紅鬼のヒーローアカデミア   作:0101シュート

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二つの日常とコードネーム

俺の名前は紅林二郎。

 

「なあ二郎。俺の考えたコスチューム二人とも気に入ってくれるかな?」

 

「大丈夫だよ西城。お前はなんだかんだセンスいいんだから

二人とも気に入ってくれるさ」

 

切島と鉄哲を休日のファミレスの席で待っている雄英高校ヒーロー科の1年だ。

 

 

 

ついに終わりを迎えた雄英体育祭。俺はその日、出久が大怪我で一緒に

帰れなかったため、切島と一緒に帰りたいと言ってきた鉄哲と一緒に帰路についた。

そんな中、切島がこんなことを言ってきたんだ。

 

「なあ紅林、鉄哲。俺さ、実はコスチューム変えたいな~って思ってるんだけどよ。

なんかいい案ないか?」

 

「きゅ、急に言われてもな.........そもそもなんで変えたいと思ったんだ?」

 

「いや俺もさ、冨樫先生たちのような男前なもの身にまといと思ってさ!

なんか今のコスチュームじゃなくてなんか.........こう.........極道みたいなのを着たいんだ!」

 

切島がそういうと鉄哲もその意見に賛同する。

 

「おー!なるほど!!じゃあ俺もそいうの着たいぜ!!」

 

なるほど。要は二人とも天羽組や京極組の人達みたいなファッションをしたいとうわけか.........。

そうだ!あいつなら.........。

 

 

「二人とも、実は俺のダチにヒーローコスチュームのデザイナーを

目指してるやつがいてさ。西城ってやつなんだが、そいつも結構な極道好きでさ。

出久と俺のコスチュームをデザインしたのもそいつなんだよ。もしよかったら

西城にデザインしてもらえるように頼んでやろうか?」

 

「マジで!?じゃあ頼むわ!」

 

「俺も俺も!!」

 

 

 

というわけで俺は帰宅した後西城に電話でデザインのお願いをしたら

アイツは二つ返事で了承してくれた。そしてなんとアイツは

一晩で二人分を完成させてしまったんだ!

 

 

 

 

 

 

 

午後三時。俺と西城は待ち合わせ場所であるとあるファミレスにいた。

西城は結構椅子に座りながらソワソワしたる様子だった。

そしてしばらくして.........二人が現れたんだ。

 

「西城、二人が来たぞ」

 

「マ、マジか!は、初めまして!西城秀郎と申します!!」

 

「おう!俺切島!」

 

「俺は鉄哲だ!よろしく!」

 

(うわーこれが天下の雄英のヒーロー科の人達か!

二郎と同じくなんかっけー!!)

 

自己紹介を軽く済ませたあと話の本題に入った。

 

「二人のヒーローコスチュームのデザインはこれだ!」

 

西城は二枚のデザインシートを切島と鉄哲に見せた。

 

 

まず切島のコスチュームはグレーのスーツとワインレッドの

ワイシャツ。ネクタイは付けずに胸元の1番上のボタンを外している。

そして前腕全部をだせるようにめくりやすくしている。

ついでに黒色のマスクもついていた。

 

 

 

そして鉄哲のコスチュームは黒いシャツ、赤色の皮ジャンと白いズボン。

首にチェーンのアクセサリーを付けている。

 

 

 

「ど、どうかな二人とも?」

 

 

「「うおーーーーー!!!!すげーかっけえぜ!!」」

 

「おい!ファミレスの中なんだから静かにしろ!」

 

どうやら二人とも大満足のようだ。西城よかったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の名前は久我虎徹。

 

「フン!フン!!」

 

京極事務所の稽古場でパンチの特訓をしている

雄英高校ヒーロー科の一年だ!

 

 

 

雄英高校体育祭の決勝戦。俺は永遠のライバル紅林二郎との戦いで完全敗北してしまった。

今日は体育祭での疲れを癒すための休日なのだが俺は休む気は毛頭ない!

次こそ勝つために今日も特訓をしてやる!!

