ナンバー2ヒーローエンデヴァーが京極事務所に現れた。
「早くしてくれませんかね?俺はあなた達とちがって忙しいんだ」
「あ、はい。もうすぐで責任者が来るのでもう少々お待ちください」
(く~!そっちから突然訪ねてきたくせになんて態度!!)
応接室に案内したルーク・黒羽は笑顔で対応していたが内心、血管が
はち切れそうなほど怒りで頭がいっぱいだった。
俺の名前は轟焦凍。
「あのクソ親父!!こんなところまで来やがって........!」」
「轟駄目だ!ここは抑えなさい!」
親父の行動に怒りが止まらない雄英高校ヒーロー科の一年だ。
突然のエンデヴァーによる京極事務所への訪問。この訪問は京極事務所内へ
焦りの雰囲気を漂わせていた。
「ったくあの野郎なんだあの態度は........!警棒で頭カチ割ってやろうか!?」
相良さんが警棒を持ってそう呟きながら部屋を出ようとする。しかしその前に
西園寺さんがチョークスリーパーを相良さんにかけて止めた!
「馬鹿野郎!少し頭を冷やせ!!」
「ギブ!ギブ!!」ペチペチ
「なんであのおじさん偉そうにしてるんだ?しかも親父にも態度悪そうだし........
頭そいでカッパにしたあと刺身にしてやろうかな........」
守若さんはそう呟きながら刺身包丁とりだし笑顔で念入りに研ぎ石で研ぎ始める。
その光景をみた佐古くんは顔を青ざめながら守若さんに駆け寄った。
「も、守若の兄貴!だ、駄目ですよ!ナンバー2ヒーローに喧嘩売ったら!!」
「え~?だってあいつむかつくんだもん。それともお前があのおじさん
カッパにするか?ほら包丁研ぎ終わったからこれ使っていいぞ~。
伝説の男佐古の神話作りだ~」
「む、無理です!そんなことしたら身のほどしらずな犯罪者として
伝説になってしまいます~!!」
「どうしますか親父?あの方は親父をとにかく出せと」
「そうか。ここは俺がでないと駄目なようだな」
黒羽さんと言葉を交わした五十嵐さんはそのまま応接室へと
向かおうとする。俺はそんな五十嵐さんに声を掛けた。
「五十嵐さん!俺も一緒に行きます!アイツがもうこれ以上出しゃばらせないように........」
「轟。あの人は俺と一対一で話したいと言ってる。俺以外の入室は
悪いが一切認めない」
「で、でも........」
俺が不安そうに呟くと五十嵐さんはフッと笑いながら俺の頭を優しくなでた。
「心配すんな。俺だってあいつの思い通りにさする気はないからな」
そういって五十嵐さんは応接室へと入っていった。
五十嵐さんは偉そうに腕を組みながらソファーに座る
「お待たせいたしました。責任者の五十嵐です。今回はどういったご用件で?」
「単刀直入に言わせた頂きます!今後オタクのご子息である久我虎徹と
この京極事務所は今後一切焦凍に関わらないで頂きたい!!」
「ほう。それまたどういことでしょうか?」
その時エンデヴァーはバタンと目の前に机を叩く。
「オタクの息子が焦凍関わったせいでアイツは極道になりたいと言い出したんだ!
アイツは俺を超えてトップヒーローになるという義務がある!」
「誰と関わるか、どんなヒーローになりたいか。それは彼の意思次第でしょう。
ここは親として彼の行動を見守るべきなのでは?」
「何をいわれようがアイツは俺がオールマイトを超えるために最高傑作だ。
アンタたちのような極道崩れのヒーローたちと関わっちゃアイツの品性が
汚れてしまう」
「..........彼の意志は関係ないと?」
「当たり前だ。あいつは今下らない反抗期だが........」
「ふざけてるのか貴様!!」
その時!西園寺さんが応接室の扉を蹴破って部屋に入ってきた。
相良さんと六車さんが怒り狂う西園寺さんを止めようとしていたが
その静止虚しく彼は部屋に入り、エンデヴァーに近づく!
「子供の意志を無視し、最高傑作などと我が子を物呼わばりするとは
一体どんな神経してやがるんだ!!お前なんかが彼の親とは認めん!!」
「なんだと........!?」
「お前みたいな親のせいで色んな子供たちが...........」
「西園寺!よせ!!」
「ですが親父...........」
「いいから落ち着け!!」
「っ........」
五十嵐さんの激怒が飛び西園寺さんは一旦言葉を止める。
「西園寺。今は俺とエンデヴァーさんのサシの会談だ。
今すぐこの部屋から出ていけ!」
「........失礼いたしました」
西園寺さんは二人に一礼して部屋から出て行った。
そしてこの部屋は再び二人だけになる。
「全く。あなたの事務所ではちゃんとした教育もされていないのですか?
