俺の名前は紅林二郎。
「おーい出久!久しぶりだな!」
「あ!二郎君久しぶり!」
親友の出久と登校中に出会った雄英高校ヒーロー科の一年だ。
ついに終わりを迎えたヒーロー職業体験。俺たちは今日から普段の学校生活へと戻っていた。
「え!?出久お前鬼頭さんと佐竹さんに会ったのか!?」
「うん。仕事のオファーをいくつかくれてさ。色々経験させてもらったんだ!
まあ奇食とかいうわけのわからない食べさせられたけど........」
「な、なにを食わされたんだ?」
「シロアリとホンフォエとかいう激臭料理」
「そうか........」
(やべ........俺も思い出しちまう)
俺も過去のトラウマを静かに思い出していた。
その後も俺と出久の雑談は続き、俺たちはそのまま校舎に入り
1年A組の教室の扉を開いた。
「みんなおはよう!久しぶりだな........」
「紅林ーーーー!!!!!」
「な、なんだ!?」
その時教室に入った俺のもとに血涙を流し唇を噛みしめ鬼の形相で峰田が
迫ってきたんだ。
「ど、どうしたんだよ峰田!?」
「これどういうことだよ!?」
そう言って峰田俺にスマホの画面を見せつける。
そこにとあるインタビューを
受けている人気急上昇中のアイドル間宮ミオさんが写っていた。
『え~。では次の質問です!ミオさんのお好きなヒーローはいますか?
もしいたら教えて頂きたいです』
『え?す、好きなヒーローですか?えっとその///........』
なにやら彼女は顔を赤らめモジモジし始める。そして息を整え
彼女は笑顔でこう言い放った。
『私の好きなヒーローは紅林二郎君です!』
「え!?な、なんじゃこりゃ!?」
「紅林!!なんでお前ミオちゃんから好きなヒーローとして名指し
貰ってるんだよ!!ふざけんじゃねーよ!!」
峰田が騒ぎそしてその横から上鳴と瀬呂も俺に話しかけてきた。
「おいおい。紅林お前いつの間にアイドルと関係を作ってんだよ(笑)?
ネットの情報で知ったけどお前ミオちゃんの護衛をしたらしいじゃん。
そこで仲良くなったのか?クスクス」
「全くお前も隅に置けないなこの野郎。ニヤニヤ」
「いや///違うんだ!こ、これはその///........」
俺は突然の二人の言葉に顔を赤らめてしまう。そして俺の表情を見た芦戸と葉隠は
キャーと声を上げながら騒ぎ始める。
「ウソ!?あの硬派の紅林が!?」
「これは間違いないね!紅林君!道は険しいかもだけど頑張って!!」
「いやだから........」
俺がなんとか言い訳しようとなんどか頭を回す。その時、教室の扉が再び開く。
「........はよう」
教室に入ってきたのは爆豪。その瞬間全員の視線が爆豪に向けられた。
「プ........アッハハハハハ!!!爆豪!何だその髪型!!」
切島、瀬呂たちの笑い声が響きわたる。なんと爆豪の髪型が8:2分けになっていたのだ。
「笑うな…!癖ついちまって洗っても取れねえんだよ…!おいお前ら笑うなぶっ殺すぞ!!!」
「ば、爆豪。何か辛いことでもあったのか?」
「おい!やさしさ見せてんじゃねーぞ紅林!!」
その頃B組では........
