基本今日と明日はちょっと忙しいので書けるとしても一本。
多分今日の更新は一本だけですね。
東京四宮邸に着いたら思いの他歓迎された。
かぐやはいつも通りの氷の目をしていたけど、リボンは付けたまま。イメージとしては氷のかぐや姫になる時はいつもリボンを外していた。違和感が凄かったから、そのリボンはどうしたと聞いたら、少し顔を赤らめていた。
「お兄様には関係の無い事です。それに私だって女ですから、身だしなみの一つも気にするものなのです。」
「そう言うものか。いや、良く似合っているがな、そのリボンをしているときは少し笑っているともっとよく似合うと思う。」
そう言うと、「余計なお世話です。」と少し大きな声を上げてから、すこしこっちを見ていた。
「お兄様、どこか話し方とかお変わりになりましたか。それにお顔も心なしか、いつもよりもどこか優し気で。」
もう、かぐやを氷にする必要は無いからな。気を張る必要もあんまりない。というか、この先俺、何するかな。
アザーセルフ使って秀知院に忍び込む件、日本に戻ってきた以上、出来なくはないけど生徒じゃないからな。あんなに抜けている学校に見えて、かなり警備はしっかりしている。見た事もない生徒が校内に入り込んだらあっという間に排除されるだろうな。
まだ本人そのものの分身体しか作れないし。
やれたとしても、まぁ、通学路をうろつく位だけど、それも普通に警戒されて職質される。いや、俺の見た目年齢だと補導されるかな。
高校生に声を掛けようとして補導される四宮雲鷹。うん、原作雲鷹からクレームがつく案件だな、これ。
盗聴、盗撮も無しだな。正直、今の時期はまだ良いけど少し先になるとかぐやと白銀のいろんな場面を見てしまうかもしれない。うっかりな、うっかり。
そんな事があった後にかぐやの顔をまともに見れんわ。後ろめたくて。
……あぁ、そうか。後ろめたい、か。俺の心の中では「かぐやさまは告らせたい」のヒロインではあっても、俺にとっては妹、なんだよな。推しの対象でもあこがれの対象でも性の対象でもなく。
……初恋の対象でもなく。漫画のキャラクターが初恋ってのもお笑いだけどな。……わすれていたけど。
妹、だもんな。だから見たくないのか……。
約17年、か。17年は長いわな。法的にはもう少しで結婚できてしまう年齢だ。ついこの間まで赤ん坊で、幼児で、小学生で。もう高校生だ。
俺にとってはキャラクターではなく妹に、……なったんだろうな。17年かけて。
多分、今俺の顔は複雑な表情をしているんだろうな。
俺の表情につられたのか、かぐやの顔が微妙なラインを保っている。氷なのか笑顔なのか。ひきつっているようにも見えるな。器用な事だ。お互いに。
「あぁ、暫くまとまった休養を取ることになったからな。自分の所も問題はない。気も抜けようというものだ。」
親父が倒れるのは今年の秋。二度目は来年の春。少なくともそれまでは暇で特にやることは無い。そう言えば、今世でゲームやった事無いしゲーセンにもいったことないな。アザーセルフの練習がてら、そういう所に遊びに行くのも悪くないかもしれない。
いや、本体でスーツ着ていくか?魔法使ってまで手数増やす意味、今はねぇよな暇になるんだし。
「色々と肩の荷が下りるような事もあったからな。以前とは違って本当に暫くやる事がない。」
自社のグループの方は大方針を決めておけば後は大きなトラブルでも起きない限り俺が口を出さなくてもいいようにはしてある。何せ、四宮グループの海外部門にかかりっきりでそれどころじゃなかったからな。必死に合間合間でそう言う風にできるように手当てしておいた。
定期的に絞めてはいるし、占いで問題が起きていないかどうか確認しているから、今の所喫緊の課題は無い筈。
問題が起きるとしたら四条が動いた時、だな。可能性として、此方の方にも手を伸ばしてくる可能性もあるんだけど、四条の規模でこちら迄手を回す余裕があるかどうか。
しかも動いているのは四条の過激派だけであれば、余計に他所に回す力は無い筈。
「それよりも、高校生活の方はどうだ。生徒会の副会長になったと聞いたが、上手くやれているのか。」
普通に話しかけている筈だが、かぐやが混乱しているように見える。先程引き攣った表情だったのが、よく分からない表情になり、氷の目はどっかに行ってしまった。
「え、ええ。生徒会の方は、特に何事もなく。」
様子がおかしい。思いもよらない事を聞かれたかの様だ。実際そうなのかもしれんが。
「あ、あぁ。そうだな普段は関わるなと言う約定だったな。すまん、気が抜けていてすっかり忘れていた。」
いかん、氷のかぐや姫を作る為、最終的にかぐやを幸せにするためとは言え、自分がやらかしてきた事を一瞬、忘れていた。今更、かぐやの兄であると胸を張れるわけでもあるまいに。
