(感想の強制をしているわけではありません)
このままのペースとかでいいですか?
首謀者
ムネモシュネの『記憶』はとても正確だ。
その証拠として、首謀者を直ぐに見つけることができた。
首謀者の名前は神野悪五郎(かんの あくごろう)といい、こいつが妖怪の心を動かし、あの大戦を引き起こしたのだ。
ただの人間にそんなことができるのか?
妖怪の姿が見え、会話がてきれば可能である。
つまり、妖怪である僕でも話はできる。
で、あとは居場所だが、これもムネモシュネの『記憶』のお陰で直ぐに見つかった。
「はあ、ムネモシュネには感謝しかないな。」
「『記憶を遺伝する程度の能力』それが奴の能力だからね。」
「そうなの?………って雪炎!?」
「あらら、15分くらい前からずっと隣にいたよ?」
「(全然気づかなかった………)」
雪炎の能力は『波を操る程度の能力』で、簡単に言えば幻覚などを他人に見せたり、脳波などをコントロールしてテレパシー能力ができたりと、何かと便利な能力なのだ。
「アマテラスから私の能力の危険性は聞いた?」
「あー、雪炎が対戦した相手の波を操って、気絶させたとかだっけ。」
「そう。最近はコントロールできるようにはなったけど。」
「でさ、なんで雪炎がここに?」
「宇迦から『牡丹のヘルプに』って。どうせニート神様なんだからって、」
「でも、本当は?」
「暇だから来ただけ。」
流石はニート神様。
「ここか。」
着いたのは大きな一軒家。
「こーんにーちはー!」
「何やってんだよ!」
雪炎が突然大きな声を出すから、心臓が止まるかと思ったわ!
「おや、神様がこんなところまで何の用だい?さあさあ、こんなところまで立ち話もあれだ、何もねえけどもとりあえず上がってくれ。」
悪五郎は悪さをする妖怪とは思えない、好好爺な感じが見受けられた。
「では、お言葉に甘えて。」
二人は玄関の上がり框に靴を置き、案内された和室にある座布団に腰を下ろした。
「へえ、用件は何で?」
「実は………」
牡丹はムネモシュネからの記憶を全て話した。
「俺が一匹の妖怪に話しただけでかい!」
「ええ、たったそれだけで15万の妖怪を動かすことになったんです。」
「で、三狐神………さんだったかい?」
「ええ、合ってますよ。」
「実は最近、妖怪たちの間で変な動きがあってな、」
「………!」
それを聞いた瞬間、思わず絶句してしまった。
その話の内容は、ツクヨミが妖怪サイドに付いていて、妖怪たちがそれに反対する都の者たちを殺しているというものだった。
じゃあ、僕が殺したあの「化け物」は…………
「しかし、もう俺も円滑には動けねえ。だから妖怪たちには俺から呼びかけておく。もしそれでもダメだったら………、頼む。」
「承りました。」
「あとー、雪炎さん………だったかい?」
「あんたも神様なら、ツクヨミと話した方がいいんじゃねえのかい?今のうちにツクヨミを改心させなけりゃあ、戦いが起こる。」
「…………。」
「それを防ぐためにも、もうろくに動けねえ爺の俺が言ってんだ。」
「………はい。」
「頼んだ。」
神野悪五郎。
その人は人を動かすリーダーシップがあり、とても優しい人だと分かった。
こんな人が首謀者だなんて。