紅鬼のヒーローアカデミア   作:0101シュート

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カチコミに向けて

俺の名前は紅林二郎。

 

「フン!フン!!オラ!!」

 

放課後の自主練に精を出している雄英高校ヒーロー科の一年だ。

 

 

 

先日の会議で明らかになった死穢八斎會若頭、治崎の壊理ちゃんへの

非道の所業。それを知った俺は奴だけではなくあの時何もできなかった自分に

対しても限りない怒りを感じていた。

 

「オラ!オラ!!」

 

俺は最近授業が終わった後ただ一人、トレーニングルームでサンドバックを殴ったり

200kgのペンチプレスを持ち上げたりしていた。

 

「ッ···········!うおーー!!」

 

もっともっと強くなってあの子を絶対に救うんだ!少々無茶している自覚はあるが

俺はもっとトレーニングしてやる。

 

「紅林ちょっといいか···········って、お前!」

 

「···········?」

 

俺が一旦スクワットをやめペンチプレスを肩に持ったまま後ろを振り向く。

そこには驚いた表情を張り付け唖然としている小峠先生がいた。いつの間に

トレーニングルームに入って来たんだろ?

 

「お、お前いつからそれやってんだ?」

 

「あ、はい···········たしか2時間くらい」

 

(うお···········!?あいつの髪の色が変わってないってことは個性を使ってない!?

こいつ素でこんな無茶なトレーニングしてたのか!?)

 

「お前ちょっとやりすぎだ。少し休憩しろ」

 

「···········はい」

 

俺はペンチプレスを地面に置き首にタオルかけ水筒の水を飲んだ。

 

「小峠先生。俺に何か用でしょうか?」

 

「あ、ああ。トレーニング中にすまなかった。ちょっとお前に話しておきたいことがある」

 

 

 

 

 

 

 

その後俺と小峠先生は校舎の屋上に行った。夕日に照らされながら

小峠先生は口を開いた。

 

「緑谷について話しておきたいことがある」

 

「出久の?」

 

「ああ。実はこの前あいつに卒業したらウチに、天羽事務所に入れてくれって言われたんだ」

 

「え?そ、そうなんですか···········その···········天羽事務所は出久を受け入れるつもり

なんですか?」

 

「ああ。あいつはインターンで上鳴と一緒にうちに来ているが、

礼儀正しいし、少々頭もキレる。永瀬の兄貴をはじめとした兄貴方に

結構期待されているからウチとしては歓迎ムードな感じだ」

 

「そうすか···········」

 

「だがウチに入ったら当然汚れ仕事を中心にやっていくこととなる。

ヒーローらしい綺麗ごとは一切なしで暴力と脅しで治安を守る。

それが極道ヒーロー。もし入ったらあいつの手は更に汚れていくこととなるだろう」

 

「······················」

 

「俺は正直言ってあいつはそんな日陰を歩くべき人間じゃないと思っている。

だがあいつは自らその道を歩んで行こうとしてるんだ。俺はそれを止めてやりたい」

 

「···········!?」

 

俺は小峠先生の言葉を聞いて目を見開いた。

 

「あいつは絶対立派なヒーローになれる人材だ。それに本来あいつだって

オールマイトのようなヒーローになりたかったんじゃないのか?」

 

「そうですね···········」

 

「だが俺だけじゃああいつの意識を変えてやることはできない。

だから紅林。あいつの親友であり、目標であるお前の力を借りたい。

正直言って何をすればいいのか今はまだ何もわからない、けど俺は

あいつの先生としてできる限りのことをしてやりたいんだ」

 

「はい!協力させていただきます!」

 

そういって俺は泣きそうになりながら返事した。その時俺のスマホがなった。

 

「すいません。ちょっといいですか?」

 

「ああ構わない」

 

俺はすぐさまメールを確認する。

 

「こ、これは!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、切島と上鳴は雄英の敷地内でランニングを行っていた。

 

「ほら上鳴もっとペースを上げるぞ!!」

 

「うおー!小林先生並みの脚力を手に入れたい!!」

 

そしてその後彼らは寮の前の芝生で片手指立て伏せを行った。

 