「そっ!そのお約束は、……お兄様がよろしければお忘れください。」
顔を逸らして呟くかぐや。忘れろとは言うがな。
「ん、俺は構わんがお前さんが辛かろうよ?年頃の娘のストレス要因になるのも気が進まんのだが。」
再度氷の表情に戻ったかぐやが俺をにらむ。
「ストレス要因ですか……。お兄様はもう私を睨んだりしないのですか。」
「あ、あぁ、気を張る必要もないからな。休日の初老の爺ならこんなかんじだろ。」
「申し訳ありませんけど、初老どころか成人しているようにすら、見えないのですが。」
「まぁ、不老不死だからな。そう言う風に見える事も否定はしない。」
「ふ……え?」
「冗談を真に受けるな。」
再度崩れかけた氷の表情を引き締めるかぐや。
「私をからかって……楽しいのですか?」
「あぁ、兄妹は揶揄い合ってじゃれ合うもんだろ。」
「きょっ……。」
また表情が崩れるかぐや。さっきから何かおかしい。だけど、考えてみれば俺、様子がおかしいと思えるほどこの子と話していないよな。単に原作のかぐやのイメージがあるから、こんな話し方はおかしいと判るだけで。
じっと俺をにらむかぐや、さま。怖いっす。つい俺も睨み返したくなるけど、さっき睨まないと約束したばかりなのを思い出して堪える。
「私は……強く、なりましたか?」
「は?あ、あぁ。そうか、そうだよな。」
まさか天才かぐやとは言え言葉を理解できていない時期の俺の言葉を覚えている筈もない。この子の能力はどちらかと言うと直観像記憶が人より優れていると原作で説明されていたはず。まさか言葉の方も覚えているわけ、ないよな。
それとも本物の天才はその位のハードルは容易く越えてくるものなのか。
じっと答えを待っているかぐや。
「ふん、まぁ、強くはなったな。ただ、まだまだ精進すべきところはある。強くはあっても脆くちゃ意味がない。」
「まだ、不合格ですか。」
不合格?意味が解らん。
「いや、何が不合格かは正直分からないけど。十分強くなったんじゃないかな?」
とたんに目を輝かせるかぐや。
「お兄様は、お兄さまですか?」
これ、本当に意味が分からない。え?かぐや様どうしちゃったの?何故かかぐやは俺にちゃんと伝わっていると自信に満ちた顔で俺を見つめている。
正しい答えが解らん。ええぃままよ!
「あぁ、そうだな。お前の兄さま、だな。」
微妙なイントネーションに気を付けて答えてみる。この答えが正しいのかは分からない。
「そうですか。」
答えたかぐやの表情は自然とリボンが似合う少女のものだった。
「あ、お帰りになったばかりでお疲れですよね。申し訳ありませんね、お兄さま。お部屋の準備は出来ていますし、直ぐにお食事を用意できますわ。
そうです。お酒は嗜まれるんでしたっけ?早坂、家に置いてあるお酒のリストをお願いできるかしら。
あ、御免なさい、お兄さま。さぁお部屋にお戻りになってお休みになってくださいな。
ねぇ?早坂、聞いてる?」
周囲を置いてけぼりにして一気にテンションを上げたかぐやに、俺は置いてけぼりを食らってしまった。
その日の夕食は、ハイテンションなかぐやと共に取ることになった。酔えないが酒の味はわかる筈の俺だけど、上等なものだというワインの味が全然わからなかったことは追記しておく。
色々考えたいので適当更新のタグが今後生かされると思いますw
アンケート、まだ続けますが大体の皆様の意向は了解しました。
意外とあっさりサクサク早早展開に人気があったのが吃驚。
少し安心しました。
感想欄での皆さんの意見も参考にさせていただきます。
では、次の更新はラストストック放出の明日、です。
この先、お話の展開はどういうものが好みですか?
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サッパリサクサク早早展開
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多少は学園内原作を絡めて行ってほしい
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盗聴盗撮どんとこい。
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今からでも遅くない、同級生か下級生
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生徒じゃなくて潜入 当初予定パターン
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その他 もうちょっと考えてよ