シンデレラは遅れてやってくる   作:白雪(pixivでもやってる)

7 / 15
魔法はまだ解けず

なんと現役続行になった私、サンドリヨン。

 

七歳初戦は異国の地ドバイで行われるレース、ドバイシーマクラシックだ。

 

社代の超良血エリートで二冠馬のドゥラメンテ

 

ひとつ年下のラストインパクト

 

ダービー馬ワンアンドオンリー

 

……………牝馬、いないね?

 

外国の馬も、牡馬とせん馬ばっかり。

 

同性がいたら心強いんだけどなあ……。

 

牡馬はちょっとギラギラしてて苦手かも、同期は除いて。

 

 

ジャスタウェイは……失礼優等生みたいな性格だし別物。

ゴールドシップはゴールドシップ。

 

仲良くなれるといいな、日本の馬で仲間だもんね。

ターフではライバルだけど。

 

 

「えっと、ドゥラメンテくんははじめましてだよね?サンドリヨンです。お互い頑張ろうね」

 

「……よろしくお願いします」

 

挨拶すると、無愛想ながらも返してくれた。

 

いい子だなあ。

 

 

「また現役続けるんですか?」

 

「そうみたいなの。もう七歳なんだけどね」

 

「でも先輩去年G1三連勝してたじゃないですか。手強いなあ~」

 

有馬記念とジャパンカップで面識があったワンアンドオンリーとラストインパクトと話した。

 

「手強いって……私もうおばさんだから。若い子達についてくのにせいいっぱいだよ」

 

「おばさんではないです……先輩は、綺麗ですよ」

 

謙遜すると、ドゥラメンテくんがボソッとフォローしてくれた。

 

普通に嬉しい。

 

 

「ありがとう。お世辞でも嬉しいよ。私ドバイ初めてだなあ。同い年の馬いるかな?」

 

 

_________________________________________

 

慣れないドバイのターフにも慣れて、調教を積んで、ようやく来ました当日。

 

興奮しすぎてあんまり眠れなかった。

 

しかも夜走るなんて……ロマンチックじゃない?

 

 

「星、見えるかも……」

 

「先輩」

 

「ん?なあにドゥラくん。」

 

「今日……負けませんから」

 

「私も同じ気持ちだよ」

 

__________________________________________

 

「夜やなあ」

 

夜ですねえ。

 

「ナイターは初めてだもんなサンドリヨン。ちょっと興奮してるやろ」

 

 

ばれたか。

 

さすが騎手。

 

 

「うん……あんまり控えさせないほうがいいかもな。今日は逃げるぞ」

 

そうだね……私は今前に行きたがってる。

いつものように先行すると掛かってしまうかも。

 

 

「よし!おとなしくしてろよ……」

 

わかってるって。

 

 

池副さんは私を撫でながらゲートに入らせた。

 

私は3番。

外国馬に挟まれている。

 

唯一の牝馬だからかガン見されてるけど。

 

落ち着かないなあ。

 

 

「私は負けない」

 

 

お兄ちゃんがとれなかった外国のG1、制してみせる。

 

 

 

__________________________________________

 

『ドバイシーマクラシック、今スタートが切られました。出遅れはなし。全頭落ち着いてます。前に行くのは……おおっと、日本のサンドリヨン。G1三連勝の勢いのままこのドバイでもシンデレラは輝くか。サンドリヨンが逃げます。その一馬身ほど後ろにハイランドリール。三番手はワンアンドオンリー。二冠馬ドゥラメンテは後方からです。』

 

 

逃げてるけどさあ……離せてないけど大丈夫だよね?

エリザベス女王杯みたいに逃げてるけど……勝てるよね?

 

ああ不安になってきたよ。

 

うしろにぴったり外国馬ついてるし!

 

 

ドゥラくんの末脚怖いし!

 

 

コーナーをロスなく回って進む。

 

取り敢えずは私が逃げてて、皆はそれをうかがってる感じかな。

 

 

『第三コーナーを回り先頭は依然サンドリヨン。サンドリヨンが集団を率いています。残り800メートル、さあ最終直線へ向かいドゥラメンテが徐々に位置を上げてきたぞ!』

 

 

『残り500メートル最後の勝負だ!』

 

 

 

コーナーで……差をつける!

 

 

コーナリングで一気に着差を広げてスパートをかける。

 

これは、オルフェお兄ちゃんが得意だった。

 

コーナリングが上手くて、何度も練習したのだ。

 

 

 

『持ったまま突き抜けたサンドリヨン!コーナーで差をつけ堂々先頭!内に切り込むドゥラメンテ!ポストポンドも迫るがサンドリヨン!』

 

 

『二着争いドゥラメンテがポストポンドに迫る迫る!だが届かないか!?さあドバイで踊るあなたと私のダンス!抜けたサンドリヨンー!!!』

 

 

 

一着 サンドリヨン(レコード)

 

二着 ポストポンド(四馬身)

 

三着 ドゥラメンテ(一馬身)

 

 

 




イメージ ハーツクライ ドバイシーマ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。