色々間違えてるかも...
司「今日のショーも大成功だったな!」
えむ「お客さんみーんな!にこにこわんだほーい!だったね!」
舞台袖、客の居なくなったステージの見えぬ場所。
ショーを終えた『ワンダーランズ×ショータイム』が、いつものようにひとまず互いの功績を労う姿がそこにはあった。
...ただ一点を除いては。
寧々「あれ?類は?」
脚本家兼演出家にして自身もショーのキャスト『神代類』
彼の姿が、皆の集まる舞台袖には無かったのだ。
司「あぁ、類なら気分が悪いとかで奥の方へ行ったぞ」
司がそう言って舞台袖の更に奥、明かりの薄い方を指さした。
寧々「...私ちょっと見てくる」
司「次のショーまでには戻ってくるんだぞー!」
おかんかお前は。
忠告する司を横目に、奥へ抜けていく寧々。
そこには、彼の姿があった
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~舞台袖奥~
類「...」
やってしまった。
今日のショー、演出が一つ発動しなかった。
原因は設計ミス。
演出家としてこれほどまで不甲斐ない事は無い。
その悔しさがこみ上げ、舞台袖奥へ逃げるように来てしまった。
寧々「類」
類「...寧々か、どうしたんだい?」
草薙寧々、僕の幼馴染で、共にショーを行う者。
申し訳なさが心の底からこみ上げる。
寧々「舞台袖、皆が集まってるのに類が居ないから、心配しただけ」
類「...そうか、すまないが、少し体調が悪くてね、次のショーまでには戻「嘘」...」
寧々「今日のショーで、一個だけ演出が動かなかったの気にしてるんでしょ」
...何故分かるのか。
幼馴染の勘とはこうも恐ろしいものなのか。
寧々「...司も、えむも、勿論私も、今回のミスを責めるつもりは無いよ」
類「それは分かってる...だがね」
寧々「それに、むしろ感謝してるかも」
類「...?」
寧々「今回のショー、二回目でしょ?何か変化があった方が、お客さんも楽しめる」
類「...」
寧々「行こ?失敗は取り返せる、反省は良いけど、切り替えもしっかりね?」
類「あぁ、すまないね」
寧々「それはえむや司にも言って」
やっぱり、敵わないな。
僕の手を引き、舞台袖へ戻る寧々。
...いつの間にか、頼もしくなったね。
スタッフ「草薙さん、神代さん、そろそろ出番です」
司「類!もう大丈夫なのか?」
えむ「類くん?大丈夫?」
類「...心配かけてすまない、けどもう大丈夫さ」
ステージに照明が灯され、舞台袖に光が射す。
...きっと、この先も何度も失敗が続くかもしれない。
けれど、この場所が、この仲間が、何度も支えてくれる。
司「始まるぞ!準備は良いな!」
僕はもう、迷わない。
「「「「ワンダーランズ×ショータイム!」」」」