ランチラッシュのサイドキックは正義の味方 作:アイン_BD’sR
日刊ランキング5位はやりすぎでしょぉぉぉぉ!?
作者水分不足通り越してミイラと化してますよ!?
本当にありがとうございます!!
お気に入り数1400なんて見たことねぇ……
というわけで第4話です。
前回のシリアスと比べて日常に戻ったのでゆっくり読んでいってくださいね。
「どこ見てるんだ……!」
目の前に迫る氷結を壊れてる右指を無理矢理使い吹き飛ばす。個性の力の反動によりぐちゃぐちゃになった右手をゴキャ……グチッ……と音を立てながら握りしめる。
「皆……本気でやっている。勝って……目標に近付く為に……っ一番になる為に!」
「半分の力で勝つ!?まだ僕は君に傷一つつけられちゃいないぞ!」
「全力でかかって来い!!」
「何の……つもりだ」
イラついた表情で向かってくる轟の隙を突き、懐に一撃。今にも砕け散りそうな拳を振るい、何度も氷の攻撃を吹き飛ばす。
「期待に応えたいんだ……!」
「笑って応えられるような……カッコイイ人に……」
「……なりたいんだ」
その言葉を聞いた轟の瞳には火傷の痕は無い幼き自分の左顔が映っていた。轟 焦凍の彼自身の『
「あづいぃぃぃ………」
「仕方ねぇよ……会場近くにしか休憩場所がねぇんだからな。」
「心頭滅却すれば火もまた涼し。今は有事に備え体を休めるべきだ。」
体育祭会場近くの一室。そこには10人ほどのヒーローが居た。USJ事件の影響から全国より警備依頼を受けやってきたヒーロー達である。その内1人が机に突っ伏し声を上げる。『Mt.レディ』新米ヒーローにしてニッチなファンを抱えるニッチなヒーロー。だが、ランキング入りすると言われている認知度の高いヒーローである。
そして彼女の声に反応するプロヒーローの『デステゴロ』と『シンリンカムイ』……3人は活動範囲を同じにしている事もあり、顔見知りで仲の良いヒーロー同士であった。そんな3人全員が汗をかいている理由は5月上旬なのにどんどん上がっていく気温のせいか。それとも部屋に備え付けてあるテレビに映っている男の炎によるものか。
「やはり今年の1年は粒揃いだ。スカウトの為に全試合見ておきたかったが……」
「いやいや、この試合見れたのはスゲー運がいいぜ。エンデヴァーの息子……氷と炎の強個性にその攻撃を防ぐ超パワー!ありゃどっちも磨けばかなり強くなるぞ。」
『焦凍ォォォォ!!!』
「いやうるさ……」
「そう言ってやるなよ岳山先輩。」
「お!?衛宮くん!……って『Mt.レディ』だわ!本名出すな!」
「俺も本名で呼ばれているじゃないか……今はコスチューム着てるわけでもないし別にいいけどさ。」
両手にビニール袋を持った衛宮がMt.レディに声をかける。ヒーロー姿ではなくエプロンをつけた普段着を着ている所を見ると厨房からやってきた事がわかる。
その姿を見るシンリンカムイとデステゴロはこっそりとMt.レディに話しかける。
「……おい、誰だあの人?雄英の職員か?」
「知り合いという事は彼もヒーローか?見た覚えが無いが……」
「コスチューム姿を見ないとわかりませんよね。あれですよ。『アーチャー』ですよ。」
『アーチャー』というヒーロー名に驚く2人を横目に苦笑いをしながら衛宮は袋から箱を何個か取り出す。それにバッグの中に入れておいた箸とウエットティッシュ、冷えたお茶が入った水筒を取り出し休憩所にいる10人ほどのヒーロー達に話しかけた。
「皆さんお疲れ様です!雄英の食堂から差し入れのお弁当を持ってきました!よかったら食べてください!」
「今日は暑いけどしっかり食べなきゃだよな……警備の仕事って意外と体力使うしな…………よし。」
