でも大丈夫!ハーメルンの自動保存機能で復活させてやるのさ!
ほら!すぐてきた!
輝夜は次の中秋の名月に月からの死者がくると言っていた。
それが何を意味するか。
輝夜が月に戻れば輝夜を使った実験があるかもしれないのだ。
月人たちの頭は………言ってはいけないがアレだからだ。察してくれ。
輝夜は戻りたくないと言っているが、そんなの関係ねぇと言わんばかりに時間は刻々と過ぎ去っていく。
「ねえ、三狐神。」
「明日か。」
ついに輝夜が月に戻るまであと一日となった。
輝夜は逃げるつもりなのも分かっているしその後に起こる惨事も、今はいいか。
「!あれは!?」
輝夜が目を向けた先、流れ星が月を二分するかのように横切っていった。
「流れ星………。てか今日って満月?」
「え、そんなはずは………満月ね。」
「えっと………そろそろ来るってこと?これ。」
「嘘だろぉ!?」
「は、はは早く翁のとこ行かなきゃじゃん!」
大慌ての二人であった。
~ 移動中 ~
「はあ、はあ、よ、ようやく着いたわね。」
「そんじゃ、いってらっしゃーい。」
「イヤよ!」
「………来たか。」
月の方向に、正に教科書で見たよりも豪華な迎えが来た。
「!臆するな!戦えーっ!かぐや姫様をお護りするのだーっ!」
兵を率いる隊長の号令に合わせ、兵士たちが一斉に矢を放つ。
しかし、月人の放つレーザーに身体を貫かれ、一人、また一人と息を引き取っていく。
「あ、ああ………」
「姫様、さあ、月に帰りましょう。」
「永琳!なんてことを………!」
永琳………?
懐かしい名前だな。
「………どうされますか?姫様が進みたい道に、私はついていきます。」
永琳が小声で輝夜に話しかける。
「………月には戻りたくないわ。」
「分かりました。」
そう言うと永琳は矢を放ち、月人の頭を射った。
「なっ!永琳!我らを裏切るつもりか!」
「私は最初から姫様についていく積りだったわ!さあ!逃げましょう!」
永琳が輝夜の袖を引っ張って強引に連れて行く。
邪魔など、させはしない。
「ええい!殺せ!輝夜もろとも!殺してしまえぇぇぇっ!」
「無視ですか?」
「「!?」」
なぜって?
「な、なんだ貴様は!?」
「おや?格上相手に貴様呼ばわりされるのは甚だ心外ですね。」
護衛である、三狐神がいるから。
「格上だと?フン!下等な地球人めが!殺せぇ!」
カッチーン。
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言へり。少々失望しました。あなたがた月人には!『変われ』!妖刀、神狐。」
僕は刀を作りだした。
月人はレーザーを撃ってくる。
「『天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言へり』か。」
舞う血飛沫、崩れ落ちる月人の身体、血に濡れた神狐。
「どこに行っても時間が経っても差別の歴史は変わらないがな。」
「………そんな。」
月人たちのリーダー格が地面に膝をついた。
「………おい。」
「ひッ!」
「次輝夜を狙ってみろ。そのときはツクヨミもろとも消し飛ばす。」
「は、はいぃ!」
言い終わるとリーダー格はどこかに行ってしまった。
「狐の仮面つけたけど、あんまし意味なかったか。」
さて、何をしようか。
三狐神の何気ない一日が始まろうとしていた。