紅鬼のヒーローアカデミア   作:0101シュート

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失意と希望 その2

「麗日さん........」

 

「デク........君?なんか久しぶりな感じだね」

 

「麗日さん................よかった........!本当に生きてて........!!」

 

「デク君ごめんね........心配かけて」

 

「うう........うわーーーーん!!!!」

 

ベッドで横になっている麗日を見て緑谷はベッドを掴んでその場に泣き崩れる。

泣きじゃくる緑谷の手に麗日はそっと自分の手を添えた。

 

 

 

 

 

 

私の名前は麗日お茶子。

 

「麗日ちゃんもう大丈夫そうね。とても安心したわ」

 

「うん心配かけてごめんね梅雨ちゃん」

 

最近死の淵から生還した雄英高校ヒーロー科の1年です。

私はあの合宿のとき死にかけてしまいました。けど今こうして

目を覚まし、クラスメイトとそして両親とも再会することが出来ました。

 

「お茶子!!夢やないよな!?うおーーー!!

 

「お茶子........!!生けててくれてよかった........」

 

「父ちゃん、母ちゃん。心配かけてごめんな........ごめんな........!」

 

私が目を覚ましたのを知った両親はすぐさま私の所へと来てくれました。

また両親と会うことが出来た。私たち家族は泣きながら抱き合いました。

 

 

 

 

 

 

 

目を覚ましてから三日後私は普通に歩けるまで回復することが

できました。

 

「そういえばデク君と最近会ってないな。同じ病院なはずなのに」

 

私は自販機の飲み物を買いにいこうと病院の廊下を歩いていました。

その時........

 

「何言ってんだデク!?」

 

どこからか爆豪君の怒声が響き渡ったんです!

 

「え!?な、なに?」

 

私はその怒声が気になり音の聞こえた方へと向かいました。

そして声の聞こえた部屋を発見しその部屋を覗きます。

その部屋にデク君、紅林君、爆豪君、そしてガリガリのオールマイトがいました。

オールマイト、テレビで見たときは目を疑ったけど本当にあんなガリガリになっちゃたんだ。

とりあえず私は4人の会話を聞くことにしました。

 

 

 

 

 

 

 

「お前もう一遍言ってみろ!!」

 

「だから........僕は雄英をやめてヒーローになるのをやめようと思う」

 

「出久........お前」

 

「緑谷少年。気持ちは変わらないのかい?」

 

四人は重い表情でデク君の話を聞いていました。その時

爆豪君は更に叫びます。

 

「お前忘れたのか!?テメーは腐ってもオールマイトの後継者だろうが!!」

 

「わかってるよ!!けどこんな僕にヒーローになる資格なんてない!!」

 

二人は椅子から激情のあまり椅子から立ちあがる。

 

「てめーふざけ........」

 

「二人ともいい加減にしろ!!そんな騒いだら話し合いになんねぇだろ!!」

 

「紅林少年の言う通りだ。とりあえず二人とも座りなさい!」

 

二人の言葉に渋々と二人は椅子に座りました。けど険悪そうな

雰囲気は全く変わりません。

 

「だが出久。爆豪の言う通りお前はオールマイトの大事な後継者だ。

もしやめるにしてもその個性はどうするつもりだよ?」

 

「この力はオールマイトに返します。そうすればきっと........」

 

「いや、私はもう戦える体じゃない、例えワンフォーオールを再び

体に戻しても以前のように戦えないだろう」

 

「そんな........で、でもじゃあ他の人に譲渡すれば…」

 

「緑谷少年。できれば私は君にヒーローになってほしい。

確かに君は取り返しの付かない過ちを犯したかもしれない。けど

君はそれ以上に多くの人達を救える存在になれるはずなんだ。

私はそんな未来を決して諦めたくないんだ」

 

「........……でも怖いんです」

 

「怖い?」

 

するとデク君は震えながら口を開きました。

 

「このまま戦い続けたら........また憎悪で頭がいっぱいになっちゃって

また怒りのままに........人を........刺しちゃうんじゃないかって........」

 

彼は体を震わせながら涙を流しました。とても........とても辛そうに。

 

「出久……お前........」

 

「デ、デク!!でも.......」

 

「よしなさい爆豪少年。そうか.......君がそう思ってるなら私は構わない。

けどもう少し.......いやできれば今夜だけでも考えて欲しい。

自分が何故ヒーローになりたいと思ったのかを.......自分の原点を」

 

「........はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え!?デク君雄英辞めちゃうの!?なんで........。

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜。私は自分の病室から抜け出しデク君に会いに行くことにしました。

彼の病室へと向かいましたがそこ彼はいませんでした。

 

「どこに行っちゃったんやろ?」

 

私はとにかく彼の行きそうな場所に片っ端から訪れました。

そして私は屋上へと訪れます。そして私はついに見つけました。

 

「デク君........」

 

「あ........麗日さん」

 

星空を見上げているデク君を。

 

 

 

 

「こ、こんにちは!何やっとるの?あ!そうか星を見てたんやね!

