シンデレラは遅れてやってくる 作:白雪(pixivでもやってる)
私の名前はサンドリヨン。
今は東京競馬場にいます。
え?次走は有馬記念だから中山競馬場じゃないの、だって?
私もそう思ったけど、池上先生が私が元気もりもりだったからジャパンカップに出してみたらしい。
そこから有馬記念と……かなりローテきつくない!?
前走は悲願のG1制覇で嬉しかったんだけど、どうやら先生や池副さんたちはもっといけるって思ってるらしくて。
目指せ現役最強!らしい。
このジャパンカップは、二冠牝馬ミッキークイーン、同期の破天荒ゴールドシップ、宝塚記念と天皇賞秋を制したラブリーデイなどなどが出走して、とにかく豪華メンバーなの。
あとなんとか体重も安定してきて……でも三歳や四歳、五歳のときの私より断然太ってるからもう少し女の子としては減らしたいかな。
「サンドリヨンG1勝ったんだって?おめでと!」
「ありがとうシップくん。……宝塚みたいに出遅れにつられたりしないからね」
シップくんは、なんとなく覇気というものが抜け落ちた気がする。
……やっぱり衰え、なのかな。
「そろそろ行くよ」
上に乗った池副さんが手綱を握る。
私は頷き、ゲートに入った。
実は私は一番人気らしいのだ。
たぶんエリザベス女王杯の勝ち方が評価されたのだろう。
今まで灰被りだった私がG1で一番人気……本当に嬉しい。
ゲートに全頭収まり……スタートした。
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『さあ綺麗にスタートが切られました。全頭いいスタート。先頭はカレンミロティックでしょうか。二番手外にアドマイヤデウス。三番手は一番人気、前走は悲願のG1制覇をしましたサンドリヨンです。ゴールドシップは後方二番手といったところ。』
出足はよかった。
先行して最後にスパートをかける……!
『サンドリヨンの後ろにぴったりとダービー馬ワンアンドオンリー、イラプトがついて各馬第一コーナーを回ります』
マークついてる……!
いや、冷静に、冷静になろう。
今の私ならこれくらい何も問題ない。
カレンミロティックはかなり逃げてるな……これは最終直線下がるよね。
『第三コーナーを回りカレンミロティックが逃げます。サンドリヨンは最内に』
まだだよね、池副さん。
『さあ第四コーナー向かって、全頭一斉に鞭が入ります!大外からすーっとゴールドシップが上がってきている!直線コース誰が抜け出すのか!?』
舌打ちが聞こえ、鞭が一発ふるわれる。
それを合図に待ってましたと言わんばかりに私は速度を上げた。
『最内を突いて、サンドリヨンがすごい脚でぶち抜いた!一気にカレンミロティックを捉えて突き放した!そしてようやく来たぞラブリーデイ!だが抜けた、抜けたサンドリヨン!もう善戦ウーマンなんて呼ばせない!四馬身、五馬身……いまゴール!!!』
『二着争いは接戦でしたがラストインパクトかショウナンパンドラか!?だが一頭桁が違ったサンドリヨン!スターダムへと駆けていきました!』
一着 サンドリヨン
二着 ショウナンパンドラ(6馬身)
三着 ラストインパクト(アタマ差)
四着 ラブリーデイ(クビ差)
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『吉田颯人ゴールドアクターが間から縫って迫る迫る!だが先頭変わらずサンドリヨン!キタサンブラックとサウンズオブアースも詰めるが最後は流してサンドリヨンだ!G1三連勝!これが本当に六歳牝馬なのか!?』
『エリザベス女王杯、ジャパンカップ、有馬記念と3つの大レースを制しましたあのオルフェーヴルの妹サンドリヨンですが、現役を続行するらしいです』
『今ノリに乗ってますからね。現役最強としてあの二冠馬ドゥラメンテと戦うときが楽しみです』
…………………………現役、続けるの????
ゴールドシップくんは引退するのに????
イメージ 2010年エリザベス女王杯スノーフェアリー