ランチラッシュのサイドキックは正義の味方 作:アイン_BD’sR
第7話後半です!!
普段書かない戦闘描写とかどうすれば良いんだ?ってひたすらに小説とか漫画とかアニメとか漁っていました。
……決してめちゃくちゃ面白い作品があって1話から最終話まで読み切って書くのを忘れていた訳では……
「お前もヒーローになりたいのか!んじゃ俺と一緒だナ!」
「兄ちゃんのコスチュームかっけー!」
「あのゆうえいなんだよね!すごいねー!」
「みんなお兄さんのお邪魔にならないようにねー!……ごめんなさいねインターン中に。」
その男は子どもの頭を撫でながら少し不思議そうに謝ってきた女性を見て、何か納得したかのように口角を上げる。
「謝らないで欲しいっス!俺も子どもの頃は同じ感じでしたし、ヒーローはどんな時もどんな場所でもスマイルっスよ!」
「アラ、よくわかってるじゃない!それでこそウチのインターン生ネ!ヒーローにとってファンサービスはとても大切!特に子ども達に対してはいつもの1.5倍サービスするのヨ!」
子ども達の相手をするインターン生の背中から話をしながら1人の男性が歩いてくる。その言葉からして彼の受け入れ先であるヒーローだということがわかる。子ども達もそれがわかったのかヒーローの元にも数人かけ寄り話を始める。
しゃがんで頭を撫で続ける彼は何かを発見したのかゆっくりと立ち上がり少しだけ歩き出す。その視線の先には1人だけ話をしていなかった赤銅色の髪をしている子どもだった。その子どもに目線を合わせるようしゃがみニカリと笑いながら話をする。
「君もヒーローになりたいのか?」
「………俺はヒーローに……『正義の味方』に……!」
笑顔をより強くしながら頭を撫でるその男は青い空と白い雲がとてもよく似合う『太陽』のような人だった。
そしてその腕は赤黒く汚れ、その根本は……彼は瓦礫の中にいた。
『凶悪
『応戦した現地のプロヒーローと実習生1名負傷!至急応援を求む!至急応援を求む!』
降り続ける雨の中何処かのスピーカーから男の声がする。その声は何度も叫んでいるのか部分的に掠れそれでも助けを求める。途切れ途切れでありながらその場所の異常性を示すかのような声だった。
雨雲によってすっかりと暗くなった瓦礫だらけの道で倒れるプロヒーロー。そしてそのヒーローに刀を振り下ろすのは包帯のマスク、赤のマフラーとバンダナを身に付ける1人の男。
「やめろっ!!!」
振り下ろされるその刀は1枚の花弁のような半透明の盾に止められる。刀を持つ男はゆっくりと振り向くがそこには誰もいない……ことはなく視界の下部に髪の先が映る。視点を下に向けると自分の身長の半分もない程の子供が睨み付ける様にこちらに手を向け立っていた。
「しろぉぉぉぉ!!」
「衛宮くんっ早く戻って来なさい!!!」
「……この盾はお前の個性か?」
「その人はやらせない………っ!」
「………なるほど、いい目だ。子供の癖に……死を恐れない覚悟を持っている。いや、『経験している』方か……?大人でも……ヒーローですらその目をしている者は中々いない。」
「衛宮……しろー?………士郎か。お前はとてもいい…………が、人を守る力はまだ足りないな……。お前はまだヒーローではない。」
その男は口角を上げ、目の前の子供の姿を目に焼き付ける様に見つめると刀に再び力を入れる。そうすると簡単に刀を止めていた盾を破り、倒れたヒーローの右腕を切断するように刀を叩きつけた。
「粛清…………!」
いつまでも止まないその雨は片側が割れたゴーグルを濡らし続けていた。
『身体は剣で出来ている』
「『
「来たか……衛宮……士郎……!!」
目を見開き口角をニタァ……と上げるそのステインが見せる表情はとても凶悪なものであり、どこかヒーローに出会った少年のような雰囲気を出していた。
「アーチャー様っ!!」
「………ッ!!」
ステインの背後から声がすると共に視界に銃が舞い、それはアーチャーの手に握られていた。そして引き金を引くと放たれた銃弾……先に針がついた筒2つがステインに向かう。音からその銃の正体に気がついたステインは盾から刀を離し普通の銃弾よりも遅いその筒を2つ弾く。
「……テーザー銃か。拘束には良いが、普通の銃とは違いワイヤーが銃弾についているせいで見切れる速さになっているな。」
「いいや、クリエティにテーザー銃を作らせたのは拘束のためじゃない。」
「ほぅ……?」
アーチャーはステインの足元を見てそう言った。その視線に気付いたのか……気付かされたのかステインも釣られて足元を見ると、そこに居たはずの贋作……飯田の姿が無かった。そして少し離れた位置に飯田と緑谷、轟に負傷していたヒーローが集められていた。
「アーチャー様!負傷者4名は私が応急処置をしますわ!その間はお願い致しますわ!!」
「ああ、ありがとうなクリエティ!」
「……なるほど。お前に集中させる事で負傷者……人質を確保したか。」
先程からの戦闘による傷や疲労。ステインは目の前のヒーローに対して多少なりとも疲弊しているはずである。しかし彼はそんな事を感じない程に昂っていた。目を大きく開き口を歪ませ荒ぶる感情を包み隠さずに表していた。