私も一緒に見てもいい?」

 

「う、うん。別にいいけど........」

 

私はデク君の横にたち一緒に星を見上げました。

 

「........」

 

「........」

 

しかし全く会話がない........なんか気まずいわ。あとなんだろう........

すごくドキドキする。いやいや!そんな風に考えてる場合とちゃう!

とりあえず私から話を始めよう。

 

「デク君はなんでここに?」

 

「ええっと。ちょっと考え事をしたくてな。あと外の空気を吸いたくて」

 

「そうなんだ........ねぇデク君。君は雄英をやめちゃうの?」

 

「え?なんでそれを」

 

私の言葉を聞いたデク君は驚愕しました。

 

「実は聞いちゃたんだ。オールマイト先生たちとの会話。

ねぇデク君........なんで?........なんで辞めちゃうの?」

 

「えっとそれは........」

 

「私やだな........学校で君と会えなくなるんなんて。もっとみんなで

君と紅林君や飯田君、梅雨ちゃんのみんなで........またお昼ご飯食べたりしたいな........。

訓練の時また君にアドバイスをもらったり........したいな........うう」

 

「麗日さん........」

 

私はそのまま大粒の涙をこぼしました。駄目だデク君を困らしちゃうのに........。

でも私はその感情に耐えられずそのまま本音を彼にぶつけました。

 

「辞めないでよデク君........私まだ雄英で君と過ごしたい........

一緒にまたヒーローを目指そうよ........」

 

「麗日さん........ごめん。けど駄目なんだ........僕は........僕は........

人を........殺したんだ」

 

「え........?」

 

そしてデク君は話してくれました........私が撃たれた後ヴィランを追いかけて奴らに

捕まったこと。彼がヴィランの策略にハマり人を殺してしまったことを........。

そんな........こんなのあんまりだよ........!

この人はとても優しい。そんな彼がこんなの耐えられるはずがない!

私が........あいつに撃たれなければ........。

 

「ごめんね........」

 

「え?」

 

「私が........撃たれなければ........本当にごめんね........!」

 

「........ッ!そんなことない!!」

 

「え........?」

 

彼は私の謝罪を遮るように声を荒げました。そして私の両肩を両手で

掴んだんです。そして彼も私と同じく大粒の涙を流しました。

 

「君は何も悪くないよ!!だから........そんな顔で泣かないでよ........!」

 

「うう........ごめんね........デク君」

 

 

 

 

 

 

 

私たちはそのまま泣き続けました。お互いの泣き顔を見て........

涙が止まりませんでした。

それからしばらくして泣きつかれた私たちは屋上の柵に体を預け

その場に座り夜空を見上げます。

 

彼ともっと一緒にいたい。だって........私は彼が大好きだから。

 

 

 

「ねぇデク君........覚えとる?入試試験の時私を助けるために

巨大ロボットを破壊したの」

 

「え?ああ........あの時は勝手に体が勝手に動いたんだ。

脳裏に君の『転んじゃったら縁起悪いよね』って言葉を思い出して」

 

「そっか。それにUSJの時は怯え切った私のために戦ってくれたよね。

君も最初すごい震えていたのに。勇気を出して戦ってくれた。

あの時から君は私のヒーローなんだよ」

 

「う、うん........へへへ........そっか........」

 

そう言って恥ずかしそうに自分の頬をかくデク君。

そんな彼に私はドキドキする心を必死に抑えながら

自分の気持ちを伝えました。

 

「緑谷出久君........私は君が好きです」

 

「................え?」

 

「初めて会った日から君のことが気になってました。

楽しい時のこともも悲しい時のことも君がいるだけで私の中でとても

特別で大切な思い出になっていたんです」

 

「ええ!?え、えっと........ええ!?」

 

彼は顔を真っ赤にしながらテンパり始めました。そんな

彼の反応に私は思わずクスクスと笑みをこぼしました。

少しだけ緊張のほぐれた私はそのまま話を続けます。

 

「私は君のことが好き........いいえ........君のことを愛しています」

 

「あ、愛してる?そ、そ、そんな!ど、ど、どうして........?」

 

「私が........死にかけたとき........死にたくないって思った。

そう思った理由はいっぱいあったけど........一番嫌だって思ったのは

君と会えないことだったの」

 

「麗日さん........」

 

「君がつらいなら雄英をやめるのは止めないよ。けど........

君のそばにいさせて欲しいの。もしよかったら........私の気持ちを........」

 

「麗日さん!!気持ちは嬉しい!!けど........僕は人殺しだ!!

