紅鬼のヒーローアカデミア   作:0101シュート

12 / 91
轟VS紅林

俺の名前は紅林二郎。

 

「えっと、えげつない試合だったけど気を取りなおしていくぞ!!」

 

(出久と爆豪大丈夫かな?)

 

悲惨な目にあったあいつらのことを心配する雄英高校ヒーロー科の一年だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

あのえげつない試合の後出久と爆豪は暗い表情のままモニタールームに

戻ってきた。俺は少し気が引けたが心配なので二人に声を掛ける。

 

「ふ、二人とも大丈夫か?」

 

「ハハハ........大丈夫だよ二郎君」

 

「チッ。俺たちが大丈夫に見えるのかよ?」

 

「えっと。すまん」

 

この二人の精神的ダメージは計り知れないものだった。

 

「さあ!講評を始めるぞ!と言ってもみんなこの四人見て

思ったことは一つだけだろうけどね。誰かそれを発表できる人!」

 

「はい!」

 

オールマイト先生の言葉に八百万が手を上げる。

 

「今回の訓練。私たちは序盤の爆豪さんと緑谷さんの戦いを見て

心が躍っていました。しかし小峠先生たちの乱入を見て感じましたわ。

戦いの現場ではライバル心など不要!必要なのは勝つために敵を

倒す執念と狡猾さ。任務を遂行する執念とやり方を選ばない卑怯さがないと

戦場ではきっと生き残れないと感じましたわ」

 

「そうだね。八百万少女ナイス感想だ!ヒーローとは本来

きれいごとを実践するお仕事!しかし戦場ではその精神を頑なに貫くと

守るべき市民を守れないことがある!市民を守るため迅速にヴィランを

撃破及び逮捕する。その方法の一つとして狡猾さを身に着けることを

君たちには知ってもらいたい!

しかし戦場でもきれいごとを貫きたい人もいるだろう!ならばここで

更に強くならないとな!そこはプルスウルトラの精神で乗り越えろ!

 

ハイ、せーの!!」

 

「「「「「「「「「「「プルスウルトラ!!!」」」」」」」」」」

 

そうだ俺は曲がったことが大っ嫌いだ!だから俺はもっと強くなってみせる!!

 

 

 

 

 

 

 

「さあ次のチームを発表しよう!

次はヒーローチーム轟少年と障子少年のペアと

ヴィランチーム紅林少年と尾白少年ペアの試合だ!各自配置につくように!!」

 

 

 

俺と尾白は定位置に着く。

 

「えっと紅林だっけ?俺は尾白。よろしく」

 

「おう。よろしくな!ところで尾白。さっきから気になっていたんだが

お前のコスチュームって胴着だよな?なんか武術でも習ってんのか?」

 

「うんそうだよ。俺はこの尻尾と武術を組み合わせて戦うんだ」

 

へー。その尻尾も武器として使うのか。武術と尻尾の融合か。

どんな戦い方か想像もできないな。

 

「紅林はどんな個性を使うんだ?」

 

「ああ。俺は髪の色変えることで身体能力を上げることが出来るぞ」

 

「そうか。じゃあ作戦はここで迎え撃つ感じしかないかな?」

 

「俺もそれでいいと思うぞ」

 

俺たちは作戦を決め、訓練開始の合図を待った。

 

 

 

核の前で待機していると尾白が唐突に口を開いた。

 

「なあ紅林。小峠先生たちやばかったよな。

もしまた乱入してきたら........俺ら無事で済むかな」

 

尾白は不安で声が少し震えていた。無理もない。あんなの見たら普通こうなっちまう。

こいつが今一番恐れているのは轟たちじゃなくあの狂った教師たちだろう。

けどな........

 

「尾白大丈夫だ。お前がもしピンチになっても俺がこの拳で助けてやる。

例えあの狂人どもがどんな手を使ってきても俺は絶対負けねー。

最終的に俺が奴らに渾身の紅林パンチをぶち込んでみせる」

 

俺は尾白に自分の決意をぶつける。気が付けば俺の髪色は真っ赤に染まっていた。

 

「お、おう」

 

(す、すごい!なんて闘気だ!?紅林ってやっぱり強いのか!?)

 

 

 

 

 

 

 

『訓練スタート!!』

 

 

「尾白始まったぞ!気合を入れろ!!」

 

「おう!」

 

(そうだ、怯えてたって何にも始まらない!俺も紅林みたいに

気合を入れなきゃ!)

 

俺たちが気合を入れる。しかしその瞬間........。

 

 

 

 

 

 

パキーン

 

「な、なんじゃ!?」

 

突然地面が氷漬けになってしまったのだ。そして俺たちの足も

氷に固定されてしまう。

 

「くそ!どうなっているんだ!?」

 

「紅林!恐らく轟の個性だ!」

 

なんだと!?あいつこんなできるのかよ!?けどな!

 

「うおー!」

 

俺を拳を力強く握りしめ体を大きくひねる!そしてその拳を地面に

思いっきりたたきつけた!!

 

「おら!!」

 

すると俺の周りの地面の氷は轟音ともに砕けた!こんなもので俺の動きは

止められないんだよ!!

 

「く、紅林やば!」

 

「尾白じっとしてろよ。お前の氷も砕く」

 

そして俺はその拳で尾白の足の周りの氷を砕いた。

 

「ありがとう。けど拳は大丈夫なのか?」

 

「安心しろ。俺の本気で握った拳は金剛石のように固い」

 

恐らくあっちは俺らが自由に動けるとは思ってないだろう。ならとるべき行動は一つだ。

 

「よし尾白いまがチャンスだ。俺は奴らに奇襲をかましてくる!お前はここを守ていてくれ」

 

「え?わ、分かった」

 

俺は階段を降り奴らの所に向かった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、轟は悠長に一人で凍ったビル内を歩いてやがった。

 

「ふん。この訓練はすぐ終わりそうだな」

 

轟が余裕そうにそう呟いた

だがその時俺は奴の前に姿を現す!

