お金の力で世界を救ってあげます!   作:みずち

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スーパーご褒美タイム

──というわけで、もうしばらくあの宿で生活することになったんだが。

 

俺にはまずやらなければならないことがあった。それはリスナーの皆へのお礼だ。

 

元々あの時はお礼として新衣装でみんなのお相手をする予定だったのに、着替えてすぐあの一件が起きてしまったからろくにお礼的な事はできていない。更には<<ピュリファイ・スピリット>>を取得するためにかなり皆に手助けして貰ってしまった。そのお礼もしなくちゃいけないから何かするよとみんなに告げた所、新衣装(というかセーラー服)での演技やセリフをやって欲しいという事になった。

 

それはいい、元々そういったことをやるつもりでいたのでそれはいいんだが……

 

いやね、俺はてっきりちょっとエッチな奴をやらされると思ったわけよ。太腿見せろとか胸の谷間見せろとか。

 

これまでも言った通り俺は(BANも怖いので)エロ配信自体はする気はないわけだが、まぁみんなのお金のおかげで俺は当面の生活費をゲットしたりご馳走をおごってもらったり(宿や宿の近隣の町人さんみんなでおごってくれた)街の皆から賞賛されたりしているのに、実質的に街を救ったといえる彼らには何の見返りもないわけで。……まぁBANされない程度であればちょっとは要望聞いてやんないとと思うじゃん?

 

なんで俺、出来る範囲でなんでもやってやんよって言っちゃったんだよ。

 

まさか妹系天真爛漫子犬型女子高生ロールプレイさせられるとは思わないんだよ。ていうか盛りすぎなんだよ。

 

しかもなぁんでそこで拒否んないで請け負っちゃったかな、俺ー!? 

 

『えー、無理なの?』

『なんでもっていったのになー。あわつべの規約にも引っかかってないのになー』

『ま、なんだかんだいって恥ずかしいのは無理なんだよね。わかってるわかってる』

「うるせぇ! 男に二言はねぇ! やってやんよ!」

 

俺チョロすぎない?

 

そこから先はもうなんというか……メンタルが死ぬ一方だった。

 

カメラを下において覆いかぶさるようにして「お兄ちゃん起きて、朝だよ」とか。

胸元を隠すようにして「お兄ちゃんのえっち! バカ! しすこん! ド変態」とか。

「おにいちゃ……あ、ごめん学校では先輩って呼んだ方がいいよね?」とか。

 

しかも棒読みで感情こめないでやると演技指導が入ってリテイクを求められる鬼畜! 

 

いやな、リスナー君達よ。君たちはいいよ。俺の今の姿しかしらないからね? いや古参メンバーの連中は元の声は聞いた事あるけど、それでも声だけだ。

 

でもな、俺は当然元の男の姿は覚えてるんだよ。というかまだこの姿になってから一週間やそこらだから、俺が自分の姿を思い浮かべた時に浮かんでくるのは元の男の姿なんだよ。

 

だから、俺はそういう事を言う時に自分の元の姿でそういうセリフを言ってるのが頭に浮かんじまうんだよ。

 

生き地獄である。せめて妹は外させるべきだった。それだけでかなり精神的に楽だった。

 

しかもさー。俺が恥ずかしがったり顔をしかめたりすると

 

『ああ、いい! その表情いいよぉ!』

 

とか

 

『その微妙に屈辱が顔に出てる感じ、ご褒美です』

 

とか明らかに愉悦入ってる奴いるんだよなぁ! ごく一部だけどさ!

あと嫌なのがその気持ちが少しわかっちゃうところな!

 

ついでにいえばちょっと睨んで見せても喜ぶんだぜ、こいつらー。「ありがとうございます」じゃねぇんだよ。

 

……ま、とはいえ恥ずかしいだけであんまり無茶苦茶な事はいってこない辺り、リスナーたちもわかっている感じはあるけど。俺だって絶対にやりたくないのは断るのに、まぁ仕方ないかと思えるラインを攻めてくるんだもんさ。

 

一度引き受けた以上、俺としても半ばムキになってやりきってしまった。

 

『最高でした!』

 

ま、喜んでもらえたなら……よしとする。

 

ただ、滅茶苦茶疲れたけどな! メンタル的に!




感想返し遅れてます。すみません。

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