ストック、放出します。
それと作中に出てくるミップはMIPで前に出てきたように
もすと いんぽーたんと ぱーそん 最重要人物の略です。
VIP、べりー いんぽーたんと ぱーそん 重要人物 の間違いではありませんのでご了承ください><;
またぞろ、四宮家で皆が色々動いている。なにやらコックまで駆り出されて、メガホン持たされたり、庭師がスーツを着せられて出かけて行ったりしている。
そう言えばこの前も普段とは違う服装をして何人かが出て行ったな。
今日は八雲たちも、それぞれ本来の性別の服を着せられ、早坂に連れられて出て行った。
細かい事情は教えてもらっていないけど、これってアレだよな。多分、白銀御行にスマホを買わせるための作戦、って奴だ。
本当に、原作を読んでいるとき思ったけど毎回毎回、色々思いつくな、かぐや様は。いや、かぐやは。
それにしても八雲(男)の男装姿、久しぶりに見たな。
そろそろ元に戻らせてやるべきか。最近全然文句を言わなくなってきたからかえって目覚めさせてしまったかと危機感を覚えているのだけれども。
この前、女八雲から、男八雲が鏡を見てポーズを取っていたとか話していた。本人は、上手く人の目を誤魔化せるための訓練ですとは言っていたけど、早坂も俺も女八雲も信じていない。
ただ、原作に無いトラブルがかぐやの身に起きた時、女性の振りが出来る男の護衛がいれば頼もしい。
もう少し辛抱してもらうか。もう、本人も望んでやっている可能性もあるが。
今回も作戦は上手くいかなかったらしく、疲れた顔で帰ってくるチームを横目に、次は俺も参加したいと正直に早坂に言ったんだがな。
「何を考えているんですか貴方は。また黒服を何十人も引き連れて、周囲の注目を浴びたいんですか?
お願いですから普段は優秀なその脳味噌で少しは考えてくださいよ。
何でかぐや様関連の事になるとアホになるんですか。」
いや、そこまで言わんでもいいやん。今回はちゃんと指揮官である早坂にお伺いを立てただけでも評価してもらいたい。
「雲鷹様にはお話ししていませんけど、かぐや様が何をしようとしているのか、どうせ察していらっしゃるんでしょう?」
「今回は良く解らんな。外から見ているだけだと作戦目的がみえてこん。」
原作メタ的には解っているけど。
「ただ、目標人物の視界に着飾ったモブを見せる事で何かに誘導しようとしているのかなとは思う。
まぁ、恐らくは白銀御行関係だろう?
面白そうだから、参加したかったんだが。」
「前にも言いましたけど面白そうだからとか言う理由でミップがその辺をふらつかないでください。」
「いや、俺は大概保身に興味はないかもしれんが、そこまで行くと過保護じゃないか?」
「雲鷹様はその位しないと、周りで観ていて危なっかしいんです。」
うーむ、外見が若く見えるから中々信用されないんだな、これは。
全く不老不死も時と場合によりけり、だな。
ともあれ、この作戦は確か直ぐに成功したわけではない筈。かぐや曰く、どれだけ手を焼いたか、と言う回想がある。
「因みに、何時からこの作戦やっているんだ?」
「そうですね。進級する前位からは定期的にやっていましたけど、会長、あれでなかなか鋭いところがありますから、同じ人員は繰り返し使うのが難しいんですよ。
それでも店員とかに扮するのなら、同じ人でも問題はありませんが、通りすがりのモブなんかで、その人物の印象が強かったりすると、気が付かれてしまう可能性があります。
一度参加した人は少し時間を置いて参加する事になりますので、中々人員のやりくりが難しくて……。
前回と違って今回はこちらから八雲さん達に声を掛けたのですが。
失敗でしたね、雲鷹様の気を引いてしまうとは。」
普通なら側仕えの者を主人以外が使おうとすれば当然、その者から主人に話が行く。そうなれば俺に筒抜けになる、そう考えるのが当たり前なんだが、八雲たち、俺の側の者たちには屋敷の協力要請には俺に断りなしで受けるように言い含めている。
なんせ、世話になっている側だしな。それと俺は一人でも問題ない。
やる事と言ったらPCいじっているか、アイテムボックスに菓子をため込むか、指示書を作っているか。ここしばらくはインドアで外にあんまり出ていないからな。
そういえば最近、スマホの安い料金プランが発表されたから、そろそろこの作戦も大詰めという所かな。
「まぁ、心配するな。今回は俺も大人しくしているよ。最近部屋で出来る暇つぶしも手に入れたしな。」
俺の言葉に興味をひかれたのか、早坂が話を聞きたそうに見つめてくる。
「へぇー、読書でも始められたんですか?」
「読書はな、結構すぐに読み終わるし、中身丸ごとを覚えちまうから読み返す事もない。前は本を読むのは好きだったんだがなぁ。
今は教養や社交に必要な物だけ一気に読んで、それで終わりだな。」
少し早坂の顔が引きつる。
「そういう所、かぐや様と似ていますね。その無自覚な天才ぶりとか。」
自前の能力じゃないからな。つい自慢する様に話してしまうが、褒められたりすると返って虚しくなる。自分の中身が空っぽの様な気がして。
「まぁ、この前ゲーミングパソコンって奴をパーツで色々買ってみた。まだゲームはやっていないが、パーツとか色々と弄ってると結構楽しいな。」
「あ、それ、分かります!私も時間がある時は自分でパソコンを組み立てたりするんですよ!」
「あぁ、結構前にお前からそんな話を聞かされたからな。自分で作るとか言うのにちょっと興味が湧いてやってみたくなってな。」
「へぇー!?CPUは何を積んでいるんです?メモリは?マザーボードはこの前良い物が出ましたよ!