 

 

 

 

 

「ふう。少し休憩するか.........」

 

俺はその場に座り水筒の水をゴクゴクと飲む。そのとき稽古場に西園寺の兄貴が

現れた。

 

「虎徹。お前に客人が来たぞ」

 

「え?誰が来たんですか?」

 

「ああ。轟っていう少年だ。今は事務所の待合室で待ってるぞ。

何の用かはわからないが相手してやれ」

 

轟?確かあのエンデヴァーの息子の奴だったな。

俺との接点はないはずだが.........まあいいや行ってみよう。

 

「わかりました。いまから向かいます」

 

俺は立ち上がり首にタオルを掛けて待合室に向かった。

 

 

 

待合室に入ると轟はソファーに座っていた。

 

「よう轟。俺に何の用だ?」

 

「えっと急に押しかけてきてすまない。実はお前と

話をしてみたくて.........」

 

「話?まあわかった、お茶入れてやるから少し待ってろ」

 

「すまねぇ」

 

俺はとりあえず台所で緑茶を入れ、お盆の上に乗せる。

そして客人用の和菓子の饅頭もお盆に乗せ応接室に向かった。

 

「ほら。熱いから気を付けて飲めよ」

 

俺はテーブルにお茶と菓子を丁寧に置いた。そして自分の分もおいて

俺も向かいのソファーに座った。

 

「ありがとう.........お前なんかお茶の置き方とか手慣れてるな.........」

 

「まあな。極道の下っ端はこういった礼儀作法を叩き込まれるんだ。

この業界は上下関係がどこよりも厳しいからな」

 

そういいながら俺はお茶を少しすする。

 

「お前も叩き込まれたのか?」

 

「ああ。俺は馬鹿だったからこういうの覚えるのに苦労したよ」

 

俺は前世でのことを懐かしみながら語った。

さて、世間話はこの辺にして本題に入るか。

 

「で轟。俺と話したいと言ってたがどういうことなんだ?」

 

「ああ。ちょっと聞きたいことがあってさ。久我はなんで紅林の

パンチを何発も耐えることが出来たんだ?俺はあのパンチを受けたことがあるからわかる。

あのパンチを受けたら普通一発でノックアウトだ」

 

「え?」

 

俺は轟の質問を聞いて唖然としてしまう。そしてすぐその突拍子の

ない質問に俺は少し笑ってしまった。

 

「な、なんで笑うんだ?」

 

「いやすまねぇ。ん~、なんで耐えることができたかか」

 

俺は少し考えた後自分の考えを話す。

 

「強いて言うなら俺が極道だからだ。極道は執念でだけは絶対負けちゃならねー。

自分の意地や執念にかけて簡単に負けるなんて絶対ゆるされねーからな。

だから俺は紅林のパンチだろうがどんな攻撃受けようが絶対引かない!

その魂を常に持ち続けてるんだよ」

 

俺の話を轟は目を輝かせて聞いていた。

 

「極道か..................。やっぱお前スゲーかっけーな」

 

「いやいや、よせよ。俺はまだ半人前だ。

それにな、京極には俺よりもかっこいい兄貴たちが大勢いるんだぜ」

 

「お前そんな大所帯の家に生まれたのか?」

 

 

「いやいや、兄貴ってのは事務所の俺の先輩たちのこと。

別に血はつながってない。けど俺はあの人たちのことを本当の家族だと思ってるけどな」

 

俺がそういうと轟はフフと自傷気味に笑った。

 

「なんか羨ましいよ。自分の家族のことをそんな誇らしく語れるなんて」

 

「..................お前は自分の親父とかを尊敬とかしてないのか?」

 

「..................俺は正直親父が憎い」

 

すると轟は個性婚で自分が生まれたことと父親からうけた

虐待とも言える特訓の日々、そして愛する母から煮え湯を浴びせた過去などを語りだした。

まあ全部この前盗み聞きしたから全部知っていたんだが.........。

 

 

「まあ自分の個性に関しては緑谷のおかげでなんとか受け入れることが出来た。

けど俺は親父のことを許せない。母さんを傷つけたあいつを自分の父親だって認めたくない」

 

「..................轟」

 

「すまねぇ。こんなことお前に言っても困るよな..................」

 

轟はそう言いながら下を向いてしまった。親とは子供にとって

大きな存在だ。故に親は子供の人生に大きな影響を与える。

こいつの場合は自分の親父からひどい影響を受けてきたようだ。

そんなこいつに俺の考えを伝えたいと俺は思った。

 

「轟。別にそんなクソ野郎のこと親父だと思うことねーんじゃねーか?」

 

「え?」

 

「俺ら社会のはみだし者の意見だが、家族なんて自分で決めてもいいと思う」

 

「自分で決める?」

 

「そうだ。自分が心から尊敬する人たちと絆を築き親父、兄貴と

呼んで敬う。家族なんて所詮形だけのものだ。だからこそ家族は自分で

決めるものだと俺は思う。だからお前が親父だと認めたくないなら

それでいいんじゃねーの?」

 

