今俺の姿が配信に映ってるって事は、何かしら撮影しているものがあるわけで。思いつくのは先ほど出して自分の姿を映すのに確認したカメラしかない。俺は先ほど出した時のまま空中に浮いているカメラを手に掴むと、向きを変えてメニューをうつしてみる。
「見える?」
『見える見える、VRCのメニューに似てはいるな』
『どこが変わったの?』
「さっきまではアイコンが暗くなってたんだけどいくつか明るくなった。それと下のMPって書かれてる数字が0から変わった」
『MP? マジックポイント』
『140か……ふむ、ちょっとまって試してみる』
「試す?」
『【200円】テスト』
再び、先ほどと同様の色付きコメが流れた。そして同時に再び変化が起きる。数字が140から280になったのだ。
『これ……スパチャと連動してる?』
『30%のあわつべ税取られてて草』
『マジックポイントじゃなくてマネーポイントかよ』
『あれ、これやっぱりVRC的な奴で、そこからスパチャ集めるために配信してる?』
「こんな技術俺がもってたら配信するよりどっかの企業に売り飛ばした方が金になるし、逆にどこかの企業がやるならなんで俺みたいな零細配信者に依頼するんだよ」
『ごもっとも』
俺みたいにアクティブ数十名の配信者じゃなぁ。こんな技術があるなら、有名配信者にやってもらえば一気にスパチャも集まるだろうし、配信者側も飛びつくだろう。俺なんかに依頼する意味もない。そもそも依頼されてもねーけど。
しかしなんなんだろうなこのポイント。見てても意味わからんし……とりあえず有効になったアイコン確認するか。えーと
「通貨に換金、能力を獲得、アイテム制作……?」
『なんかゲームっぽい』
「せやな」
コメントに頷きつつ、一番気になった能力を獲得を選択してみる、が……
「あ、駄目だこれ」
アイシクルランスとか露骨に魔法っぽい名前がずらっと並んでいるが、そのすべての表示が暗くなっている。
『横に数字あるけど、これがMPじゃね?』
「あー、MP不足なのか」
『だなー。一番必要量の少ない《ライト》でも1000か。投げようか?』
「んー。とりあえずまだいいや。他のも見てみよう」
『だな。一通り全部見てみようぜ』
「んむ」
戻るアイコンを選択し、元のメニューを再表示。……次はアイテム制作行ってみるか。なんとなく予想はついてるけど……
どうせアイテムがいっぱい並んでいる上で表示が暗くなっているんだろうな……と思いつつ、アイコンを選択する。
「へ?」
そしたら想定していなかったものが眼前に展開された。
「これ」
『Flenderっぽいな』
Flender……俺も使っている無償配布されている3Dモデリングツールだ。確かにインターフェースは似てるけど……
『マウスとキーボードも出てきて草』
『モデリングからやれって事かよ』
見た感じ、そういう事やろなぁ……
「とりあえずこれは時間かかりそうだから後回しだな」
『だな』
「あとは換金か。どれ……」
開いてみると、縦に6つのコインみたいなものが表示された。金貨銀貨銅貨っぽのがサイズ違いで二つ、それで全部で6つだ。その横にはカウンターのようなものが表示されており、更にその横にはMPが表示されている。これは必要MPかな?
銀貨と金貨はこれまで同様ブラックアウトしていて選択できない。表示されているレート分のMPを持っていないからだろう。銅貨だけは可能だけど……ふむ。
とりあえず俺は大きい方の銅貨に1とだけ設定して、OKを押した。
すると、目の前に銅貨が出現し、そのまま地面に落下したのでそれを拾い上げる。10円玉っぽいけど書かれている模様は違うし、サイズも大きいな。
『おお、お金が出た』
『MPはきっちり100減ったね』
「いよいよゲームっぽくなって来たなー」
お金があるということは、これを使えるところもあるんだろうけど……ぱっと見街みたいのは見えないんだよなー。