「あははははははは!!」
メリーさんを正直言って侮っていた。
すぐ終わるだろうと、
決着がつくだろうと、
圧倒できると、
(現実は甘くなかったね、三狐神。)
うるさい、雪炎。
テレパシーで話しかけてくるな。
集中させろ。
「三狐神ってそんなものなのー?」
「あのな、神様でも調子のいいときと悪い時くらいあんだよ、」
「ふーん………」
メリーさんはつまらなさそうに吐き捨てると姿を消した。
「(どこにいった?)」
ドスッ――――――――。
腹から鋭い痛みが襲ってきた。
刺された。
コートが血でどんどん赤くなっていく。
あーあ、お気に入りなのにな、これ。
「背後から奇襲ね………恐るるに足らない。」
「………」
「三狐神!後ろよ!」
ん?
僕には見えてないはずだぞ、メリーさんは。
なのに紫はそれを認識できる?
なぜだ。
「変われ。」
無意識に自分はそう言っていた。
なぜそう言ったのかは分からない。
でも、見える。
メリーさんが、
ただ単に『メリーさんを意識外に置くだけで』よかったのだ。
メリーさんの能力はこいしのコピー。
つまり無意識。
自分がメリーさんを無意識の領域に置けば、メリーさんが見えると考え、実行した。
結果として成功したのだから、いいだろ。
「メリーさん、そろそろ年貢の納め時だ。」
「?」
「罪を償ってもらう。」
三狐神は天狐を鞘から抜くと、
「宇迦、来い。」
こういった。
(後日談:祝詞を言うのがとてもめんどくさかったらしいです。)
「こいつを祓う。」
『了解。』
宇迦と三狐神は同じ格好になると、
「「かけまくも かしこき いなりのおおがみの
掛巻も恐き 稲荷大神の
おおまえに かしこみ かしこみももうさく
大前に恐み恐みも白く
あしたに ゆうべに いそしみ つとむる
朝に夕に 勤み務る
いえの なりわいを
家の産業を
ゆるぶことなく おこたることなく
緩事無く怠事無く
いやすすめに すすめたまい
弥奨めに奨め賜ひ
いやたすけに たすけたまいて
弥助に助け賜ひて
いえかどたかく ふきおこさしめたまい
家門高く令吹興賜ひ
かきわに ときわに いのちながく
堅磐に常磐に命長く
うみのこの やそつづきに いたるまで
子孫の八十連属に至るまで
いかし やぐわえのごとく たちさかえしめたまい
茂し八桑枝の如く令立槃賜ひ
いえにも みにも まがかみの
家にも身にも枉神の
まがことあらしめず あやまちおかすことの
枉事不令有 過犯す事の
あらむをば かむなおひおおなひに
有むをば神直日大直日に
みなおし ききなおし まして
見直し聞直し座て
よの まもりひの まもりに まもりさきわえたまえと
夜の守日の守に守幸へ賜へと
かしこみ かしこみももおす
恐み恐みも白す」」
祝詞を全文言った。
(三狐神は祝詞を全部覚えてません)