シンデレラは遅れてやってくる   作:白雪(pixivでもやってる)

8 / 15
Shall we dance ?

『さあ直線コースに入って、二頭のシンデレラがぶつかる!サンドリヨンとストレイトガールだ!去年のリベンジなるかクラシックディスタンスの女王!連覇なるかスプリント女王!』

 

 

『だが併せて抜けたサンドリヨンだ!やはりこのマイルでも強さを発揮した!二着はストレイトガールで決まりそうだ!さあ三馬身軽く突き放してゴール!!』

 

 

『七歳牝馬、シンデレラストーリーの激突を制したのはサンドリヨンでした!二着にストレイトガール去年のヴィクトリアマイル覇者、三着に牝馬二冠ミッキークイーンです!』

 

 

その後ヴィクトリアマイルでストレイトガールと再戦。

 

見事にリベンジを果たした。

 

 

「私が一生懸命追ってるのに、あなた涼しげな顔してるんだもの。着差以上の勝利だったわ」

 

「そう?前走2410メートルだったからこれでもマイル走れるか不安だったんだよ私」

 

 

ストレイトガールは去年ヴィクトリアマイルを制した後にスプリンターズSも制覇。

 

誰が言ったか、遅れてきたシンデレラストーリーとは彼女のことだ。

 

「宝塚記念も出るんですってね。後輩に先輩の背中見せてやりなさい」

 

「あはは、頑張るよ」

 

応援するストレイトガールに笑顔で応える。

 

私は現在G1を五勝。

宝塚記念を勝てばオルフェお兄ちゃんに並ぶ六勝。

ジャーニーお兄ちゃんとオルフェお兄ちゃんと同じグランプリ連覇も達成することとなる。

 

プレッシャーだなあ。

 

しかも後輩にキタサンブラックっていう菊花賞と天皇賞春を勝った子がいるそう。

 

 

ドバイシーマで走ったドゥラくんも走るらしいし豪華メンバーだよね。

 

 

……今から緊張してきた。

 

 

 

__________________________________________

 

「先輩、今日は……よろしくお願いします」

 

「わざわざありがとうドゥラくん。よろしくね」

 

 

律儀な子だな、育ちがいいんだろうね。

 

挨拶をしてくるドゥラくんを見てそう思う。

 

巷では私、ドゥラくん、キタサンブラックの三強対決だと思われてるらしい。

 

牝馬だから、七歳だからって負けられない。

 

 

「ドゥラメンテが、おとなしい……!?」

 

「……チッ」

 

え、今ドゥラくん舌打ちした!?

 

驚いたようにこちらを見てるのはデカくて黒くてカッコいい後輩。

 

「もしかしてあなたがキタサンブラック?」

 

「はい。サンドリヨン先輩、今日はよろしくお願いします」

 

「うん、よろしくね。あなたたちって仲いいの?」

 

「いや、そういうわけじゃ……」

 

「全然」

 

仲いいというよりライバル?

 

でもドゥラくんやけに彼にそっけないし。

 

「ふーん……私ね、あなたたちと走るの楽しみだったの。悔いのないレースにしましょうね」

 

 

 

今日は芝が重いなあ……パワーがいつもより必要になりそう。

 

 

 

__________________________________________

 

 

『さあ全頭ゲートイン完了……スタートしました!落ち着いたスタート、カレンミロティック、ワンアンドオンリー、キタサンブラックが前へ行きます。G1五勝サンドリヨンは先行。内に入ります。ドゥラメンテはそのすぐ後ろぴったりマーク。』

 

 

スタートはうまくいったから先行になる。

 

逃げ馬は足りてるから別に行かなくてもいい……と思う。

 

 

というかドゥラくんにマークされてるな。

 

ドゥラくんレベルの末脚の持ち主にマークされるとキツイんだよね。

 

 

競り勝つしかないか。

 

 

『レースは縦長の展開。先頭はキタサンブラックそこまでリードせずに逃げてます。二番手はトーホウジャッカルかワンアンドオンリーか。四番手追走サトノノブレス。その外に持ち出したかサンドリヨン。真後ろにドゥラメンテ』

 

 

 

邪魔しない範囲で少し進路を外にとって……っと。

 

さて、そろそろかな?

 

 

『さあ最終直線、三強はどうするのか!どうなるのか!キタサンブラック抜け出した!間ラブリーデイ!ラブリーデイが迫る!』

 

 

よし、ここだよね、池副さん!!

 

 

 

『ドゥラメンテとサンドリヨン来た来た来た!!!先頭キタサンブラックに並んで……いやサンドリヨン振り切る振り切る!余裕で差しきった!』

 

 

『さあ讃えろ、偉大なヒロインの誕生を!サンドリヨン牝馬初のグランプリ2勝!』

 

 

「はあ……」

 

 

勝ったぁ……差しきれないかと思った……。

 

 

でも

 

 

「ドゥラくん、なんかいつもと違ったような……」

 

 

いつもの切れ味がなかったような気がする。

 

そう思ったら、ドゥラくんの騎手の人が下馬していた。

 

 

これは、ドゥラくんに何か異常があったということ。

 

 

「大丈夫かな……」

 

「お疲れ様です、サンドリヨン先輩。負けちゃいました……」

 

「お疲れさま。キタサンブラックくんもすごかったよ、私差しきれないかと思ったもん」

 

「またまたぁ……楽々と差してたじゃないですか」

 

ホントなんだけどなあ。

 

 

「ドゥラくん、心配だな」

 

「そうですね……また、先着された」

 

「?」

 

「いえ、なんでもありません」

 

「そう?」

 

 

 

一着 サンドリヨン

 

二着 ドゥラメンテ(三馬身)

 

三着 キタサンブラック(ハナ差)

 

 

______________________________________________

 

 

「次を、サンドリヨンの引退レースにしようと思う」

 

 

「どこにするんですか?放牧挟んでジャパンカップ?」

 

 

「いや、有馬記念は外せないですよ」

 

 

「海外レースだ。正直、もうこの国に敵はいない。だから、海外でサンドリヨンの強さを見せたいんだ」

 

 

「そうですね……あのドゥラメンテやキタサンブラックにあれだけの余裕の勝利。ということは、凱旋門賞ですか!?」

 

 

「それも違う。オルフェの妹に、凱旋門賞を走らせたい気持ちもあるが……サンドリヨンは強くなった。日本の現役最強と言っても差し支えないほどに。だから……こちらも最強に挑みに行く」

 

 

「オーストラリアのコックスプレートで走る……ウィンクスに」

 

 




イメージ クロノジェネシス 2021宝塚記念
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。