「おー!組長なんだよそのナリ。イメチェンか?」
「ああ。ちょっと色々あってな」
久我は自分の長い髪をバッサリと切って髪を整え、黒の眼鏡をかけ
着ているブレザーの前のボタンをちゃんとしめていた。
「髪が伸びるまでしばらくこんな感じで行こうと思う」
「まるでホストみたいだな」
その後俺たち以外にも登校する奴らが増えみんな職業体験の話を始めた。
芦戸が耳朗に職場体験について質問をした。
「響香ちゃんは職場体験どうだったのー?」
「え?ああ、ウチは"デステゴロ"さんのところに行ったけど、めぼしい活躍は人質で立てこもった敵ヴィランを捕まえたくらいかなぁ....」
「へー!敵ヴィラン退治までやったんだ!羨ましいなー!」
「避難誘導とか後方支援で実際交戦はしなかったけどね」
「それでもすごいよー!」
「いやいや本当それぐらいだよ。暇な時間は町中走り回って体力作り。ぶっちゃけ学校の授業よりしんどかった」
耳朗は苦笑いしながら職場体験のことを話す。すると今度は蛙吹が職場体験の出来事を話した。
「私もトレーニングとパトロールばかりだったわ。一度隣国からの密航者を捕らえたくらい」
「それすごくない!?」
「そうかしら?」
「いや十分すごい体験だよそれ....」
何気にすごい体験をしていた蛙吹に芦戸と耳朗は驚くが、蛙吹にはあまり自覚はないようだった。そこに麗日が通りかかり、蛙吹は声をかけた。
「麗日ちゃんはどうだったの?この一週間」
「うん!とても有意義だったよ!喧嘩の仕方とか銃の扱い方を色々教えてくれたんだ!」
笑いながら妙なオーラを纏い拳を固めゴキゴキと指を鳴らす麗日。
その光景をみた女子陣たちは軽く青ざめていた。
そしてその様子に上鳴と峰田は少し引いていた。
「たった一週間で変化スゲェな.....なあ、お前んとこはどうだったのよ?」
「変化?違うぜ上鳴。女ってのは.....元々悪魔のような本性を隠し持ってんのさ!!」
「ふーん。わかってねーな峰田。女性が本性を隠すのは、素敵な男にその本性を暴かれたいから。
そしてその素晴らしい男はその本性すらも愛おしく感じるものなんだぜ」
「「「おー!」」」
その言葉を聞いた瀬呂、切島、砂藤は思わず声を上げた。
「おい!何悟ってやがるんだよ!!」
まあ峰田は変わらずぎゃーぎゃー騒いでいた。
「あ!そういえばみんな!僕みんなにおみあげを持ってきたんだ!よかったら受け取ってよ!」
そういって出久は鞄からなにやらおおきな箱を取り出した。
「お!マジか!?一体に何をくれるんだ?」
「うん!鬼頭コーポレーションが作った。『なにが出るかはお楽し!ワクワク世界の
缶詰ボックス』っていうのなんだけどランダムで缶詰がこの箱に詰まってるんだ!
じゃあまず二郎君とかっちゃんどうぞ!」
「おう!ありがとうな出久!」
「フン。どうも」
俺と爆豪はとりあえず缶詰を受け取る。俺の缶詰はノルウェーのサバ缶。
そして爆豪の缶詰はタイのパイナップル缶だった。
(お!やった!サバ缶はうまいから好きなんだ!)
(パイナップルか........ババアにやるか)
その後出久はクラスの全員に缶詰を配り終える。
「ちょっと小腹すいてるし!ホームルームまで少し時間あるから早速もらおうかな!」
「俺もそうしようかな!」
そして切島と上鳴は早速缶詰を開けようとする。
「切島。お前のなに?」
「おう。えっと英語だな........なになにシュール........ストレミング?
まあいいか!とりあえず開けて........」
切島が腕を硬化させ蓋を切り裂き開ける。するとプッシュっという音と共に液体が
はじけ飛んだ。そしてその液体は切島の顔面にすべてかかる。
「ぎゃ!?なんだこれ!?くっさ!!!!????」
その瞬間切島を中心に異常な悪臭がクラス中に漂い始める!
「な、なんだこれ!?やばいって!!」
「な、なんだこの匂い!?」
近くにいた上鳴と瀬呂は鼻を抑えながら切島から距離をとった!
