お金の力で世界を救ってあげます!   作:みずち

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異世界生活4日目

異世界生活4日目。

 

少々固いベッドや味付けが薄目の料理にも徐々に慣れてきた気もするけど、慣れないものもある。

 

「風呂入りたいなぁ……」

 

そう、風呂だ。俺はこっちに来てから一度も風呂に入っていない。日本にいた時は毎日入ってたので4日も入っていないと、夜寝る前にどうしても物足りなさを感じてしまう。

 

『え、カズサさんずっと体洗ってないの? 汚ギャル?』

「ギャルじゃないし、水浴びはしてるよ」

 

そう、今できているのは水浴びだ。宿にはちゃんと水浴び用の部屋があって、そこは宿泊客にも使わせてもらえる。石鹸もあるからちゃんと体は洗えてる。ただ湯舟はないし、湯沸かし器なんてないから当然使えるのも水だ。

 

『え、お湯使えないの?』

「冬場は使えるけど、これくらいの気温になってきたら基本は水らしい」

 

お湯を沸かすには当然燃料費が掛かる。この辺りは平地で森や林までの距離が結構あるため(俺も半日くらい歩いたしな)、薪が基本となる燃料費はそこそこお値段が張る。ただ冬場は水浴びはさすがに無理があるしそもそも暖房も必要になるので、宿泊費を上げる代わりにお湯も用意しているそうだ。

 

「上のランクの宿なら風呂があるらしいけど。風呂だけの為に宿のランク上げるのはちょっとな」

 

俺の止まっている宿は素泊まりで雑魚寝するような宿よりちょっと上くらいの宿なので、当然そんな施設はない。一応街には銭湯みたいなのもあるみたいだけど、やっぱりちょっとお値段が張る。

 

「まぁもう少し生活が楽になるまでは我慢するさ、頑張った時のご褒美として」

『ご褒美がお風呂って本当に……』

『うちのお風呂に入れてあげて、優しく洗ってあげたい』

『通報案件やめろ』

『そういえばさ、そっちの世界のお風呂沸かす方法って薪とかしかないの? 乾燥魔法があるんだからお湯沸かす魔法もあるんじゃね?』

「あ」

 

調べたらあった。<<ボイルウォーター>>というそのものの名前の魔法が。先日確認した能力の中に普通にあったけどスルーしてたな。まぁ料理とかお風呂とか入りたいと思わない限り、そこまで欲しい魔法でもないしなぁ。

 

ちなみに後の話になるがちょっと宿の人に確認してみたけど、この魔法使ってお湯を沸かす"湯沸かし屋"という商売もあるらしい。公衆浴場や規模の大きい宿や専属を雇えない貴族や商人などはこういった職業の人に依頼してお湯を沸かしてもらうそうだ。一回沸かした後の調整は普通に薪とかでしたりもするらしいけどね。

 

「……4000MPか」

『カズサさん、ステイ』

「わかってるって、そもそも今の宿屋だと湯舟がないし」

 

でも将来的に自分の家とか借りれたら、風呂桶だけ用意すれば何とかなるな。心の獲得メモに<<ボイルウォーター>>はきっちりと記載した。

 

ちなみにこんな会話しつつ、四日目は改めて街とその周辺を見れる範囲でみて回った。調査というよりも配信ポイント探しだな。今は常連と知り合いやVRCの関係者ばかりだからそれほど気にしていないけど、今から3日後……日本側では土曜日にはSNSで宣伝をしてもらうので、完全初見の人たちが来ることになる。

 

……来てくれるはず。来てくれるといいな。

 

まぁそれはともかく、そんな人たち相手に当てもなく歩き回って微妙な場所ばっかり映すわけにもいかないからさ。ロケーションは有効に使わないと。といっても地方都市だからそれほど目新しいものはないんだけども。それに今の俺だと治安の悪そうな所には近寄れないし。やっぱり主体は魔法とか見せる方がいいのかなぁ。魔法を取るためのMPもそれほど余裕はないけど。

 

4日目はそんな感じ。夜はいつも通り常連に相談したり雑談して過ごした。

 

さぁ今日も早寝しよう。健康的な生活である。おやすみ。

 




前回残MP:16440
今回増減:
宿代 -2000
朝食代 -160
昼食代 -180
残MP:14100
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