シンデレラは遅れてやってくる   作:白雪(pixivでもやってる)

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ガラスの靴を履いて

ファン投票で上位になったとのことで宝塚記念へ。

 

天皇賞春を勝ったゴールドシップくんが三連覇を狙ってるようだ。

 

宝塚記念のゴールドシップくんはとても強い。

頑張らないと。

 

 

それに今回わたしは珍しくかなり太ってしまった。

 

前回は460キロほどだったのに今は472キロ。

 

プラス12キロの増加だ。

 

「よう、久しぶりだなサンドリヨン」

 

 

「シップくん!同世代の子が一緒のレース走るの嬉しいな。天皇賞春おめでとう。G1勝利数お兄ちゃんに並んだらしいね、すごい!」

 

 

「サンドリヨンはドンナと違って優しいなぁ。うう、ジャスも引退しちまったし俺は……」

 

 

「寂しいよね。私も引退までにG1とれるかな。今日は頑張ろうね!」

 

 

「……あー、それパス、かも?」

 

 

「????」

 

 

そのシップくんの言葉は数分後に現実となった。

 

 

 

「うおおおお!!!」

 

 

『キャーッ!』

 

『ゴールドシップがゲートから出ない!』

 

 

「‥……?なに、やってるの……?」

 

 

シップくんに気を取られ、私も思わず出遅れてしまった。

 

隣のゲートだもん、仕方ないじゃん。

 

 

 

「あああもう!!!最後尾!!!」

 

「なんか……ゴメン?」

 

「ほんっっっとに怒ったからね!」

 

 

ちょっと申し訳なさそうにするシップくん。

あとで調教師の先生に怒られてください。

 

 

私は自分でもびっくりするほどの追い込みで三着に滑り込んだ。

 

一着はラブリーデイくん。

 

ひとつ下で悲願のG1初制覇らしい。

 

 

最近こういうの続くな。

 

 

……………わたしも?

 

 

というかデブったのにわりと走れたな……。

 

 

__________________________________________

 

「体重、こんなに増えてますよ!」

 

「本当だな。しかもおそらくこれは成長分だ」

 

「はい、心なしか筋肉がしっかりついてきたように思えます。まさかこれって…」

 

「本格化、だな。まったくようやくか。よし、オーナーに来年も走らせるよう今のうちに頼み込もう。」

 

「はい!」

 

 

__________________________________________

 

やっぱりお兄ちゃんいないと寂しいな……去年もだったけど慣れないよ。

 

馬房で寛いでると、厩務員さんが急ぎ足でやってきた。

 

 

「夏、白狼ファームに行こうサンドリヨン。避暑地だし」

 

 

なんですと!?

 

お母さんに!?

 

 

「オリエンタルアートには……会えないけど、オルフェとは会わせてやるさ!」

 

 

わーい!

 

久しぶりのお兄ちゃんだ!

 

楽しみだなあ……。

 

 

お兄ちゃん、二年前は私が放牧地からいなくなるとすぐ探して嘶くからなあ……寂しがりやだし心配だよ。

 

 

 

「お前たちは本当に仲が良かったんだなあ」

 

 

鼻を撫でる厩務員さんの目はとっても優しかった。

 

 

 




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