海外ニキちょくちょく見かけるしなぁ』

 

マジかよ。確かに英語のコメント見かけるようになったけど……コメントの流れは早いから読んで頭の中で文面理解するために流れて言っちゃうんで、いつもまともに反応できなくてごめんなさい。

 

自分という存在が最早国内では治まらず海外にまで広がり始めているのを考えると恐ろしい気がするが、今の俺自体には特に影響はないし忘れておこう。

 

「それよりも、だ」

 

ちょっと話がそれたので、話を戻して、と。

 

 

「とりあえずどっちか開いてみるね。中にちゃんと説明書いてあるかもしれないし」

 

『おk』

『見てみよー』

 

全般的にこのメニュー説明不足なところがあるけど、説明が全くないわけじゃないからな、ある程度の説明はちゃんと書いてあるだろ。

 

 

 

 

 

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