22・心操の信念
俺の名前は心操人使。
「..................もうすぐ試合か」
緑谷出久との試合に向けて心を落ち着かせている
雄英高校普通科の1年だ。
雄英体育祭最終種目であるトーナメント方式のガチンコバトル。
俺の最初の相手は緑谷出久。あいつも俺と同じく転生者によって
鍛えられ強くなったらしい。
俺はどこかあいつにシンパシーを感じていた。だが俺はヒーロー科に入れなかった。あいつと俺の
違い。それはなんだろう?
それは恵まれた才能の差か。もしくは努力の差か。はたまたその両方か?
いや今はそんなことを考えてる場合じゃない。とにかく今は目の前に勝負に集中だ。
『さあいよいよ始まるぜ!雄英体育祭第三種目、1対1のガチバトル!
モラルに反さなきゃ何してもOKの殴り合いだ!』
俺はセメントス先生の作った特製リングに入る。そして緑谷も入ってきた。
『第一戦!第一種目1位、第二種目4位と大活躍!心・技・体!自分の全存在を
賭けるナイスガイ!!ヒーロー科 緑谷出久 VS
ごめん、まだ目立った活躍なし!でも、普通科でここまでくるのは普通にすげぇぜ!心操人使!』
『試合———開始!』
緑谷は拳を構えはするもののそのまま攻撃を仕掛けて来なかった。
もしかして俺の洗脳を警戒してるのか?おそらく奴は俺の
個性は精神系の個性だと把握している。だが恐らくそのトリガー
がわからなくて警戒しているのだろう。よし俺から仕掛けるか。
俺はゆっくりと緑谷の所に歩き出し声を掛ける。
「なあ緑谷。お前の個性っていいよな。どれくらい練習したんだ?」
「.........?」
緑谷は俺の問いに答えない。しかし俺は歩きながら話を続ける。
「本当にうらやましいよ。お前の個性はさ!!」
俺はその言葉とともにダッシュし猛スピードで奴の懐に入り込む!
「え!?」
緑谷は突然の行動に虚をつかれ反応が遅れる。俺はこのチャンスを逃さないために
不意打ちの右アッパーを振るった。
「は!!」
「く!?」
しかし緑谷はそのアッパーを右に避けて躱す。だが俺の攻撃はまだ終わらない!
俺はアッパー体勢のまま左フックを奴に振るった!
「やるね!けど!」
「クソ!!」
奴は顔面をガードし俺のフックを防御した。そしてバックステップし
俺から距離を取る。その時俺は奴に向かって叫ぶ!!
「俺の武器は洗脳だけじゃないぞ!お前が俺の策略にハマらないなら
この虎徹から教わった喧嘩殺法でお前を倒す!!」
これは啖呵だ。俺はこいつに勝つための気合を自分に注ぐ!
緑谷に俺の気合が伝わったのかアイツはコクリと頷いた。
(すごい気合いだ!けど僕だって負けられない!!)
「フ!!」
次は緑谷が俺に向かって突っ込んでくる。それと同時に奴は俺に向かって
ストレートを食らわせる。
「グ!?」
俺はその拳を頬に食らい少しよろけてしまう。だが俺はすぐ体勢を整え
奴に回し蹴りを振るう!
「フ!!」
だが奴は軽々とその蹴りを躱した!フン、マジかよ。俺の渾身の一撃だぜ........。
だが舐めらちゃこまるな........。
「うおーーーーー!!!!」
俺は避けた瞬間を狙って奴に向かって突っ込み渾身のタックルを食らわせる。
「うお!?」
緑谷はたまらず倒れた。この千載一遇のチャンスを俺は
逃さない!
「食らえ!」
俺は奴の体の上にまたがりマウントポジションから数回奴の顔を殴る!
しかし奴は殴られながらも冷静に.........。
「フン!!」
「グア!?」
俺の掴み体を横に投げホールド状態から逃げ出した。
「やるね!執念が伝わってきたよ!けどこの勝負は絶対譲らない」
緑谷はおそらくこのまま勝負を決めるだつもりだ!奴は俺に向かって突っ込んだ行く!
は、速い!?俺は迎撃するために
向かってくる奴にパンチをした。しかし奴は軽々と避けた!そして
俺にカウンターのストレートが顔面に突き刺さる!
だが俺はなんとかそこで踏ん張る.........!そして俺は奴の顔面に頭突きを食らわした!
「グ!?」
奴の鼻から血が流れる。しかし奴は俺の胸倉を掴んだ。そして........。
「うわ!?」
そのまま背負い投げされ俺は受け身が取れないまま地面に叩きつけられた。
「グハ!?」
やばい!うまく呼吸ができない!?俺はなんとか体に力を入れフラフラと
立ち上がろうとする。しかし.........。
「これで終わりだ!!」
緑谷は俺の体を持ち上げそのままフィールドの外に出してしまった。
『心操君、場外!よって勝者、緑谷出久!』
俺は緑谷に負けてしまった。
「くそ。俺の負けか.........」
俺が唖然としていると緑谷が俺に話しかけてきた。
「心操君。この試合できみの信念伝わってきた!ヒーロー科で待ってるよ!」
「フン、言われなくてもそのつもりだ。あと一つだけ聞かせろ。
なんのためにお前は強さを求めるんだ?」
緑谷は拳を握り堂々と答えた。
「この拳で色んな弱い人を守り、悪党をぶっ飛ばす。
その信念と意地を貫くために僕はもっと強くなる!あの紅林君みたいに」
「そうか。信念か.........」
こいつの強さの理由が少しわかった気がする。俺は立ち上がり
出口に向かった。俺は背中を向けたまま奴に言い放つ。
「またやろうぜ。次はぜってー負けねー」
「うん!いつでもかかってこい!!」
俺はたくさんの拍手の中その場から退場した。
会場の外
「はあ~.........」
俺は保健室で治療を受けたあと外のベンチで黄昏ていた。
ヒーロー科に入るのを諦めるつもりはない。しかし
ああいう負け方をすると自分の今の力に落胆せざるおえない。
これからどんなトレーニングをしていこう?とにかく課題は山ほどある。
俺は自身の不安に押しつぶされそうになっていた。
そんな中とある人物が俺に話しかけてきた。
「あれ~?君どうしたの?」
俺が顔を上げるとそこには茶髪ロングと八重歯が特徴の
白いエプロンと猫耳のような三角頭巾を付けた女の人が立っていた。
「えっとあなたは?」
「私はカリン!あの有名な移動式メロンパン屋の看板娘よ!
あなた元気なさそうね。特別にこれをサービスしてあげる!」
カリンと名乗った女性は俺にメロンパンを一つ差し出した。
「え?いいんすか?」
「もちろんよ!これは美味しいじょ!
私の作った最高のメロンパンなんだから!」⇐大嘘
まあ気分転換にちょうどいいかもな。俺はメロンパンを
受け取りそのままパクリと口に含んだ。
「な!?う、うっまあぁぁああああああ~~~~~~~~~~!!!!!?????」
次回 切島VS鉄哲
極道魂に目覚めた二人の激戦をおたのしみに!!