やはりこんな野蛮な奴らが多い事務所なんかと焦凍に関わってほしくないですな」
「そのことに関しては全て責任者の私の責任です。申し訳ございませんでした。
しかし彼は感じ取ったのでしょう。親としてのあなたの危険性に」
「なに?」
「私たちはヒーロー柄。非行少年や非行青年に関わることが多いんですよ。
彼らは色んな理由で非行に走りますが、その中に親が理由で非行に走ったという
子たちも大勢いたのです」
「何が言いたい」
「いいですか?子は親の背中を見て育つです。あなたの背中はヒーローとしては
文句なしに誇れるものでしょう。しかし人間性に関してはどうしても
いい背中とは私はとても思えませんな」
「なんだと........!?」
「親に価値観を押し付けられる子、不良品などと罵られた子、
自分に愛情をもって接してもらえない子。そういった子供たちは
高確率で道を踏み外します。轟は強い子だからそういった心配はないでしょう。
しかし彼がくるしめられてるのは変わりありません」
「俺はあいつを不良品なのだと罵ったことは...........」
「しかし最高傑作といいましたよね?言い方の問題じゃない。
あの子を物のように語るのが問題なのです」
「さっきから減らず口を...........あんたらのような極道崩れ!俺の力があれば
どうとでも...........」
「エンデヴァーさん。彼はここに来てしばらく経ちました。
そして彼は言ったんです。ここは居心地がいいと。何故だか分かりますか?」
「は!?何を言って...........」
「その理由は誰も自分をエンデヴァーの息子として接しないからだそうです」
「は...........?」
「この言葉の今がおわかりでしょう?焦凍くんはあなたの
息子であることを嫌っているのです」
「な!?」
「ここまで子供に拒絶される。その理由は一つだけでしょう。
貴方は焦凍くんに虐待レベルの仕打ちを行ってきたのです!!」
「違う!俺は...........」
「まあ虐待をしてきた。これは言い過ぎかもしれません。けどあなたは
長年に渡って焦凍くんを苦しめてきた。それはあの子の態度をみれば
明らかでしょう。今はどうか父親としての自分を見つめなおすべきでは?」
エンデヴァーはその言葉に対して言い返すことが出来なかった。
奴は怒りで体を震わせながら机を叩き立ち上がる。
「ク!!貴様...........覚えていろ!焦凍は絶対貴様らなんかには渡さん!!」
そういってエンデヴァーは悪態をつきながら事務所から出て行った。
「親父。出しゃばってしまって本当に申し訳ございません。
同じ子を持つ親としてあいつの発言がどうしても許せなかったんです」
「わかってるぞ西園寺。だが今後は扉を蹴破るの絶対にやめろ」
「五十嵐さん」
「ん?どうしたんだ轟」
「本当に申し訳ございません。俺の家庭問題を事務所に持ち込んでしまって、
京極事務所に迷惑かけてしまって...........本当に...........本当に」
俺は五十嵐さんに頭を下げた。もう罪悪感で涙が出そうだった。
その時五十嵐さんは俺の頭を優しくなでた。そして満面の笑みを俺に向ける。
「気にするな。お前みたいな子供を守る。任侠者として当然のことだ。
それに俺も気に入らないあいつにガツンと言ってやれたし俺としても大満足さ。
俺らはあんな仁義外れに絶対屈しない。だからもし困ったときは俺たちや虎徹を頼れよ」
「五十嵐さん...........すいません。本当にありがとうございます」
五十嵐さんの言葉に俺は静かに大量の涙を流した。
俺もいつかこんな大人になりたい。心のそこから願った初めての瞬間でもあった。
おまけ 城戸丈一郎の早退
俺の名前は城戸丈一郎。天王寺事務所に所属しているヒーローや!
俺は今職業体験に来てくれた切島くんと鉄哲と街の見回りをしていた。
「よしお前ら!今日の見回りはこれで終了や!お疲れさん!」
「「はい!!ありがとうございました!!」」
切島と鉄哲はほぼ同時に俺に頭を下げてきた。全くこの二人は
本当は双子なんちゃうか?それくらい似てるし個性も似すぎやで。
「そうそう。二人とも事務所の二階の調理室に行ってな。渋谷くんが
君らのためにお好み焼きを作ってるそうやわ」
「マジすか!!めっちゃ楽しみっす!!」
「じゃあ俺は今日で上がらせてもらうわ」
「え?城戸さんはごちそうにならないんですか?」
「ああ。今日は大事な人と会う約束してんねん。一緒に飯食うのはまた今度な」
俺は二人と別れた後、帰り支度を済ませ舎弟の浅倉に声を掛ける。
「よし!じゃあ俺はこれであがらせてもらうわ!あとの仕事は頼んだで!」
「任せてください。城戸さんも今夜はゆっくりしてくださいね」
「おう。ほなまた明日な!」
俺は浅倉と軽く言葉を交わして事務所を出た。そして適当なたこ焼き屋で
たこ焼きをたくさん買って、月夜に照らされた道を歩いていく。
そしてとあるオンボロアパートの一階にある部屋のインターホンを押した。
すると軋む音とともに扉が開く。
「おう!丈一郎おかえり。久しぶりやな。背伸びたんちゃうか?」
「ただいま。お久しぶりやでオトン。
30そこらじゃ背はもう伸びないってこの前いったやんか( ´∀` )。
熱々のたこ焼き買ってきたで、一緒に食べようや」
「ほら二人とも俺のお好みたくさん食べてな!!あと飯も遠慮せず食べや!!」
そういって渋谷お好み焼きととに米の入った茶碗を二人に渡す。
「え?お好み焼きなのにご飯も食べるんですか?」
「え?そんなの当たり前やろ。何を言ってるんや?」
切島たちはは軽いカルチャーショックを受けたいた。
次回、久しぶりの登校!緑谷、教室をパニックに陥れる。