ゲームするならメモリもそうですけどグラボも良い物を揃えないと駄目ですよね。あと忘れちゃいけないのがサウンド関連ですね。ヘッドホンやスピーカーはメーカーでかなり差が出ます。
ちゃんといい音でゲームをやりたいのならそこは拘るべきだと思います。」
目を輝かせる早坂。やっぱり自分の趣味の範囲の話は、楽しいらしい。
「いや、ゲームは何をやるか決めていないしな。とりあえず組んでみたかっただけだ。というか、早坂、お前ゲームなんかやる時間ないだろうに、どうしてそこまで詳しいんだ。」
「嫌ですねぇ。ゲームをやるかどうかは重要じゃないんですよ。そういう高スペックなPCを自分なりに厳選して組むのが楽しいんじゃないんですか。
それに、私の趣味はちゃんと仕事にもいかせていますし。
見てください、このシュシュ、これ実は私が組んだ小型PCなんですよ!」
軽く、俺の青春時代の頃のテクノロジーを超えてくるものを自力で組み立ててしまう早坂に少し笑う。
結局、その後はPCの話で盛り上がり、俺の作戦参加の要望はすげなく却下された。
もしかしたら早坂はこれを狙って話を逸らしたのかもしれない。
追記しておくと、その後の作戦で、漸く目的を果たせたらしい。
白銀会長、スマホデビューおめでとう!
……そういえば、かぐやの携帯、まだガラケーだという事を指摘する必要、ないよな?
ガラケーからスマホへの切り替えは、かぐやの精神的な脱皮の一つの象徴になっている。だから、ただスマホを買い与えればいいという問題ではない、という事は重々わかってはいるものの……。
というか、ガラケーが大事なら、それはそのまま使って、別でスマホ買えばいいのに、と思わなくもない。思い出は大事に取っておいて、使えばいい。それとは別に必要なものを揃えるくらいかぐやの立場なら許されてしかるべきだろう。
だって俺のかわいい妹だもの。
俺だって仕事とプライベートで使い分けしているし、何なら仕事用も私用も数台は八雲たちに持たせて管理している。
まぁ、自分で持って管理しているのは極、親しい者たちだけが番号を知っている一台だけだけどな。
かぐやの為の予算は、屋敷の管理費や使用人の給与、それ以外の運営に必要な費用、接待費なんかだな。幅広い人脈作りは、それこそ幼稚園の時からやってきているから、当然それなりに来客が多い。
それにかぐやの為の、まぁ昔でいう化粧料って奴も年間、それなりに手配している。簡単に言うと小遣いみたいなもんだ。
年間数億程度だがそれでも携帯の複数台持ち程度でどうこうなる金額じゃない。使用人全員に一台ずつ無駄に増やしたって、どうって事はないはずなんだが……。結構余っているみたいで年々かぐやの資産に積みあがっているはずなんだけど、まさか確認してないって事はないよな?
……もしかして遠慮でもしているのか?
ふむ、かぐやがスマホに変えて、精神的な脱皮を果たしたら、遠慮することはないと話しておくか。
「それ、多分、雲鷹様からもらった携帯電話だったからだと思いますよ。」
後日、早坂から指摘されてストンと腑に落ちた。あぁ、そう言えば原作はいざ知らず、この世界では俺が機種を選んでかぐやに買い与えた記憶があるわ。
そっか、そう言う事か。
いつも誤字報告ありがとうございます!
「○○。」の。(句読点)を消した方が良いと指摘をしてくれる方がいますが、これは省略しなくてはいけない、ではなく省略される事もあるという事でして、省略しても良いよという事になりまする。
なので、これからも省略しない、このスタイルでいきますので、よろしくです。