君と結ばれる資格なんて........」

 

「それでもいい!!私は君にその罪を一人で抱え込んで欲しくない!!」

 

「え........?」

 

「一人で苦しまないで........大丈夫だよ。私がいるから」

 

私は彼を安心させるためにとびきりの笑顔を見せました。

 

「う........うわーーーーん!!!!!」

 

彼は大声で泣きながら私に抱き着いてきました。そんな彼を私は優しく

抱き返します。つらかったねデク君。けどもう大丈夫だよ。私がいるから。

 

 

彼の泣き声が収まった頃、私は彼に質問してみます。

 

「ねぇデク君。君はなんでヒーローになろうと思ったの?」

 

「........最初はありふれたきっかけだった。オールマイトの動画を見て

思ったんだ........僕もこんなみんなを笑顔で守れるようなヒーローになりたいって。

けどその夢は一回諦めたんだ」

 

「え?そうなん?」

 

「うん。けどさ僕は二郎君と出会って僕思ったんだ。僕も彼にみたいに

弱い人たちのために拳をふるえる人になりたいって」

 

「そっか。そういえば言ってたね。彼の影響でヒーロー目指したって」

 

「うん。すごいんだよ二郎君は。僕に戦い方を教えてくれたり

大事にことを教えてくれた........そうだ僕は外道たちから弱い人たちを守りたい。

理不尽に誰かの命を、幸せを奪われるなんて絶対にダメなんだ!」

 

「デク君........」

 

「僕はヴィラン連合を........我妻京也を絶対にゆるせない!僕はあいつらと

戦わないといきないんだ!!」

 

彼はそういって立ち上がり夜空を見上げました。

そんな彼の手を私はそっと握りしめました。

 

「麗日さん........」

 

「私も一緒に戦うよ........出久君」

 

「........!うん........ありがとう........お茶子さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の名前は上鳴電気。

 

「上鳴!!よかった........よかったよ........!!」

 

「あれ........?俺今人生最大のモテ期?」

 

クラスメイトの耳郎響香に抱きしめられてる現実を

信じられないでいる雄英高校ヒーロー科の1年だ。

 

 

俺は合宿の時、耳郎たちを助けるためにとあるヴィランに戦いを挑んだ。

しかし俺は奴に返り討ちにあった上に殺されかけた。その結果俺はみんなを

守るどころか耳郎に迷惑かけさせた上にメチャクチャ心配させてしまった。

 

 

 

 

 

 

「ハアー。この傷........一生残るだろうな........」

 

俺は見舞いにきたみんなが帰ったあと自分の胸から腹にかけて

できてしまった傷をさすった。

俺.......あの時全く通用しなかった。レベルが違った。小林先生の

指導を受けてたからきっとなんとかなるだろうと一人で舞い上がってたんだ。

俺は本当に駄目男だな.......あんなかっこつけておいて彼女を不安にさせた。

挙句の果てにメチャクチャ心配させた。

 

「クソ.......クソ.......!悔しいな.......」

 

俺は自分の不甲斐なさと無力さにないた……技術が全く通用しなかった。

個性も全くうまく使えなかった。もっと強くなりてぇ.......。

 

「けど.......どうしたらいいんだろう.......……せめて意識だけでも強く

変えたいよな........あ!そうだ!いいこと思いついた!」

 

俺の頭に一つのアイデアが出る。俺はすぐさまスマホを開いた。

 

「おお........結構あるな........どうしようかな........」

 

まあ実行に移すかはちょっと悩むけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数週間後 戒炎本部

 

「我妻ちゃん。どうやら緑谷出久精神持ち直したらしいよ。

例のスパイから情報が入って来た」

 

「ふ~んそうか。理由とか分かったりする?」

 

「なんか彼にフィアンセが出来たらしい。多分それが原因じゃないかな?

覚えてる?雄英体育祭で結構目立ってた麗日お茶子って子」

 

「ああ。もちろん覚えてるよ。そうか彼女の愛が緑谷出久を救ったらしい」

 

我妻はスマホを取り出しあの雄英体育祭の記事のあるサイトを

見る。そして麗日お茶子の写真をじっと見つめた。

 

「いいねこの子。ちょっと会ってお話してみたいな」

 

「じゃあさらう?」

 

「いやいいよ。この子とは近い未来会えるさ.......

俺がいずれ起こすであろう戦争でね」

 

我妻は麗日にとある興味を持っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、寮生活開始。紅林と久我衝撃の告白。




ただのデク茶小説になってしまった........。しかしこれからの展開に
絶対に必要なイベントなので許してください。
初めてこういう展開書きましたが........結構楽しかったです(笑)。
正に『ヒーローが辛い時誰がヒーローを守ってあげられるだろう』的な展開でした。


次回もお楽しみに!
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