あまねく奇跡の召喚録   作:熱核戦争先生

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トリニティの好景気

トリニティ総合学園

 

キヴォトスの学園にして三大学園の1校。

キヴォトスのメルキオール島に位置し、生徒数91万人の文武両道を範としたお嬢様学園。

生徒会のティーパーティーはパテル・フィリウス・サンクトゥスの分派から選出されたトップ3人で構成する三頭政治体制によって学園が運営されている。

 

ティーパーティーの桐藤ナギサと聖園ミカはバルコニーにて机を囲んでお茶をしていた。

バルコニーからはトリニティ大時計塔や高層ビルが一望できるようになっている。

 

 

「ふふふ、笑いが止まらないってこの事かしら」

 

「嬉しそうだけど、何か良いことあった?」

 

ナギサは目を通していたタブレットをミカに渡す。

 

「これってウチの自治区内総生産よね?」

 

タブレットには“トリニティ自治区内総生産報告書”のファイルが開かれていた。

ティーパーティーの会計部門が今年度の自治区内総生産を精査し予想した物である。

 

「ミカさん、前年度の総生産額と比較してみてください」

 

「あれ、今年はこれだけ増えるの?」

 

「これはまだ予想ですが、今の経済成長を見てるとそうなるかと思います」

 

ナギサはカップの紅茶を優雅に啜る。

 

「でも、どうしてこれだけ増えるのかな?」

 

「ミカさん、キヴォトスは異世界に転移したのはご存知ですよね?」

 

「バカな私でもそれぐらい知ってるよ!」

 

ミカはそう言い「フフン」とした顔をする。

 

「この世界にはキヴォトス以外の勢力が数多く存在しています。それらの勢力との交易が始まった事により、キヴォトスの経済活動は内部から外部にまで広がった事が要因ですね」

 

ナギサの言う通り、キヴォトスは異世界に転移する前までの経済はキヴォトス内で回っていた。

しかし、キヴォトスが異世界に転移し、日本などの国家との交易が活発化した。

その結果、キヴォトスは今までに経験した事もない未曾有の好景気に突入している。

 

「...わーお、異世界様々だね。茶葉なんて凄い量だよ」

 

「ETC(イースト・トリニティ・カンパニー)やシェルタ社はウハウハでしょうね」

 

トリニティの高温多湿な気候、良質な土壌と水によりダージリンやアッサムなどの茶葉が栽培されており、キヴォトスの紅茶茶葉の8割がトリニティ産を占めている。

中でもトリニティ産の紅茶茶葉の外部への輸出先の大半は日本が占めていた。

日本も異世界転移したことにより、ロシアやイギリスなどの茶葉の輸入先が失ったため、中には二度と嗜む事ができない紅茶もあり1杯飲むだけで数十万は吹き飛ぶ程だ。

しかし、キヴォトスが転移しトリニティで栽培されていた茶葉が驚くほどに似ていたこともあり、日本の飲料メーカーが店頭から姿を消した紅茶飲料の再販に取り掛かかかるため、トリニティ産の茶葉の輸出を開始したのだ。

 

「モモフレンズ…特にペロロジラが日本とグラ・バルカス帝国で受けているのは驚きですね」

 

ナギサは若干引きながらMomoTubeに投稿されている動画をタップする。

タップした動画は3Dモデル化したペロロジラが、日本の首都東京を蹂躙し、迎撃しに来たであろう自衛隊の部隊と無人新幹線爆弾が攻撃する内容だった。

この動画は、日本のとあるクリエイターが動画投稿サイトに投稿したのを、キヴォトスの生徒がMomoTubeに無断転載した物だ。

 

「わーお、無断転載とは言え500万再生越えだね。ペロロジラ関連の動画で一番再生されているよ。無断転載のチャンネルは…社長の面白動画チャンネルね」

 

「日本だと985万回も再生されているようですね。あっちだとペロロジラの実写映画やアニメ映画の制作の話もあるようで盛り上がってるようですよ」

 

日本ではとあるアニメ監督がペロロジラのアニメ映画を、グラ・バルカス帝国ではとある戦争映画監督がペロロジラの実写映画の制作が話題になっている。

 

「…ナギサちゃん、よく知ってるね。案外こう言うの好きだったりして」

 

「ふふふ、いつもヒフミさんから話を聞いているからでしょうね」

 

ナギサは冷静を装いながら紅茶を口にする。

 

 

トリニティ学生寮12号館3号室

 

1LDKの部屋には大量のペロロ様グッズで着飾れていた。

トリニティ総合学園の生徒にして覆面水着団のリーダーを自称する阿慈谷ヒフミは、巨大なペロロ様ぬいぐるみを抱きながらある動画を視聴していた。

 

「あ,あー!ペロロジラが!」

 

彼女が今見ているのはMomoTubeに投稿されている無断転載のペロロジラの3DCG動画だ。

陸からは10式戦車、90式戦車、99式自走155mm榴弾砲、MLRS、列車砲、AH−64EJがペロロジラに対してペロロジラを攻撃している。

 

「やめてください!ペロロジラがチクチク痛がってますよ!」

 

海からは“やまと型超大型護衛艦”5隻の一斉砲撃、その他の護衛艦から撃ち出される巡航ミサイルが雨霰の如くペロロジラに降りかかる。

 

「ペロロジラにそんな大きな砲弾は痛いです!」

 

空からはF−2B戦闘機やB−1爆撃機が無誘導爆弾をペロロジラへ投下していく。

 

「ペロロジラに雨のように爆弾を落とさないでください!」

 

怒りを露わにしたペロロジラが目やトサカから熱線を発射させ、10式戦車や90式戦車を融解させ、AH−64EJを撃墜させ、“やまと型超大型護衛艦”を一刀両断したり艦上構造物を消し飛ばしたりしていく。

更に熱戦は国会議事堂や東京タワーや東京スカイツリーに直撃し崩壊していった。

 

「やりました、ペロロジラの勝ちです!」

 

ヒフミが喜んだのも束の間、高層ビル20棟がペロロジラに向けて倒壊し、大量の爆薬を詰め込んだ無人新幹線や無人在来線がペロロジラに特攻し大量の爆煙に包まれ、最終的にペロロジラが目をバッテンにしてマントルに向けて落ちていく。

 

日本の勝利である。

 

「あ、あ、あ、ペ、ペロ、ペロロ…ジラ…」

 

ペロロジラが負けたと言う衝撃でヒフミは学校を2週間休んだのは言うまでもない。

 

 

To Be Continued......

 

 

 




ペロロジラ〜逆襲の人類軍〜
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