東方神狐録   作:赤狐イナリ

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お久しぶりです


第三章∶狐と難題
草薙の剣、十拳剣


「やめてください!」

「ほぉれ!よいではないか、よいではないかぁ!」

 

久しぶりの三狐神での最初のセリフが時代劇の帯回しのシーンみたいなセリフからはじまるのもいかがなものかと思うが、これもストーリーを進める為だ。許してくれ。

 

ちなみに一番最初のセリフは輝夜、その次のセリフは………あるぇ?誰だ、あいつ。

 

ひょっとして、あれは『すとーかー』なる者か!?

そうであれば助けなければ!(護衛だから)

 

「キャーッ!助けて!」

「こんな所に助けなど来ないわぁ!」

 

なんだそりゃ。

 

「………おい……!」

「あ?」

 

ストーカーがこちらを振り向く。

 

「三狐神!」

「うん、大丈夫そうだね。帰るか。」

「おい!何俺をシカトしようとしてんだよ!」

「うん?ああ、あまりにも妖力が薄っぺらいから気づかなかったよ。」

「………!」

 

この一言がストーカーの怒りの炎にガソリンと灯油を注いだようだ。

 

「俺は誰にも負けない!最強だ!最強=何をしてもいいんだぁ!」

「どういうこっちゃ。」

「俺のことをシカトしようとした罪!お前の死で贖ってもらうぞ!」

 

ストーカーは僕に凄まじい速度の踏み込みを見せる。

 

「あ、さっきお前は自分のこと、『最強』って言ったでしょ?」

「それがどうしたぁ!」

「最強ならさ、」

 

僕は須佐之男から預かった刀を抜く。

 

「こんな感じに、負けたりしないよね?」

「!?」

「須佐之男に怒られるかな、これ。」

「(なんだ!?いきなり地面が目の前に――――)」

「………自分が斬られたことにも分からず死ぬのか?」

「(………。)」

「(あ、名前聞き忘れた。)」

「さ、三狐神。」

 

輝夜が名前を呼び、指差す先には、

 

「さ〜ぐ〜じ〜?」

 

須佐之男がいた。

 

「あ、」

「なーに俺の刀使って折ってるのかなー?」

「ちょっと待っ」

「誰が待つかあぁぁぁぁ!!」

「うわあぁぁぁ!?」

「待てェェェェい!」

 

須佐之男は草薙の剣を振り回してくる。

ちなみに三狐神が預かっていたのは十拳剣。さっきの草薙の剣と合わせた二振りの刀が須佐之男の持つ刀だ。

三狐神が十拳剣をさっきのストーカー戦で折ってしまったため、須佐之男と三狐神での追いかけっこが始まったのだ。

 

「ちょっと!須佐之男足速すぎでしょ!」

「フハハハハ!これくらいの足の速さなど神の中では常識の範疇に過ぎんわぁ!それよりも止まらんかあぁぁぁい!」

「だから刀を振り回してくるのやめてってばぁ!絶対に止まったら斬られるやつじゃんかぁ!これ!」

「待てェェェェい!」

「いやあぁぁぁぁ!?」

 

この追いかけっこは丸一日続いたそうだ。

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