隣のガンダムさん   作:雪月 風花

14 / 23
【Gガンダム】

はい、皆さんこんにちは!
雪月風花です。

今回はえっと……劇中どこでもって感じで。
それではどうぞ!


第14話 隣のレイモンドさん

 レイモンド・ビショップ五十四歳。

 彼は執事としてネオフランスの名門、サンド家に長く仕えてきた。

 

 主人の起床前に起き、主人の就寝後に寝る彼は、抜けも無く日中の仕事を完璧にこなし、主人にとって痒い所に手が届く、まさにパーフェクト執事と呼ぶに相応しい存在だった。

 先代主人が亡くなり、家督が嫡男ジョルジュに移った後も、若い主人に寄り添い、支えてきた。

 

 だが今日、そんな彼をもってしても、如何(いかん)ともし(がた)い難題が発生してしまったのである。

 

 半年前にフランス全土で行われたサクファイトにおいて、圧倒的強さで優勝した主人、ジョルジュ・サンドの為に、ネオフランス用ガンダムデザインコンペに列席した彼は、苛立ちを隠し切れずにいた。

 

『ガンダム凱旋門!』

『ガンダムセーヌ!』

『ガンダムエッフェル!』

『ガンダムルーブル!』

『ガンダムヴェルサイユ!』

『ガンダムモン・サン・ミッシェル!』

 

 ブーーーー。

 

 秘密の巨大地下闘技場でポーズを取ったモビルファイターたちに向かって、お立ち台に立っていたレイモンドは無情にも、✕ボタンを押した。

 

『何がダメなんだ!』

『こんなにカッコいいのに!』

『パワーだって、他の国のガンダムに負けてないんだぞ!』

 

 ここにあるガンダムに乗っているのは、サクファイトでジョルジュに負けた補欠ファイターたちだ。

 ジョルジュほどでは無いにせよ、それなりに訓練を積み、フランス全土で行われた大会を勝ち進み、ネオパリで行われたファイナルステージまで残った猛者たちだ。

 それなりに誇りも自負もある。

 そんな彼らが、正式採用前の機体とはいえ、ガンダムに乗ったのだ。

 けなされれば怒りもする。

 

 だが、レイモンドは無情に言い放った。

 

「ダサい」

 

 しばしの沈黙の後。

 

『ちっくしょー!』

『ふっざけんなーー!!』

『部外者が勝手なこと言ってんじゃねーーーー!!』

 

 ガンダムたちはお立ち台のレイモンドに襲い掛かった。

 だが、一瞬早く自らのモビルスーツ・バトラーベンスンマムに飛び乗ったレイモンドは、居並ぶガンダムたちの間を縫ってシュバリエ・サーベルを振るった。

 

 キシャーーーン! シャカーーーン!

 

 遥かに上の性能を持つはずのガンダムたちは、だが、バトラーベンスンマムの前に脆くも崩れ去った。

 

『その程度ではわたしに勝てません。当然、我が主、ジョルジュ・サンドさまの足元にも及びません。出直すのですな。さ、次のガンダムたちを出してください』

 

 大破したガンダムたちが片付けられると、次のガンダムたちが出て来た。

 

『ガンダムマカロン!』

『ガンダムクレープ!』

『ガンダムミルフィーユ!』

『ガンダムエクレア!』

『ガンダムカヌレ!』

 

 ブーーーー。

 

『ガンダムテリーヌ!』

『ガンダムブイヤベース!』

『ガンダムラタトゥイユ!』

『ガンダムポトフ!』

『ガンダムフォアグラ!』

 

 ブー、ブーーーー。

 

 最終的にガンダムローズがネオフランスのモビルファイターとして決定するまで、更に一年の年月が必要になるのであった。




はい、ということで第14話でした。

誰よ! レイモンドさんって!!

そう思った方、多数だと思います。
わたしも同じく、『へぇ、そんな人いたんだ~』って感じでしたから。

今回のきっかけは、『Gガンって色んなガンダムの名前があるよね~』
って思ったところでした。

マタドールだのマーメイドだの、要はその国といえば? って感じの名前を
付けているわけですよね?

じゃ、名物や名産が多い国だとどうなるの? って思って
『じゃ、フランスじゃん?』て感じの連想から生まれたお話です。

ツッコミつつ読んで頂ければ。
こだわりポイントは『サク』です。

ではまた次回、お会いしましょう!

( ฅ•ω•)ฅ ニャー!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。