あまねく奇跡の召喚録   作:熱核戦争先生

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非日常は唐突に

「クロノスチャンネルをご覧の皆さん、アイドルレポーターの川流シノンです」

 

「同じく、風巻マイです。私達は今SNSで拡散し話題になっている謎の船団を実況するため、クロノス所有のヘリ“号外8号”に乗っております」

 

クロノスジャーナリズムスクール報道部のシノンとマキは黄と黒の報道ヘリ“号外8号”に乗っていた。

号外8号は先日納入されたばかりのヘリで、カイザーコプターの135型多用途ヘリコプターをベースに、クロノススクール放送技術研究部とミレニアム学園“ブラウン部”が共同で研究開発した解像度4320p(8k)と最大400倍ズームが可能な最新カメラを搭載、極限にまで放送機器を小型軽量化した結果、高速高機動での飛行が可能となっており先代の“号外7号”を圧倒する性能となっている。

 

そんな新品の号外8号の初の大物は海上自衛隊第1航空打撃護衛艦隊。

 

シノンとマキは号外8号で第1航空打撃護衛艦隊の上空を対空しながら実況を始める。

 

「今分かっている情報は、ノースポイントのような戦艦1隻、レッドウィンターのような空母1隻、カイザーPMCのようなフリゲート艦7隻、潜水艦3隻で構成されている船団…と言うよりは艦隊ですねこれ」

 

「あの空母に至ってはバカに大きすぎてエイギル最大の警備艦が小船にしか見えません!」

 

大型警備艦サラミスの全長が170mに対し、原子力航空機搭載護衛母艦“ほうしょう”の全長は385mと2倍近く大きい。

 

「空母の飛行甲板にはキヴォトス文字で“10”と書かれています。あと、戦闘機らしき物が整列しており人がチラホラ居ます。あっ、手を降りました!なかなか気前が良いですね!」

 

「とは言え、現在この艦隊はどこの所属なのか不明です。もしかしたら、キヴォトスを支配しようとしている勢力が圧倒的な武力で無血開城という可能性もあります。キヴォトスの終焉は近いのでしょうか...はい?勝手に終わらせるな?良いじゃないですか、どうせ終わるならクロノスの裏事情も暴露すれば、デスクが求める視聴率とアクセス数も爆上がり━━」

 

マイが暴走しそうになるが映像がすぐに途切れる。

 

《現在現在回線の影響などにより、映像が乱れています。少々お待ちください》

 

クロノススクール報道部のチャンネルを回している映像機器には自動音声ろナイスボードの映像が流れる。

しばらくして、映像が戻り何事もなかったかのように実況を続ける。

 

「…映像が乱れている間に、連邦生徒会からの公式声明が発表されました。連邦生徒会によると、SNSで拡散されている艦隊の正体は日本国海上自衛隊所属の艦隊との事です。変な名前ですね」

 

「キヴォトスへ来た理由はキヴォトス地域の把握とキヴォトスとの接触で、日本国側には外交官が乗っているようです。さらに連邦生徒会はサンクトゥムタワーにて同国との会談を決定。現在、日本国海上自衛隊の艦隊はキヴォトスD.U.港を目指しています━━」

 

 

 

キヴォトスD.U.港 第7埠頭2バース

 

第1航空打撃護衛艦隊はヤマト以外の護衛艦は沖合に停泊し、指定された第7埠頭にヤマトが接岸した。

タラップから小原達4人の外交官と、護衛の陸上自衛隊幹部自衛官4人がキヴォトスに降り立つ。

 

「ここが港ね」

 

「規模は横浜港ぐらいですかね」

 

「風景は日本とはあんまり変わらないです」

 

小原達はD.U.港をまじまじと観察していた。

 

「ロボットも居るしアイロボットの世界かよ…」

 

「隊長、犬が二足歩行ですよ!しかも作業服とヘルメット着てますよ!」

 

小原とは対象的に護衛の自衛官は辺りを警戒しながら、日本にはない光景を見て興奮していた。

小原達の前に一昔前の女性警察官の制服とジャケットを羽織った顔が怖いケモ耳娘と自動小銃を持った生徒達が近づいて来た。

 

