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これからも皆様にお楽しみいただけるような作品を執筆できるよう、未熟なりに日々精進して参ります!
「なぁヤマト。……河松への態度、流石にどうにかした方がいいと思うぜ」
「……ロシナンテさんには関係ないよ」
「関係ないこたねェだろ」
冷たくおれに言い放つヤマトを見て、おれはこれまでのヤマトの河松への行動を思い返していた。
□■□
『なんであの子のことを知ってるのかとか、そんなこと貴方に言う必要ある?』
『外に出るとき以外は私の部屋の前の警護だけしてて。目障りだから』
『……そんなことで話しかけないでくれるかな』
変だ。絶対に、おかしい。
違和感を覚えるほどの、あからさまな塩対応。
いつも誰にでも対応の差を見せないヤマトがここまで誰かを邪険にしているところなどそう見たことがない。
カイドウやキングの前ではあまり河松へのそういった素振りを見せないというのに、おれと河松とヤマトだけになると──この調子だと恐らく河松と二人きりになった時もだろうが──途端にこうだ。
もしかして魚人に対して差別意識があるのか、なんて考えたこともあったのだが、どうやらそういうわけでもなさそうで。
──と、いうのも。
『ロシナンテさん、この髪紐を河松さんに渡しておいて。私からだってことは絶対に言わないようにね』
『ロシナンテさん、これはよく効く傷薬なんだけど、護衛と忍共用だからロシナンテさんから河松さんに説明しておいて。なくなったら補充できるからいくらでも使って。
……河松さんが修行中に怪我したからちょうどよかった? ふーん、そうなんだ。知らなかった。全然知らなかった。すごい偶然だね』
この有様である。
明らかに気にしてるし心配してるし親譲りの心配症がありありと表れているが、河松本人の前ではそんな素振りを少しも見せないあたり拗らせている感じがすごい。
終いにゃ最近百獣海賊団で頭角を現しているらしい魚人族を呼び出して、おれの能力を使わせてまで外部に声が漏れないようにして何を話すかと思えば。
『魚人族のヒトって魚人専門の医者とか必要なの?』
『魚人族のヒトって食べられないものとかあるの?』
『魚人族のヒトって乾燥に弱いとか無いよね? プールとか必要だったりする?』
…………重症だろこれ。
寧ろこの心配性を本人の前では少しも出していない演技力には驚きしか──いや最早それを通り越して怖い。
意図が分からないこともあり、一応ヤマトの命令に従って河松には何も言っちゃいないが……。
「河松、あんたはヤマトについてどう思う?」
「……食事も休息も適度に与えられるし、雇い主としては文句はござらん。まことに、拙者の戦闘能力のみを求めておるのだろうな」
いや絶対ェ違うと思うんだけどな〜〜〜?
戦闘能力だけ求めてるやつが真剣な顔で鬼ヶ島にプール作ろうとするか?
河松は見られなかったから知らないだろうが、凄かったからな呼び出した魚人族が「プールはなくてもいいがあった方が嬉しい」って答えた後のヤマトの行動の早さ。
企画書と設計構想をしたためた紙を握り締めて、おねだり一つで鬼ヶ島の徒歩圏内に自分と二枚看板以上の地位のやつら専用の小規模行楽地を作るやつがあるか。
おまけに「今日はキングさんと出かけるから自由に過ごしながら待ってて」と命じておれたちをそこに放置していくのだからもう本当にどうかと思う。
「……なぁキング。ヤマトって、その……魚人とかと昔なんかあったりしたのか?」
ある日の訓練終わり、耐えきれずおれがキングにそう問いかけると、キングは僅かに表情を強張らせた。
……いやレザースーツのせいではっきり表情が見えるわけではないのだが、見聞色で何となく分かるのである。
「……ヤマトが、あの河童と何かあったのか」
「あぁいや、そういうわけじゃねェんだが……態度がその、あー……、よそよそしい? っつーか……」
実際にはツンデレLv100みたいな状態であるのだが、その辺りはキングたちに隠しているようなので適当に誤魔化して話す。
すると納得したらしいキングは少し黙り込んで、それからゆっくりと話し始めた。
「……お前を拾う前、ヤマトには三人の護衛がいた。
それぞれがワノ国各地の大名という強者揃いだったが、ヤマトはどうやってかそいつらを説得し護衛にして、以来五年以上を共に過ごし……最後は、ヤマト自身の手で処分した」
「っな……!?」
「ヤマトの“侍好き”が今も続いているのは傍から見て明らかだが……思うところがないわけではないんだろう」
「……なるほどな……」
要は思うところがあるから距離を置いている。けれど侍は好きだから、キツくあたっている反動で過保護と心配症が爆発していると、そういうことなわけか。
「……とりあえずお前は、すっ転んで土に埋まった右半身をさっさと引っこ抜いたらどうだ」
「あ、悪い。全然抜けそうにないから助けてくれ」
「………………」
□■□
そして冒頭に戻るわけだ。
「なぁヤマト。……河松への態度、流石にどうにかした方がいいと思うぜ」
「……ロシナンテさんには関係ないよ」
冷たく言い放ちながらも目が泳いでいるあたり、自分が暴走気味な自覚はあるらしい。それでも抑えられていないのだから本当に重症だと思うが。
「関係ないこたねェだろ。髪紐の件とか、河松に誤魔化すの結構大変だったんだからな」
「……それはその、ごめん」
「あと明らかにエスカレートしてるよな、やってること」
「も、もう流石にある程度は我慢するから」
「じゃあ何だ今読んでる『世界の絶品卵カタログ』って」
「……た、たまご、食べたい気分だっただけ」
言い訳が苦しすぎる……。
「あとこれはついでに言っとくが、おれの訓練の時に持たせてくる握りむすびにも絶対梅干し入ってるよな」
「な、なんか梅干し余ってるらしくて?」
言い訳が苦しすぎる……!!
「……そこまでして河松を遠ざける必要はあるのか?」
おれは思わず眉間に皺を寄せながら問いかけた。
すると、先程まで泳ぎまくっていたヤマトの目が急に落ち着きを取り戻し、スッとこちらを射抜く。
「一応同じ部屋で寝起きしてるし、話してるから分かるがよ……あいつは悪ィやつじゃねェよ。っていうか、いいやつだ。
わざわざ遠回しにやらなくたって、お前の気遣いを無碍にするようなやつじゃ──」
「知ってるよ」
ぽつりと静かに、しかしハッキリと呟かれた言葉に、おれは思わず言葉を止めた。
「……河松さんはいい人だよ。私からの──カイドウの娘からの気遣いだろうときちんと受け取って、“カイドウの娘”ってレッテルなんて気にしないで私に接してくれるだろうね。
私の知ってる“侍”は、みんなそう」
「だったら、」
「だから、駄目なの」
ヤマトがおれの目を見て、ハッキリとそう告げる。
その言葉に、瞳に滲んでいるのは、揺るぎようのない覚悟だ。
「……もういいでしょ、この話は終わり」
説得されてくれる気は毛頭ないらしいヤマトに、おれはただ「わかった」と呟いた。
ハーメルンを最もよく開くのは大体何時頃ですか?(投稿時間の参考にするための質問です)
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夜中(23時〜5時)
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早朝(5時〜7時)
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朝頃(7時〜12時)
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昼頃(12時〜16時)
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夕方(16時〜19時)
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夜(19時〜23時)