まずは野菜を切っていく。玉ねぎと大葉をみじん切りにして玉ねぎの半分をあめ色になるまで弱火でじっくりと炒める。炒めたら触れるようになるまで冷ましておく。ボウルやビニール袋に合挽の挽肉とひとつまみの塩を入れ粘りが出るまでよく混ぜる。よく混ぜないと肉汁が内側に閉じ込められず、焼く時に流れ出てしまうのでよく混ぜる。混ぜる時にジップロックを使うとこねやすく、溢れる心配がなくなる為おすすめだ。
よく混ぜた挽肉に生玉ねぎと炒めた玉ねぎ、パン粉と卵、コショウにナツメグ、そして大葉を加えて混ぜる。そうしたら手に油を塗り、お好みの大きさに成形して手の平に打ち付けるように空気を抜く。手に油を塗っておく事で肉がくっつきにくくなるので作りやすくなる。成形が終わったら冷蔵庫で少しタネを寝かせる。成形をした後だとタネの温度が高くなっているので焼く時に油が溶け出してしまう。……とはいえ時間がない時は寝かせずに焼き始めても問題ない。
寝かせている間にソースを作る。今回はあっさりとした味付けにする為、和風おろしソースを作る。まずは大根を用意。先端の部分は辛味が強く、好き嫌いが分かれるので中央から葉っぱ側の場所を使う。先端は漬物などに使えるので取っておく。皮をむき、おろし金に使う量より少し多めにすりおろす。おろし金がない場合や大変な場合は少し小さめに切ってミキサーにかけても問題ない。その後水気を取り醤油とお酢、みりんに酒を加えてよく混ぜる。後程火にかけるので置いておく。
フライパンに油をひき、中弱火で寝かせたタネを焼き始める。焼いている間は肉汁を出さない為、ひっくり返す時以外は極力触らないようにする。焼いている面が固まったら火を弱くし、側面まで火が通ったことを確認したらひっくり返し3分程度焼く。3分経ったら一度火を止め蓋をして余熱で中に火を入れる。また3分程度経過したら弱火で2分温めるように焼く。竹串を指して透明な汁が出てきたらフライパンから下ろす。もし赤い汁が出てきたら蓋をして弱火2分程度また焼く。
最後に作っておいたソースを軽く火にかけ、アルコールを飛ばす程度に沸騰させたらハンバーグにかけて完成。
「おお!ハンバーグか!」
「はい。今日は暑いのでさっぱり食べられる『和風おろしソースの大葉ハンバーグ』ですよ。」
「さっすが衛宮くん!あの頃から変わらずの料理の腕だね!それじゃあ食べましょうよ!」
「「「いただきます!」」」
ハンバーグに箸を入れるとお弁当で少し冷めているのに肉汁が軽く流れ出てくる。切れ目を入れる時にじっくりと焼いたおかげかふっくらとしている事が箸越しにわかる。一口大に切り取った肉にソースを軽く付けて口に入れる。
「む!大葉の香りがしっかりとしている。ハンバーグ自体に混ぜ込まれている事で油がしつこく感じない。さっぱりとした後味だ……!」
「このソースもうめぇな!大根おろしの軽い辛みに醤油とハンバーグの旨味が合わさって、食欲が湧いてくる!米が進む進む!」
「ん〜〜……!!やっぱ衛宮くんの料理おいし〜〜!!学生の頃何回か食べた事あるけど昔からまたおいしくなってる!」
「おいMt.レディ……さっきからアーチャーの事を知っている口ぶりだが、どういう関係性なんだ?」
「うむ。我も気になってはいた。アーチャーと言えばデビューしてまだ1年にも関わらず有望なヒーローと聞いているが……」
「あー……そっか。先輩たちには話した事なかったか〜」
Mt.レディに2人が反応する。おそらく「あの頃」や「学生の頃」という言葉が引っかかるのだろう。2人の問い詰めに対してMt.レディは少し考え込むように顎に指を当てるとニヤッと悪巧みをした様な顔を一瞬だけして口を開く。
