Rimworld 四天王の軌跡   作:壺大好き大佐

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2話目その8

防御の姿勢を取るモリアネンの剣目掛けて、突進してきたゴードンが刃を突き出す。その一瞬で見切った彼女は、刃を受け流すように逸らし、奥へ突っ込んで行く相手の背後を取った

 

ステージ端へと足を着けたゴードンの背中に、上段から斬り掛かったモリアネンだが、彼の右腕の刃が、振り下ろされた剣と斬り結ぶ。着地した瞬間に、高速で振り返りながらその勢いで横薙ぎに切り払ったのだ

 

ゴードンの右腕側に逸らされ、何も無い空間を斬っていく剣が、ステージの床へ打ち当たる。隙を晒してしまったモリアネンに、すかさず左腕が突き出された

 

「ぐぅ…!」

 

右の頬にめりこむ拳から、先程と同じ振動音が伝わる。身体を吹き飛ばせる程の衝撃波を、この至近距離で顔にぶつけられては…そう考え終わる前に、相手の動揺する声が聞こえた

 

『何…!?』

 

異常を知らせる警告音と、空気が勢い良く抜けていく音が響き、ゴードンの動きが止まる。好機と見たモリアネンが剣を手放し、彼の頭部に向け、右手で裏拳を叩き込んだ

 

『オノレッ……』

 

直撃したマスク部分からダメージが伝播し、バイザーにヒビが入る。硬い装甲に守られているとはいえ、精密部品が集中する頭部は、他の部位より相対的に脆いようだ

 

この反撃により、よろめいて姿勢を崩したゴードンに追撃を掛けるべく、モリアネンは剣を素早く拾い上げ、突きの構えをとりつつ相手に詰め寄る

 

右腕の刃を構え防御するゴードンへ剣を突き出し、刃を押し退け左肩の装甲を突き飛ばす。その衝撃で大きく後退るのだが此方もやられてばかりでは無く、仕返しとばかりに右腕を足元へ向け、圧縮された空気の塊を撃ち出す。

 

発生した衝撃でバランスを崩したモリアネンが、前のめりに倒れ込む寸前で、左手を地面に押し付ける。腕をバネにして素早く立ち上がった彼女に狙いを定める様に、ゴードンが刃を格納した右腕を突き出していた

 

止め金具が弾け飛ぶと同時に、瞬時に展開する勢いを利用して刃を射出する。すんでのところで上体を反らして躱すモリアネンに、スラスターを吹かして距離を詰めながら、腰のサイドアーマーから何かを取り出す動作を取ったところで、ゴードンの動きが止まった

 

「模擬戦を終了します。両者共に武器を納めて下さい」

 

サーニャからのアナウンスにより、肩で息をするモリアネンが、ゴードンを見据えたまま剣を仕舞う。一方で、彼は自身の両腕で展開していた装甲を戻しながら、彼女の目前へ歩み寄る

 

『価値の有る戦いだった』

 

手を差出し握手を求めたゴードンにつられて、モリアネンも手を伸ばす。しかし、握るかと思われたその手を払い除け、彼の肩を掴み身体を手繰り寄せ、互いの額を押し付け合う

 

「次は必ず勝つ。覚えておけ」

 

そのまま彼を突き放し、興が冷めたような表情を浮かべながらステージから降りる。そんな彼女の後ろ姿を、ゴードンは肩を竦めて見送り、自身も舞台から降りていった

 

 

 

 

 

 

 

 

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