はい、皆さんこんにちは!
雪月風花です。
今回はえっと……第9話の「あと一歩、キミに踏み出せたなら」の辺りなのかな。
それではどうぞ!
シャディク・ゼネリといえば、ベネリットグループ御三家の一つ、グラスレーのCEOの息子である。
アスティカシア高等専門学園では寮長を務めるほど優秀で、容姿端麗、才気煥発、おまけにカリスマ性もあるときているので、常に女性の影がチラつく学園一のモテ男だ。
さて。
この時代、特に珍しくもない話なのだが、シャディクは実は養子だ。
引き取られてから、養父・サリウスの言うことをよく聞き、黙々と勉学に励み、良い息子たろうとしてきた。
その結果寮長にもなれたのだが、ここで思いも付かぬ余録が付いてきた。
寮長特権の一人部屋だ。
自由を手に入れた彼は、人知れず歓喜した。
「ねぇ。さっき部屋から出て来たの、地球寮の子よね。どういうこと? 説明してくれない?」
シャディクの部屋からニカ・ナナウラが出てくるのを偶然見てしまったサビーナ・ファルディンは、猛然とシャディクを問い詰めた。
その声に微かに苛立ちが混ざっていることに気付いたシャディクは、周りに誰もいないことを確認し、サビーナを壁ドンした。
「キミも知っての通り、オレは親父の為に学園内で様々な諜報活動や工作をしている。それも引っくるめての養子縁組だからな。ニカ・ナナウラはオレの子飼いの諜報員だ。それ以上でもそれ以下でも無い。分かるな?」
「信じて……いいのよね?」
至近距離でシャディクと顔を突き合わせているからか、若干顔を赤くしながらサビーナが問い掛ける。
「勿論だ。さ、分かったら行ってくれ。こんなところを誰かに見られて変に噂になっても困るし、俺はこれからニカ・ナナウラから得た情報を元に報告書をまとめないといけないしな」
「分かった。頑張って」
体よくサビーナを返したシャディクは、自室に戻ると、ニカから受け取ったメモリスティックを取り出した。
机の上に置いてあるPCにセットする。
メモリ内の極秘映像がモニターに映し出された。
映像を見たシャディクの顔が一瞬で緩む。
「あぁミオリネ。キミはなんて美しいんだ……」
そこに写っていたのは、なんとミオリネ・レンブランだった。
誰かとお喋りしてる様子。食事をしてる様子。ふざけ合っている様子……。
中には、超至近距離から撮った為、あやうく胸チラ寸前となっている写真も入っていた。
そう。メモリの中身は、シャディクがニカに撮らせたミオリネの盗撮写真だったのである。
と、机に赤い点が付く。
「やべ。鼻血が……」
興奮し過ぎて鼻血を出したシャディクは、慌てて傍にあったティッシュを引き抜き、鼻に突っ込んだ。
とそこへ。
「シャディク! シャディク? 入るわよ!」
株式会社ガンダムの活動に横槍を入れた件で、ミオリネが血相を変えて抗議にやってきた。
「ちょ、ちょっと待って! 開けちゃ駄目だ! あ……」
鼻血を垂らしたシャディクとミオリネの目が合う。
何かを察したか、ミオリネの視線がシャディクの顔から机のPCへと移る。
モニターには、ミオリネの胸チラがバッチリ写っていた。
「違うんだ、ミオリネ。そうじゃない。これには深い訳があって……」
「お前もかぁぁぁぁあ!!」
ミオリネ必殺のグーパンチがシャディクの顔面にクリティカルヒットした。
哀れシャディクはこれより一週間、ミオリネに全く口をきいて貰えなかったのであった。
はい、ということで第10話でした。
後からこの話を読む方の為に……。
この『隣のガンダムさん』第10話の公開日は、23/4/9となっています。
この日は、モチーフである『水星の魔女』のシーズン2が始まる日です。
宜しかったら。
シーズン2が始まるのをワクワク待ちながら、それまでの時間を
この『隣のガンダムさん』でも読んでお過ごしください。
いい暇つぶしになるかと思います。
でも、「シャディクはこんなキャラじゃない!」なんて怒るのは野暮ですよ?
だってこれ、『隣のガンダムさん』だも~ん♪
ではまた次回、お会いしましょう!
( ฅ•ω•)ฅ ニャー!