妖精國産三騎士が入れ替わるはなし   作:眠りたい時だけ手が進む人

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地の文多め語彙力ナシ台詞マシマシ


妖精國産三騎士が入れ替わるはなし

「また遅刻かよランスロット、やっぱその身体と同じで脳みそまでちっさいから学習能力っつーか覚えることすら出来ねぇのな!ウケる〜!」

 

「煩いなぁ……ここがカルデアで、君が優しい優しいボクのマスターに仕えるサーヴァントじゃなければ、その両足と両手を綺麗に切断して逆にくっつけてあげたのに……」

 

「あ?私は寧ろアイツに呼ばれて来てやっただけなんだけど?私の仕える相手はお母様だけだし……ってかなに?そこまで言うならアンタのその無い胸で鰹節でも削ってやろうか?得意なんだろ?モノを削るの、さぁ?」

 

「口を慎め二人共!!……陛下、本日はお日柄もよく……妖精騎士ガウェイン、並びにトリスタン・ランスロット、参上致しました。」

「……えぇ、三騎士共に良く集ってくれました。」

 

ある日のカルデア

バレンタインでもなく、エイプリルフールでもなく、夏場でもなく、ハロウィンでもなく、マスターの誕生日でもなく、モルガン祭の日取りでもなく、ただただ何でもない日。

『何にもない日記念日』と名前を付けてもいいぐらい、特に普段のカルデアに比べてこれといった事件も何もない日に、冬の女王───かつての異聞帯の王、ブリテンを統べた女王──モルガンの勅命が三騎士に下った。

 

 

 

 

 

 

 

【明日、妖精騎士は必ず私の部屋に集まるように。】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然の召集要請に、バーヴァンシーは呑気に靴なんて作ってる場合じゃねぇとその日のうちに全ての仕事を終わらせ……

バーゲストはかつてのバレンタインの二の舞を踏むことはしまい、と主のどんな命令にも直ぐ応えられるよう過去のイベントのデータ・汎人類史(主にマスターの出身国である日本)の文化や伝統を全て記憶し……

メリュジーヌは無視しようか迷ったが断ったら何よりも愛すべきマスターに告げ口されると思い、とりあえず顔出し程度で終わるだろうとはいえ行くしかないかと溜め息をつき……

そして、今に至る

 

 

 

「──ま、そこの出るとこも出てない貧弱騎士は置いといて……お母様?今日はどうしたの?」

「……バーヴァンシー、仮にも我が妻のサーヴァントなのですから他のサーヴァントとの協調性を無くすような発言は止めなさいと伝えたでしょう……相手が妖精騎士ランスロットという既知の間柄とはいえ、親しき仲にも礼儀ありという言葉が──」

 

 

(陛下のお説教が始まってしまった……ど、どうしましょう……このままでは機嫌の悪くなった陛下が無茶振りで私に一日で城を建てろと命令してくる可能性が……!というか一日で城って妖精國ならいざ知らず、どんな魔境だったんですか『センゴク』とは……!?)

 

 

「そういうのもういいから、本題を教えてほしいな。」

 

 

(むっ、ナ、ナイスですよメリュジーヌ!…やはり、空気の読めないメリュジーヌはこういうときに限ってのみ有り難いですね……私も、もう少し空気を読まないとは言わずとも発言力を強めるべきか……)

 

「……そうですね、それはともかくバーヴァンシー……いえ、トリスタンは後で私の部屋に来るように。」

「は、ハーイ……クソっ、ランスロットのせいでまたっ……!」

 

睨み付けるバーヴァンシー、意にも介さずあくびをするメリュジーヌ、一人下を向き沈黙するバーゲスト。

そんな彼女等に対して視線を一巡させたモルガンは、改めて今回の主題を口にする。

 

 

「職場体験をさせます。」

 

「「「……?」」」

 

「……職場体験を、させます。」

 

 

唖然とする三騎士に対して、モルガンはもう一度、今度は職場体験を、の部分を強調して告げる。

無論、3人とも聞こえているし、寧ろ復唱されて聞き間違えではなくしっかり聞こえていたと分かったからこそ、その意味が余計に分からなくなり唖然としているのだが、モルガン自身は(もしや声が小さかった……?)などと心のなかで少し恥ずかしくなっていた。

 

 

「……あの、陛下?職場体験とはつまり、その……私達にカルデアのスタッフの真似事をさせたりするということですか?」

「……違います、寧ろランスロット以外は出来るでしょう?」

「まぁ、お母様のために一応は雑魚人間どもの仕事が出来るようにしてあるけど……違うのなら、どういう意味……?」

 

「つまりは──」

 

戸惑う妖精騎士達に、漸く実演出来ると安心したモルガンは手始めに自らの手に握られた杖をガウェインへと掲げると、それに呼応して杖が光り出し──

 

「……えっ?」

「……成功、ですね。」

「……へぇ、これは……そういうこと……?」

 

 

光が収まる。

張本人の『モルガン』は杖を掲げたまま何故か困惑し、その対象にされたらしい『バーゲスト』はその身体を確かめるようにぺたぺたと触り、それを見たメリュジーヌはこのあとの事を想定して面倒くさくなった様子ではあるものの意図に気付いたようで。

 

 

「……お母様?ど、どうしたの?」

「えっ?い、いえ、私は……」

「私はこちらですよ、バーヴァンシー」

「ハァ?いきなり何いってんの犬公?私のお母様がオマエみたいなでくのぼうなワケ……」

「はっ……そ、そうです!なぜ私が目の前に!?」

「お、お母様が声を荒らげたっ!?あのっ、ど田舎娘のバケモン地味たチョコレートを見ても驚かなかったお母様が!?」

 

何が起こっているか分からないバーヴァンシーが『モルガン』へと尋ねると、何故かドヤ顔で反応する『バーゲスト』。

敬愛する母と間違えるわけ無いだろう何を言ってるんだこのデカブツはとバーヴァンシーが呆れたところで、『モルガン』が声を荒らげたことでその異常事態に気付く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そう、今回の職場体験先は……『他の妖精騎士』です。」

 

つまるところ、入れ替わりである。

 

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