 

「見つけたぞこの野郎!」

 

俺が叫びながら突っ込むと轟の表情に一気に焦りがみえる!

 

「な、なんでいやがる!?クソ!」

 

轟はとっさに俺の前に氷の壁を作り出した!

だがな!そんな壁は意味をなさない!

 

「しゃらくせー!おら!!」

 

俺は力任せにその壁を思いっきり殴る!すると氷の壁は轟音とともに

砕け散った!こんな壁俺にとっちゃ木の枝以下の耐久力なんだよ!!

 

「な、なに!?」

 

俺はそのまま轟を殴り飛ばそうと左の拳を振りかぶる!しかし............

 

「轟!!うおーーーーー!」

 

「ぐあ!?」

 

その場に突然現れた障子にタックルされ俺は吹き飛ばされてしまう!

 

「轟!こいつは俺が食い止める!だからお前は核を奪取しろ!!」

 

「くそ。わかった!!」

 

轟は急ぎ足で核の部屋へ向かう。

 

「くそ!待て!!」

 

「行かせないぞ紅林!オクトブロー!!」

 

「グ!?」

 

障子の文字通りの手数の多い拳に俺は動けなくなってしまう!

こいつの攻撃には俺が拳を振るう間が存在しない!カウンターを叩き込むタイミングもない!

俺はやつに動きを完全に封じ込められていた!けどなこっちには切り札がある!

 

(この間を潰されたシチュエーション!これを覆す技はあれしかねー!!)

 

俺は奴のパンチを受けながら腹に人差し指を当てる。そして............

 

「おら!!吹き飛んどけ!!」

 

俺は障子の腹にゼロ距離から撃てる必殺の拳。ジークンドーの技である

ワンインチパンチをお見舞いした!

 

「ぐあーー!?」

 

障子は俺のワンインチパンチを受け吹き飛ばされる!そして壁に叩きつけられ、

その場に倒れた。俺が撃ったこれは砲弾並みなんだよ!!

 

「ぐ!?なんてパンチだ............!?」

 

(クソ!体が痙攣して動けん!)

 

「悪いな。轟が上に向かってる。俺は先に向かわせてもらうぜ」

 

俺は猛ダッシュで上の階へと向かった!

 

 

 

核の部屋では轟は尾白と戦闘を繰り広げられていた。

しかし勝負は轟に軍配が上がる。尾白は体を氷で固められてしまっていた。

 

「悪いな。圧倒的すぎた」

 

「クソ!」

 

(自分が情けない!紅林がいないと何もできないなんて)

 

轟は核に触れようと動き出す。だがその瞬間俺はもうこの部屋に着いていた。

 

「待ちやがれ轟!!」

 

「く!?お前もう来たのかよ!?」

 

俺は轟に向かって走り出す!そして高く跳躍し轟に向かって腰を大きく捻り

拳を振り降ろそうとする。しかし............

 

「くそ!凍り付け!!」

 

俺の体は奴の生み出した氷壁に閉じ込められてしまう!

やべー氷で皮膚が痛い。けどな!

 

バキ、バキ

 

「な!?なに!?」

 

そんなで俺が止まるか!!

俺はそのまま拳を振るう勢いで氷を破壊した!!

そして驚愕するやつの顔に狙いを定める!!

 

 

「恨みっこはなしだぜ!!おら!!」

 

やつの頬に俺は拳を叩き込んだ!!例え氷に閉じ込められたとしても

俺の拳は止められねーんだよ!!

 

「ぐは!?」

 

轟は俺の拳を受け地面に大の字で倒れこみ気絶してしまった。

 

『二人とも戦闘不能!!よって勝利はヴィランチーム!!』

 

「よっしゃー!やったぞ尾白!」

 

「お、おう」

 

(結局何もできなかった)

 

 

 

 

 

俺が喜んでいたその瞬間俺の腕に痛みを感じる。

 

「って痛え。氷から抜き出した時腕の皮膚をやっちまったか」

 

俺の腕の傷から血がぽたぽたと落ちていた。

 

『紅林少年。先に保健室に行きたまえ』

 

その後俺は保健室で包帯を腕に巻いてもらった。

 

 

 

 

 

 

モニタールーム

 

俺たち四人はモニタールームに戻り講評を聞いた。

 

「さあ講評を始めるぞ!今回のMVPは紅林少年だ!

君のとっさに状況を見て行動する判断力!予想外の奇襲を打ち破る技術!

そしてあの氷を破壊するパワフルさ!私は舌を巻いてしまった!

けど、下に向かわず上で待ち伏せする手もあったぞ」

 

そしてオールマイトは今回の良かったところと悪かったところを

説明してくれた。

その後訓練は無事終わり、授業は終わった。

あの狂った先生の乱入は出久と爆豪の時だけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後

校舎の屋上

 

小峠先生と小林先生は俺のことを話していた。

 

「華太。あの紅林ってやつなかなかやるぞ」

 

「そうですね。あの戦闘能力と精神力、普通の高校生とは思えません」

 

「ああ、あいつA組のなかで頭一つ抜けてるぞ。

そういえばB組にもそんなやつがいるらしいな」

 

「B組にですか?」

 

「うん。どうやらそいつ低学年の時から京極の世話に

なってたらしいよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

轟は帰り道。怒りで歯を食いしばっていた。

 

(クソ!俺の氷はあいつには通用しなかった!

俺はこの力だけであいつを超えなきゃいけねーのに!!

クソ!クソ!クソ!!)

 

そしていつの間にか涙を流していた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。