東方神狐録   作:赤狐イナリ

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最終章∶最後の
月面にて狐が暴走中


「えっ?三狐神って一度死んだの!?」

「あー、確かおく………違う、八咫烏にお腹のところを炎で貫かれて死んだ、未だに死の恐怖を夢で見る。」

「あれ?じゃあ三狐神の尻尾は?」

 

フラン達からの止まらない質問責めに三狐神は少し戸惑っていた。

 

「………全部出した方がいいかい?」

「できれば。」

「わかったよ。」

 

三狐神は目をつむり、妖力を解放する。

直後、妖力が陽炎のように揺れ、

 

「普段はなかなか鬱陶しいからな、こうして妖術で隠してるんだ。」

「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12………14本!?」

「14本もあった…………アイツか…………。」

 

唯一自らの意思で他者の狐の尻尾を増やせるのは、宇迦之御魂神しかいない。

 

「僕は神様だけど九尾よりも尻尾が多い妖怪を知らない。」

 

コクトはパチュリーの本で九尾狐は年齢、妖力の保有量で尻尾を次々と増やし、それ以上の力を得ると逆に尻尾を減らすというようなことを見た。

 

もしかしたら、彼は向こうにいる金毛九尾の狐の遥かに上を行く存在なのかもしれない。

 

それにしても、さっきから外がなんか騒がしい。

 

「何の用で此処に来た?依姫。」

 

全員の視線が依姫に集まる。

霊夢や魔理沙は、少し不快な顔をしている。

 

霊夢や魔理沙にとって、この綿月依姫という人物はあまり相容れないような存在なのだろう。

 

「ただ、三狐神様にお話があって来ただけです。」

「そうか、なら表で話をしようか。」

 

 

移動中

 

 

「三狐神様は純狐という狐を知ってますか?」

「純狐………あ、あいつか、で?純狐がどうしたんだ?」

「その狐が………月面で嫦娥を出せと乗り込んできまして、」

「灸をすえてくれと?」

「ええ。」

「一つ聞きたいんだけどさ、嫦娥ってもう月面にはいないんだろ?」

「どうしてそれを………!」

「ツクヨミがしれっと話してくれた。」

「………フフ、もう、本当にどうしようもないんですからあの駄神は…………。」

「依姫?」

「あ、すみません!」

「純狐は今どこに?」

「月の都かと?」

 

なんてことしてくれてんだ純狐よ…………。

 

「明日なら行けるが、どうだ?」

「わかりました、ではそのように駄神(ツクヨミ)に伝えておきますね。」

 

ツクヨミってサボり魔なのか?

そう考えると妖怪の山の天魔は仕事もきっちりこなすし、理想の上司だと椛が言っていた。

てかツクヨミと天魔を比べちゃダメか。

 

「純狐か………。」

「知ってるの?」

「昔一回だけ同じように嫦娥を出せとたった一人で攻め込んできた、能力が厄介で誰も近づけないんだ。」

「コクト、僕が月の都に着くまで純狐の足止めを頼む。」

「斬ってもいいか?」

「抵抗するなら、斬ってもいいよ。」

 

純狐、同じ狐として、狐の上司として、お前は僕が裁く。




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