「うおー!上鳴!頑張って冨樫先生並みの前腕を手に入れるぞ!!」

 

「うおー!指が死ねる!!」

 

 

 

「ふう~。これで今日はしまいだ」

 

「つ、疲れた···········」

 

二人は上のジャージを脱ぎ捨て、タオルを首にかける。

そして二人同時に水筒の水を一気飲みする。

 

「「ゴクゴク··········プハァーーー!!生き返る!!」」

 

二人は夕日の向かって笑顔で叫んだ。その達成感はとんでもないものだろう。

 

「よし!明日も頑張ろうぜ兄弟!」

 

「おう。兄弟」

 

 

二人は脱ぎ捨てたジャージを拾ってそのまま寮へと戻っていった。

 

 

 

「そういえば切島この前、天羽事務所でヴィランの情報の

資料作りを緑谷と手伝ったんでけど、天王寺事務所ではした?」

 

「ああ。少し関わったぞ。この前··········」

 

「「「「..............」」」」

 

共同スペースを通ったその時二人は自分たちにクラスメイトたちの視線が

集まっていることに気が付いた。

 

「え?どうしたお前ら。そのジロジロ俺たちを見て」

 

上鳴がみんなに質問すると梅雨ちゃんがその質問に答えた。

 

「ケ、ケロ、ごめんなさい。その··········二人の背中がすごいからかしら?」

 

そう二人の背中に大きな刺青が彫られている。切島の背中には赤い獅子が、

上鳴の背中には黄色の麒麟が彫られているのだ。みんな二人の刺青を気にしていたのだ。

 

「まあ目立つのは仕方ないか··········ん?」

 

その時二人のスマホが鳴った。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、出久と麗日は寮近くにある広場のベンチに座って雑談を楽しんでいた。

 

「この前さ。インターン先の犬亥さんの娘の梨花ちゃんにさ、

お茶子ちゃんの彼氏ってどんな人って皆さんの前で質問攻めされちゃって。

すごく恥ずかしかった··········///」

 

「ハハ。そうなんだ。なんか小さい子ってよくそんなことに興味持つ感じあるよね。

ん·····················?」

 

 

こちらの二人のスマホも鳴ったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

太陽が沈んだ真夜中の時間帯、俺、久我、出久、麗日、上鳴、切島が

A組寮の前に集まった。

 

「ついに連絡が来たな··········突入作戦決行の日!」

 

「ああ。さっさとあのクソ野郎共からケジメをとって、その女の子を助け出すぞ!!」

 

「「「「「おう!!」」」」」

 

久我の掛け声で俺たちは気合を入れ直した!そして出久が解散する前に

俺の元へと来た。

 

「二郎君。その理壊ちゃんって子、絶対に助け出そう」

 

「出久··········ああ!絶対に救う!」

 

俺たちは誓いのそこでグータッチを交わした。

俺たちの腕が月の光に照らされたその時··········まるで時間が止まったかのように

俺たち二人の周りの空気が重くなった。

 

「な、なんだ!?う!?」

 

「うわ!?」

 

その時グータッチした俺たちの拳の間に謎の閃光が迸った!

俺たちはその光に驚いてその場に倒れた。

 

「うう··········二郎君大丈夫?」

 

「あ、ああ··········」

 

なんだ今の?

 

「う··········」

 

その時、俺の頭に刺されたような謎の痛みが走る!その時俺の

脳裏に··········白い髪の若い男性の記憶がよぎった。

 

「二郎君!しっかりして!!」

 

「う!?ああ········大丈夫だ」

 

(なんだ今のは?)

 

 

 

 

 

 

おまけ1 緑谷と永瀬

 

天羽事務所の事務作業。組織のヒーロー科により事務作業員を雇うことが

可能となり経理などの事務作業の負担は格段に少なった。しかし

ヴィランとの戦闘についての記録やヴィランの捜査情報、そして

武器の仕入れに関してはまだ天羽の組員がやっている。

 

そしてインターンに来ていた緑谷と上鳴は試しに

ヴィラン捜査に関する資料を作らされた。そしてその後·········

緑谷は永瀬に呼び出されたのだ。

 

「おい緑谷。ちょっとお前こっちに来い」

 

「は、はい」

 

