はい、皆さんこんにちは!
雪月風花です。
今回はえっと……劇中どこでもって感じで。
それではどうぞ!
レイモンド・ビショップ五十四歳。
彼は執事としてネオフランスの名門、サンド家に長く仕えてきた。
主人の起床前に起き、主人の就寝後に寝る彼は、抜けも無く日中の仕事を完璧にこなし、主人にとって痒い所に手が届く、まさにパーフェクト執事と呼ぶに相応しい存在だった。
先代主人が亡くなり、家督が嫡男ジョルジュに移った後も、若い主人に寄り添い、支えてきた。
だが今日、そんな彼をもってしても、
半年前にフランス全土で行われたサクファイトにおいて、圧倒的強さで優勝した主人、ジョルジュ・サンドの為に、ネオフランス用ガンダムデザインコンペに列席した彼は、苛立ちを隠し切れずにいた。
『ガンダム凱旋門!』
『ガンダムセーヌ!』
『ガンダムエッフェル!』
『ガンダムルーブル!』
『ガンダムヴェルサイユ!』
『ガンダムモン・サン・ミッシェル!』
ブーーーー。
秘密の巨大地下闘技場でポーズを取ったモビルファイターたちに向かって、お立ち台に立っていたレイモンドは無情にも、✕ボタンを押した。
『何がダメなんだ!』
『こんなにカッコいいのに!』
『パワーだって、他の国のガンダムに負けてないんだぞ!』
ここにあるガンダムに乗っているのは、サクファイトでジョルジュに負けた補欠ファイターたちだ。
ジョルジュほどでは無いにせよ、それなりに訓練を積み、フランス全土で行われた大会を勝ち進み、ネオパリで行われたファイナルステージまで残った猛者たちだ。
それなりに誇りも自負もある。
そんな彼らが、正式採用前の機体とはいえ、ガンダムに乗ったのだ。
けなされれば怒りもする。
だが、レイモンドは無情に言い放った。
「ダサい」
しばしの沈黙の後。
『ちっくしょー!』
『ふっざけんなーー!!』
『部外者が勝手なこと言ってんじゃねーーーー!!』
ガンダムたちはお立ち台のレイモンドに襲い掛かった。
だが、一瞬早く自らのモビルスーツ・バトラーベンスンマムに飛び乗ったレイモンドは、居並ぶガンダムたちの間を縫ってシュバリエ・サーベルを振るった。
キシャーーーン! シャカーーーン!
遥かに上の性能を持つはずのガンダムたちは、だが、バトラーベンスンマムの前に脆くも崩れ去った。
『その程度ではわたしに勝てません。当然、我が主、ジョルジュ・サンドさまの足元にも及びません。出直すのですな。さ、次のガンダムたちを出してください』
大破したガンダムたちが片付けられると、次のガンダムたちが出て来た。
『ガンダムマカロン!』
『ガンダムクレープ!』
『ガンダムミルフィーユ!』
『ガンダムエクレア!』
『ガンダムカヌレ!』
ブーーーー。
『ガンダムテリーヌ!』
『ガンダムブイヤベース!』
『ガンダムラタトゥイユ!』
『ガンダムポトフ!』
『ガンダムフォアグラ!』
ブー、ブーーーー。
最終的にガンダムローズがネオフランスのモビルファイターとして決定するまで、更に一年の年月が必要になるのであった。
はい、ということで第14話でした。
誰よ! レイモンドさんって!!
そう思った方、多数だと思います。
わたしも同じく、『へぇ、そんな人いたんだ~』って感じでしたから。
今回のきっかけは、『Gガンって色んなガンダムの名前があるよね~』
って思ったところでした。
マタドールだのマーメイドだの、要はその国といえば? って感じの名前を
付けているわけですよね?
じゃ、名物や名産が多い国だとどうなるの? って思って
『じゃ、フランスじゃん?』て感じの連想から生まれたお話です。
ツッコミつつ読んで頂ければ。
こだわりポイントは『サク』です。
ではまた次回、お会いしましょう!
( ฅ•ω•)ฅ ニャー!