「や、やべ!?目にかかった!?ギャーー!!」
切島はとっさに目を押えよう缶詰を放してしまう。そしてその缶詰は
地面に落ち液体を周辺にまき散らせた。
生徒たちは悲鳴を上げながらその缶詰から距離をとる!
「な、なんなんだコレ!!」
「おいデク!!なんだ一体これは!!??」
「え!?ええええっと........」
「な、なにこれ........鼻水と涙が止まらん........」
麗日は涙と鼻水が止まらずハンカチで顔を抑えその場にうずくまる。
「目がー!!目がーー!!」
切島は目を抑えながら叫び続け。
「「オエーー!!」」
「わー!青山と轟が吐いた!?」
この二人に関しては白目をむきながら地面に吐いてしまっていた。
その時教室の扉が開く!なんてこった!?先生たちが来ちまった!!
「おいお前ら!時間はとっくにすぎて........って!?なんだこれは!?」
「うおーー!?なんじゃこの匂いは!?」
相澤先生と小峠先生もたまらず鼻を押せえていた。
「緑谷。この後のお説教........俺か相澤先生、どっちか選んでいいよ」
「え!?えっとその........」
すると小峠先生はフッと笑いながら出久と無理やり肩を組む。
「はい時間切れ。緑谷~?学校でこんな騒ぎを起こすなんて勇気あるじゃん。
先生とちょっと生徒指導室に行こうか~(#^ω^)」
「ひ~!?」
(目がわらってない!?)
生徒指導室
「緑谷テメー何考えとんじゃ!!!!!」
「ご、ごめんなさーーーい!!!๐·°(৹˃ᗝ˂৹)°·๐」
放課後 教室
「う、ううう.......(´•̥ ω •̥` )」
「デク君........泣かないで。よしよし (。・ω・)ノ.(´•̥ ω •̥` )」
放課後、麗日はただ一人椅子に座って泣いてる出久を慰めていた。
おまけ 工藤の悩み
俺の名前は小峠華太。
居酒屋で工藤の兄貴と香月の兄貴の面々で飲んでいる雄英高校ヒーロー科の教師だ。
酒が進み、話が盛り上がるなか突然工藤の兄貴が雰囲気一変する。
そして兄貴はポツリと俺たちこんな話をしてきたんだ。
「俺の息子がよ。もう中学三年で来年には高校にはいるんだが、あいつ
どうしても雄英高校に入りたいっていうんだ。なんでも雄英高校でトップになって
天羽組に入り俺のような極道になりたいんだと。正直めっちゃ嬉しいよ。
だがな!俺はしってる!!この業界が常に死と隣り合わせなことを!
俺は正直あいつにこの世界に入って欲しくねぇ!!
だが俺は父親としてあいつの夢を否定できねーんだよ!!
華太!香月!俺はどうすればいいんだ!?うう........」
そういって工藤の兄貴は俯いて涙をながしてしまった。とりあえず俺と香月の兄貴は
アイコンタクトを取った。
(あ、兄貴。なんとか言ってあげてください)
(ば、馬鹿野郎!お前がなんか言えよ!)
(む、無理です!なんていっていいかさっぱり........)
「グー........グーーZz(´-ω-`*)」
「「あれ?」」
なんともうなんと工藤の兄貴は........寝落ちしてしまっていたのだ........。
「そっとしておいてやるか........」
「そうですね」
「あ!そういえば華太。この前の職業体験できた上鳴ってやつだっけ?
あいつさこの前俺を女と勘違いして口説いてきたんだよ」
「フフフ。そうですか、アイツらしいですね」
次回!
上鳴と芦戸........小峠から呼び出しをくらう
『二人とも舐めてんの?』
『『ひ~~~!?』』
シュールストレミング
主にスウェーデンで生産・消費される、塩漬けのニシンの缶詰。その強烈な臭いから、
「世界一臭い食べ物」と評されることもある。
皆さんは相澤先生に3時間ネチネチ説教されるのと
小峠先生に1時間怒鳴られ続けて説教されるのどっちがいいですか?