永瀬のこの言葉に緑谷は少し冷や汗をかきながら永瀬の机の所へと向かう。

 

「ほらここ座れ」

 

緑谷は言われるがまま永瀬が用意した椅子に座った。そして永瀬は机に緑谷の

作った資料を置いた。

そしてその光景を飯豊と速水が心配そうに部屋の外からこっそり見ていた。

 

「なあ速水。あれ絶対緑谷怒られるやつだよな」

 

「うん。緑谷君大丈夫かな?彼はインターン生だけど泣かされたりしないかな」

 

二人は永瀬に過去にいっぱい怒られて恐怖を刻み込まれている。

それ故に緑谷のことが心配でたまらなかった。

(何故か速水は少しだけ口角が上がっていた)

 

「おいこの資料を作ったのお前だよな?」

 

「は、はい。僕が作りました」

 

「お前さ··········もう少し文章を減らせ」

 

「え?」

 

「分析とまとめ方は別に悪くない。だがな余計な説明が多すぎる。

ほらこことか別に要らない情報じゃないか?」

 

「そ、そうでしょうか?」

 

「ああ?俺は多いっつてんの。こことか完全にお前の思考をベラベラ

書き記してるだけじゃねぇか。こういう資料は仲間内で情報を共有するために

作るもんだ。誰が読んでもすぐ簡潔的に理解できるように作れ」

 

「な、なるほど」

 

(そ、そっか。僕ヒーロー分析ノートを書くつもりで作成してたな)

 

「ほら、わかったら少し自分で修正して見ろ··········俺も少しここで見ててやる」

 

「は、はい!」

 

「で飯豊、速水、二人はそこで何してるんですか~?」

 

「「!?」」

 

 

永瀬はガスバーナーを手に取り部屋の外にでる。

 

「いや~あの永瀬の兄貴。ちょっと緑谷くんを心配して··········」

 

「何をどう心配してたんだ~?なあ俺の目を見ろよ二人とも··········」

 

「いや··········あの··········」

 

「ひ~~~!!」

 

永瀬は笑顔でガスバーナーから火を出し二人に近づける。

二人はガクブルでその場に硬直した。

 

「こんなとこでサボってないでさっさと働いてこ~い!じゃなきゃ

お前ら全員千度の鉄球になってもらいま~す!」

 

「「ひ~~~!!わかりました!!」」

 

二人は急いで自分の持ち場へと戻っていった。

 

(うわー。やっぱり怖いなこの事務所の人達)

 

 

ちなみに上鳴は全然ダメな資料を作ったが、まず基礎を学ばせるために

阿久津のカシラが普通に一から資料の作り方を教えた。

 

 

 

 

 

おまけ その2 轟のインターン

 

私の名前は轟炎司。現在ナンバー1ヒーローエンデヴァーとして

活動しているものだ。今私にはとある悩みが存在する。

そう私の所にインターンンに来てくれた息子、焦凍についてだ。

アイツは私の部下たちとうまくやっているように見える。だが

私とはうまくやれていない。

 

ある日私は焦凍の休憩時間にあの子に話けてみた。

 

「な、なあ焦凍。ちょっといいか?」

 

「はい!なんでしょうか?エンデヴァー?」

 

焦凍は突然口角を上げ人形のように固まった笑顔を俺に見せてきた。

 

「いやその·········みんなとうまくやれてるか?」

 

「はい。皆さんとても親切に接してくれています。特にバーニンさんに

色々教えていただきました」

 

「そ、そうか·········焦凍、別にため口でもいいぞ。それに無理して笑わなくても········」

 

「何をおっしゃいますか!ナンバー1ヒーローであるあなたにタメ口なんて

そんな大変失礼なんてできません」

 

「うう········」

 

(何故そんな笑顔で丁寧な敬語なのだ!?なんか他人みたいでやだし、

笑顔すぎて何を考えてるかわからん!!)

 

「一体どうしてしまったのだ!?ショート~~~~~~~~~!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

轟がエンデヴァー事務所に来た理由は父親の個性の使い方を観察するためである。

そして彼は守若のマネして笑っている。彼はここで学んだことを京極に持ち帰ろうとしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、カチコミじゃあ!

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