「..................そんなこと誰も教えてくれなかったぞ」

 

「まあそれはそうだ。ヤクザ者の論理なんてカタギのやつらからしたら

異常なものばっかりだからな」

 

「確かにぶっ飛んでな」

 

俺たちはそういうと楽しそうに笑った。そしてしばらくして

轟が俺に意外なことを頼む。

 

「なあ久我。お前のこと..................兄貴って呼んだもいいか?」

 

「え?いや俺たちタメだろ?」

 

まあ前世のこと考えたら年上だけど。

 

「それでもかまわない。俺は久我のことを兄貴として慕いたいんだ。

その..................駄目かな?」

 

轟の子犬のような目を見た俺はその提案を断ることが出来なかった。

 

「ん~まあいいか。別にいいぞ」

 

その言葉に轟は顔をパーと明るくしながら.................

 

「ありがとう久我の兄貴」

 

と言ってきた。

 

まったく個性的な舎弟がまた一人増えちまったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二日後

 

僕の名前は緑谷出久。

 

「ん~。ヒーロー名どうしようかな」

 

授業で自分のヒーロー名について悩んでいる

雄英高校ヒーロー科の一年です。

 

今回の授業はヒーロー情報学。その内容はこれから行われる

職業体験に向けて自分のヒーロー名を決めるという物です。

みんなミッドナイト先生の指示に従い、思い思いのヒーロー名を

発表したいきました。みんな結構センスあるな~。なかでも

梅雨ちゃんフロッピーや麗日さんのウラビティー。この名前はすごく

いいなと思いました。

そんなことを考えてると二郎君の番が回ってきました。

二郎君は一体どんなヒーロー名にするんだろう?

すると二郎君はホワイトボードに書いてある文字をみんなに見せました。

その名前はなんと................紅林二郎。

 

 

 

「あら、紅林君。あなたのフルネームだけどそれでいいの?」

 

「はい。俺はヒーローになるとしても自分の名前を堂々と名乗りたい。

俺は紅林二郎という一人の漢としてヒーローを張ります!」

 

「なるほど!素晴らしい覚悟ね!!気に入ったわ!」

 

「紅林!お前本当に男らしいぜ!!」

 

 

 

 

 

二郎君はやっぱかっこいいな!僕が堂々と名乗りたい名前はなんだろう?

その時僕の脳裏にあの言葉が蘇りました。

 

『デクってなんか私好きだな~。なんか頑張れって感じがして!』

 

よし決めた!僕はホワイトボードを持って教卓の前に立ちました。

 

 

 

「僕のヒーロー名はデクです!!」

 

 

 

こうして飯田君とかっちゃんを除いた全員のヒーロー名が決まりました!

 

そういえば飯田君のお兄さんがヴィランにやられたらしいけど.........

大丈夫かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

授業が終わりみんなあの話題で持ちきりになりました!そう、

職業体験の行先です。

 

「オイラ!マウントレディーの所に行くぜ!」

 

「下心満載の選択ね峰田ちゃん。私は水難系の

所にしようかしら。お茶子ちゃんはどうするの?」

 

麗日さんはどこに行くんだろう?前レスキュー系のヒーローに

なりたいって言ってたからそういうヒーローの所かな?

けど彼女の選んだ行先は驚くべき場所でした!

 

「うん。私、獅子王事務所に行くことにした!」

 

「え!?獅子王事務所って天羽や京極と同じく極道系の........」

 

「うん。実は指名がそこから来てね。私そこでもっと強くなりたいんだ!」

 

麗日さんの行先に梅雨ちゃんと驚いてると上鳴君と切島が声を

上げました。

 

「お~!麗日も極道系の事務所に行くんだ。実は俺たちも

極道系の事務所に行くつもりだぜ!」

 

「え!?二人はどこに行くの?」

 

「俺は小林先生のすすめで天羽事務所に行くことにした」

 

「俺は天王寺事務所に行く。俺そこから指名を受けたんだ!」

 

なんと上鳴君は天羽、切島君は天王寺事務所に行くことに決めたのです!

僕はどうしようかな........そういえば二郎君と轟君はどこいくんだろう。

僕は二人に行先を聞きました。

 

「ねえ二郎君。君はどこに行くの?」

 

「ああ。俺はエンデヴァー事務所に行く!