「私の彼氏ですよ。ねー?衛宮くん?」
「ブフォッ!?」
「は?」
派手にお茶を吹き出すデステゴロとフリーズするシンリンカムイを見ながらケラケラと笑うMt.レディ……そんな彼女に「んな訳ないですよ」と頭に軽いチョップを入れながら衛宮が話す。そんな姿を見て少しムッとするMt.レディに対して2人がさらに問い詰めるように話しかける。
「んで?結局アーチャーとお前はどんな関係なんだよ。」
「あー……単純に高校の後輩ですよ。私が先輩で衛宮くんが後輩。」
「アーチャーと同じ高校か。成程、ならば彼の事は色々知っているのであろう?」
「そうだよな。少し聞かせてくれよ。1年ぽっちでお前より有名になった後輩の事をよ。」
「ぐむむ……本当の事だけど改めて言われると結構来るなぁ……わかりましたよ。」
彼……衛宮士郎は転入生だったんですよ。っても転入生なんて珍しくもないしそこまでなら印象も残らないんですけどね。そんな衛宮くんは体育祭の時に遅刻したんですよ。10分20分程度なら怒られる程度ですがまさかの4時間の遅刻ですよ?もう午後の部になる時間でしたから午前の競技の時に何回も呼ばれたりして……そしてよりにもよって遅れた理由が「道端で困っていたおばあちゃんを助けて、迷子の子供の親を探して、女性の落とし物を一緒に探していた」だし、それが偶々放送されて……全校生徒の笑い者でしたよ。
「……なんか馬鹿正直な奴なんだな。」
「ええ本当に!それが面白くって1学年上なのにわざわざ部活動とかも調べて見に行ってましたから。」
「動機が面白いのみ……とんだ執着心だ。」
んで、衛宮くんと何回かやりとりしていく内に私にはわかったんですよ。彼は本物のヒーロー……今の私みたいなアイドルヒーローとかじゃなくて本物の正義の味方になりたいと思っている事を。それでますます興味が出て毎日のように一緒に帰ってましたよ。まあ、あの性格から結構モテてましたから関わるにも一苦労でしたけどね。そこは無理矢理話しかけて強行突破してましたよ。彼の料理を知っていたのも夜ご飯を作ってもらったことがあるからなんですよ。……何故かその時には私以外の女の子が何人か居ましたけどね。
「あ!そういえば衛宮くんには妹もいるんですよ!イリヤちゃんっていってもうとっっっっってもかわいいんですよ!ちょっと趣味が子供っぽいですけどね。いやーそれがまた……」
「あー……なんだこれ。どこのゲームの主人公だよ。」
「部活動と言ってたな。アーチャーの所属部活はなんだったのだ?」
「えーっと確か弓道部でしたよ?……あ!だからアーチャーなのかも!」
弁当に箸を突きながら3人は話を続ける。「衛宮士郎」の話題は尽きる事はないただでさえ話題性のある新人ヒーローの学生時代についてなのだから。
勿論話をするのはMt.レディ。彼女が衛宮の話題を出し続ける事ができるのは本当に単純な興味があったからなのか。それとも……
最後まで読んでいただきありがとうございました!
というわけでMt.レディ達が登場となりました。……いやどういうチョイス?ってなっているかもしれませんが、ここしか衛宮士郎の学生時代に触れられない気がしまして……
最後にMt.レディに恋心があるんじゃないかみたいにしましたけど作者的には『恋心はあったけど自分自身気づいてない』みたいな感じかなと思ってます。(作者の趣味)
前話で沢山感想、評価を頂きましたがもっと欲しいのでどんどん評価していただけると嬉しいです!(強欲)
作者をミイラ通り越して灰にしてやってください。