「日本国の方ですね?ヴァルキューレ警察学校公安局局長の尾刃カンナです。会談場所と道中までの警護を担当する責任者です」

 

彼女は対テロ戦特化の公安局の局長でヴァルキューレ警察学校の“狂犬”と恐れられている生徒だ。

 

「日本国外務省の小原来乃未です。よろしくお願いしますね、尾刃局長」

 

「はっ、よろしくお願いします。早速ですが、こちらで用意した車に乗って頂きます」

 

小原達の前にヴァルキューレ警察学校の装甲車が4両止まる。

 

「どうぞ、乗ってください」

 

後の扉が開きカンナは乗るように促す。

 

「装甲車は良いとして、RWSが着いてるぞこれ」

 

「しかもブローニングM2ですよ。ここの警察学校?は何と戦う気なんでしょうね」

 

そう言いながら小原達外交官組と自衛官組は2人づつ装甲車2両に分乗する。

自衛官以外にもヴァルキューレ警察学校の生徒が3人づつ乗り込む

 

カンナは指揮官車に乗り会談場所のサンクトゥムタワーに向け走らせる。

車列はD.U.港のオフィス街に進入する。

 

歩道には中継を見ていたD.U.の生徒や住民による野次馬が出来ていた。

至る所に歩道に配置された公安局や警備局の生徒、更にはヴァルキューレ所有の装甲車や装輪戦車が警備し、上空には同学校の攻撃ヘリコプターが飛び交っていた。

 

「警察学校がアパッチとはたまげたなぁ」

 

「装輪戦車もありますよ。前に隊長が言ってたAMX10に似ていますね」

 

「警察予備隊みたいな特車とか言ったりしてな」

 

護衛の自衛官達は港湾に居た時と同じように警戒しながら日本には無いキヴォトスの光景を見ながら花を咲かせていた。

 

「東堂艦長の言ってた通り男が一切見当たらないわね」

 

「しかも女性に至っては頭に、輪っかみたいなのが浮いてますよ。まるで天使みたいだ」

 

小原達はヤマトでの東堂達との会話を思い出しながらキヴォトス市街地の光景を観察していた。

 

「まさか、魔帝だったりして」

 

「...魔帝の復活時期からして可能性も無くはないけど、文字形態が大陸共通じゃないのは説明会出来ないわよ?」

 

「それもそうですよね。彼女と魔帝の光翼人は身体的特徴や民族性が一致しませんし」

 

小原の答えに部下は納得した。

 

しばらく走らせてると、銃声が響いた同時にカンナの乗った指揮官車が横転する。

 

「伏せて!」

 

自衛官は咄嗟に小原達に伏せるように指示する。

自衛官は携行していたと24式短機関銃を取り出し30発弾倉を装填する。

 

同乗していたヴァルキューレの生徒達も銃に手をかけ警戒する。

 

「こちら1班、2班被害は?」

 

『こちら2班、被害なし!』

 

後ろの装甲車に乗っている外交官の無事を確認した隊長は状況を把握しようとする。

 

「何があったんだ...テロか?」

 

「これ程の警戒体制でテロが起きるなんて...」

 

 

横転した指揮官車からカンナ達生徒が出てくる。

 

「局長、無事ですか!?」

 

「...私の事は良い。外交官は無事か?」

 

「確認した所、全員無事との事です」

 

「そうか...」

 

カンナは小原達の安否が確認できたので一安心する。

 

「襲撃した奴らは?」

 

襲撃者の正体を聞こうとした同時にカンナ達の前に集団が立ちはだかる。

特攻服やセーラー服にロングスカートとミニスカートを着た不良生徒。

一昔前の日本で言うスケバンの集団だった。

 

「はははっ!キヴォトスが終焉するなら、ヴァルキューレへの恨みを存分に晴らせる!」

 

「破壊だ!破壊だ!」

 

不良生徒はミニガンや短機関銃、さらにはブラックマーケットから強奪したであろう戦車で暴れ回る。

 

 

To Be Continued......

 

 

 

 

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