ナンバー2の仕事の現場をこの目で見たくてさ」

 

「そうなんだ!ナンバー2から指名が来るなんてすごいね!轟君は?」

 

「俺は..................京極事務所に行くことにした」

 

「え!?意外だな.................」

 

「兄貴の育った京極組をこの目で見た見たいからさ」

 

「兄貴?まあいいや..........僕はどうしようかな.........」

 

 

 

僕が悩んでいると突然.........

 

「私が独特の姿勢で来た!!」

 

オールマイトが変な姿勢で教室に現れました。

 

「オールマイト、どうしたんですか?そんなに慌てて!」

 

「ちょっとおいで…」

 

「は、はい」

 

僕はオールマイトと一緒に仮眠室へと向かいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仮眠室

 

「単刀直入に言うと、緑谷少年、君に私の師匠からの指名が来ている。」

 

「オールマイトの師匠?」

 

「ああ、その名はグラントリノ。嘗て雄英で1年だけ教鞭を取っており、私の担任だった方だ」

 

なんとオールマイトの師匠だったお方が僕を指名されたのです!

なんでも先代のワン・フォー・オール継承者である志村に次ぐ第二の

師匠ともいえるような人だったらしいのです!しかもワンフォーオールに関しても

もご存知の方だと。

 

「手紙を書いた時に君のことを書いたからか…それとも私の指導不足を見かねての指名か…

かつての名を出して指名してきたということは!こええ!こええよ!震えるなこの足よ!」

 

(オールマイトがガチ震いしてる!そんな恐ろしい人なのか!?)

 

「まあというわけで私としては是非とも師匠のとこへ行って欲しいのだが

どうかな?」

 

「わかりました!その人に鍛えてもらいます!!」

 

こうして僕の職業体験の行先が決まりました!!

 

 

 

 

 

 

 

職員室

 

「小峠先生。ちょっといいか?」

 

「ん?どうしたんですか相澤先生」

 

「これを見てくれ飯田の体験場所の希望届だ」

 

その希望届には保須市のマニュアルの事務所一つしか

書いてませんでした。その紙を見た小峠先生の極道としての

第六感が警鐘を鳴らします。

 

「保須市はステインがインゲニウムを再起不能にした場所.........

まさかあいつ.........」

 

小峠先生はすぐに飯田の元へと向かいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ 海瀬先生の説教

 

これは雄英体育祭の時の物間くんと海瀬先生のお話です。

 

物間君は騎馬戦で負けてしまった悔しさから

誰もいない廊下で泣いていました。

 

 

「うう、クソ!A組の奴らめ!!」

 

「おい!テメーいつまで泣いてんだ!?」

 

その時海瀬先生が物間の前に姿を現しました。

 

「ひ!?海瀬先生!?べ、別にいいじゃないですか!」

 

「ったくよ。A組を勝手に目の敵にして、負けて.........

お前一体何がしたいんだよ?」

 

「だって!あいつ先にヴィランと戦ったってだけでみんなから

ちやほやされて.........僕らB組が脇役扱いされて納得できないんですよ!!」

 

「ああ?なにくだらないこと言ってんだよ?

今回A組の方が決勝進出者が多かった。B組は鉄哲と虎徹だけだ、

俺だって悔しいが今回B組は明らかにお前の言う脇役だ。

それを認める潔さはねーのかよ?」

 

「うう.........」

 

「ったく。そもそも自分が主役か脇役なんか重要じゃねーだろ?

自分が胸張って全力を出し尽くしたならそれでいいだろが!

テメーは俺との特訓も全力でやってきたんじゃねーのかよ?」

 

「う、全力でやりました.........」

 

「じゃあ脇役主役なんてくだらないこと考えてんじゃねーよ!

それにまだお前ら一年生だろうが!来年も再来年もあるだろ。

俺ら教師陣もお前ら生徒もこっからだろうがボケ!!

あとな。お前の論理でいうなら俺だって京極じゃ脇役だ。

だけどな、まだお前にはわかんねーかもしれねーが脇役だって気持ちがいいんだよ!

脇役馬鹿にするんじゃねーぞ馬鹿野郎!」

 

海瀬先生はそのまま去っていきました。

物間は海瀬先生の言葉の真意を理解できるでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、職業体験開始!

そして我妻、ヒーロー殺しステインと出会う。

 

 

 

 




ちなみに
天羽事務所に行くことにしたのは
上鳴と八百万の二人
京極は轟
天王寺は切島と鉄哲
獅子王は麗日。
この人たちはどんな成長を遂げるのかお楽しみに
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