決戦の日。
神野悪五郎の働きで15万の軍勢はどこまで減ったのか。
「ツクヨミ様!全方位から、大量の妖怪が!その数、ざっと5000!」
5000。
14万5000もの妖怪が神野悪五郎の呼びかけによって救われたのだ。
しかし、残りの5000は、一体誰の命令で?
「紫苑、」
「あーもう、やればいーんでしょ?(棒読み)」
紫苑はさっきからずっと嫌がっている。
紫苑は戦いが好きだと言っていたはずだが。
「なんでって、なんで稲荷大明神がここにいるのさ。」
「稲荷大明神………雪炎のこと嫌いなの?」
「嫌いじゃないけどさ、なんかやな感じがするんだ。」
「嫌な感じか。なんとなく分かる。」
「早くしないとロケットが壊されるよー。」
「ほら、早く行く!」
「えっ?だから嫌だって!」
「GOGOGOGO!」
「イヤあああぁァァァ!?」
~決戦開始!~
「…………。」
何故だ?
何故ここまで敵の手応えがない?
「牡丹!こりゃあ些か、」
「おかしい。」
「だよな。あまりにも手応えが無さすぎる。」
紫苑もそれに気がついていた。
「本当なら大妖怪くらいの力を持っててもおかしくないヤツも………」
「まるで、弱体化されてるかのように。」
「一体、誰が?」
「以外と近くにいるかも。」
「雪炎なら………できるか。」
雪炎の能力は、簡単に言えば幻覚などを他人に見せたり、脳波などをコントロールしてテレパシー能力ができたりと、何かと便利な能力なのだ。
「その、雪炎が波を乗っ取って弱体化させてるのか?」
「フッ、正解。」
「やっぱり。」
「波を乗っ取ったりもできるけど、何なら今直ぐ全員の波を乗っ取ってもいいよ?」
「やめてくれ。」
「それとも波を斬って殺す?」
「それができるならここにいる敵を全員倒すこともできるんでしょ?」
「exactly.」
「それができるんなら早くやってよ。」
「その前に、三狐神………後で話がある。」
「分かった。」
「逃げられますか? 降り注ぐ“死”の雨から『波斬り雨(ウェーブ・カット・レイン)』。」
「うわ………」
「この人にとって“死”ってなんなんだろうね?」
「あんまりイメージが湧かないんだよね?」
「それを承知だとしたら?」
「じゃあこうとでも言っておくか。」
「 他 人 事 」
「うわぉ………」
「完全に『アレ』じゃん。」
「うん。」
「………どうかした?」
本人にその自覚は1ナノメートルも無かった。
「………いや、なんでもない。」
「ロケットは………無事飛び立ったようですね。」
「ふうー………終わったぁ。」
三人を襲ったのは安心感だった。
『アレ』とはある漫画、アニメの登場人物のことです。
誰でしょう?