「自らが囮になり負傷者の救護……あの女は実習生だったか……?未熟な者を戦闘に関わらせない様に治療に当てる……やはりお前は良い……」
「そして何よりその目だ!!!あの時と変わらない強き瞳だ!!!あぁ……お前の様な奴を俺は待っていた……!」
「オールマイトにアーチャー!!本物のヒーローだけこの世に存在するべきだ!!ヒーローを名乗るべきなのだ!!自らの欲や金、名誉に目が眩んだ贋作共は全て存在する必要は無い!!!」
「……言いたい事はそれだけか。」
「よくそんな絵空事をつらつらと話せるものだな。お前の語る贋作はこの世の人間全てになるし、お前の語る本物はこの世の何処にもいない。」
「つまりお前の目指す世界はヒーローが誰もいない世界だ。そんな叶いもしない理想を諦めないのなら………」
「『理想を抱いて溺死しろ』」
鷹のように鋭い目をしながらアーチャーは冷ややかに話す。その言葉は先程まで喜びの感情を全面に出していたステインを黙らせる。血管が浮き出るほどに憎悪に塗れ、歯をギリギリと食いしばりアーチャーを睨みつける。
「貴様………」
「それにお前はさっき『未熟な者を戦闘に関わらせない』と言ったな?……お前と戦うのは俺じゃない。」
「……………何?」
怒りに戸惑いが生まれたステインは気付けなかった。自らの頬に一筋の切り傷が生まれていた事を攻撃をされてからしか気付くことができなかった。傷口から垂れる血を親指で拭いながら振り返るとそこにはネットでアーチャーが使うところを見た『白と黒の短剣』を両手に持つ1人の女だった。
「アーチャー様……時間稼ぎありがとうございますわ。おかげで応急ですが治療ができましたわ。」
「お前は……誰だ……」
「クリエティ……ッ!!!アーチャー様のサイドキックを目指すヒーロー……貴方を倒す名前ですわっ!!」
その言葉と共に右手に持つ白の短剣をステインに投げ、新しい短剣を作り出す。投げられた白の短剣はそこまでのスピードが出ていなかったのか、ステインは刀で弾く事もせず半身を逸らして避ける。しかし、それすらも予想していたのかクリエティは避けた一瞬の隙に前へ駆け出しながら両手の短剣を再び投げつける。
「……物質を創り出す個性か。かなり強力だな……戦い方も良い。ハァ………だが、接近戦に持ち込むのは無謀だぞ。」
「…………いいえ。貴方の先の行動からよく分かりましたわ。わざと隙を見せる貴方に私は負ける事はありませんわ。」
近づきながら腰に取り付けておいた白と黒の短剣2本を再びステインに投げ、同じく腰に取り付けておいた2本を両手に持つ。投げられた短剣を刀で軽くいなし、目の前に迫るクリエティを見る。その表情は確かに捨て身のような焦りもなく、しかし絶対に勝てると考える油断もない。まるで五分五分の戦いができると考えている真剣な表情だ。そしてその表情の理由は背後に迫る音によってようやく理解する。
『いいか?八百万。この技は
『クリエティ!敵と当たる前にこれを渡しておく!3組あるからまずあの技を使え!創造は極力せずに体力はいざと言う時に残しておくんだ!』
「まだ未完成ですが……油断した貴方に攻撃をする事はできますわ。もし貴方が投げた剣を撃ち落としていたら私は何もできなかったでしょう!」
「この音……っ!?躱した剣か……!?」
正面にはクリエティと言うヒーロー見習い。背後にはこちらに迫る2本の剣が胸辺りと膝あたりの高さに。そして左右からも同じく剣が迫る。最後にこの路地裏という舞台。ステインは理解した。
「これは……っ!避ける事が……っ!?」
「喰らいなさい……!!『偽・鶴翼三連』ッ!!!」
正面のクリエティの斬撃を受け止め、ステインは背中と両腕から血を吹き出した。しかしその執念からか、クリエティに『油断していた』と言われていたからか、鍔迫り合いになった2人はジリジリと互いの剣を合わせるがゆっくりとクリエティは押されて行く。
クリエティはステインのその目からここから自分が押し返したとしても、受け流したとしても勝てる未来が見えないと考える。………だが、それは『1人』だけの時だ。合図もなしにクリエティはステインの刀を受け流すと後ろに飛び退く。勿論ステインは切り返しクリエティに刀を突き立てようとするがそれが叶う事はない。
「よくやった!!流石だクリエティ!!」
「う、おおおおおおお!!!」
背後からは走り出す
正面からはクリエティを飛び越え上空より飛来する
………またしてもそこには逃げ道はなかった。
「今度はヒーローとしてっ!!!」
「今度は正義の味方としてっ!!!」
「「お前を倒そう!!」」
アーチャーの拳が、インゲニウムの足がヒーロー殺しの体に突き刺さり、ステインは意識を手放した。
最後まで読んでいただきありがとうございます!!
……戦闘描写どうでしたか?自分なりには結構良い感じに書けたんじゃないかなぁと思っていますが。
もし『ここはこう書いた方がいいよ』とか感想にて頂ければとてもとてもありがたいので思いついた方はお願いします!!